日本では、普段からあたり前のように使っている水道水。しかし、水道水をそのまま飲むのは健康上問題がないか気になっており、一度沸騰させるべきか迷っている人もいるでしょう。
そこで今回は、水道水を沸騰させるメリットや安全な煮沸方法について解説します。沸騰させる以外で安心して水を飲む方法も紹介するので、気になる人は最後までチェックしてくださいね。
徹底した自社検証と専門家の声をもとにした、商品比較サービス。 月間3,000万以上のユーザーに向けて「コスメ」から「日用品」「家電」「金融サービス」まで、ベストな商品を選んでもらうために、毎日コンテンツを制作中。
水道水は、沸騰させずに飲んでも安全です。そのまま飲んでも人体に悪影響はなく、健康上の問題はありません。
病原菌等を消毒するために、水道水には塩素が利用されています。水道水に残った塩素が人体によくないと考える人もいますが、日本では健康に影響が生じない濃度の塩素を消毒に使っているので問題ありません。
WHO(世界保健機関)の飲料水水質ガイドラインでは、水に含まれる塩素が5mg/Lまでであれば、生涯にわたって飲み続けても健康に影響が生じないとされています。日本の水道法では残留塩素濃度は1mg/L以下にするという目標値が定められているので、水道水をそのまま飲んでも健康上問題はないといえるでしょう。
なかには、川などに含まれる有機物が塩素と反応し、トリハロメタンという発がん性物質を生み出すことを心配している人もいるかもしれません。しかし、水道水中のトリハロメタンにも基準が設けられており、生涯摂取しても健康に影響が生じない水準に抑えられています。
水道水をそのまま飲んでも人体に悪影響はありませんが、沸騰させると以下のようなメリットがあります。
水道水を沸騰させることでカルキ抜きができ、ニオイがついていない水を楽しめます。
水道水には消毒目的で塩素が使われているので、プールの水のような独特のカルキ臭が感じられることがあります。浄水処理技術の向上により、使われる塩素の量は抑えられていますが、時期や地域によってはカルキ臭がわかりやすくなることがあるでしょう。
そんな場合に水道水を沸騰させると、残留塩素が除去されカルキ臭を抜くことが可能です。独特のニオイがついていない、おいしい水を飲めますよ。
水道水を沸騰させると、トリハロメタンなどの有害物質を除去できるというメリットもあります。
技術の発展により、近年では浄水場でトリハロメタンの低減化処理が行われていますが100%除去できるわけではありません。水道水に含まれるトリハロメタンは健康に悪影響を及ぼす濃度ではありませんが、それでも発がん性物質として気になる人もいるでしょう。
水道水を沸騰させると、トリハロメタンはほぼ除去できます。できるだけ健康に気を遣いたいと考えている人は、沸騰させるとより安心して水道水を飲めるでしょう。
鍋で水道水を煮沸する場合は、100度以上で5分間沸騰させましょう。
鍋に水道水を入れ、フタをした状態で火にかけ水温を十分に上昇させます。沸騰し始めたらフタを開け、そのまま5分ほど沸騰させ続けると塩素やトリハロメタンはほとんど除去可能です。
なお、地方自治体によって水道水に含まれている成分は異なります。適切な煮沸時間については、お住まいの自治体の水道局のホームページで確認してください。
ケトルやポットを使用して水道水を煮沸する場合は、3〜4回再沸騰させる必要があります。
電気を使用するケトルやポットの場合、鍋を火にかけるときのように沸騰させ続けることは基本的にできません。そのため、一度沸騰したらフタを開けて蒸気を逃がしましょう。これを3〜4回ほど繰り返すことで、塩素やトリハロメタンのほとんどを除去できます。
製品によってはカルキ抜き機能がついていることもあるため、上手に活用してください。以下のページではおすすめの電気ケトルをランキング形式で紹介しているので、チェックしてみてください。
赤ちゃんの湯冷ましを作る場合は、沸騰後に人肌程度まで水道水を冷ます必要があります。
鍋やケトルなどで煮沸したあと、36〜37度の人肌程度に冷ましてから赤ちゃんに与えましょう。ミルクのお湯として使う場合は、70度以上で粉ミルクを溶かしてから人肌程度に冷ますようにしてください。l
塩素を取り除いた水道水は細菌が繁殖しやすくなるので、早めに飲み切りましょう。
沸騰させて塩素を取り除くということは、塩素の消毒効果がなくなるということ。そのため、時間が経つにつれて細菌が繁殖する可能性が高まります。塩素を取り除いた水道水は長時間放置せず、早めに飲み切ってください。とくに水温が高くなると細菌が繁殖しやすくなるため、必ず冷蔵庫に入れましょう。
水道水を沸騰させても、すべての不純物を除去できるわけではないことは覚えておきましょう。
水道水の沸騰によって除去できるのは、水より沸点が低い不純物だけ。水より沸点が高いアルミニウムや鉛などの物質は、沸騰でも取り除けません。いずれも人体に影響を及ぼすほどの濃度ではありませんが、除去しきれない物質があることは知っておいてくださいね。
手軽に安心できる水を飲みたいなら、ペットボトルの水を購入するとよいでしょう。
ペットボトル入りで販売されているミネラルウォーター類は、ナチュラルウォーター・ナチュラルミネラルウォーター・ミネラルウォーター・ボトルドウォーターの4種類に分類されます。それぞれ原水や処理方法が異なるので、飲みたいと思えるものを選びましょう。
ナチュラルウォーターは特定水源で採水された地下水で、沈殿・ろ過・加熱殺菌以外の物理的かつ化学的な処理を行っていません。ナチュラルミネラルウォーターもこれらの処理を行いませんが、ナチュラルウォーターのうち地層中の無機塩類が溶解したものを指します。
ミネラルウォーターはナチュラルミネラルウォーターを原水としている水で、沈殿・ろ過・加熱殺菌のほかに複数のナチュラルミネラルウォーターを混合したりミネラル分の調整をしたりしています。ボトルドウォーターは上記以外のものを指し、処理方法の限定はありません。
コスパを気にする人は、浄水器の設置を検討するのがおすすめです。
浄水器とは、水道の末端で塩素やトリハロメタンなどの物質を低減させる機器のこと。据え置き型で水道水を注いでろ過するタイプや、蛇口に取り付けて直接ろ過するタイプがあります。定期的にカートリッジを交換することで、不純物を取り除く効果が持続。毎回水道水を沸騰させるよりも手間がかからず、ウォーターサーバーよりも安価に導入できます。
浄水器に興味はあるものの、どのように選べばいいかわからない人は、以下のページを参考にしてください。選び方のポイントを解説したうえで、おすすめの浄水器をランキング形式で紹介しています。ぜひ一度チェックしてみてくださいね。
安心安全な水を飲みたいのであれば、ウォーターサーバーの導入も検討しましょう。
ウォーターサーバーがあれば、いつでも安全な水を楽しめます。ボトルを交換するタイプや水道水を入れてろ過するタイプなど種類も多く、好みや予算に合わせて選べます。
以下のページでは、人気のウォーターサーバーを集めて、トータルコスト・水の交換のしやすさ・機能など複数項目で比較検証。おすすめランキングを作成しているので、ぜひ参考にして、お気に入りを見つけてくださいね。
進学や転職などで東京都に引っ越す際に、水道水はそのまま飲めるのか気になる人もいるでしょう。東京の水道水は危険だから飲まないほうがいい、という噂を聞くと、不安を感じてしまいますよね。今回は、東京の水道水はそのまま飲めるかどうか解説します。まずいといわれる理由や、おいしく飲む方法についても解説する...
浄水型ウォーターサーバー
手軽に手に入るため、もしものときの備えに最適な水道水。しかし、水道水は何日くらい保存できるのか、どう保存すれば長持ちするのかなど、さまざまな疑問を抱えている人も多いでしょう。今回は、水道水の保存期間や、日持ちさせるための保存方法を解説します。災害などに備えて水道水を保存する際は、ぜひ参考にして...
浄水型ウォーターサーバー
水道水の消毒のために使われている塩素。消毒されることで安心して使える一方で、塩素が人体に悪影響を与えることもあるのではないかと心配する人も多いようです。そこで今回は、水道水の塩素が与える影響について解説します。さらに、水道水から塩素やカルキ臭を除去する方法も紹介するので、正しい知識を身につけた...
浄水型ウォーターサーバー
いつでも自宅で手軽に飲める水道水。そのまま飲むよりおいしく飲む方法を知りたい人や、塩素のにおいの対処法を探している人も多いのではないでしょうか。今回は、木炭やレモン汁などを利用して、自宅で水道水をおいしく飲むおすすめの方法や、浄水機やウォーターサーバーを導入するメリットなどを解説します。水道水...
浄水型ウォーターサーバー
水道水を飲むときに、気になるのが安全性ですよね。水道水を直飲みしても大丈夫なのか、マンションの水道水は危険ではないか、などと気になる人も多いのではないでしょうか。今回は、水道水の安全性について詳しく解説します。水道水をよりおいしく飲む方法も紹介しているので、味に敏感な人やカルキ臭が気になってい...
浄水型ウォーターサーバー
手軽に冷水やお湯を使えて、いつでもおいしい水を利用できるウォーターサーバー。便利に感じるものの、コストパフォーマンスやサービス面に不満があり、乗り換えを検討している人もいるのではないでしょうか。せっかく乗り換えるなら、少しでもお得に契約したいですよね。そこで本コンテンツでは、2025年7月のウ...
浄水型ウォーターサーバー
おいしい水を味わえる浄水器とウォーターサーバー。しかし、2つの違いがわからず、自宅やオフィスにどちらを導入すべきか迷っている人は多いでしょう。そこで今回は、浄水器とウォーターサーバー、どちらを選ぶべきか解説します。それぞれおすすめの人の特徴や、料金・機能性・味などを比較しているので、導入前にぜ...
浄水型ウォーターサーバー
河川やダムなどの原水を浄水処理し、上水道から運ばれてくる水道水。水には軟水と硬水がありますが、日本の水道水はどちらに該当するのか、気になっている人も多いのではないでしょうか。今回は、日本全国の水道水の硬度や、軟水と硬水の違い、それぞれにどのような特徴があるのかを解説します。常用水として自分の生...
浄水型ウォーターサーバー
自宅の水道水が臭いと感じたことはある人はいないでしょうか。原因や対処法がわからなければ、怖くて飲めないという人も多いでしょう。そこで今回は、水道水が臭い原因や対処法について解説します。水道水のにおいに悩んでいる人は参考にしてみてください。
浄水型ウォーターサーバー
自宅で飼っている猫や犬に何気なく飲ませている水道水。ペットの体にとって大丈夫なのかと心配に感じていませんか?なかには水道水の代わりに市販のミネラルウォーターを検討している人もいるでしょう。そこで今回では、猫や犬に水道水を与えてもよい理由と、ミネラルウォーターが猫や犬に不向きな理由について解説し...
浄水型ウォーターサーバー
安心して麦茶を飲むために、しっかり把握しておきたい水道水の安全面。水道水には塩素などが含まれていると聞き、麦茶を作ることに抵抗感がある人も多いのではないでしょうか。今回は水道水で麦茶を作っても大丈夫なのかどうかを解説します。水道水を使った具体的な麦茶の作り方や注意点も紹介するので、自宅で麦茶を...
浄水型ウォーターサーバー
普段何気なく使っていて、水質を意識する機会が少ない水道水。しかし、健康志向が高まるなかで、酸性・アルカリ性などの性質を表すpHが気になってきた人もいるのではないでしょうか。そこで今回は、水道水のpHの基準値や数値ごとの特徴を解説します。人体への影響についても説明するので、水道水の水質が気になっ...
浄水型ウォーターサーバー