SBIグループのFOLIOが運用するロボアドバイザー、ROBOPRO(ロボプロ)。「初心者でも使いやすい」「手数料が安い」と評判な一方、「10万円からの投資しかできないのが難点」という口コミも存在するため、利用を迷っている人もいるのではないでしょうか。
今回はその実力を確かめるため、以下の3つの観点で検証してわかったメリット・デメリットをご紹介します。
さらに、ウェルスナビやらくらく投資の人気のロボアドバイザーとも比較。新NISAに対応しているかも解説しているので、ロボアドバイザー選びに迷っている人はぜひ参考にしてみてください。
大学卒業後に銀行員として勤務、法人顧客の経営支援・融資商品の提案や、個人向け資産運用相談を担当。 2020年にマイベストに入社、自身の銀行員時代の経験を活かし、カードローン・クレジットカード・生命保険・損害保険・株式投資などの金融サービスやキャッシュレス決済を専門に解説コンテンツの制作を統括する。 また、Yahoo!ファイナンスで借入や投資への疑問や基礎知識に関する連載も担当している。
すべての検証は
マイベストが行っています
良い
気になる
ROBOPRO(ロボプロ)は積立投資を検討している人におすすめです。自動積立機能を備えており、1万円からの指定が可能。15回以上積立を行うことで、3か月に1回ずつ自動でキャッシュバックキャンペーンの抽選が受けられます。投資先選定から売買まですべてをお任せできる一任型サービスのなかで、手数料がお得になるキャンペーンがあるのはウェルスナビと本サービスのみでした。
一任型なため、登録してすぐに運用を始められるのも魅力です。口座開設・入金・購入額指定の3ステップで手続きは完了。AIが金融市場動向を予測し、月1回の頻度で投資配分をダイナミックに変更する仕組みです。売買を自分で行う必要がある助言型と違い、自分で触る手間を省けるのが特徴。初心者や忙しい人も、気軽に投資を始められるでしょう。
リターンの高さの検証でも、高評価を獲得しました。100万円を3年間運用すると仮定してポートフォリオを算出したところ、提案を受けたポートフォリオは比較したサービスの平均値4.58%を超える年利約10.6%の試算を記録。あくまで過去のリターンをもとにした数値ではあるものの、運用手腕に期待できるといえます。
無料で投資セミナーを随時開催しているところもロボプロの特徴です。直近の運用状況や、AI予測の結果も都度公開。投資の知識を着実に身につけられるので、ロボプロで運用中の人・利用するか迷っている人は、ぜひ活用してみてくださいね。
一方で、「10万円からの投資しかできない」という口コミのとおり最低投資金額は10万円から。運用手数料・信託報酬がかかるため、コストはややかさみます。新NISAに非対応で、NISAの非課税枠を使いたい人にも不向き。それでも、充実の特典による高いリターンを狙えるのは大きな魅力といえるでしょう。アグレッシブに利益を狙う運用をしたいなら、候補に加えてみてください。
<おすすめな人>
ロボアドバイザーには一任型と助言型の2種類があります。どちらの運用方針も国際分散投資ですが、商品の売買をサービス側がするかどうかが大きな違いです。一任型は売買も含めてすべてを任せられますが、助言型は提案のみなため売買は自分で行う必要があります。
今回ご紹介するROBOPRO(ロボプロ)は、SBIグループ傘下のFORIOが提供する一任型のロボアドバイザー。AIが金融市場を先読みし、定期的に投資配分を調整するのが特徴です。「一般的なロボアドバイザーに比べて資産拡大の機会を積極的に狙える」と謳っています。
今回はROBOPRO(ロボプロ)を含む、人気のロボアドバイザーを実際に調べて、比較検証レビューを行いました。
具体的な検証内容は以下のとおりです。
ROBOPRO(ロボプロ)のよい点は4つです。登録してすぐに投資をはじめられることや、リターンの高さの検証もよい結果が出ていることがわかりました。
ロボプロは何を買うか迷う手間がなく、登録してすぐ運用を開始できるところが大きな特徴です。他社サービスではプラン診断がありますが、ROBOPROではAlpacaTech株式会社から提供されたデータを用いた配分比率を1つだけ提案する仕組みです。
口座開設・入金・初回購入額の指定の3ステップで運用を始められる一任型を採用。運用開始後は月に1回の頻度で投資配分が自動で調整されるため、比較したほかの一任型サービスと同じく自分でメンテナンスする手間がかかりません。助言型のサービスと異なり、売買まで自動で終わるので便利ですよ。
運用状況は専用アプリで確認できます。一任型で専用アプリに対応しているのは、7社中4社でした。隙間時間に資産を管理したい忙しい人も、便利に利用できるでしょう。
執筆時点では、抽選に当選すると抽選月の前3か月分手数料がキャッシュバックされるキャンペーンを行っています。15回以上積立を行うと、3か月に1回自動で抽選を受けられる仕組みです。キャッシュバック率は積立継続回数に応じて変動。最大100%のバックを受けられるため、コツコツ積み立てて抽選に参加してみましょう。
リターンの高さの検証でも高評価を獲得しました。100万円を3年間運用すると仮定し、提案されたポートフォリオのリターンの高さを検証。年利約10.6%の試算結果で、比較したサービスの平均値4.58%を大きく上回りました。
比較したなかで、平均値を超えたサービスは17社のうち6社。あくまで過去のリターンをもとにした数値ではあるものの、運用の手腕には期待できるといえます。
運用実績を確認する際は、最新だけでなく過去の実績もしっかりチェックするのがポイントです。過去の実績が高ければ投資判断のアルゴリズムやAIが優秀と考えられ、今後のリターンに期待できますよ。
<100万円を3年間運用した際の総額>
あくまでロボアドバイザーに提案された内容を基に過去3年のリターンを算出した結果であり、実際の運用成績からは乖離する
運用実績の確認は定期的に行いましょう。毎日チェックするのが理想ですが、難しいうえロボアドバイザーの商品設計には合っていません。毎月1回確認する程度でもよいので、定期的に見るクセをつけるのが大切です。
暴落したときに運用を終了させるかどうかは、個人の判断です。基本的に短期的な結果で売却するのはおすすめしませんが、保有し続けることが精神的にきつい場合・資金的に割りたくないラインを割った場合などであれば、無理する必要はありません。
ロボプロで運用中の人・利用するか迷っている人向けに、投資の無料セミナーが随時開催されています。直近の運用状況やAI予測の結果も公開されているので、運用に活用してみてくださいね。
ROBOPRO(ロボプロ)の気になった点は3つありました。とくに、運用手数料のほかに信託報酬が発生する点はネックです。
検証では一任型の中央値を当てはめたところ、運用手数料1.10%にくわえて信託報酬が0.12%程度発生し、手数料は高めといえる結果に。運用手数料とは、資金の運用を行うために必要な費用のこと。信託報酬は、投資信託を運用・管理してもらうときにかかる費用を指します。
運用手数料だけでみると、比較したほかの一任型商品とほぼ変わらない水準でした。一方で、助言型の商品ではほぼ利用手数料が発生しません。信託報酬は平均値での集計(※)ですが、合算して手数料が1.1%を超えることを考えると、手数料は割高といえるでしょう。
信託報酬は発生するとされているものの、具体的数値が明記されていないため平均値で算出
<コストの算出結果>
最低投資金額が10万円からと決まっており、投資に回せるまとまった資金がない人には不向きといえます。検証した一任型7社のなかでは、唯一10万円が必要になるサービスでした。ほかの一任型のロボアドバイザーは、最低1,000~10,000円から投資可能です。「10万円からの投資しかできないのが難点」という口コミにもうなずけます。
ロボアドバイザーのタイプ | 一任型 |
---|---|
最低投資金額 | 100,000円 |
最低積立投資金額 | 10,000円 |
良い
気になる
運用手数料 | 1.100% |
---|---|
信託報酬 | 運用状況による |
入出金手数料 | 入金:本人負担 出金:300円 |
申込手数料 | 無料 |
解約手数料 | 無料 |
優遇サービス | |
投資対象 | 米国株式、先進国株式、新興国株式、米国債券、先進国債券、新興国債券、ハイイールド債、コモディティ、世界REIT |
連携しているポイント | 不明 |
現金化までの営業日 | 約3営業日 |
自動リバランス機能 | |
税金最適化機能 | |
成長投資枠で取引可能 | |
つみたて投資枠で取引可能 | |
特定口座取引 | |
口座開設が必要な金融機関 | FOLIO |
ROBOPRO(ロボプロ)が向いていない人におすすめのロボアドバイザーを2つ紹介します。
NISAをはじめたい人はウェルスナビを検討しましょう。6つの質問に答えるだけで、ポートフォリオの提案・買い付け・リバランスなどすべて一任できます。新NISAに完全対応しており、NISAの非課税枠を活用できる「おまかせNISA」というサービスを展開しているのも特徴です。
一任型の中で新NISAに対応しているのは、比較した7社中2社のみでした。最低投資開始額も1万円からと一任型のなかでは一般的で、様子を見ながら投資を行いたい人にも向いているといえます。
手間の少なさも高評価でした。比較した一任型7社のなかで、本社を含む4社が専用アプリに対応。自動リバランスや自動積立はもちろん、税金最適化にも対応しています。税制面もお得で、資産状況をすぐに把握したい人にぴったりです。
運用実績も優秀。3年間の年率トータルリターンを算出し比較したところ、安定型では平均の約114万よりも高い約146万円のリターンが得られる結果に。1%の利用手数料はかかりますが、これから投資を始めて利益を出したい人は候補のひとつに入れたいロボアドバイザーといえます。
比較したところ、サービス自体にポイント還元があるのは、比較した一任型の中で7社中THEO+docomoの1社のみでした。税金の最適化や自動リバランス機能もあるので、一任型としての機能も十分期待できます。
運用手数料は1.1%と一般的な水準ですが、信託報酬が発生しない点もメリットです。比較したなかで運用手数料と信託報酬の合計が1.1%以下になるのは、一任型の中で7社中本社を含めて3社でした。すべてを任せられる一任型で、手数料を抑えたい人は検討してみましょう。
ROBOPRO(ロボプロ)の手続きは、すべてオンラインでの完結が可能です。ここからは、運用の流れについて詳しく紹介します。
口座に入金額が反映されたら、初回購入額を指定し購入へ進みましょう。投資一任契約に同意すると、最短即日で運用が開始されます。
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