iPhone15を約3回以上充電できると謳う20,000mAhモバイルバッテリー、Anker PowerCore Essential 20000。「バッテリー消費が少ない」と評判です。一方で、「充電速度が遅い」「大きくて重い」という口コミも存在するので、購入するか迷っている人もいるのではないでしょうか?
今回はその実力を確かめるため、以下の5つの観点で検証した結果をふまえたレビューをご紹介します。
さらに、各メーカーの新商品や売れ筋上位など人気の20,000mAhモバイルバッテリーとも比較。検証したからこそわかった、本当のメリット・デメリットを詳しく解説していきます。ポイントや送料を考慮した価格比較も行いましたので、20,000mAhモバイルバッテリー選びに迷っている人はぜひ参考にしてみてください。
新卒でPC周辺機器・スマホアクセサリー・カーアクセサリーを取り扱うメーカーに入社。法人営業・広報を担当し、商品開発にも携わる。2023年2月にマイベストに入社し、モバイルバッテリーやビデオカメラなどガジェットやカメラの比較・コンテンツ制作を経験。現在では、家電・カーバイク用品など幅広いジャンルのコンテンツ制作に携わる。「専門性をもとにした調査・検証を通じ、一人ひとりに合った選択肢を分かりやすく提案すること」ことを心がけて、コンテンツ制作を行っている。
すべての検証は
マイベストが行っています
目次
良い
気になる
Anker PowerCore Essential 20000は、変換ロスが少ないのは魅力ですが、スピーディに充電したい人には不向きです。W数が大きいものほど充電速度が速いといえますが、充電時の最高出力は単ポートで4.42Wと低め。比較した全商品の平均37.85W(※執筆時点)も大幅に下回っています。「充電速度が遅い」という口コミどおり、スマホなどを充電するのに時間がかかるでしょう。
2ポートで同時充電したときも遅く、最高出力は各ポート約4.5Wと低め。合計8.99Wで、比較した全商品の2ポートの合計最大出力の平均値41.03W(※執筆時点)を大幅に下回りました。単ポート同様に出力が低く、メーカーが謳う合計最大出力15Wにも届きません。
使いやすさも低評価。出力ポートが2つと少なめで、高速充電規格PDにも非対応なのが難点です。モバイルバッテリー本体への充電出力は10Wと低く、満充電までに時間がかかります。なお、バッテリー本体への充電はType-C・microUSBのどちらからでも可能。ただし、付属しているのはUSB Type-A to micro USBケーブルなので、USB Type-Cで充電したい人は別途購入が必要です。
変換ロスが少ないのは魅力。モバイルバッテリーがフル充電から0の状態になるまでの容量を測定すると、実容量14,313mAhで、変換ロスはわずか28.43%でした。比較した全商品の平均値は39.45%(※執筆時点)で、全体と比べても変換効率が高め。iPhone14を4回フル充電できる十分な容量があり、「バッテリー消費が少ない」という口コミどおりといえます。
面積116.92cm2とやや大きめですが、厚さ19mm・重量約343gと軽量スリムな設計。「大きくて重い」との口コミに反し、持ち運びやすいでしょう。とはいえ、上位商品には出力が高くノートPCも充電できるモデルや、2台同時でも十分な出力を備えたモデルも。充電速度が気になる人は、ほかの商品もチェックしてみてくださいね。
実際にAnker PowerCore Essential 20000と比較検証を行った商品のなかで、総合評価1位を獲得したベストバイ20,000mAhモバイルバッテリーと、各検証でNo.1を獲得した商品をピックアップしました!
Anker PowerCore Essential 20000の購入を迷っている人はぜひチェックして、自分にとってのベストバイアイテムを見つけてみてくださいね!
CIO
機能が豊富でとにかく使いやすい!実容量や出力も申し分なし
そもそも20,000mAhモバイルバッテリーとは、さまざまな機器を複数回フル充電できる容量を持つアイテムのこと。大容量でありながら片手で持てるサイズ感で、長期旅行・出張への持ち運びに便利です。また、出力ポート数も多く、スマホ・タブレットなど複数の機器を同時に充電できます。
今回ご紹介するAnker PowerCore Essential 20000は、iPhone15を約3回以上充電できるほどの大容量が売りの商品です。Galaxy S22は約3回・iPad mini 5は2回以上フル充電できると謳っており、災害時の電源としても活躍するとしています。
販売元のAnkerは、Ankerグループのモバイル充電ブランドです。モバイルバッテリーの分野では、5,000mAhのコンパクトモデルから20,000mAh以上の大容量モデルまでさまざまな商品を展開。なかでも本品は、大容量かつカバンに入れて持ち運びやすいスタンダードモデルです。
Anker独自のPowerIQ技術とVoltageBoostにより、さまざまな機器に適したスピードで充電できる仕様です。さらに、小型電子機器・ウェアラブル機器にも対応できるよう、低電流モードも採用。本体のボタンを2回押すと低電流モードに切り替わり、緑ランプが点灯します。
出力ポートはUSB Type-Aを2つ搭載し、合計最大出力は15Wです。それぞれにケーブルを差し、2台の機器を同時充電できる設計。入力ポートはUSB Type-CとMicro USBの2つで、充電方法に合わせて使い分けできます。
バッテリーの充電時間は、出力5V=2A以上のUSB充電器だと満充電まで約10時間です。Anker独自の多重保護システムを採用することで、長期間使用における安全性にも配慮。なお、Micro USBケーブルと取扱説明書が付属しています。
カラー展開はブラック・ホワイトの2色。シンプルでスタイリッシュなデザインなので、プライベートからビジネスまで幅広いシーンで違和感なく使用できるでしょう。
なお、iPhone・Galaxy・Google PixelといったスマホやiPadなど、さまざまな機器に対応しています。対応機種の詳細は公式サイトに記載されているので、気になる人はチェックしましょう。
モバイルバッテリーを購入する場合、PSEマークがあるかチェックしましょう。PSEマークとは、電気用品安全法の基準をクリアした電化製品につけられる印のこと。2011年以降にモバイルバッテリーの発火・火災が多発したことで、2018年に電気安全法規制対象になりました。
PSEマークがないモバイルバッテリーは、2019年2月以降、製造・輸入・販売を禁止されています。マークなしの商品があっても安全性に疑問が残るので、購入しないようにしましょう。また、ECサイトでは偽マークつき商品が出回ることもあり、信頼できる届出事業者名か確認することも大切です。
今回は、Anker PowerCore Essential 20000を含む、20,000mAhモバイルバッテリー全24商品を実際に用意して、比較検証レビューを行いました。
具体的な検証内容は以下のとおりです。
はじめに、変換ロスの少なさを検証しました。モバイルバッテリーがフル充電から0になるまで、電子負荷抵抗器・電圧電流チェッカーを使用して実容量を計測。リチウム電池でスマホを充電するときの変換最高率70%を上限にして、パッケージ記載の数値に近いものほど評価しました。
結果、実容量は14,313mAhで、変換ロスは28.43%と非常に少なめ。比較した全商品の変換ロス39.45%(※執筆時点)を大幅に下回り、無駄の少ない変換効率を発揮しました。「バッテリー消費が少ない」との口コミどおり、電子機器を複数回充電するのに十分な容量といえます。
なお、iPhone14に使用すると4回フル充電できる容量です。比較したなかには容量20,000mAhでもiPhone14を3回しか充電できないものがあったのに対し、本品は1日1回使用しても4日間充電可能。電源を確保しにくい長期の旅行・出張でも、容量の不足を感じにくいでしょう。
次は、充電の速さ・2ポート使用時の充電の速さの検証です。
モバイルバッテリーでMacBook Pro 16インチを電池残量30%から60%まで充電し、最高出力を電圧電流チェッカーで測り充電の速さをチェック。2ポート使用時の充電速度は、MacBook Pro 16インチ・iPad mini6を電池残量30%から60%まで同時充電して、最高出力を測定し評価しています。
充電の速さは低評価。単ポート使用時の出力は4.42Wで、比較したなかでも特に低い値を記録しました。W数が大きいほど充電スピードが速く、比較した全商品の平均値は37.85W(※執筆時点)だったなか、大きく下回っています。スマホは充電できますが、口コミに「充電速度が遅い」とあったように満充電まで時間がかかるでしょう。
比較したなかには最高出力90W以上の充電速度が速いモデルも。また、ノートPC充電に使用するなら、出力20W以上はほしいところです。スピード重視ならほかの商品がよいでしょう。
2ポート同時充電の速さも低評価で、合計最高出力は8.99Wと低め。比較した全商品の平均41.03W(※執筆時点)を大幅に下回り、物足りない出力です。各ポートの最高出力は約4.5Wだったので、単ポートと同じくスマホなどを充電するスピードは遅いといえます。
なお、比較したなかで好評だったのはノートPC・タブレットを同時に高速充電できる、95W以上のモデルでした。なかには、合計最大出力が150Wを超えるモデルも。利便性重視なら、このように合計出力が高い商品を探すのがよいでしょう。
続いては、持ち運びやすさの検証です。モバイルバッテリーの面積・厚さ・重量を実際に測定し、カバン・ポケットに収納しやすいものほど評価しました。
スリムなうえ軽くて、持ち運びやすさは高評価です。面積116.92cm2と多少大きさはありますが、厚さ19mmと薄め。比較したなかでも20mm以下だったのは全体の約1割で、本品はカバン・ポケットに収納したときに邪魔になりにくい薄さといえます。
実重量は約343g。比較した全商品の平均は約409.76g(※執筆時点)だったのに対し、本品は非常に軽量です。「大きくて重い」という口コミに反して、持ち運ぶとき負担に感じにくいでしょう。
最後に、使いやすさを検証しました。充電残量の表示方法・同時充電可能な台数のほか、PD入力やパススルー充電対応か・バッテリー本体への最高出力W数などをチェック。機能が充実していて使いやすいものほど評価しました。
結果、使いやすさは低評価です。電池残量はインジケーターで5段階表示できるものの、数字で表示されるものとは異なり大まかにしか把握できません。また、比較した全商品のうち6割以上が3台同時充電できたのに対し、同時に充電できるのは2台までとやや少なめです。
また、比較した商品の約7割が対応していたPDにも非対応で、急速充電できないのもネック。バッテリー本体を充電するときの最高出力が10Wと非常に低く、フル充電させるのにも時間がかかります。総合的に見て、比較したなかでも使い勝手がいまひとつといえる結果でした。
バッテリー容量 | 20,000mAh |
---|---|
変換ロス率 | 28.43% |
最大出力(公称値) | 15W |
最大出力(実測値) | 4.42W |
良い
気になる
実容量 | 14,313mAh |
---|---|
入力端子 | USB Type-C×1、microUSB×1 |
出力端子 | USB Type-A×2 |
残量表示方法 | インジケーター |
付属品 | USB Type-A to microUSBケーブル、取扱説明書 |
保証期間 | 18か月保証 + 6か月 (Anker会員登録後) |
ケーブル内蔵 | |
ACプラグ内蔵 | |
ワイヤレス充電(Qi)対応 | |
MagSafe対応 | |
スタンド付き | |
幅 | 15.8cm |
奥行 | 7.4cm |
高さ | 1.9cm |
重量 | 約343g |
※ランキングは、購入時に取得できるポイントを考慮した実質価格で作成しています。
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Anker PowerCore Essential 20000は、メーカー公式サイトで販売されています。公式サイトでの値段は、執筆時点で税込4,990円です。Ankerのアプリを初回ダウンロードかつ会員ログインすると500円分のクーポンを受け取れるので、気になる人はチェックしてみてくださいね。
なお、Amazon・楽天市場・Yahoo!ショッピングなどのECサイトでも販売が確認できました。取扱店舗によって値段が異なるので、購入する前に比較するとよいでしょう。
モバイルバッテリーは飛行機への持ち込みルールがあり、43,244mAh以上だと機内への持ち込みが不可です。国内線だと27,027mAh以上43,244mAh未満なら2個まで、27,027mAh以下なら何個でも機内に持ち込めます(2023年4月時点)。
国内の航空会社であれば、国内線・国際線で持ち込みルールがほぼ同じです。ただし、国・航空会社によっては基準が異なる場合があるので、国際線で海外渡航するときは出向く国や航空会社の基準を事前にチェックしましょう。
また、機内に持ち込める場合も荷物として預けることはできません。モバイルバッテリーを荷物に入れて預けてしまったら、すぐ航空会社のカウンターで相談しましょう。
モバイルバッテリーを捨てるときは、必ず小型二次電池としてリサイクルしましょう。普通の不燃ゴミとして捨てると、発火するリスクがあり危険です。
小型二次電池を処分するなら、リサイクルボックスがおすすめ。家電量販店・携帯電話ショップなどに設置されている場合があるので、近くの店舗で探してみましょう。
最後に、十分な出力を備えていた商品をご紹介します。
使いやすさ重視で選ぶなら、CIOのSMARTCOBY TRIOをチェックしましょう。単ポート使用時に66.2Wと非常に優れた値を記録。スマホやタブレットのほか、高性能ノートPCまで急速充電できる性能です。バッテリー本体と充電する機器の同時充電ができるパススルー機能も搭載していて、コンセントが足りないという事態も防止できます。
スマホ・タブレットに使用するなら、SILICON POWER C20QCがおすすめです。充電時の最高出力は単ポートで18.21Wと、急速充電できる出力でした。2ポート使用時の出力はやや物足りないものの、変換ロスが少なく実容量も大きめ。3台同時充電できるうえ、持ち運びもしやすい商品です。
バッテリー容量 | 20,000mAh |
---|---|
変換ロス率 | 29.86% |
最大出力(公称値) | 20W |
最大出力(実測値) | 18.71W |
良い
気になる
実容量 | 14,027mAh |
---|---|
入力端子 | USB Type-C×1、microUSB×1 |
出力端子 | USB Type-C×1、USB Type-A×2 |
残量表示方法 | インジケーター |
付属品 | USB Type-A to Type-Cケーブル、USB Type-C toType-Cケーブル、取扱説明書 |
保証期間 | 13か月 |
ケーブル内蔵 | |
ACプラグ内蔵 | |
ワイヤレス充電(Qi)対応 | |
MagSafe対応 | |
スタンド付き | |
幅 | 6.3cm |
奥行 | 13.55cm |
高さ | 2.35cm |
重量 | 約324g |
SILICON POWER C20QCをレビュー!クチコミ・評判をもとに徹底検証
バッテリー容量 | 20,000mAh |
---|---|
変換ロス率 | 33.22% |
最大出力(公称値) | 100W |
最大出力(実測値) | 92.95W |
良い
気になる
実容量 | 13,357mAh |
---|---|
入力端子 | USB Type-C×2 |
出力端子 | USB Type-C×2、USB Type-A×2 |
残量表示方法 | 数字 |
付属品 | USB Type-C to Type-Cケーブル、取扱説明書、収納ポーチ |
保証期間 | 12か月 |
ケーブル内蔵 | |
ACプラグ内蔵 | |
ワイヤレス充電(Qi)対応 | |
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スタンド付き | |
幅 | 13.4cm |
奥行 | 13.4cm |
高さ | 1.98cm |
重量 | 約455g |
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