不動産投資がやめとけと言われるのはなぜ？リスクや向いていない人の特徴を解説

不動産投資には、空室や家賃滞納により収入が途絶えるリスクがあります。不動産投資で得られる利益のほとんどは家賃収入です。入居者が家賃を滞納する、空室がなかなか埋まらないなどの要因で、物件の管理費用やローンの返済が大きな負担になってしまう危険性も。

不動産投資を行う前に、空室になってもすぐに入居者が見つかるような駅や学校、オフィス街近辺の立地を探すなど、リスクを回避するためのリサーチを十分に行いましょう。また、家賃滞納や空室が続いてもローンの返済が問題なく続けられるように、ある程度の資金を蓄えてから不動産投資を始めることをおすすめします。

不動産投資には、経年劣化により高い修繕費用がかかるリスクも。マンションは築年数が上がれば上がるほど、外壁や設備の修繕、メンテナンスにかかる費用が高くなるため注意が必要です。

古い物件はセキュリティや災害への備えといった要素から、新しい物件よりも借り手がつきにくい傾向にあります。少なくとも年に1度はキッチンや洗面所、バスルームの排水管を高圧洗浄するなど、こまめなメンテナンスが必要になると覚えておきましょう。

事故や災害で不動産の価値が下がるリスクもあります。入居者が事件や事故に遭う、高齢で孤独死してしまうなどの要因によって事故物件に認定されると、新しい入居者を確保しにくくなるため注意が必要です。

また、地震や台風、洪水などの災害で不動産が損壊するおそれも。修繕を行っている間はすべての部屋が空室となってしまうため、修繕費を家賃収入でまかなうことができません。

あらかじめ火災保険や地震保険に加入しておくことで、災害によるリスクを軽減することが可能です。保険会社によって異なりますが、地震保険は原則として火災保険とセットになっているため、保障内容を慎重にチェックしながら選びましょう。

不動産投資には、税金や管理費などの諸経費によって収益が見込めないリスクも。不動産投資で得た家賃収入はすべてが利益になるわけではなく、収益から税金・管理費・ローン返済費用を差し引かなければいけません。物件の管理を業者に依頼する場合、さらに報酬の支払いが必要になります。

不動産投資は長期的な目線で利益を得る投資であるため、短期間で大きな利益を狙うことは難しいでしょう。必要な費用を理解したうえで、計画的に運用を進めることが大切です。

不動産会社に騙されるリスクもあります。不動産会社の担当者は、必ずしも顧客の利益になる物件を紹介してくれるとは限りません。なかには担当者が売りたい物件を一方的に紹介され、利益を出しにくい物件に投資させられてしまうケースも。

十分な専門知識をもった担当者に疑問や不安点を相談することも大切ですが、まったく知識がない状態で投資に挑戦するのは危険です。不動産投資に関する書籍を読む、セミナーに参加するなど自分でもしっかり勉強し、基本的な知識を身につけましょう。

不動産投資を節税目的で始めると、結果的に損をしてしまう可能性があります。不動産投資には税金のほかにも毎月のローン返済、建物のメンテナンス費などさまざまな費用がかかるため、トータルで見ると赤字になってしまうこともあると覚えておきましょう。

特に、年間の課税所得が900万円以下の人はほとんど節税効果を期待できないといってよいでしょう。課税所得が900万円の場合、所得税と住民税の合計は最大で33%。物件の所得時から6年を超えて売却する長期譲渡では譲渡税率が20%のため、所得税・住民税と大きな差がなく、減らせる税金が少なくなってしまいます。

自己資金が少なくローンだけで物件を購入したい人は、不動産投資に向いていません。ある程度の貯蓄がないとそもそもローンの審査に通過できない可能性が高く、通過できた場合でも毎月のローン返済が大きな負担になってしまいます。

住宅ローンの明確な審査基準は公表されていないうえ、金融機関によって若干異なりますが、主に収入の安定性・家族構成・頭金の有無・過去の信用情報が重視されます。事前に借入金額の1割～3割程度の自己資金を用意しておくと審査に通過しやすくなるでしょう。自己資金がなくすべてローンに依存する形で投資を始めると、万が一の事態が起きた際に損失をカバーできなくなってしまうため注意が必要です。

高いリターンを期待している人は、不動産投資に不向きだといえます。不動産投資の利回りは地域や物件によって差があるものの、平均4.0%～6.0%と高め。そのため高いリターンが期待できそうだというイメージをもたれがちですが、不動産投資には税金やメンテナンス費用などさまざまなコストがかかるため、必ずしも満足のいく利益を得られるとは限りません。

そもそも利回りとは、投資した金額に対してどのくらいの収益を得られるかを示した割合のこと。長期的に投資を行った結果、最終的に得られる利益を指したリターンとは性質が異なります。利回りのよさが高いリターンにつながるとは限らないということを念頭に置いておきましょう。

短期で利益をだしたい人は、不動産投資に向いていません。不動産投資は長期的に運用を行うことで、安定収入を目指す資産運用方法であるためです。最終的に利益を得られるかどうかがわかるのは、投資を始めてから数十年後になる場合もあります。

短期間で高い収益を狙いなら、FXを選択肢のひとつにしてもよいでしょう。mybestでは、FXを始めたい人に向けておすすめの口座を紹介しています。詳しく知りたい人はぜひ参考にしてください。

不動産の知識がない人は失敗する危険性が高まるため、すぐに投資を始めるのは避けたほうがよいでしょう。不動産投資には物件選びや経営に関することをはじめ、法律、税金などさまざまな知識が必要になります。

不動産投資を行う際は、あらかじめ関連書籍を読んだり、セミナーに参加したりして十分な知識を身につけましょう。知識不足の状態で投資を始めると、不動産会社が売りたい物件を一方的にすすめられ、結果的に損をしてしまう危険性も。

自分で物件の管理をまったくしたくない人は、不動産投資に向いていません。不動産管理会社に管理を依頼することもできますが、すべての業務を丸投げしてしまうと不利益を被ってしまうおそれもあるためです。

不動産会社は自分以外にも何人かの顧客を抱えているため、建物のメンテナンスなど対応が必要な業務を後回しにされてしまう可能性があります。建物や部屋が劣化しているのに修繕されないなどの理由で入居者からクレームがあっても、物件の所有者は自分自身のため管理会社に責任を求めることはできません。

管理会社に業務を依頼する場合でも、こまめに進捗状況の確認をしましょう。すべての業務を丸投げするのではなく、状況に応じて要望をしっかり担当者に伝えることが大切です。

安定した収入がある人は、不動産投資に向いているといえます。不動産投資で得られる利益のほとんどは家賃収入ですが、入居者の家賃滞納や空室が発生するリスクもゼロではないため、家賃収入のみを頼りに生活するのは危険です。

また、そもそも安定した収入がないとローンの審査を通過しにくいといわれています。不動産の運営と両立できる範囲で給与を得られる仕事をするなど、安定した収入源の確保を検討してみましょう。

不動産投資を行うための勉強や努力を続けられる人は、成功しやすい傾向にあります。物件に関する基礎知識やトラブル時の対策方法、税金について理解することで、自分で判断し対応する力を身につけられるためです。

不動産投資を始める前だけではなく、運用を行いながら勉強を続ける姿勢も非常に重要です。不動産投資に関する書籍の購入する、セミナーへ参加する、すでに不動産投資で成功している人から直接話を聞くなど、自分に合った方法で積極的に情報取集を行いましょう。

行動力と決断力がある人も不動産投資に向いているといえます。不動産投資で成功するには、物件選び以外にも不動産会社訪問やローンの申し込み、物件の立地を調べるなど多くの手順を踏まなければいけません。忙しいからと後回しにするのではなく、適切なタイミングですぐに手続きを行う行動力が必要です。

また、売買のタイミングを見極める決断力も求められます。不動産投資は数年から数十年にわたって長期的な運用を行うのが前提であるため、収支のバランスを考えながら最も利益を出しやすいタイミングで物件を売却しなければいけません。物件の価値は築年数が増えるほど下がることも視野に入れ、十分なキャピタルゲイン（売却益）を狙いましょう。

不動産投資を成功させるには、長期的な視点で投資の計画を立てることも大切です。物件の購入には数十年単位のローンを組むことが必要になるため、収益と返済のバランスを考えながら長い目で運用しなければいけません。目先の利益ばかりを考えてしまったり、一時的な損失に踊らされて冷静な判断力を失ったりしてしまう人は失敗しやすいため注意しましょう。

不動産投資では資金のやりくりや物件が老朽化した際の修繕についてなど、さまざまな計画を立てながら収益を目指すことが基本です。また、最終的に運用している物件を売却するのか、自分で住むのかといった点も判断する必要があります。

不動産会社だけに頼らず、自分で知識を得ることを心がけましょう。不動産投資に関する情報は常に更新されているため、投資先の地域情報や経済政策などをこまめにチェックすることが大切です。また、不動産会社が売りたい物件を一方的に購入させられてしまう可能性もあるため、利益を出せる物件かどうかを自分で見極めるための知識が求められます。

情報収集の手段としてインターネットや書籍などさまざまなものが挙げられますが、特におすすめしたいのがセミナーです。専門的な知識をもった講師に直接教わることができ、疑問点をすぐに解決しやすいメリットがあります。独学では誤った知識を飲み込んでしまいがちな人や、同じように不動産投資をしている仲間とコミュニケーションをとりながら勉強したい人は参加を検討してみましょう。

以下の記事では、東京都内で開かれているおすすめの不動産投資セミナーを紹介しています。不動産投資を始めたいと考えている人は、ぜひ参考にしてくださいね。

はじめて不動産投資用の物件を購入するなら、ワンルームマンション投資からスタートすることをおすすめします。物件の価格が10万円程度と安いものが多いため、家族向けの物件と比べて少ない自己資金で投資を始めることが可能です。万が一損失が発生してしまった場合でも、ダメージを最小限に抑えられます。

また、部屋や建物の修繕費用を抑えられる点も大きなメリットです。家族向けのマンションは部屋の数が多く、そのぶんメンテナンスやリフォームにかかる費用も高くなります。しかし、単身者をターゲットにしたワンルームマンションは部屋自体の面積が狭いため、修繕費用を大幅に節約することが可能です。

不動産投資において、投資する物件選びを妥協しないことも非常に大切です。立地条件や築年数などを十分に検討しないまま選んだ物件ではなかなか入居者が見つからず、赤字が続いてしまうリスクが高まります。

また、慎重に情報収集を行いながら投資したい物件を少しずつ絞り、最終的に購入したい物件を決めることも重要です。所得税や住民税を節税したいのか、給与所得以外の収入源を確保したいのかなど、あらかじめ投資の目的を明確にしたうえで適した物件を選びましょう。

不動産投資を行うなかでわからないことが生まれた場合、放置しないようにしましょう。物件を運用しながら利益を狙うためには、利回りの仕組みや税金の計算方法などさまざまな知識が必要です。不明点を放置しておくと、急なトラブルに対応できないリスクが高まります。

どうしても不安が解消されない場合、信用できる不動産会社を見つけて相談しましょう。mybestでは、初心者におすすめの不動産会社をランキング形式で紹介していますので、ぜひチェックしてみてください。

不動産投資よりもリスクが低く、初心者にもおすすめの不動産投資クラウドファンディング。不動産投資クラウドファンディングは、複数の投資家が共同で不動産投資をするサービスです。

不動産クラウドファンディングは、申し込みから投資するまですべてインターネット上で手続きが可能であるため、簡単に不動産の保有ができます。物件の運用や管理を事業者がすべて行ってくれるため、投資家は分配金が支払われるのを待つだけです。

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一方で、運用がうまくいかなくなった場合は元本割れの可能性があります。また通常の不動産投資のように、金融機関からの融資は利用できず少額投資が基本のため、レバレッジが効かないデメリットも。

不動産クラウドファンディングは、少額から始めてリスクを抑えて投資を行いたい人におすすめです。不動産投資クラウドファンディングを始めてみたい人は、以下の記事でおすすめの業者をまとめていますので、ぜひ参考にしてください。

不動産投資ファンドは、少額から始められるため初心者にもおすすめです。複数の投資家から集めた資金を、不動産投資に活用する不動産投資ファンド。投資対象を不動産だけに絞り、不動産の購入・開発・管理・売却を行い投資家に利益を配当しています。

不動産投資ファンドは、少額から始められるため不動産投資を行う人にも参加しやすいメリットも。投資家が物件を所有する必要がなく、物件の購入・管理・売却もすべてファンドが行ってくれます。そのため専門的な知識も必要ありません。

一方で、運用会社の経験や能力によって投資家に与えるリターンが変わってきます。不動産投資ファンド選びは、収益を得るための重要な要素の一つです。選んだ不動産ファンドに出資者が大勢いる場合は、受け取れる分配金が少なくなるデメリットも。

しかし高額な物件を購入して、すべて自分で管理する不動産投資と比べるとリスクが低いため、これから不動産投資を始めようと考えている人にはおすすめの投資方法です。

不動産ファンドは、運用会社が複数の不動産を購入して運用するファンドで、投資家は物件を所有する必要がなく、利益を受け取れる仕組みです。しかし運用会社の選択は慎重に行う必要があります。

不動産クラウドファンディングは、運用会社以外に物件も投資家自身で選ぶため自己判断能力が求められる投資方法です。