外出時でもスマホを充電できるモバイルバッテリー。しかし、充電ができなくなった・膨らんでいて使えないなどの理由で処分が必要になっても、「どう捨てればいいかわからない」と困ることも多いですよね。「発火する危険性がある」という情報もあり、不安に感じる人も多いでしょう。
そこで今回は、モバイルバッテリーの捨て方を解説します。処分するタイミングや注意点なども紹介するので、ぜひ参考にしてくださいね。
新卒でPC周辺機器・スマホアクセサリー・カーアクセサリーを取り扱うメーカーに入社。法人営業・広報を担当し、商品開発にも携わる。2023年2月にマイベストに入社し、モバイルバッテリーやビデオカメラなどガジェットやカメラの比較・コンテンツ制作を経験。現在では、家電・カーバイク用品など幅広いジャンルのコンテンツ制作に携わる。「専門性をもとにした調査・検証を通じ、一人ひとりに合った選択肢を分かりやすく提案すること」を心がけて、コンテンツ制作を行っている。
一部の自治体では、モバイルバッテリーを有害ゴミとして処分が可能です。たとえば、埼玉県ふじみ野市や千葉県松戸市では、有害ゴミとして集積所に出せます。
ただし、ほかの不燃ゴミやリサイクルゴミに混ざらないよう注意しましょう。モバイルバッテリーに使われるリチウムイオン電池は、内部に燃えやすい溶媒を含んでいるので、処分方法を誤ると火災の危険があります。リサイクルゴミや不燃ゴミに行われる破砕処理時に発火するリスクがあるので、慎重に分別してください。
リサイクルマークやLi-ionが表記されている電池は、リチウムイオン電池です。リチウムイオンと表記されていることもあるので、捨てる前に電池の表記を確認しましょう。
モバイルバッテリーは不燃ゴミとして処分できないので、回収してくれる自治体や店舗を探しましょう。
モバイルバッテリーは、一般社団法人JBRCの協力店や自治体で回収が可能です。ただし、自治体や店舗によって対象となるモバイルバッテリーや回収方法が異なる場合があるので、捨てる前に必ず確認しましょう。
たとえば大阪市では、リチウムイオン電池の訪問回収サービスを行っています。対して、福岡市では区役所や市民センターの資源物回収ボックスを利用するシステムです。札幌市のように、モバイルバッテリーの回収を行っていない地域もあります。
また、以下のような大手家電量販店では、モバイルバッテリーの回収を行っているところがほとんどです。
リサイクルマークがついていないものや、膨張・破損しているものは回収の対象外になる場合があるので注意しましょう。
回収可能な自治体や店舗は、一般社団法人 JBRCの公式サイトで検索できるので、住んでいる地域や最寄りの店舗を事前にチェックしてくださいね。
製造元や携帯ショップでも、モバイルバッテリーの回収を受け付けている場合があります。たとえばAnkerでは、自社製のモバイルバッテリーに限り、破損品も含めて回収可能です。パッケージや保証書がないものや、中古品や非正規店での購入品も回収してもらえます。
また、ソフトバンクや楽天モバイルなどの一部携帯ショップでも、モバイルバッテリーの回収を実施しています。ただし、auのようにリチウムイオン電池自体は回収していても、対象が端末の電池パックに限られる場合があります。利用前に各ショップの対応を確認しておきましょう。
モバイルバッテリーだけでなく、ほかの家電や小型電化製品もまとめて処分したいときは、不用品回収業者への依頼も検討しましょう。同時に複数の不用品を回収してもらえるので、引っ越しや大掃除のタイミングにおすすめです。
業者によっては、破損・膨張したモバイルバッテリーも回収対象の場合があります。破損を理由に自治体や店舗などから回収を断られた場合は相談しましょう。
ただし、不用品回収業者を利用する場合は500~3,000円ほどの費用がかかります。また、モバイルバッテリー単体では受けつけていないところもあるので、事前に見積もりや対応条件を確認しておくことが大切です。
モバイルバッテリーが使える状態なら、リサイクルショップで売却することも選択肢の1つです。使える状態であれば、中古でも需要はあります。
実際の買取価格はモデルや容量によって異なりますが、買取相場は1,000~7,000円程度です。とくにAnkerのような大手メーカーの商品は高値がつきやすく、状態がよければ高値で売却できるでしょう。
破損しているモバイルバッテリーは回収してもらえない場合があるので、時期を見極めて早めに処分しましょう。
モバイルバッテリーは、充電と放電を繰り返すことで劣化していきます。とくに充電時間が以前より明らかに長く感じられる場合、内部の電池が劣化しているサインかもしれません。
バッテリーの残量がすぐに減る、フル充電してもスマホがあまり充電できないなどの症状が出た場合も、買い替えや処分を検討しましょう。
モバイルバッテリー本体の膨張や熱の発生も、処分のタイミングです。劣化が進むと、使用中や充電中に本体が異常に熱くなり、熱によって内部にガスが発生して膨張します。
膨張や発熱は放置すると、発火や破裂のリスクがあるので危険です。実際に電車通勤中のバッグから煙が上がったり、就寝中に発火したりといった事故が起きています。異変がみられたときは、すぐに使用をやめて処分しましょう。
モバイルバッテリーを処分するときは、不燃ゴミに出さないことのほかにも、注意すべきポイントがあります。
モバイルバッテリーに使われている電池の種類を処分前に確認しておきましょう。
リサイクル対象は、リチウムイオン電池・ニッケル水素電池・ニカド電池の3種類です。乾電池式のモバイルバッテリーは、分別すれば家庭ゴミとして出せる場合もあります。
モバイルバッテリーは、内部に電気が残っている状態で破損や衝撃を受けると発火のリスクがあります。そのため、処分前には放電と絶縁を行うことが重要です。
バッテリー残量がある場合は、スマホの充電などで使い切ってから処分しましょう。さらに、端子部分に黒いビニールテープや絶縁テープを貼り、通電を妨げることでショート防止になります。
使わなくなったモバイルバッテリーは早めに処分しましょう。使っていない状態でも、内部の電池は徐々に劣化していきます。放置されたままの状態が続くと、発火する可能性があるので注意が必要です。
使わず放置し続けると、内部で電池が劣化しガスが発生して膨張する場合があります。膨張は破裂や発火のリスクがあるので、長期間の放置は避けましょう。
モバイルバッテリーを処分して新たに買い替えを検討している人は、以下コンテンツでおすすめ商品を紹介しているので、ぜひ参考にしてくださいね。