軽量かつコンパクトなボディに定評のあるポータブル電源、EcoFlow RIVER Pro。「ファミリーキャンプにちょうどよい」と評判です。しかし「持ち運びには少し重い」「かなり音が気になる」など気になる口コミも存在するため、購入を迷っている人もいるのではないでしょうか?
今回はその実力を確かめるため、以下の8つの観点で検証した結果をふまえたレビューをご紹介します。
さらに、各メーカーの新商品や売れ筋上位など人気のポータブル電源とも比較。検証したからこそわかった、本当のよい点・気になる点を詳しく解説していきます。ポイントや送料を考慮した価格比較も行いましたので、ポータブル電源選びに迷っている人はぜひ参考にしてみてください。
アウトドア用品・自転車・スポーツ用品・PC本体・PC関連用品など、幅広いジャンルのコンテンツ制作に携わる。「専門性をもとにした調査・検証を通じ、一人ひとりに合った選択肢を分かりやすく提案すること」をモットーに、コンテンツ制作を行なっている。
すべての検証は
マイベストが行っています
目次
良い
気になる
EcoFlow RIVER Proはキャンプや車中泊向きで、災害時には物足りません。実測した実容量は552Whと、1日以上の停電生活には不十分。比較した商品には1200Whあり3日間季節家電を使えるものもあったなか、こちらは「災害時にも数日間過ごせる」との謳い文句とは異なる結果でした。数日間使うことを考えるなら、エクストラバッテリーでの容量拡張を検討してください。
定格出力が600Wと低いのもネックです。X-Boostモードを利用すれば1200Wまで対応できますが、長時間安定した供給は難しいのが懸念点。小型家電の使用には十分ですが、ドライヤーなど電力消費の大きい家電には使いにくいでしょう。耐久性にも期待できず。三元系リチウムイオン電池を使っており、比較したリン酸鉄リチウムイオン電池を使った商品より、温度上昇と発火のリスクが高い傾向があります。
とはいえ、実容量は災害時には物足りないものの、キャンプや車中泊なら活躍できる容量です。ポータブル冷蔵庫や電気毛布を一晩程度使用できるパワーがあります。比較したなかには本商品の2倍以上の容量がある商品もありましたが、それらは10kgを越すものがほとんど。対して本商品は7.6kgと軽量で移動しやすく、口コミのように「持ち運びには少し重い」と感じることは少ないでしょう。
シガーソケット・ソーラーパネルといったさまざまな方法で給電できるのに加え、急速充電にも対応。充電ポートも豊富で、最大10台の同時出力を叶えます。静音設計ではないため、口コミどおり「かなり音が気になる」と感じる可能性があるものの、パススルー・ランタン機能といった便利機能を搭載しているのはうれしいポイントです。専用アプリを使えば、遠隔操作も行えます。
「ファミリーキャンプにちょうどよい」という口コミどおり、キャンプや車中泊にはぴったりな本商品。コンパクトサイズで収納に場所を取りにくく、ソロキャンプでも重宝するでしょう。しかし、災害時の備えとしてはやや力不足なので、ほかの商品を検討してください。
<おすすめな人>
<おすすめできない人>
実際にEcoFlow RIVER Proと比較検証を行った商品のなかで、総合評価1位を獲得したベストバイのポータブル電源と、各検証でNo.1を獲得した商品をピックアップしました!
EcoFlow RIVER Proの購入を迷っている人はぜひチェックして、自分にとってのベストバイのアイテムを見つけてみてくださいね!
Anker
在宅避難用に。定格出力が高くほとんどの家電を使える
今回ご紹介するのは、720Whの容量と600Wの定格出力を備え、「災害時にも数日間過ごせる」と謳うEcoFlow RIVER Pro。一般社団法人防災安全協会に災害時に有効に活用でき安全と認められ、「防災製品等推奨品マーク」を取得しています。地域によって異なるコンセントの周波数は、50Hz(東日本)・60Hz(西日本)の両方に対応。全国どこでも利用できる仕様です。
販売元は、「そのパワーが、新しい世界へ」をビジョンに掲げるエネルギーソリューション企業のEcoFlow。ポータブル電源やソーラーパネル、モバイルバッテリーなどを開発・提供しています。140以上の国や地域で活躍しているグローバルな会社です。
付属品は以下のとおりです。別売りでRIVERシリーズ専用バッグも販売されているので、気になる人はチェックしてみてくださいね。
<付属品>
EcoFlowのRIVERシリーズではRIVER 2 Proも発売されています。RIVER Proとの大きな違いは電池の種類と容量。RIVER 2 ProはEcoFlow RIVER Proが採用している三元系のリチウムイオン電池よりも寿命や安全性が高いとされている、リン酸鉄リチウムイオン電池を搭載。より長期的な使用に期待できます。
容量は720whから768Whに、定格出力も600Wから800Wにアップ。それでいて従来モデルより「27%も充電時間の短縮を実現」と謳っています。ただ、RIVER Proにはあるランタン機能は非搭載。ポータブル電源だけで明るさの確保をしたいならRIVER Proが向いています。
RIVER 2 MAXの特徴は充電速度の速さと携帯性の高さ。容量は512Whと控えめですが、充電時間はRIVER ProやRIVER 2 Proよりも速い60分を公称しています。さらに重量も6.1kgと軽量。持ち運びやすさを重視する人はチェックしてみてくださいね。
軽量かつコンパクトなボディで、携帯性は良好です。
実際に測ってみると重量は7.6g。比較した全商品の平均値9.84kg(※2024年12月時点)よりも軽い結果でした。比較したなかには30kg近い商品もあったなか、こちらは「持ち運びには少し重い」との口コミがあったものの、両手なら持ち運びやすい重さです。
車輪はないものの、中央には片手用の取っ手がありサッと持てるのも利点。車への積み込みや、移動の際に便利です。サイズも幅約28.9×奥行き18×高さ23.5cmと邪魔になりにくい大きさ。比較したなかには幅30cm以上と大きめのものもありましたが、こちらは収納に場所を取りにくいでしょう。
キャンプや車中泊に必要な電力を確保できるのも魅力。実際に本商品にハロゲンヒーターをつなぎ、一定の電力で稼動させ電池容量が0%になるまでの積算電流を計測しました。
その結果、実容量は552Whを記録。公称値の720Whには届かなかったものの、ポータブル冷蔵庫や電気毛布を長時間使用できるパワーがあります。比較したなかには、スマホやランタンの充電しかできない商品があったのに対し、こちらは夏や冬のアウトドアも快適に過ごしやすいでしょう。
比較したなかには本商品の2倍以上の電池容量がある商品もありましたが、その分重量があり、10kgを越す商品がほとんど。持ち運びにくくキャンプや車中泊には向いていません。その点、本商品は7.6gと軽量、かつアウトドアに活躍できる容量もあるため、「ファミリーキャンプにちょうどよい」という口コミにも頷けます。
給電方法も4種類あり豊富。ACコンセント・発電機・シガーソケット・ソーラーパネルから選べます。コンセントがない屋外で容量がなくなっても、太陽光を使って給電が可能です。なお、本商品にソーラーパネル・MC4-XT60変換用ケーブルや、2枚のソーラーパネルを並列際に使う並列接続ケーブルは付属しないため、別途用意してくださいね。
X-Streamテクノロジーを採用し、急速充電に対応するのもポイント。従来は交流電源を直流電源に変換して充電していたのに対し、アダプターがないケーブルを通して交流電源のまま効率的に充電できる技術です。ACコンセントや発電機からなら80%までなら1時間以内、フル充電なら約1時間36分で充電できると謳っています。
そのほかの方法の充電時間の目安は以下のとおりです。
<充電時間の目安>
最大10台の機器に接続でき、充電ポート数は十分。TypeCとTypeAの両方を完備し、TypeCは急速充電に対応しています。比較したなかにはTypeCに対応していない商品があったのに対し、スマホ・タブレットなど幅広い機器に充電できます。ACポートも3つありスマホを充電しながら家電を使えますよ。
加えて、DC5521とシガーソケットも搭載。ポータブル冷蔵庫など車載用の電気製品を使いたいときに重宝します。ワイヤレス充電はできませんが、比較した多くの商品も同様に対応しておらず、大きなデメリットではないでしょう。
比較した商品の半数以上にない、専用アプリがあるのも利点です。専用アプリを利用すれば、バッテリーの残量や残り時間をリアルタイムで確認が可能。AC・DCの作動や停止などの遠隔操作も行えます。
しかし、静音設計ではないのが惜しいところ。静音設計の比較した商品より、「かなり音が気になる」という口コミのように感じる可能性が高めです。
拡張機能があり、必要に応じて容量を増やせるのもうれしい点です。別売りの専用エクストラバッテリーを使用すれば、容量が720Whから1440Whにアップ。使用する人数や期間、使用シーンに合わせて調整でき、汎用性が高い1台です。屋外イベントなど大人数で使いたい人や長期のドライブ旅行にも向いています。
<専用エクストラバッテリー>
定格出力は600Wと小型家電なら使用できる程度。ドライヤーや電子レンジといったなどの出力が大きい家電を利用するのは難しいでしょう。比較したなかには本商品の2倍以上の電力があり、ほとんどの生活家電に使用できる商品があったことを考えると、物足りない結果です。
電化製品の出力を下げるX-Boostモード(定電圧機能)を利用すれば、1200Wまで対応が可能。公式サイトでは、電機ケトルやコーヒーメーカー、ドライヤーなど高出力な家電に電力を提供できると謳っています。
ただ、すべての機器でX-Boostモードを利用できるわけではありません。機器によっては電圧を下げると利用が停止されるものも。災害時に必要な時間を安定して使用することも難しいといえます。災害時用に考えているなら、さまざまな家電に安定して連続的に電力を供給できる、定格出力が1300W以上のものをチェックしましょう。
ランタン機能や、本体を充電している最中にも利用できるパススルー機能に対応し、災害時に役立つ機能は充実しています。
しかし、実際に測定した実容量の552Whは、キャンプや車中泊には十分なものの、災害には物足りません。比較したなかには1200Wh以上あり、3日間暑さや寒さをしのぎやすい商品があったのに対し、1日以上の停電生活には不十分。容量の拡張ができますが、本商品1台のみでは扇風機など季節家電を1日以上利用するのは難しく、「災害時にも数日間過ごせる」という謳い文句とは異なりました。
総じて、数日間続く災害の際には容量が足りない可能性が高く、もしものときの備えとしてはあまり向いていません。
耐久性の評価は伸び悩みました。
BMS機能を搭載している点はメリット。加熱保護・過放電保護・過負荷保護など20を超える保護機能を備え、リアルタイムで給電時に適切な温度や電圧、電流を保てるよう管理されています。充電しながら給電してもバッテリーの負担を減らすUPSにも対応しているのも利点です。
しかし、防水・防塵性能も備わっておらず、屋外で使う場合は砂や雨などに注意が必要。使用バッテリーの種類が、三元系リチウムイオン電池だった点もネックに。比較したリン酸鉄リチウムイオン電池を採用した商品より、温度上昇と発火のリスクが高い傾向があります。フル充電からフル放電を繰り返せる回数のサイクル数もリン酸鉄リチウムイオン電池より、三元系リチウムイオン電池は少ない傾向があり、長く愛用したい人には不向きでしょう。
ACポートの定格出力 | 600W |
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電池の実容量 | 552Wh |
良い
気になる
ソーラーパネル充電対応 | |
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カーチャージ機能 | |
入力ポートの種類 | AC、ソーラーパネル、シガーソケット |
出力ポートの種類 | AC、USB Type-A、USB Type-C、シガーソケット、DC5521 |
対応周波数 | 50Hz、60Hz |
出力波形 | 純正弦波 |
使用可能温度 | 充電:0~45℃(±3℃)、放電:-20~60℃(±3℃) |
パススルー機能 | |
LEDライト機能 | |
BMS搭載 | |
UPS搭載 | 不明 |
車輪あり | |
遠隔操作が可能な連携アプリあり | |
取っ手の種類 | 中心についた片手用の持ち手 |
充電時間(公称値) | 約1.6時間 |
幅 | 28.9cm |
奥行 | 18cm |
高さ | 23.5cm |
EcoFlow RIVER Proは、楽天市場やYahoo!ショッピングなどの大手ECサイトに取り扱い店舗がありました。値段は2024年12月時点で79,800円(※公式サイト参照)です。店舗によって値段が異なるので、お得に購入したい人は複数の店舗を見比べてみてください。
公式サイトでは、修理や保証の相談を受けつけています。電話とメールどちらもでも利用でき、日本語に対応しているので気軽に聞けますよ。
最後に、災害時の備えにぴったりな高出力大容量の商品をご紹介します。
予算度外視で性能を重視するなら、Jackery ポータブル電源 1000 Plusをチェック。56Wの電気毛布も1日6時間ほどであれば3日間使用できる実容量を備えていて、防災グッズの1つとして重宝します。容量の拡張もでき、人数の多い家庭にもぴったり。バッテリーはリン酸鉄リチウムイオン電池で、耐久性にも期待できます。
10万円以下でお探しなら、PECRON E1500LFPがおすすめ。2200Wの定格出力と1,328Whの実容量で、多くの家電を動かせる商品です。季節・調理家電も使用でき、キャンプ・車中泊・災害時とシーンを問わず活躍します。充電ポート数も多く、必要な電力を一度に供給でき、もしものときにも役立つでしょう。
ACポートの定格出力 | 3ポート 2,000W |
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電池の実容量 | 1,115Wh |
良い
気になる
ソーラーパネル充電対応 | |
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カーチャージ機能 | |
入力ポートの種類 | AC、シガーソケット、ソーラーパネル、DC |
出力ポートの種類 | AC、USB Type-A、USB Type-C、シガーソケット |
対応周波数 | 50Hz、60Hz |
出力波形 | 純正弦波 |
使用可能温度 | -10~45℃ |
パススルー機能 | |
LEDライト機能 | |
BMS搭載 | |
UPS搭載 | |
車輪あり | |
遠隔操作が可能な連携アプリあり | |
取っ手の種類 | 中心についた片手用の持ち手 |
充電時間(公称値) | 約1.7時間(AC充電) |
幅 | 35.6cm |
奥行 | 26.0cm |
高さ | 28.3cm |
Jackery ポータブル電源 1000 Plusの口コミ・評判は?実際に使ってよい点・気になる点を徹底レビュー!
ACポートの定格出力 | 2,200W |
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電池の実容量 | 1,328Wh |
良い
気になる
ソーラーパネル充電対応 | |
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カーチャージ機能 | |
入力ポートの種類 | AC、シガーソケット、ソーラーパネル、DC |
出力ポートの種類 | AC、USB Type-A、USB Type-C、シガーソケット、DC5521 |
対応周波数 | 50Hz、60Hz |
出力波形 | 純正弦波 |
使用可能温度 | 充電動作温度:0~45℃、放電動作温度:-20~45℃ |
パススルー機能 | |
LEDライト機能 | |
BMS搭載 | |
UPS搭載 | |
車輪あり | |
遠隔操作が可能な連携アプリあり | |
取っ手の種類 | 両手専用の持ち手 |
充電時間(公称値) | 約1.8時間 |
幅 | 37.7cm |
奥行 | 23.7cm |
高さ | 30.5cm |
PECRON ポータブル電源 E1500LFPの口コミ・評判は?実際に使ってよい点・気になる点を徹底レビュー!
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