アセットマネジメントOneが提供するインデックス型の日本株投資信託、たわらノーロード 日経225。インターネット上の口コミでは「手数料が安い」「リターンが高い」など評判ですが、実際のところどうなのか気になりますよね。
今回はたわらノーロード 日経225の口コミや評判が本当か確かめるため、以下の3つの観点で検証を行いました。
さらに、eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX)や年金積立 Jグロースなどの日本株投資信託とも比較。検証したからこそわかった、本当のよい点・気になる点を詳しく解説します。日本株投資信託をおすすめする理由も説明しているので、日本株投資信託選びに迷っている人は参考にしてくださいね。
大学卒業後に銀行員として勤務、法人顧客の経営支援・融資商品の提案や、個人向け資産運用相談を担当。 2020年にマイベストに入社、自身の銀行員時代の経験を活かし、カードローン・クレジットカード・生命保険・損害保険・株式投資などの金融サービスやキャッシュレス決済を専門に解説コンテンツの制作を統括する。 また、Yahoo!ファイナンスで借入や投資への疑問や基礎知識に関する連載も担当している。
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たわらノーロード 日経225は日本株を長期運用したい人におすすめです。2018年2月2日~2024年10月4日のトータルリターンは年率9.84%と、比較した商品の平均を1.65%も上回りました。あくまで試算上の数値ですが、利回りを維持して20年積立投資を続けると資産が3.1倍に増える計算です。「リターンが高い」という口コミに違わず、資産を大きく増やすポテンシャルに期待できます。
「手数料が安い」との口コミどおり、購入手数料がかからないと話題のノーロードファンドであるうえ、信託報酬は0.143%と比較したなかでは最安水準。毎月2万円ずつの積立投資を20年継続した場合、比較した商品の手数料の平均額より約31万円も節約できます。コストを削り利益を多く残したい人にはうってつけですよ。
一方で、コロナショック時には-16.80%と大きく下落。比較した日本株投資信託の下落率の平均-15.38%より値下がりしており、高得点を逃しています。とはいえ、外国株よりは下落幅を抑えていたため、極端な値動きを警戒しなくてもよいでしょう。
たわらノーロード 日経225はその名のとおり、日経平均に連動する投資信託。国内の大手企業にまとめて投資できる点もメリットです。コストを抑えつつ高いリターンも狙えるため、日本株の長期運用をしたい人はぜひ検討してくださいね。
<おすすめな人>
たわらノーロード 日経225とは、2024年にR&Iファンド大賞で14の賞を獲得したアセットマネジメントOneが提供する日本株投資信託です。
「たわらノーロード」は、48本ものラインナップ(2023年11月末時点)をそろえるインデックスファンドシリーズ。たわらノーロード 日経225はその第1号として、2015年12月7日より運用をスタートしました。
日本株投資信託の主な魅力は2つ。投資の勉強をしやすい点と、自分で資産構成を決めて運用しやすい点です。
日本株投資信託は新聞やニュースでよく目にする国内企業へ投資するため、自分で情報を集めやすいのが利点。外国の資産へ投資する商品は身近に情報が少ないうえ、関連記事が英語で書かれていることもあります。その点、日本株投資信託なら状況を分析しやすく、投資の勉強にはうってつけでしょう。
また、地域や商品を複数に分けて投資する分散投資を自分で行う際は、日本株投資信託も必要。自分で分散投資をすれば、状況にあわせて資産を自由に運用できます。日本経済は少しずつ上昇しているので、長期運用によるリターンも期待できるでしょう。
今回は、たわらノーロード 日経225を含む人気の日本株投資信託を調査して比較検証を行いました。
具体的な検証内容は以下のとおりです。
運用実績やコストを調査した結果、たわらノーロード 日経225には2つのメリットがあることがわかりました。
たわらノーロード 日経225は、高いリターンを狙えるインデックスファンドです。2018年2月2日~2024年10月4日までのトータルリターンを集計したところ、リターンは年率9.84%と高水準。利回りを維持して20年積立投資を続けると、資産が3.1倍に増える計算です。
比較した商品の平均リターンは年率8.19%だったため、たわらノーロード 日経225のトータルリターンは平均を1.65%も上回る好成績。「リターンが高い」という口コミの多さにもうなずけます。
あくまでシミュレーションのため、想定どおりになるとはいえませんが、長期運用でリターンを狙うならよい候補になるでしょう。
「手数料が安い」という口コミのとおり、コストの安さも魅力です。
たわらノーロード 日経225はノーロードファンドで、購入手数料がかかりません。加えて、信託報酬は0.143%と比較したなかでは最安水準です。そもそもインデックス型の信託報酬の平均は0.198%と安めでしたが、その数値をさらに下回っていました。
仮に毎月2万円ずつ積立を20年継続した場合、他商品の手数料の平均額より約31万円も安くなる計算です。せっかく儲かっても信託報酬が高いと利益が目減りするため、できるだけコストの低いファンドを選びましょう。
たわらノーロード 日経225には、気になる点が1つありました。暴落時の下落率ができるだけ少ない日本株投資信託を探している人には、向かない可能性もあるでしょう。
コロナショック時の下落率は大きめでした。2020年2月3日と2020年3月31日の基準価格を比べてコロナショック時の下落率を算出したところ、結果は-16.80%。比較した日本株投資信託の平均である-15.38%を上回る下落を見せました。
比較した商品の半数ほどは平均より落下率が小さかったため、評価を下げる結果に。たわらノーロード 日経225は日経平均に連動していますが、TOPIXに連動する商品より下落幅が大きくなったのはネックといえます。
とはいえ、リスクが大きいといわれる外国株よりは、下落幅を抑えていました。そのため、特別に値動きが激しいというわけではありません。
運用スタイル | インデックス型 |
---|---|
信託報酬 | 0.143% |
トータルリターン(検証時) | 6.90%(2018年2月2日〜2025年4月3日) |
良い
気になる
主な取扱金融機関 | SBI証券、楽天証券、岡三オンライン、SMBC日興証券、マネックス証券、松井証券、みずほ証券、auカブコム証券、みずほ銀行、三菱UFJ銀行 |
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リターン(1年) | -10.31% |
リターン(3年) | 10.55% |
リターン(5年) | 15.39% |
標準偏差(1年) | 15.98% |
標準偏差(3年) | 15.28% |
標準偏差(5年) | 16.53% |
シャープレシオ(1年) | 1.30 |
シャープレシオ(3年) | 0.70 |
シャープレシオ(5年) | 0.83 |
信託財産留保額 | 0% |
純資産総額 | 1859.78億円(2025年4月3日) |
純資産推移 | +80.21億円 |
基準価額 | 19,717円(2025年4月3日) |
設定日 | 2015年12月7日 |
運用会社 | アセットマネジメントOne |
ここでは、たわらノーロード 日経225とは異なる魅力を持つ日本株投資信託をご紹介します。
日本株に幅広く・効率よく投資したい人には、eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX)がおすすめです。TOPIXに連動しており、東証市場に上場している約2,200銘柄へ投資可能。トヨタ・ソニー・任天堂といった有名企業に投資できるのが魅力です。
2018年2月2日~2024年10月4日のリターンも8.18%と、比較した商品の平均リターンを1.85%上回りました。さらに、信託報酬が0.143%とかなりコストを抑えられるため、ローコスト・ハイリターンが狙えます。
コロナショック時の下落幅は-15.03%。比較した日本株投資信託の平均である-15.38%より落下率が小さく、日経平均に連動した商品より下落幅を抑えられた点が魅力です。TOPIX連動銘柄を検討しているなら、第一候補になるでしょう。
ニッチな分野で活躍する企業に投資して指数以上のリターンを目指すなら、アクティブ型の年金積立 Jグロースをチェックしましょう。コストは0.902%と比較した商品の平均である0.746%より高いものの、アクティブ型のなかでは割安です。
年金積立 Jグロースは、TOPIXを超えることを目標に運用。検証した期間のトータルリターンも年率8.38%と、検証した商品の平均をわずかに上回りました。
その反面、コロナショック時の下落率は比較したなかで最大クラス。-17.39%と、TOPIXに連動する銘柄より大幅に下落した点で評価が伸び悩みました。とはいえ、日経平均やTOPIX以上のリターンならぜひ検討したい商品です。
たわらノーロード 日経225の主な取扱金融機関は、以下のとおりです。
<主な取扱金融機関>
店舗型の証券会社とネット証券がありますが、より購入手数料の安いネット証券での購入をおすすめします。ネット証券は購入手数料がかからないことも多いので、コストを抑えて資産運用をはじめたい人にはぴったりです。
ネット証券のなかでもとくに注目すべきは、SBI証券とマネックス証券。2社ともクレジットカード積立に対応しているうえ、ポイントの還元率が高めです。
SBI証券に対応したクレジットカードなら、積立額の最大5.00%(※)がポイントとして還元されます。マネックス証券では、通常カードでも積立額の1.10%がポイント還元。ハイクラスクレカで最大効率を狙うならSBI証券、手軽にポイントを獲得するならマネックス証券を検討しましょう。
2024年11月1日よりポイント還元率は最大3.00%へ変更
つみたてNISAの対象ファンドも、選択肢が豊富です。国内外の株式・債権といった単一資産のファンドだけでなく、1ファンドでさまざまな資産へ分散投資できるバランスファンドも用意しています。利益が出ても税金がかからない非課税枠を使って、効率よく資産形成しましょう。
たわらのNISA「つみたて投資枠」対象ファンドは以下のとおり。「先進国の株式に投資したい」「債権や不動産投資信託(REIT)にも分散投資をしたい」「リスクに備えて標準偏差を設定したファンドを選びたい」といった、多様なニーズに応えるラインナップです。
<NISAつみたて投資枠の対象ファンド> ※2024年1月1日時点
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