スリムなボディでありながら、広範囲にパワフルな温風を送れると謳うセラミックファンヒーター、スリーアップ ヒートワイドスリム CH-T2236。「人感センサーが優秀」と評判です。しかし、「暖かくない」「暖かくなるのに時間がかかる」など気になる口コミも存在するため、購入を迷っている人もいるのではないでしょうか?
今回はその実力を確かめるため、以下の5つの観点で検証した結果をふまえたレビューをご紹介します。
さらに、各メーカーの新商品や売れ筋上位など人気のセラミックファンヒーターとも比較。検証したからこそわかった、本当のメリット・デメリットを詳しく解説していきます。ポイントや送料を考慮した価格比較も行いましたので、セラミックファンヒーター選びに迷っている人はぜひ参考にしてみてください。
ダイソンの派遣販売員として、ケーズデンキなど家電量販店で掃除機の接客・販売を2年間担当した経験を持つ。マイベストへ入社後はその経験を活かし空気清浄機・除湿機・オイルヒーター・スティッククリーナーなど季節家電・空調家電や掃除機をはじめ白物家電全般を専門にガイドを担当し、日立やシャープ、パナソニックなどの総合家電メーカーから、ダイニチ工業・Sharkなどの専門メーカーまで、150以上の家電製品を比較検証してきた。毎日使う家電製品だからこそ、本当によい商品を誰もが簡単に選べるように、性能はもちろん省エネ性能やお手入れのしやすさまでひとつひとつ丁寧に確認しながらコンテンツ制作を行う。
すべての検証は
マイベストが行っています
目次
良い
気になる
スリーアップ ヒートワイドスリム CH-T2236は、セラミックファンヒーターをお探しのすべての人におすすめです。実際に使用したところ、パワフル暖房時は60cm離れた位置でもわずか30秒で温度が1℃上昇。温風も風速6.0m/sと、比較したなかでトップクラスの速さでした。30秒以内で温度が上がった商品はわずかで、「暖かくなるのに時間がかかる」という口コミを払拭したといえます。
暖房範囲がかなり広いのも注目したい点。吹き出し口が低く幅が広いため、10分運転すると足元28.5℃・すね30.4℃と足全体が暖かさに包まれました。冷え性に悩んでいる人にもぴったりです。上半身も胴22.5℃・頭18.3℃と、室内温度12℃から冬に快適と感じる十分な温度まで上昇。「暖かくない」という口コミとは異なる結果でした。
2分間動きを感知しないと停止する人感センサーに加え、基本的な機能をほとんど搭載。温度設定は18〜30℃と幅広く、タイマーも1時間刻みで最大8時間まで設定できます。すべての操作が可能なリモコンも付属され、ベッドでくつろぎながら操作ができますよ。足元の暖房・脱衣所のヒートショック対策・寝室など、様々なシーンで活躍するでしょう。
ただし、奥行は15cmと薄いものの、幅が48cmと広いため、設置スペースには余裕が必要です。また、比較した多くの商品と同様に運転中の吹き出し口は79.2℃とかなり高温に。転倒オフ機能と加熱防止機能、チャイルドロックはあるものの、小さな子どもが触れないように気をつけましょう。
販売価格は執筆時点で税込15,180円(※公式サイト参照)と中価格帯ですが、高価格帯の商品を凌ぐ暖房性能と機能性を備えています。電気代も安く、パワフル暖房時は10分間で5.13円・節電モード時は0.27円でした。節電モードは10畳用のエアコンより安いですよ。ランニングコストを抑えながら暖かく過ごしたい人も、ぜひ検討してみてくださいね。
そもそもセラミックファンヒーターとは、電気で電熱線を加熱し、その熱をファンで送る暖房機器のこと。メインの暖房よりはパワーが弱いものの、電熱線の発熱が速く、数秒で暖かい風を感じられるのが特徴です。スリムな商品が多く換気の必要もないため、メインの暖房が届きにくい場所に置きやすいですよ。
今回紹介するスリーアップ ヒートワイドスリム CH-T2236もそのひとつ。独自設計の風路・ファン・モータを改良し、従来品より温風到達距離が飛躍的にアップして発売されました。加えて、最大出力は1200Wと非常にパワフル。大風量のワイド温風で、リビングなど広い部屋も温められると謳っています。
販売元は、シーズナブル家電を企画・販売するスリーアップ。セラミックファンヒーターをはじめ、扇風機や加湿器など季節を快適に過ごすための家電を取りそろえています。空気清浄機や充電式カイロなど数々の商品が受賞し、2016年には注目の西日本ベンチャー100にも選出されました。
ヒーターのモードは、パワフル暖房・暖房・節電の三段階。手軽に強さを変えられます。従来品にはない送風モードも搭載され、扇風機のような使い方も可能です。暖房が必要な寒い時期だけでなく、1年をとおして活躍しますよ。
18〜30℃まで、細かく温度を設定することも可能です。設定温度になるまでは強暖房で素早く温度を上げ、到達すると運転を停止させ室温をキープ。快適な温度を保ちやすい設計です。
人感・室温のWセンサーも内蔵されています。人の動きを感知してON・OFFを切り替え、部屋の温度を感知して温めすぎないように自動調整するなど、利便性だけでなく節約したい人も注目したい機能です。離れた場所から操作できるリモコンも付属されています。
切り忘れを防ぐオフタイマーが2種類あるのも特徴的。10時間後に自動的に電源が切れるだけでなく、1〜8時間の間で1時間単位で時間を設定できます。生活のリズムや使用状況に合わせやすいでしょう。本体が転倒したときや異常に温度が上がりすぎたときは、自動で運転が停止する安全機能も備えています。
<スペック詳細>
サイズは幅48×奥行15×高さ41cm、重量は約4.0kg。やや幅はありますが、厚みを抑えたスリムなボディで、圧迫感がありません。スタイリッシュなデザインでおしゃれな空間にも馴染みやすいでしょう。
カラーはホワイト・ベージュ・グレーの3色展開。どれも落ち着いた色合いです。
今回はスリーアップ ヒートワイドスリム CH-T2236を含む、セラミックファンヒーター全28商品を実際に用意して、比較検証レビューを行いました。
具体的な検証内容は以下のとおりです。
まずは、速暖性・ 暖房範囲の検証です。
室温12°C±2°C・湿度60%±5%に保たれた約2畳の恒温恒湿室にセラミックファンヒーターを置き、吹き出し口から30cm・60cm離れた位置に1秒ごとの温度を測れる温度ロガーを設置。最大出力で3分間運転し、1℃上昇するのにかかった時間と風速をチェックしました。
また、人が座った時の足・膝・胸元・頭に該当する部分計10か所に温湿度ロガーをセットした積層品緩衝材を用意し、吹き出し口から50cm離れた位置にセット。最大出力で10分間運転し、どのくらいの範囲まで温められるかも確認しています。
最大1200Wの高出力なだけにパワフル暖房時の風速は6.0m/sと、比較したなかでトップクラス。素早く暖かい空気を広められるため、30cmの位置ではわずか26秒、60cm離れた位置でも30秒かからず温度が1℃上がりました。「暖かくなるのに時間がかかる」という口コミは払拭したといえます。
開始75秒で暖められる商品を高評価の基準としたなか、本商品はその半分以下の時間で暖かさを実感。比較した商品で60cm先も30秒以内で温度が上昇したのは1割以下しかなく、なかには3分以上必要な商品もありました。
1分後の状態のサーモ画像を見ても、60cm離れた場所が赤くなりしっかりと暖まっているのがわかります。寒いと感じたときに少し離れた場所もすぐに温まるので、複数人で暖を取りたいときにもぴったりです。
ただし、弱モードと強モードの風速の差はそれほど大きくありません。ヒーターのモードを切り替えても、強さの違いを感じられない可能性があります。
足全体に温風が届き、暖房範囲はかなり広めでした。10分間運転させると足元28.5℃・すね30.4℃としっかりと暖まり、画像を見ても赤く変色しているのがわかります。比較した吹き出し口が高いタイプは、足まで暖かい風が届きにくかったのに対し、本商品は低い位置にあるので足が寒い冷え性さんにもぴったりです。
吹き出し口の幅が広いのもうれしいポイント。広い範囲を暖められるので、狭いタイプの商品のように足を広げると暖かさを感じにくくなることはありません。ゆったりとくつろいだ姿勢で暖をとれるでしょう。「暖かくない」という口コミとは異なる結果でした。
一方、上半身は胴22.5℃・頭18.3℃と低めで、下半身と比べると暖まりにくい傾向が。とはいえ、室温が12℃ということをふまえると、冬場に快適と感じる温度まで十分上げられています。
次は、電気代の安さの検証です。
セラミックファンヒーターを置き、最大出力と最小出力に設定して10分間運転。ワットモニターで積算電気料金を計測し、2つの数値の平均値を算出し評価しました。
注目したいのが節電モードでの電気代の安さです。10分間運転してもわずか0.27円と、1時間使用しても1円程度で、10畳用のエアコンより電気代を抑えられます。セラミックファンヒーターは電気代が高いという考えを覆す結果でした。電気代が気になって購入を迷っている人にもおすすめしたい1台です。
1番強いモードのパワフル暖房時も10分あたり5.13円と安く、1200Wの高出力ながら節電しやすいといえます。比較したなかには、風速が弱く速暖性に欠けるのに本商品より電気代が高いものがありました。パワフル暖房と節約モードをうまく切り替えれば、経済的に使用できるでしょう。
次は、使い勝手の良さの検証です。
セラミックファンヒーターから1m離れた場所に吹き出し口と平行になるよう印をつけ、人感センサーをオンにして吹き出し口と平行に歩行。電源がオンなった角度を5回測定して平均値を算出しました。
さらに、タイマーの設定時間・リモコンの有無・プラスαの機能など使い勝手に関わる機能をチェックしています。
感知角度57度と、口コミで好評だったように人感センサーの感度はかなり高め。素早く反応し電源がつくので、待ち時間が長いと感じることは少ないでしょう。比較したなかで感知角度50度以上の商品は1割程度しかありません。そもそも人感センサーがない商品が約4割あったのに対し、2分間人の動きを感知しないと約30秒で停止するため、節電に繋がりますよ。
温度設定は18〜30℃と幅広く、タイマーも1時間刻みで最大8時間まで対応しています。ON・OFFを含めたすべての操作ができるリモコンも付属。ベッドなどでくつろぎながら操作できます。足元の暖房や脱衣所のヒートショック対策、寝室など幅広いシーンで活躍するでしょう。
ただし、奥行は15cmと薄型ですが、幅が48cmとやや大きいので設置場所をあらかじめ確認してくださいね。重量も約4kgと重たいものの、取っ手つきなので部屋間の移動には困らないでしょう。なお、比較した約8割の商品と同様に加湿・空気清浄といったプラスαの機能は非搭載でした。
最後は、安全性の配慮の検証です。
運転中の本体の温度を測定し、やけどするほど熱くならないかチェック。また、運転オフ機能・加熱防止機能・チャイルドロックの有無を確認しました。
運転中の本体温度を測定した結果、吹き出し口周辺は79.2℃・操作パネル周辺は21℃と吹き出し口周辺がかなり高温に。熱によって操作のしにくさを感じることはありませんが、吹き出し口を触らないように注意が必要です。比較したほかの商品も同様に熱くなりやすく、なかには100℃を超す商品もありました。
安全機能は、比較したほとんどの商品が搭載している転倒オフ機能と加熱防止機能がついているのが利点。本体が転倒したり内部が過熱しすぎたりした場合は、自動で電源がオフになります。
チャイルドロックもありました。とはいえ高温になるため、小さな子どもがいる家庭はファンヒーターガードをするなど、触らせないように工夫が必要です。
消費電力(公称値) | パワフル暖房:1200W(50Hz)、1100W(60Hz)/暖房:1100W/節電:700W |
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1時間あたりの電気代 | 1.62〜30.78円(実測値) |
温度センサー付き | |
人感センサー付き |
良い
気になる
本体幅(公称値) | 48.0cm |
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本体奥行(公称値) | 15.0cm |
本体高さ(公称値) | 41.0cm |
タイマー設定可能時間(最大) | 8時間 |
タイマー設定可能時間(最小) | 1時間 |
首振り機能 | |
最大適用畳数の目安(木造). | |
最大適用畳数の目安(コンクリート). | |
風量調整段階 | 3段階 |
特徴 | 大型 |
イオン機能 | |
加湿機能 | |
空気清浄機能 | |
タイマー機能 | |
スマホ連携機能 | |
チャイルドロック機能 |
※ランキングは、購入時に取得できるポイントを考慮した実質価格で作成しています。
スリーアップ ヒートワイドスリム CH-T2236のお手入れは、大きく分けて本体・温風吹き出し口・吸気口の3点です。お手入れをする場合は必ずコンセントを抜き、十分冷えてから行うようにしましょう。
本体は、ぬるま湯か薄めた台所中性洗剤を浸してよく絞った布でやさしく拭きます。センサーが汚れると感度にも影響するので忘れずきれいにしましょう。そのあと、乾いた布で拭き十分に乾かしてください。温風吹き出し口は、掃除機を使用して隙間に溜まったホコリを吸い出します。
吸気口は性能を維持するため、2週間に1回のお手入れが必要です。フィルターカバーを取り出し、フィルターカバーは本体と同様の方法できれいに。吸気フィルターは水で手洗いし、陰干しで十分に乾かします。汚れがひどい場合は交換してくださいね。吸気口に溜まったホコリは掃除機で吸い取ります。
(出典:取扱説明書)
スリーアップ ヒートワイドスリム CH-T2236は、公式オンラインストアで販売されています。販売価格は、執筆時点で税込15,180円(※公式サイト参照)です。スリーアップの直営店では、基本の保証1年に延長保証6か月が追加。保証期間内なら初期不良や自然故障した場合、無償で交換してもらえます。
Amazon・楽天市場・Yahoo!ショッピングなど大手ECサイトでも販売されていました。楽天市場には公式ショップがあり、延長保証に対応しています。取扱店舗により値段が異なるため、ぜひチェックしてみてくださいね。
最後に、横幅が抑えられていて限られたスペースに置きやすい商品をご紹介します。
安全性を重視するなら、ダイニチ工業のEF-P1200Gがおすすめです。転倒オフ機能と加熱防止機能に加え、チャイルドロックを搭載。運転中の本体温度は最高40.5℃と、やけどの心配がほとんどありません。暖房性能も高く、足から胴回りまで広範囲に暖められます。
電気代を抑えたいなら、山善の大風量パネルセラミックヒーター DSF-VU12。10分運転したときの電気代はパワフルモードで4.32円・弱モードで2.7円と、お財布にやさしい金額です。圧倒的な暖房スピードを備え、60cm離れた地点も27秒で1℃上昇。送風範囲も広く、広範囲が暖まります。
消費電力(公称値) | 1200W |
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1時間あたりの電気代 | 16.2〜30.78円(実測値) |
温度センサー付き | |
人感センサー付き |
良い
気になる
本体幅(公称値) | 26.0cm |
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本体奥行(公称値) | 15.5cm |
本体高さ(公称値) | 36.0cm |
タイマー設定可能時間(最大) | 切タイマー:2時間/入タイマー:8時間 |
タイマー設定可能時間(最小) | 切タイマー:1時間/入タイマー:6時間 |
首振り機能 | |
最大適用畳数の目安(木造). | 6畳 |
最大適用畳数の目安(コンクリート). | 8畳 |
風量調整段階 | 2段階 |
特徴 | 小型 |
イオン機能 | |
加湿機能 | |
空気清浄機能 | |
タイマー機能 | |
スマホ連携機能 | |
チャイルドロック機能 |
ダイニチ工業 セラミックファンヒーター EF-P1200Gの口コミ・評判は?実際に使ってメリット・デメリットを徹底レビュー!
消費電力(公称値) | 1200W |
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1時間あたりの電気代 | 16.2〜25.92円(実測値) |
温度センサー付き | |
人感センサー付き |
良い
気になる
本体幅(公称値) | 35.0cm |
---|---|
本体奥行(公称値) | 15.0cm |
本体高さ(公称値) | 41.7cm |
タイマー設定可能時間(最大) | 4時間 |
タイマー設定可能時間(最小) | 1時間 |
首振り機能 | |
最大適用畳数の目安(木造). | |
最大適用畳数の目安(コンクリート). | |
風量調整段階 | 3段階 |
特徴 | 大型 |
イオン機能 | |
加湿機能 | |
空気清浄機能 | |
タイマー機能 | |
スマホ連携機能 | |
チャイルドロック機能 |
山善 パネルセラミックヒーター DSF-VU12の口コミ・評判は?実際に使ってメリット・デメリットを徹底レビュー!
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