ON COMPASS（オンコンパス）の運用実績は？コストは安い？実際に使ってメリット・デメリットを徹底調査！

ON COMPASSは運用をすべておまかせできる一任型のロボアドバイザー。簡単な質問に答えるだけで運用プランが決まるため、投資初心者でも挑戦しやすいのが特徴です。

提案されたプランの設定は自由に変更できます。ただし、資産計画の実現可能性が80％以上でない場合は契約手続きに進めない仕様。誰でも無理なく、実現可能な投資プランを立てられるよう配慮されています。

市場動向に合わせて投資配分を調整する自動リバランス機能はもちろん搭載。一任型としては当たり前の機能ですが、比較した助言型はほぼ非対応でした。プロにリスク管理・適切な配分での投資をおまかせしたいなら、一任型を選ぶのが無難です。

目標達成確率（※）が毎日モニタリングされ、当初の計画から乖離しすぎた場合に通知が来るのも便利。達成確立が65％未満になるとプランの見直しを提案される仕様です。アラートがなければ基本的に放置しておけるため、手間がかかりませんよ。

資産計画が目標の時期までに達成される可能性

最低投資金額は1,000円からとかなり低く設定されているため、少額で投資をはじめたい人にもぴったり。まとまった資金がなくても気軽に投資できます。

比較したところ、ウェルスナビやTHEO+docomoをはじめとする一任型のサービスの最低投資金額は、10,000円がほとんど。なかにはFOLIO ROBO PRO（ロボプロ）のように100,000円からとハードルが高いサービスもありました。1,000円から投資できるのは、ON COMPASSの大きな特徴といえます。

積立投資も、ほとんどの一任型は毎月10,000円から設定できるのに対し、ON COMPASSは1,000円から可能。まずは少額からはじめて、慣れてきたら積立金額を増やすのもよいでしょう。

運用実績を比較するため、前述の想定利用者を条件として、2021/3/19〜2024/3/19の値動きを参考に3年間の年率リターンを算出しました。安定志向・積極志向のそれぞれでロボアドバイザーの質問に回答し、提案を受けた内容でシミュレーションしています。

その結果、安定志向の提案では年率6.48%、積極志向では年率14.90%を記録。ほかのロボアドバイザーの安定志向の平均利回りは4.58％、積極志向は13.19％であり、リスク許容度にかかわらず平均以上の数値を出したことがわかります。

なお、比較した17社中平均以上の利回りになったのは、安定志向で7社・積極志向で6社。どちらも全体の半数以下であったため、ON COMPASSの運用アルゴリズムはなかなか優秀だと予測できます。

あくまでもシミュレーション結果のため実際の運用成績からは乖離しますが、ロボアドバイザーのなかでも運用手腕に期待できそうです。

一任型は、助言型と比較するとコストが高め。ON COMPASSは実質コストを0.9775％程度と明示しており、比較したなかでは平均的な結果に落ち着きました。徹底的にコストを抑えるなら、利用手数料のかからない助言型がよいでしょう。

＜コストの算出結果＞※100万円を1年間運用した場合

1. 安定志向のポートフォリオ：9,775円（運用手数料0.9775%＋信託報酬0.00%）
2. 積極志向のポートフォリオ：9,775円（運用手数料0.9775%＋信託報酬0.00%）

とはいえ、利用手数料＋信託報酬の合計額が1.00%以下であり一任型としてはローコスト。比較した一任型7社のうち、総コストが1.00％以下だったのはON COMPASSとSUSTENだけでした。

例えば、一任型の代表格であるウェルスナビの利用手数料は1.170％。THEO+docomoは1.100％・ロボプロは1.220％（いずれも安定志向のポートフォリオで投資した場合）と高く、サービスによっては信託報酬が加算されます。

ON COMPASSは助言型にはおよびませんが、運用は丸投げしつつ手数料も抑えたい人の候補になるでしょう。