安定した高速通信ができるドコモ光を利用するためには、開通工事が必要。契約を検討中の人のなかには、どのような工事をするのか、どれくらいのお金がかかるのか気になる人もいるでしょう。
本記事では、ドコモ光の工事内容と費用を解説します。工事にかかる時間や注意したいポイントも紹介するので、ドコモ光の導入を考えている人は最後までチェックしてみてください。
大手家電量販店出身で、7,000人以上に携帯電話の販売や通信サービスの契約を担当。主要な通信会社の料金プランや販売機種をすべて把握し、その豊富な知識で店舗販売ランキングにおいて個人表彰もされている。 その後マイベストに入社、携帯電話や光ファイバー回線キャリア・インターネットプロバイダーなどの通信会社を専門に担当しており、格安SIMやホームルーターを実際に回線契約し各社の料金プランや通信速度の比較を行うとともに、モバイルだけでなく10社以上の戸建て・マンション向けの光回線の通信速度・速度制限も調査している。 また自身が行う検証の中で通信会社の公表値と異なる数値も発表、わかりにくいと言われる通信サービスだからこそ、理解しやすく信頼できるコンテンツの企画制作を心掛けている。
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ドコモ光を導入するには、原則として開通工事が必要です。開通工事には、工事担当者が訪問して行う派遣工事と、ドコモ光側で手続きが完了する無派遣工事の2種類があります。無派遣工事は工事担当者の訪問がないため、立ち会いの必要はありません。
無派遣工事で開通できるのは、ここで紹介する3つのケースです。以下の条件に当てはまらない場合は派遣工事をする必要があります。ドコモ光を導入するなら、まずは自身がどちらに当てはまるのかをチェックしてみてください。
NTT東日本・西日本が提供するフレッツ光から、NTTドコモが提供するドコモ光に乗り換える場合、基本的に派遣工事は必要ありません。自宅でフレッツ光を利用していなくても、住んでいるマンションがすでにフレッツ光回線を導入済みであれば、無派遣工事で開通できます。
派遣工事の必要がないのは、ドコモ光とフレッツ光で用いる回線が同じであるためです。NTT東日本・西日本の契約者が光コラボ事業者に乗り換えることを、転用と呼びます。光コラボ事業者とは、NTT東日本・西日本から光回線を借りてサービスを提供する事業者です。
回線が同じであることから、フレッツ光とドコモ光の通信速度に違いはありません。料金はプランやプロバイダによって異なりますが、同じ内容ならドコモ光のほうが安いケースがほとんどです。
フレッツ光の利用者が通信速度を落とさず月額料金を抑えたいなら、ドコモ光への転用がおすすめといえるでしょう。派遣工事が必要ないため、工事費用を抑えられるのもメリットです。
光コラボ事業者からドコモ光に事業者変更する場合、派遣工事は不要です。光コラボを提供している事業者からドコモ光へ乗り換えることを、事業者変更と呼びます。
光コラボとは、プロバイダ・携帯キャリア・ケーブルテレビなどの事業者が、NTT東日本・西日本からフレッツ光回線を借りて提供するサービスのこと。光回線を利用しながら、事業者ごとの特典を受けられるのが特徴です。
フレッツ光からの転用と同じく、光コラボ事業者からドコモ光に切り替える場合は無派遣工事で開通できます。代表的な光コラボ事業者は以下のとおりです。
注意点として、NTTの光コラボ事業者以外からドコモ光に乗り換える際は回線が異なるため、派遣工事が必要です。
住宅に光コンセントがある場合、原則として派遣工事は必要ありません。光コンセントがあるならば、すでに光ファイバーケーブルの引き込み工事が終わっている可能性が高いためです。
光コンセントとは、光回線とインターネット接続に必要な装置をつなぐ差し込み口のこと。電話のモジュラージャック付近に設置されているのが一般的です。モジュラージャックやアンテナ端子付近にない場合は、エアコンダクトに近い電気用のコンセント付近などを探してみてください。
コンセント周辺に光または光コンセントSCの文字があれば、光コンセントだと判断できます。NTTの文字やロゴがあるかも確認するとよいでしょう。または、ドコモ光の申込み時に住所・建物名を告げると、光コンセントの有無や工事の要不要を教えてもらえます。
光コンセントがあれば基本的に派遣工事は不要ですが、以下に該当する場合は派遣工事が必要である可能性が高いため注意しましょう。
ドコモ光を導入する際、派遣工事なのか無派遣工事なのかによって開通までの流れが少し異なります。自身のケースがどちらの工事に該当するのかをチェックできたら、次に申込みから開通までの流れを確認しておきましょう。
まずは自分の住まいが、ドコモ光の対応エリアかどうかを「エリアチェックフォーム」で調べておきましょう。ドコモ光は日本全国のほとんどの地域で利用できますが、建物や周囲の状況によっては契約できない場合があるため、念のためチェックしておくのがおすすめです。
賃貸マンションに住んでいる人は、管理会社やオーナーにドコモ光を導入してよいかを確認しておきましょう。ドコモ光側から、管理会社やオーナーへの工事許可、共用スペースの鍵の手配、工事担当者の入館手続きなどの事前申請を求められることもあります。
申請していなかった場合、当日に工事ができないケースもあるため、事前の連絡を忘れないようにしましょう。
ドコモ光の申込みは、電話・オンライン・ドコモショップで可能です。ドコモのサービスを体験できる次世代型ショップのd gardenでも受け付けています。ただし、ドコモの携帯電話やスマホを利用していない場合は、ドコモショップでの手続きが必要です。
申込みを検討中で相談したい人は、「ドコモ光お申込み/ご相談フォーム」に登録してみてください。希望の曜日・時間を入力すると、担当オペレーターに電話で相談が可能です。
申込み後、ドコモ光の担当者から工事日の調整に関する連絡がきます。立ち会い可能な日時を調整し、工事日を決めましょう。その後、ドコモ光の利用に関する書類が送付されます。
派遣工事の場合、工事日の目安は申込みから1か月後です。ただし土日・祝日は工事希望者が多いため、工事までに1か月以上かかることもあります。無派遣工事の場合は、申込みから2週間後に工事できるのが一般的です。
派遣工事の内容は、戸建てプランとマンションプランで異なります。自身の住まいに合わせて、派遣工事の流れを把握しておきましょう。
戸建ての派遣工事ではじめに行うのは、近くの電柱から住宅に光ファイバーケーブルを引き込む作業です。屋内にケーブルを引き込むので、壁に穴を開けることもあります。ただし、多くの場合は電話回線などの配管やエアコンダクトを利用するため、大がかりな工事をするケースは少ないでしょう。
次に、引き込んだ回線を室内に設置したONU(回線終端装置)に接続します。ONUとは光ファイバーを通る光信号を、パソコンなどで利用するデジタル信号に変換する装置です。
作業は通常1〜2時間で終わります。ただし、建物の構造や周囲の環境次第で作業時間が長くなることもあるため、注意してください。
フレッツ光未導入のマンションでの派遣工事では、はじめに電柱からマンション内のMDF室に光ファイバーケーブルを引き込みます。MDFは電話回線などの配線を束ねる装置です。主配電盤とも呼ばれ、通常は管理人室や駐車場などの共用スペースに設置されています。
次にMDF室から各部屋への光回線の引き込み工事を行い、光回線をONUに接続すると工事は完了です。
すでにマンションのMDF室に光ファイバーケーブルが導入されているなら、部屋への光回線引き込みだけで工事は終わります。なお、マンションプランの工事時間の目安は1時間程度です。
ドコモ光を無派遣工事で開通する場合は、ONUなど通信に必要な機械が自宅に届きます。工事はNTT局所内で完結するため、自宅での工事は不要です。工事の日程調整をする必要がなく、工事立ち会いの時間もとられません。
通信機器が届いたら、次項で紹介するルーターの取り付けや設定を行いましょう。予約した工事日から90日以内に接続が完了していないと、契約が解除される場合があるので注意が必要です。通信機器を受け取ったら、なるべく早めに設定を済ませましょう。
派遣工事の場合も無派遣工事の場合も、ルーターへの接続は自ら行う必要があります。派遣工事の場合は、工事担当者が設置した装置にルーターを接続するだけで完了です。無派遣の場合は配送されてきたONUなどを自分で設置したあと、光コンセントやルーターとつなぎましょう。
機器の接続やデバイス側のWi-Fiの設定などが完了すれば、ドコモ光でインターネットが使えます。機器の種類によって必要なものや手順が変わるため、詳しくは付属の取扱説明書を確認してみてください。
ドコモ光の工事費用は、戸建てかマンションか、無派遣工事か派遣工事かで変わります。タイミングによっては、開通工事の無料特典を利用することも可能です。お得に開通工事をするためにも、ドコモ光の工事費用やキャンペーン内容を把握しておきましょう。
キャンペーン期間以外の新規契約では、派遣工事・無派遣工事ともに工事費用が発生します。費用は一律ではなく、工事・建物の種類によって変わるのが特徴です。
派遣工事の場合は、戸建てが19,800円、マンションが16,500円。無派遣工事の場合は戸建て・マンションともに2,200円です。工事費用にプラスして、契約事務手数料の3,300円がかかります。
なお、土日・祝日や年末年始(12月29日~1月3日)を工事日に指定すると、通常の工事料金に3,300円が加算されるので注意しましょう。
自分のケースでは工事費用がいくらになるのか気になる人は、ドコモ光公式サイトの「工事料金シミュレーション」でチェックしてください。契約方法やプランなどを選択して「計算する」を押すと、工事費用の目安が表示されます。
ドコモ光では、工事費用を分割で支払うこともできます。分割回数は12回・24回の2パターンです。分割して割り切れない端数の金額は、初回請求時に合算して支払います。
たとえば戸建てに住んでいる人が19,800円を分割で支払う場合、12回払いなら月々1,650円、24回払いなら月々825円。マンションに住んでいる人が16,500円を分割で支払うケースでは、12回払いで月々1,375円、24回払いで月々687円です。
工事費用の負担が不安で開通をためらっているなら、分割で支払うことも検討してみましょう。
ドコモ光では、定期的に期間限定の工事費無料サービスを展開しています。期間中に申し込めば工事費は0円です。キャンペーンを利用するためには、ドコモ光を新規契約して7か月以内に利用を開始する必要があります。
注意点として、工事費無料キャンペーンに契約事務手数料の3,300円は含まれません。また、土日・祝日・年末年始の工事にかかる追加費用と、工事内容によって発生する追加の工事費は対象外です。
キャンペーン終了日は公式サイトで明記されていません。キャンペーンの詳細や適用条件などを知りたい人は、ドコモ光の公式サイトをチェックしてみてください。
ドコモ光を申し込む際には、注意しておきたいポイントがいくつかあります。納得した状態で申込みを進められるように、ドコモ光の工事に関する注意点を押さえておきましょう。
ドコモ光の工事を依頼する場合、申込みから利用開始までに時間がかかることがあります。ドコモ光によると、申込みから利用開始までにかかる時間の目安は、1ギガタイプで2週間~1か月程度、10ギガタイプで1か月半程度です。
引っ越しシーズンなどの繁忙期では申込者が増えやすいため、目安より長い期間がかかることも考えられます。場合によっては、インターネットを使いたいタイミングと工事日にズレが生じ、不便を感じることもあるでしょう。
申し込んでからすぐにインターネットが使えるわけではないため、時間に余裕を持たせておくことが大切といえます。
ドコモ光の工事当日までに、回線の差し込み口付近を片付けておくことが大切です。差し込み口にケーブルを差し込めない状態では、工事がストップする可能性があります。
また、リフォームなどによって差し込み口がなくなった場合は、すぐにドコモ光に連絡しましょう。無派遣工事を予定していた場合は派遣工事に変更されるため、工事日の再調整が必要です。
まずは差し込み口の有無を確認し、そのうえで差し込み口が家具などで隠れていないかをチェックしてください。
プロバイダによって利用料金やサービスが異なるケースがあるため、プロバイダ選びも重要なポイントです。ドコモ光は1ギガタイプで23のプロバイダ、10ギガタイプで11のプロバイダに対応しており、好みに合わせて選べます。プロバイダ選びで迷ったら、以下の記事をチェックしてみてください。
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