壁際にピタッと寄せられる薄型デザインが特徴の、パナソニック ヒーターレス気化式加湿機 FE-KXU07。ネット上では「コンパクトで置きやすい」「加湿性能が高い」と評判ですが、「音が気になる」との声もあり、購入するか迷っている人もいるのではないでしょうか?
今回はその実力を確かめるため、以下の7つの観点で検証・レビューを行いました。
さらに、人気のシャープや象印などの加湿器とも比較。検証したからこそわかった、本当のメリット・デメリットを詳しく解説していきます。ポイントや送料を考慮した価格比較も行いましたので、加湿器選びに迷っている人はぜひ参考にしてみてください。
ダイソンの派遣販売員として、ケーズデンキなど家電量販店で掃除機の接客・販売を2年間担当した経験を持つ。マイベストへ入社後はその経験を活かし空気清浄機・除湿機・オイルヒーター・スティッククリーナーなど季節家電・空調家電や掃除機をはじめ白物家電全般を専門にガイドを担当し、日立やシャープ、パナソニックなどの総合家電メーカーから、ダイニチ工業・Sharkなどの専門メーカーまで、150以上の家電製品を比較検証してきた。毎日使う家電製品だからこそ、本当によい商品を誰もが簡単に選べるように、性能はもちろん省エネ性能やお手入れのしやすさまでひとつひとつ丁寧に確認しながらコンテンツ制作を行う。
すべての検証は
マイベストが行っています
目次
パナソニック ヒーターレス気化式加湿機 FE-KXU07は、電気代を抑えたい人におすすめです。ワットモニターで強モードの消費電力を測ったところ、わずか19Wでした。比較した大半の商品が100Wを超えていたのに対し、毎日8時間稼働しても1か月で53円ほどと電気代を大幅に抑えられます。薄型設計で、壁にピタッと寄せて使えるのも便利です。
肝心の加湿性能もパワフル。約2畳の部屋は加湿開始30分で湿度が93%に到達しました。比較した商品には50%前後までしか上がらないものもあったなか、「加湿性能が高い」との口コミやパワフルというメーカーの謳う文句どおりの結果です。加湿量を自動調節する機能もあり、わざわざ手動で切り替えなくても、加湿しすぎを防げますよ。
「音が気になる」という口コミに反し、静音性も優秀です。実際に測定すると最も弱いモードは34.9dBとホテルの室内ほどの騒音値(参照:環境省)だったので、就寝中にも使いやすいでしょう。操作ボタンのメニュー表示が大きく、視認性にも優れています。吹き出し口から熱い蒸気が出ない設計で小さな子どもがいても使いやすく、どんな生活スタイルにもマッチしやすいですよ。
一方で、給排水・お手入れはやや手間がかかりました。タンクが30cmと高く、蛇口が低いシンクだと給水時に傾けないとなりません。排水はタンク・本体ともに必要でした。お手入れは、フィルター2か所・加湿フィルターなど合計9か所とかなり多め。水を継ぎ足し続けて1週間使ったところ、カビ菌が発生したため、面倒でもしっかりお手入れが必要です。
値段は執筆時点で2万円台と比較的高めですが、電気代を大幅に抑えられるのは大きな魅力。加湿性能や静音性の高さで選びたい人にも候補となりますよ。しかし、上位商品にはお手入れがしやすい構造で、カビも発生しにくいものがあったので、ほかの商品もあわせてチェックしてみてくださいね。
今回ご紹介するヒーターレス気化式加湿機 FE-KXU07は、2021年9月21日に発売されたパナソニックの製品。高い加湿性能と省エネ、パナソニック独自のナノイー技術による肌の水分量アップ効果などを謳っています。
販売元であるパナソニックは、生活家電やAV機器・美容機器などを手掛ける日本の電気メーカー。空調・季節家電の分野では、とくに空気中の有害物質を抑制・分解して空気のきれいを保つ、ナノイー技術を搭載した商品を数多くラインナップしています。
加湿方式は、ヒーターがなく熱い蒸気が出ない気化式。近づいてもやけどの危険性が低く、小さな子どもやペットがいる家庭にもおすすめです。
パナソニック独自のナノイー技術を搭載しているのもポイント。加湿中に肌の水分量をアップさせたり、停止中にフィルターを清潔に保ったりできると謳っています。
パワフルさと省エネ性能を両立させるため、DCモーターを採用しているのも特徴です。お急ぎモード・おまかせモード・のど/肌モードの3つのモードがあり、空気の状態や好みに合わせて使い分けられます。
詳細なスペックは以下のとおりです。
<スペック>
奥行き18.6cmと薄型のフォルムが特徴。大きなベッドがあって広い設置スペースが取れない寝室などにも、壁に寄せてすっきりと設置できます。
本体カラーは、ミスティホワイトとクリスタルブラウンの2色から選択可能です。前面パネルはガラスのようなデザインで、高級感がありますよ。
今回はパナソニック ヒーターレス気化式加湿機 FE-KXU07を含む、加湿器全48商品を実際に用意して、比較検証レビューを行いました。
具体的な検証内容は以下のとおりです。
まずは、加湿性能の検証です。外部の影響を遮断して温度20℃・湿度30%にした約2畳の恒温恒湿室を用意。恒温恒湿室の運転を停止し、加湿器を最も強いモードで稼働させたあとの湿度の上昇をチェックしました。
稼動30分で湿度93%に達し、加湿性能は高評価を獲得。比較したなかには湿度が50%前後までしか上がらないものもあったのに対し、メーカーが謳うとおりのパワフルさです。
比較した商品では、本商品のような気化式は加湿性能が高い傾向があり、素早く空気をうるおしたいシーンにぴったりでしょう。
次は、カビの生えにくさ・お手入れのしやすさの検証です。
カビの生えにくさの検証では、1日1回水を継ぎ足しながら1週間連続で稼働。1週間後の加湿器内の水に含まれるカビ菌数を専門機関で確認しました。お手入れのしやすさについては、掃除が必要な部品の数・タンクの形状・加湿フィルターの有無などを確認しています。
水を継ぎ足して1週間連続で稼働すると、加湿器内の水には21個以上のカビ菌が発生しました。
比較した結果、加熱方式によってカビの生えやすさには大きな差があり、水を沸騰させて加湿するスチーム式の商品はほとんどカビ菌が見られませんでした。本商品は気化式で水を沸騰させないため、こまめに水を入れ替えないと清潔を保てないでしょう。
お手入れは、やや手間がかかる設計でした。掃除機で吸引が必要なフィルターが2か所あり、水洗いが必要な加湿フィルターも搭載されています。トレーやフィルター枠も含め、お手入れが必要な部品も9か所と多めでした。比較した商品には2~4か所のお手入れで済むものもあり、手間なく使えるとはいえません。
フィルター枠の構造が細かく、洗いにくかったのも気がかり。スポンジでサッと洗えるバケツ型タンクも採用されていませんでした。
一方で、フィルター交換の頻度が10年と少ないのは魅力的です。比較したなかには10シーズン以内に交換が必要な商品もあり、交換の手間もランニングコストも抑えやすいですよ。お手入れのタイミングを知らせる機能も搭載されていました。
続いて、給水・排水のしやすさと使いやすさの検証です。
給水・排水のしやすさは、タンクの取っ手の有無・シンクにタンクが収まるか・タンクを持ち運ばず給水できるかなどを確認。使いやすさについては、稼働中に水量がわかるか・加湿量の自動調節は可能かといったポイントをチェックしました。
タンクは取っ手つきで持ちやすく、自立するため手を離していても給水可能です。ただし、高さが30cmあるため、蛇口の高さによってはシンク内で傾けて給水する必要があります。比較した商品には高さ20cm前後と低く、スムーズにシンクで吸水できたものもあっただけに惜しい点です。
給水後にタンクを反対にしてセットしなければならない点も留意しておきましょう。タンクは4.2Lと十分な容量があり、給水頻度を減らせます。しっかりとしたつくりのため、持ち運ぶ際の水漏れは見られませんでした。
なお、排水はタンク・本体ともに必要です。シーズンオフの片づけの際は、忘れずに本体も排水しましょう。
加湿量を自動調節する機能があり、使い勝手はおおむね良好です。比較した一部商品のように手動で調節しなくても適切な湿度を維持できますよ。就寝中でも加湿しすぎないため、カビの発生や窓の結露などを防ぎやすいでしょう。
一方、稼働中はタンク内の水量を確認できず、運転が停止するまで残量が少なくなっていることに気づかない可能性も。また、本体上部に持ち手がないため、頻繁に使う場所を変えるような使い方をする場合は注意が必要です。
評価には含めていませんが、操作ボタンのメニューが大きく視認性に優れているのは魅力的。老若男女使いやすいデザインです。なお、詳細は以下をご参照ください。
続けて、静かさの検証です。加湿器から50cmの距離に騒音計を設置。実際の稼働音を測定しました。
「音が気になる」との口コミに反し、稼働音は静か。小モードであれば34.9dBと、ホテルの室内ほどの騒音レベル(参照:環境省)です。就寝中の寝室で使っても、音は気になりにくいですよ。
なお、比較した商品の最小値は33.43dB、最大値は65.4dB(※執筆時点)でした。本商品は最小値に近いレベルで、とても満足の基準とした35dBも下回っています。
最後は、消費電力の低さの検証です。最も強いモードで稼働し、ワットモニターで実際の消費電力を測定しました。
最強モードで運転した際の消費電力は、わずか19Wでした。高評価の基準とした300Wを大幅に下回っており、比較した商品のなかでもトップレベルの省エネ性能です。電気代をなるべく抑えたい人にぴったりですよ。
本商品ほどの消費電力であれば、毎日8時間稼働しても電気代は1か月53円ほど。一方で比較したシャープの「HV-S55」は1,000円台、象印の「EE-DD35」は3,000円台と、商品によって電気代に大きな差がありました。
※ランキングは、購入時に取得できるポイントを考慮した実質価格で作成しています。
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加湿器を効率的に使うためには、設置場所が重要です。加湿性能を最大限引き出すためには、加湿器を温度の高い場所に置くのがおすすめ。暖房の効いた場所や、暖かい空気が溜まる高い場所などに設置するとよいでしょう。
温度が高い場所では「相対湿度」が低くなります。加湿器の湿度は「相対湿度」で表示されるため、温度が低い場所に置くよりも加湿器がもっと加湿しようとして稼働。結果として、温度が低い場所よりも温度が高い場所に置いたほうが、高い加湿性能を引き出せます。
清潔な水で加湿ができるように、定期的にお手入れを行いましょう。ここでは取扱説明書に記載されているお手入れ方法をご紹介します。
<お手入れが必要なパーツ>
プレフィルターや加湿フィルターは別売りされています。加湿器用洗剤もパナソニックから販売されているので、あわせてチェックしてみてくださいね。
パナソニック ヒーターレス気化式加湿機 FE-KXU07は、すでに生産を終了しています。Amazon・楽天市場・Yahoo!ショッピングなどのECサイトでは販売されているので、購入予定の人は早めにチェックしましょう。
ケーズデンキなどの家電量販店でも取り扱っている場合があるので、実物を見たい人はお近くの取扱店舗を探してみてください。
最後に加湿性能に優れ、お手入れもしやすい構造の商品をご紹介します。
どの加湿器にするか迷っているなら、まずシャープのHV-S75-Wをチェック。パワフルな加湿力で、検証では温度20℃・湿度30%の部屋をわずか30分で湿度100%にまで加湿できました。電気代を抑えるエコモードがあり、静音性も優秀です。バケツ型タンクを採用しており、お手入れも簡単ですよ。
衛生面を重視したいなら、スリーアップのスチーム加湿器 CORE MISTがぴったりです。水を沸騰させるスチーム式で、1週間水を継ぎ足して使ってもカビ菌はほとんど発生せず。シンプルな構造でお手入れもしやすく、清潔な水で加湿できます。給水・排水・操作もしやすく、使いやすい一台です。
加湿方法 | 加熱気化式(ハイブリッド式) |
---|---|
素材 | 不明 |
設置方法 | 据え置き型 |
適用畳数(木造和室) | 12.5畳 |
適用畳数(プレハブ洋室) | 21畳 |
幅(公称値) | 27.2cm |
奥行(公称値) | 20.6cm |
高さ(公称値) | 45.5cm |
重量(公称値) | 5.1kg |
電源コードの長さ | 1.8m |
タンク容量 | 約4.0L |
加湿量 | 強:750mL/h/静音:200mL/h/エコ(強):480mL/h |
連続加湿時間 | 強:約5.3時間/静音:約19時間 |
電源 | ACプラグ式 |
部品の数 | 不明 |
加湿フィルターなし | |
チャイルドロック機能 | |
防カビ機能 | |
除菌機能 | |
アロマ対応 | |
自動運転機能 | |
タイマー機能 | |
自動調整機能 | |
空焚き防止機能 | |
静音設計 | |
給水タンク形状 | バケツ式 |
タンク種類 | 着脱式 |
給水位置 | 上部、下部 |
2Way給水可能 | |
用途 | 不明 |
LEDイルミネーション機能 | 不明 |
次亜塩素酸水対応 | |
抗菌カートリッジ付き | |
タイマー設定最大時間 | 切:6時間 |
満水ランプあり | |
水位確認可能 | |
転倒湯漏れ防止構造 | 不明 |
最小稼動音 | 不明 |
最大稼動音 | 不明 |
転倒防止機能 | 不明 |
特徴 | |
対象 | 不明 |
形状 |
シャープ プラズマクラスター加湿器 HV-S75の評判・口コミは?実際に使用してメリット・デメリットを徹底レビュー!
加湿方法 | スチーム式 |
---|---|
素材 | PP、PC |
設置方法 | 据え置き型 |
適用畳数(木造和室) | 12畳 |
適用畳数(プレハブ洋室) | 19畳 |
幅(公称値) | 25.0cm |
奥行(公称値) | 20.0cm |
高さ(公称値) | 33.0cm |
重量(公称値) | 2.4kg |
電源コードの長さ | 1.5m |
タンク容量 | 4.5L |
加湿量 | 最大700mL/h |
連続加湿時間 | パワフル:6時間、加湿:12時間 |
電源 | 電源コード式 |
部品の数 | 不明 |
加湿フィルターなし | 不明 |
チャイルドロック機能 | |
防カビ機能 | |
除菌機能 | |
アロマ対応 | |
自動運転機能 | |
タイマー機能 | |
自動調整機能 | |
空焚き防止機能 | |
静音設計 | |
給水タンク形状 | タンク式 |
タンク種類 | 着脱式 |
給水位置 | 上部 |
2Way給水可能 | |
用途 | 寝室・部屋用 |
LEDイルミネーション機能 | 不明 |
次亜塩素酸水対応 | 不明 |
抗菌カートリッジ付き | |
タイマー設定最大時間 | 切:4時間 |
満水ランプあり | |
水位確認可能 | |
転倒湯漏れ防止構造 | 不明 |
最小稼動音 | 不明 |
最大稼動音 | 不明 |
転倒防止機能 | |
特徴 | おしゃれ |
対象 | 不明 |
形状 | 長方形 |
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