進学や転職などで東京都に引っ越す際に、水道水はそのまま飲めるのか気になる人もいるでしょう。東京の水道水は危険だから飲まないほうがいい、という噂を聞くと、不安を感じてしまいますよね。
今回は、東京の水道水はそのまま飲めるかどうか解説します。まずいといわれる理由や、おいしく飲む方法についても解説するので、東京都で暮らす人はぜひチェックしてみてください。
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東京の水道水は飲んでも危険性がないのか、安全であっても味はまずいのではないか、気になっている人は多いでしょう。まずは、東京の水道水は安全に飲めるのかどうかを詳しく解説します。
東京の水道水は、安全性が高く安心して飲めるものの、塩素のにおいがする場合もあります。水道水を消毒するために、塩素を入れているためです。
塩素は病原菌などに対して消毒効果を発揮し、一定の基準値を下回れば人に対しての影響もありません。塩素の濃度が高いと味やにおいに影響が生じるため、蛇口で検出される塩素の濃度の上限は1mg/L以下に抑えるよう目標値も定められています。
一方で、嗅覚が敏感な人は水道水から塩素のにおいを感じ取ってしまう可能性もあるでしょう。味やにおいの感覚は個人差があるため、気になる人は東京の水道水を実際に飲んで確認してみましょう。
東京都水道局は、東京の水道水とミネラルウォーターの飲み比べキャンペーンを、2018年に実施しました。キャンペーンで、水道水のほうがおいしいと答えた人は40.4%、どちらもおいしいと答えた人は14.8%に上ったとされています。
さらに令和4年度に東京都水道局が行った東京の水道に関するお客さま意識調査によると、水道水の味とにおいについて、過半数以上の人が満足と答えました。以上のデータから、東京の水道水をおいしいと感じる人は多いといえるでしょう。
東京の水道水は、赤ちゃんの湯冷ましの原水にも利用が可能です。水を煮沸すると殺菌され、塩素も除去されるためより安全でおいしい水になります。
湯冷ましとは、水道水を沸騰させてから体温程度に冷ました水です。水道水を沸騰させたら、やかんや鍋の蓋を半開き以上にして5分間煮立てます。火を消して蓋を閉め、体温程度に冷めるまで放置したら湯冷ましの完成です。
塩素のにおいが気になる大人も、湯冷ましならおいしく飲める可能性があります。ただし、塩素が除去された湯冷ましは細菌が増えやすいため、なるべく早めに飲み切るようにしましょう。
東京の水道水がおいしく安全であるのは、厳しい水質基準が設けられており、高度浄水処理や水質管理を徹底しているためです。以下では、東京の水道水がおいしく安全に飲める理由について解説します。
東京に限らず全国の水道水には、水質基準項目・水質管理目標設定項目・要検討項目などの水質基準が定められています。まずは、水質基準の各項目についてチェックしてみましょう。
水質基準項目は、人の健康の保護や、生活利用上で障害が生じないことを目的に設定された項目です。水道水が、病原生物や化合物などで汚染されていないか検査を行います。
検査項目数は51項目。水道水に含まれる一般細菌・水銀・ヒ素・クロロホルムなどが、基準値を下回っているか調査します。
検査項目について詳しく知りたい人は、東京都水道局の水質基準項目のページをチェックしてみましょう。
水質管理目標設定項目とは、より質の高い水道水の供給を目的に設定された項目です。水質基準には該当しないものの、水質管理において注意する必要がある物質が含まれています。
検査項目数は27項目。ウラン・ニッケル・二酸化塩素・農薬類などが、目標値を下回るか調査します。
水質管理目標設定項目について詳しく知りたい人は、東京都水道局の水質管理目標設定項目のページもあわせてチェックしてみましょう。
要検討項目とは、毒性の高さや浄水中の存在量が不明のため、情報収集中である項目です。
要検討項目数は46項目。バリウム・塩化ビニル・ダイオキシン類・過塩素酸などが項目にありますが、目標値が設定されていない物質もあります。
要検討項目について詳しく知りたい人は、東京都水道局の要件等項目のページをあわせてチェックしてみましょう。
東京都の水道水は高度浄水処理を施しており、ごく微量な有害物質やにおいも除去されています。高度浄水処理は、通常の浄水処理では取り除けないわずかなトリハロメタンや有機物もほとんど除去することが可能です。
高度浄水処理とは、オゾン処理と生物活性炭吸着処理のこと。オゾン処理では、オゾンの強力な酸化力で、カビ臭の原因物質やトリハロメタンの元になる物質を分解します。生物活性炭吸着処理は、微生物が分解した汚濁物質を、活性炭が吸着して処理する工程です。
高度浄水処理は1989年から整備が始まり、2013年には利根川水系のすべての浄水所で導入され、より安全でおいしい水を供給しています。
東京都の水道水は、水源の水質管理から蛇口から出る水の安全性確認まで徹底しています。利用者のもとに水道水が届くまで至るところで検査を行っているので、安全でおいしい水を飲めるでしょう。
水源の水質管理では、関東地方のほぼ全域に及ぶ河川など約70か所の調査地点で、定期的に水質検査を行っています。さらに、水質に異常が生じた場合に早期発見できるよう、水質試験車を使用したパトロールも実施中です。
蛇口の安全性確認では、都内131か所の蛇口で残留塩素などを常時監視し、定期的に精密検査を行なっています。何重にもチェックを行い、水道水の安全性を維持しているため、安心して水道水を利用できるでしょう。
東京の水道水がおいしく安全に飲める理由として、残留塩素が少なくカルキ臭があまりしない点も挙げられます。東京都では、おいしさに関する水質目標を独自に掲げており、残留塩素の低減化を進めているためです。
水道水のおいしさに関する水質目標の設置により、東京都では国が定めた基準よりも高い水質を目指しています。
たとえば、国が定めた水質基準では、残留塩素は0.1〜1.0mg/L以内が基準値です。一方で、東京都では0.1〜0.4mg/L以内を基準値として定めており、ほとんどの人が消毒用塩素のにおいを感じないレベルを目標としています。
ほかにも、カビ臭原因物質や有機物に関する厳しい規定によって、東京の水道水はにおいや味の満足度が高いと考えられるでしょう。
東京の水道水は、日本人がおいしいと感じる水質要件を達成しているのも特徴です。厚生省が設立したおいしい水研究会によって設けられた、さまざまな水質項目を満たしています。
たとえば、日本人がおいしい感じる水の水質要件は、硬度10~100mg/L、臭気度3以下、水温は最高20℃以下などです。対して、2020年に行われた水質検査結果によると、東京の水道水は硬度64.9mg/L、臭気度1、水温は17.2℃と、いずれもおいしい水の基準をクリアしています。
東京の水道水がまずいと感じる場合は、貯水槽・水道管・水温などに問題があると考えられるでしょう。以下では、安全でおいしいはずの水道水がまずいときに考えられる原因を解説します。
水道水がまずいと感じる原因として、貯水槽に問題がある可能性が挙げられます。貯水槽に異常があると、水道水の濁りや臭いが生じるためです。
マンションやホテルでは、水道局が供給する水を貯水槽に受けてから利用者に供給している方式もあります。水道局からおいしい水を供給していても、水を保管する貯水槽の点検や清掃が不十分だと、水質が劣化してしまうでしょう。
貯水槽は、保健所による検査や指導のもと、建物の所有者や管理者が管理しています。水道水がまずいと感じたら、建物の所有者や管理者に相談してみましょう。
水道水がまずいと感じる原因として、水道管の劣化も考えられます。水道管が古くなり汚れていると、水質に問題が生じるためです。
各家庭の水道設備において、宅地の水道メーターから蛇口までは建物所有者が管理する必要があります。水道管のメンテナンスを怠ると、錆・スケール・細菌などの付着により水のトラブルが発生するため注意しましょう。
なお、長い間水道を使用しないと、滞留水が生じて水質が変わります。旅行や出張などで長期間自宅を空けたあとは、しばらく水を流してから水道水を使うようにしましょう。
安全でおいしいはずの水道水であっても、水温が高くなるとカルキ臭が目立ち、まずく感じる場合があります。水温が高いと、おいしい水の基準を満たせないためです。
おいしい水の水質要件によると、おいしく感じる水温は最高20℃まで。水温が高いほど、水のにおいや味は感じやすくなる傾向があります。
カルキ臭が気になるときは、冷蔵庫で冷やしたり氷を入れてみたりすると改善されるでしょう。
水道水を口にすることに多少の抵抗がある場合は、水道水を煮沸したり、レモンを加えたりする方法もおすすめです。浄水器やウォーターサーバーの導入も検討してみるとよいでしょう。以下では、東京の水道水をさらにおいしく飲む方法について解説します。
東京の水道水をさらに安全かつおいしく飲みたいなら、煮沸して塩素を除去するとよいでしょう。煮沸すると残留塩素が除去できるため、特有の臭いが目立たなくなります。
塩素を除去したいときは、容器の蓋を開けたまま水道水を5分程度煮沸しましょう。沸騰してからしばらく加熱を続けると、残留塩素は分解して揮散します。
10分以上煮沸すると、トリハロメタンも除去が可能です。トリハロメタンとは、発がん性が疑われ、水道水に含まれる有機物と塩素が反応してできる物体のこと。基準値を下回るとはいえ、トリハロメタンは水道水に含まれています。
煮沸によって塩素やトリハロメタンの大部分を除去できるものの、煮沸すると雑菌が繁殖しやすくなるため要注意。煮沸した水道水は、早めに飲み切るようにしましょう。
レモンを加えて塩素を分解すると、水道水のおいしさがアップします。レモン汁に含まれるビタミンCと水道水に含まれる残留塩素が反応し、除去が可能です。
レモン水の作り方は、東京の水道水に好みの量のレモン汁を加えるだけ。生のレモンはもちろん、市販のレモン汁でも効果があります。レモンの風味によって水に爽快感がプラスされるため、おいしく飲めると感じる人は多いでしょう。
東京の水道水をさらにおいしく飲むなら、浄水器で不純物を除去する方法も挙げられます。浄水器によって、水道水に含まれるわずかな不純物などを取り除けるためです。
浄水器は、種類によっては工事不要で簡単に使用できる点が魅力。蛇口に取り付けたり、浄水カートリッジ付きのポットに水道水を入れたりするだけで、カルキ臭・トリハロメタン・鉛・農薬・錆などを取り除けます。
浄水器の導入を検討しているなら、以下のページをチェックしてみましょう。おすすめの浄水器を比較検証しているため、自分に適した製品を選ぶときの参考にしてみてください。
水道水ウォーターサーバーを取り入れるのも、水道水をおいしくする方法の1つです。浄水機能がついているため、ろ過した水道水をいつでも飲めます。
水道水ウォーターサーバーとは、水道水をフィルターで浄水する機器のこと。水道水を自分で注ぐ補充型と、水道管に直接繋げて自動で浄水する水道直結型があります。
一般的なウォーターサーバーと比較して、水ボトルの交換や宅配を受け取る手間がなく、水の注文コストもかかりません。水温を調整できる水道水ウォーターサーバーもあるため、料理やティータイムにも便利に活用できるでしょう。
mybestでは、おすすめな水道水浄水型ウォーターサーバーを紹介しています。自分に適したウォーターサーバーの選び方についても解説しているため、導入を検討している人はぜひ参考にしてみてください。
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