羽根なしデザインが特徴的な冷暖両用の、MEYBECCI セラミックヒーター。「軽くて扱いやすい」と評判です。その一方、「あまり暖かくない」「電気代が高い」と気になる口コミも存在し、購入を迷っている人も多いのではないでしょうか?
今回はその実力を確かめるため、以下の5つの観点で検証した結果をふまえたレビューをご紹介します。
さらに、各メーカーの新商品や売れ筋上位など人気のセラミックファンヒーターとも比較。検証したからこそわかった、本当のメリット・デメリットを詳しく解説していきます。ポイントや送料を考慮した価格比較も行いましたので、セラミックファンヒーター選びに迷っている人はぜひ参考にしてみてください。
ダイソンの派遣販売員として、ケーズデンキなど家電量販店で掃除機の接客・販売を2年間担当した経験を持つ。マイベストへ入社後はその経験を活かし空気清浄機・除湿機・オイルヒーター・スティッククリーナーなど季節家電・空調家電や掃除機をはじめ白物家電全般を専門にガイドを担当し、日立やシャープ、パナソニックなどの総合家電メーカーから、ダイニチ工業・Sharkなどの専門メーカーまで、150以上の家電製品を比較検証してきた。毎日使う家電製品だからこそ、本当によい商品を誰もが簡単に選べるように、性能はもちろん省エネ性能やお手入れのしやすさまでひとつひとつ丁寧に確認しながらコンテンツ制作を行う。
すべての検証は
マイベストが行っています
目次
良い
気になる
MEYBECCI セラミックヒーターは、送風モードで夏場も使用できるのは便利ですが、肝心の速暖性はいまひとつでした。温度が1℃上昇するまでにかかった時間は、吹き出し口から30cm地点で約181秒・60cm地点では約151秒でした。比較した商品の約半数は1分以内に温度が上昇したことをふまえると、暖まるまでに時間がかかったといえます。素早く暖めたいスポット暖房としては、物足りなさを感じるでしょう。
風速は5.6m/sと強いものの、口コミで指摘されていたように広い範囲は暖められません。10分運転したところ、膝・すねの温度は24.2℃までじんわり暖かくなりましたが、足元の温度は20.3℃に留まりました。比較した商品の半数ほどは足元が25℃以上まで暖められました。上半身もそこまで暖まらず、胴の温度は21.5℃・頭は17.6℃に留まっています。
少しでも広い範囲を暖めたい場合は、首振り機能を使用するとよいでしょう。左右100度に首振りできるので、2人以上で暖まりたいときに重宝します。切タイマーは最大9時間と長く設定でき、リモコン操作もできるので就寝時にも便利です。安全面では、転倒オフ・過熱防止機能を搭載。ただし、吹き出し口は100℃を超える高温になるので注意しましょう。
口コミに反して、電気代は比較したなかでも控えめです。10分間運転した電気代は、強モードで4.86円・弱モードでは2.97円、平均値は3.91円でした。比較した商品の約半数は電気代の平均が4円程度だったので、ほかの商品より電気代は安く済ませられます。ただし、自動オフができる人感・温度センサーには非対応なので、つけっぱなしには要注意です。
価格は執筆時点でECサイトにて17,000円台。比較した半数以上が1万円以下で買えるなか高価ではあるものの、冬だけでなく夏場にも扇風機として使用できるのはうれしいポイントです。1年中使用したい人は選択肢に入れてもよいでしょう。肝心の暖房性能は振るわなかったので、しっかり寒さ対策をしたいなら、ほかの商品もチェックしてみてくださいね!
MEYBECCI セラミックヒーターのデメリットが気になる人は、ぜひこちらも検討してみてくださいね!
パナソニック
加湿ができ、暖房性能も高い!2台買うより電気代を減らせる
そもそもセラミックファンヒーターとは、電気で加熱した温風をファンで送り出す暖房器具のこと。安全性の高い設計が施されており、軽量かつ小型な商品も多いため持ち運びしやすいのが特徴です。エアコンやストーブのように部屋全体を暖めるのには向きませんが、メイン暖房の風が届きにくい狭い場所でスポット暖房として活躍します。
今回ご紹介するMEYBECCI セラミックヒーターは、温風は3段階・送風は8段階で調節できる冷暖両用モデルです。冬はファンヒーターとして、夏は扇風機として、1年中活躍するとアピールしています。
MEYBECCIは、Amazonでセラミックファンヒーターや湯たんぽを販売しているメーカーです。
暖房性能に優れ、省エネ節電と大風量速暖を両立していると謳っています。環状に複数の送風口が並んでいる珍しい構造は、風の直進性に優れているのが特徴です。最大出力は1,400Wにのぼり、数秒で部屋中をしっかり暖められるとしています。
左右100度の自動首振り機能も搭載。ピンポイントでの送風はもちろん、広範囲を暖めることもできると紹介されています。リモコン操作ができるのも魅力です。本体から8m以内なら操作できるので、ソファーやベッドでくつろぎながら空調の調整ができるでしょう。
<スペックの詳細>
比較したなかでは、珍しい羽根なしデザインが印象的です。やけどを防ぎ、小さい子どもやペットのいる家庭でも安心して使えるとアピールしています。
サイズは幅15.0×奥行15.0×高さ56.0cm、重量は約2.67kgです。比較した商品の約7割は幅もしくは奥行が20.0cm以上だったことをふまえると、本商品はコンパクトなほうだといえます。メーカーが謳うように狭い場所でもスペースをとらず、簡単に設置できるでしょう。
今回はMEYBECCI セラミックヒーターを含む、セラミックファンヒーター全28商品を実際に用意して、比較検証レビューを行いました。
具体的な検証内容は以下のとおりです。
最初に、速暖性と暖房範囲の検証をしました。
速暖性の検証では、セラミックファンヒーターの吹き出し口から30cm・60cm離れた位置に温度ロガーを設置。それぞれの位置で1℃上昇するのにかかった時間を測定しました。同時に最大出力時の風速も計測しています。
暖房範囲の検証では、吹き出し口から50cm離れた場所に積層品緩衝材を設置しました。緩衝材には人が座った時の足・膝・胸元・頭に該当する10か所に温湿度ロガーをセット。セラミックファンヒーターを最大出力で10分運転し、暖まり具合をチェックしました。
なお、どちらの検証も室温12℃±2℃、湿度60%±5%に管理した約2畳の恒温恒湿室を使用しています。
検証したところ、速暖性には欠ける結果に。寒いと感じたときにすぐ暖まらないので、素早く暖めたいスポット暖房には物足りないでしょう。検証結果の詳細は以下のとおりです。
温度が1℃上昇するまで、30cm地点では181秒・60cm地点では150秒かかりました。比較した商品の半数ほどは1分以内で温度が上昇したことをふまえると、2分以上かかった本商品は速暖性が高いとはいえません。サーモカメラの画像を見てもわかるとおり、運転後1分ではほぼ温度が上がりませんでした。
風速は弱モードだと4.5m/s・強モードでは5.6m/sです。比較した商品の約7割は強モードでも風速が4m/s以下だったので、風量はしっかりあります。離れた場所にも風自体は届くでしょう。
暖房範囲をチェックしたところ、口コミで指摘があったように広範囲を暖めるのは苦手でした。首振りなしで運転すると風はそこまで広がりません。詳しい検証結果は以下のとおりです。
膝・すねは24℃程度までじんわりと暖まったものの、足元までは暖かくなりませんでした。比較した商品の半数ほどは足元の温度が25℃以上だったことをふまえると、物足りない結果です。足全体を暖めるのには向かないでしょう。
比較したなかでも吹き出し口が高い商品は、上半身まで温風を届けられる傾向がありました。本商品も吹き出し口の位置が高く、縦に長い構造ですが、画像のとおり上半身の暖まり具合もいまひとつ。胴の位置の温度は21.5℃・頭の位置は17.6℃と低めの数値でした。
風速が強い商品ほど広範囲を暖められる傾向もありましたが、こちらも本商品には当てはまらず。風速は5.6m/sと比較的強かったものの、サーモカメラでは温度が低いことを示す青や緑の部分が目立ちました。暖房範囲を広げるには、首振り機能を活用するとよいでしょう。
次に、電気代の安さの検証です。
ワットモニターを使用して、最大出力と最小出力に設定して10分間運転した際の積算電気料金を計測しました。2つの値を平均し、より電気代が安いものほど高評価としています。
10分間運転した際の電気代を計測したところ、強モードでは4.86円・弱モードでは2.97円。強と弱の平均値は3.91円でした。比較した商品の約半数は電気代の平均が4円程度だったことをふまえると、「電気代が高い」という口コに反し、電気代は比較的控えめといえます。
とはいえ、一般的にセラミックファンヒーターの電気代は、エアコンなどのほかの暖房器具よりも高額になりやすいとされています。比較したなかでは電気代が控えめでも、つけっぱなしには十分注意しましょう。
続いて、使い勝手の良さの検証をしました。
人感・温度センサーの有無や、タイマーの設定可能時間・暖房の出力切り替えの段階数などをチェックし、使い勝手のよさを評価しています。
定番機能はしっかり備えており、日常使いで困ることは少ないといえます。比較した多くの商品との違いは「送風モード」。送風は8段階で調節でき、夏場は扇風機として使用できます。1年中使用できる商品を探しているなら、本商品を選択肢に入れてもよいでしょう。
比較した約3割の商品しか搭載していなかった、自動首振り機能も便利です。左右100度に首振りできるので、2人以上で暖まるときなど広範囲に送風したいときに役立ちます。本体に取っ手はないものの2.67kgと軽く、気軽に移動させられるのも魅力です。
切タイマーは最大9時間まで設定できます。長めに時間設定できるので、就寝前から寝つくまで無駄なく運転できるでしょう。リモコンも付属しており、ベッドの中から操作することもできますよ。なお、人感・温度センサーは搭載していませんでした。
<検証結果>
最後に、安全性への配慮の検証です。
運転中の本体温度、転倒オフ・過熱防止機能の有無、チャイルドロックの設定しやすさをチェックし、安全性への配慮がなされているか評価しました。
基本的な安全面の機能もそろっています。チャイルドロックはないものの、比較したほかの多くの商品と同様に転倒オフ・過熱防止機能は搭載されていました。転倒したときや高温になりすぎたときに電源が切れるので、事故のリスクを低減できるでしょう。
一方、運転中の吹き出し口の温度は111℃と高温に。うっかり触れると、やけどする恐れがあります。本体の移動は電源をオフにして、冷ましてからにしましょう。
比較した約7割の商品で吹き出し口の温度が90℃を超えましたが、なかには40〜50℃に抑えたものもありました。小さな子どもがいる家庭ではとくに、吹き出し口の温度にも注意したほうがよいでしょう。
<検証結果>
消費電力(公称値) | 1400W |
---|---|
1時間あたりの電気代 | 17.82〜29.16円(実測値) |
温度センサー付き | |
人感センサー付き |
良い
気になる
本体幅(公称値) | 15.0cm |
---|---|
本体奥行(公称値) | 15.0cm |
本体高さ(公称値) | 56.0cm |
タイマー設定可能時間(最大) | 9時間 |
タイマー設定可能時間(最小) | 1時間 |
首振り機能 | |
最大適用畳数の目安(木造). | |
最大適用畳数の目安(コンクリート). | |
風量調整段階 | 温風:3段階/送風:8段階 |
特徴 | 大型 |
イオン機能 | |
加湿機能 | |
空気清浄機能 | |
タイマー機能 | |
スマホ連携機能 | |
チャイルドロック機能 |
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MEYBECCI セラミックヒーターの取扱店舗は、Amazon・楽天市場・Yahoo!ショッピングなどのECサイトです。
値段は執筆時点で17,000円台でした。サイトによってはセールを行っている場合があるので、購入の際は比較してみてくださいね!
最後に、素早く広範囲を暖められた商品をご紹介します。
すぐに暖まりたいなら、スリーアップ CH-T2236がおすすめ。運転開始からわずか26秒で、周辺の温度が上昇しはじめました。暖房範囲も広く、両足全体を暖められます。節電モードの電気代が0.27円と安いのも魅力です。吹き出し口の温度は79.5℃と、高温ではあるものの抑えられているほうでした。
YAMAZEN DSF-VU12(W)は、広い送風範囲が魅力の商品です。ワイドに送風でき、幅20~30cmほどをしっかり暖めました。速暖性も高く、運転開始から20秒で30cm離れた地点の温度が1℃上昇。お風呂上がりの冷えを防ぐのにぴったりです。人感・温度センサーも搭載していますよ。
消費電力(公称値) | パワフル暖房:1200W(50Hz)、1100W(60Hz)/暖房:1100W/節電:700W |
---|---|
1時間あたりの電気代 | 1.62〜30.78円(実測値) |
温度センサー付き | |
人感センサー付き |
良い
気になる
本体幅(公称値) | 48.0cm |
---|---|
本体奥行(公称値) | 15.0cm |
本体高さ(公称値) | 41.0cm |
タイマー設定可能時間(最大) | 8時間 |
タイマー設定可能時間(最小) | 1時間 |
首振り機能 | |
最大適用畳数の目安(木造). | |
最大適用畳数の目安(コンクリート). | |
風量調整段階 | 3段階 |
特徴 | 大型 |
イオン機能 | |
加湿機能 | |
空気清浄機能 | |
タイマー機能 | |
スマホ連携機能 | |
チャイルドロック機能 |
スリーアップ ヒートワイドスリム CH-T2236をレビュー!クチコミ・評判をもとに徹底検証
消費電力(公称値) | 1200W |
---|---|
1時間あたりの電気代 | 16.2〜25.92円(実測値) |
温度センサー付き | |
人感センサー付き |
良い
気になる
本体幅(公称値) | 35.0cm |
---|---|
本体奥行(公称値) | 15.0cm |
本体高さ(公称値) | 41.7cm |
タイマー設定可能時間(最大) | 4時間 |
タイマー設定可能時間(最小) | 1時間 |
首振り機能 | |
最大適用畳数の目安(木造). | |
最大適用畳数の目安(コンクリート). | |
風量調整段階 | 3段階 |
特徴 | 大型 |
イオン機能 | |
加湿機能 | |
空気清浄機能 | |
タイマー機能 | |
スマホ連携機能 | |
チャイルドロック機能 |
山善 パネルセラミックヒーター DSF-VU12の口コミ・評判は?実際に使ってメリット・デメリットを徹底レビュー!
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