Baseus BladeHD PPBLD100HDの口コミ・評判は？実際に使ってメリット・デメリットを徹底レビュー

そもそもモバイルバッテリーは、各機器を充電する際に電圧を変換する関係で、電力のロスが生じます。そのため、20,000mAhのモバイルバッテリーでも10,000mAhのノートPCを2回充電できるとは限らないため注意が必要です。

そんななかでも、本商品は表記容量と実容量（実際に充電できる容量）の差が少なめ。電流電圧テスターチェッカーでバッテリーの実容量を計測した結果、12,639mAhを記録しました。

算出した変換ロス率は36.80%で、比較した商品の平均40.82%（※執筆時点）よりロスが少ないといえます。小型のMacBook Air 13インチ（M2）であればフル充電できます。

ノートPCを充電するスピードも期待できます。MacBook Pro 16インチを電池残量30%から50%まで充電した際の最高出力は、94.81Wを記録。比較では最高出力が100Wを超える商品は全体の約2割程度だったことを思うと、謳い文句どおりの高出力といえます。

なお、メーカーが公称している充電速度の目安は以下のとおり。小型ノートPCから高性能なものまでスピーディに充電できるので、バッテリー切れを気にせずに作業が進められそうです。

＜充電速度の目安：30分充電した場合＞

• 100WのMacBook Pro 14インチを50%まで充電
• 30WのiPad Proを39%まで充電
• 30WのiPhone 14 Pro Maxを55%まで充電

Baesus調べ

本体充電の速さも見逃せません。入力時の最高出力は60Wで、残量が0%であっても1時間で50%程度まで充電可能です。比較では本体の充電に3時間もかかるものがあったのに対し、利便性は明らか。外出前にサッと充電しておけるのはうれしいですね。

側面にUSBType-Cポート・Type-Aポートを2つずつ備えており、4機器同時に接続できるのも魅力。ノートPC・スマホ・タブレッドなどを一気に充電できるほか、会議室で複数人で使うことも可能です。

バッテリー本体とノートPCを同時に充電できるパススルー機能もついています。また、低電流モードがあるのもよい点。低電流モードがあると必要な電流が低くても電力供給が止まらないので、イヤホンや加熱式タバコといった小型機器もフル充電できますよ。

厚さ18mmの極薄ボディにはLEDディスプレイを内蔵。比較では充電残量をインジケーターの表示で判断するものが多かったのに対し、残量や充電状況を数字で把握できて便利です。バッグやケース内でほかの機器を傷つけないよう、角が丸くなっているのもうれしいですね。

惜しかったのは、低電流モードがついていないところ。イヤホン・スマートウォッチ・加熱式たばこなどを充電した場合、フル充電できない可能性があるでしょう。

そもそもモバイルバッテリーには、スマホやノートPCなどを過充電しないよう、要求電流に合わせて電力供給を止める機能が備わっています。要求電流が小さい機器を充電することでこの機能が自動で作動し、充電が途中で終わってしまう場合があるのです。

ノートPC用モバイルバッテリーを小物類の充電に使いたい人は、低電流モードを備えたほかの商品をチェックしてみてください。