岡三オンライン証券が提供する助言型ロボアドバイザー・AI投資、投信ロボ。使ってみたくても口コミが少なく評判がわからないため、利用を迷っている人も多いのではないでしょうか?
今回はその実力を確かめるため、以下の3つの観点で検証を行いました。
さらに、ウェルスナビや投信工房などのロボアドバイザー・AI投資とも比較。検証したからこそわかった、本当のよい点・気になる点を詳しく解説します。ロボアドバイザーが「やめとけ」といわれる理由も説明しているので、ロボアドバイザー・AI投資選びに迷っている人は参考にしてくださいね。
大学卒業後に銀行員として勤務、法人顧客の経営支援・融資商品の提案や、個人向け資産運用相談を担当。 2020年にマイベストに入社、自身の銀行員時代の経験を活かし、カードローン・クレジットカード・生命保険・損害保険・株式投資などの金融サービスやキャッシュレス決済を専門に解説コンテンツの制作を統括する。 また、Yahoo!ファイナンスで借入や投資への疑問や基礎知識に関する連載も担当している。
すべての検証は
マイベストが行っています
良い
気になる
投信ロボは複数商品・単一商品のどちらの提案も受けられるのは魅力ですが、売買手続きにかかる工数が多めです。提案数が1本のみのサービスも多いなか、投信ロボの提案数は18本と比較したなかでは最多クラス。一括購入できないので、1商品ずつ数量・金額を入れて注文する手間がかかります。
リバランス提案機能もなく、定期的なポートフォリオの見直し・銘柄の入れ替えなどの作業はすべてセルフで行う必要が。忙しくて時間のない人には、自動リバランス機能がある一任型が向いています。
運用手腕にもあまり期待できません。2021/3/19〜2024/3/19における3年間の年率トータルリターンを算出したところ、運用成績のシミュレーション結果は安定志向・積極志向のポートフォリオともに比較した各社の平均以下。あくまでも試算上の数値ですが、しっかりリターンを得たい人には物足りない結果です。
一方で、コストの安さでは高評価を獲得。助言型のため、一任型で発生する利用手数料がかかりません。信託報酬も0.13~0.30%と、比較したサービスの平均より割安です。せっかくの利益を手数料で減らしたくない人には向いています。
シミュレーションによって積立投資のイメージを掴める点はメリットですが、ロボアドバイザー選びで大切な「楽さ」はいまひとつ。比較したなかには自動リバランス機能や一括購入・売却機能を搭載した助言型のロボアドバイザーもありました。コストも手間の少なさも譲れないなら、別のサービスを検討しましょう。
実際に投信ロボと比較検証を行った商品のなかで、総合評価1位を獲得したベストロボアドバイザー・AI投資と、各検証でNo.1を獲得したサービスをピックアップしました!
投信ロボのデメリットが気になる人は、ぜひこちらも検討してみてくださいね!
投信ロボは、岡三証券のネット証券である岡三オンラインが提供するロボアドバイザー。6つの質問に答えるだけで、一人ひとりに合った商品や投資配分を提案してくれます。
運用は複数の銘柄、もしくはバランス型1本に絞るかのどちらかを選択可能。商品・投資配分を決めたあとは積立シミュレーションもできるので、運用後のイメージがわきやすいでしょう。
ロボアドバイザー(AI投資)とは、AIが自分に合った投資先の提案や運用を自動で行うサービス。投資のプロが考えたアルゴリズムをもとにしているので、投資の知識がなくてもはじめやすいのが魅力です。
ロボアドバイザーには主に一任型(投資一任型)と助言型があり、投信ロボは助言型にあたります。メンテナンスや売買などの投資判断をすべて任せられる一任型(投資一任型)は、初心者や時間のない人にぴったりです。AIによる診断を参考にして、自分で運用したい経験者には助言型が向いています。
ただし、運用を丸投げできる一任型は手数料が高めです。長期でのコストがかさみやすい点に注意しましょう。一方、助言型は基本的に利用料がかからないため、コストは割安です。そのぶん、売買を含む運用の手間はかかるので、自分に合ったタイプのロボアドバイザーを選んでくださいね。
今回は、投信ロボを含む人気のロボアドバイザー・AI投資を調査して比較検証を行いました。
具体的な検証内容は以下のとおりです。
検証の結果、投信ロボには気になる点が2つありました。できるだけ手間をかけずに運用したい人には、あまり向いていません。
なお、各検証では以下の想定利用者を条件としました。
<ロボアドバイザー想定利用者>
投信ロボは、手間の多さがネックです。提案された商品数は18本と、比較したなかでは最多クラス。複数商品・単一商品のどちらの提案も受けられるのは魅力ですが、一括購入機能がないため、提案された商品を1つずつ購入する手間が発生します。
また、リバランスの提案もありません。購入後は定期的に自分でポートフォリオの見直し・銘柄の入れ替え等の調整が必要です。
比較した一任型のサービスには自動リバランス機能が当然のように備わっており、新NISAや税金対策にも対応したサービスもありました。一部の助言型でもリバランス機能・入れ替え通知・一括購入、あるいは売却・自動積立に対応しています。
対する投信ロボの役割は、あくまで商品選びのアシストのみ。投資経験のない人や資産運用に手間暇をかけられない人には向いていません。
運用手腕にも、あまり期待できません。2021/3/19〜2024/3/19における3年間の年率トータルリターンを算出した結果、安定志向のポートフォリオの年利率は1.90%(比較の全体平均:4.58%)でした。
積極志向のポートフォリオでは8.14%(比較の全体平均:13.19%)のリターンしか期待できない計算になり、いずれも比較したサービスの平均を下回っています。
あくまでシミュレーションなので、実際の運用結果とは異なります。とはいえ、比較したなかには安定志向・積極志向の両方の運用成績のシミュレーションで好成績を出したサービスもあることを思うと、しっかりリターンを取りたい人には力不足でしょう。
調査した結果、投信ロボにはよい点が1つありました。コストの安さを重視する人は要チェックです。
投信ロボは、手数料をかけたくない人におすすめです。助言型のため、一任型で発生する利用手数料は無料。信託報酬も0.13~0.30%と、安定志向・積極志向のどちらのポートフォリオでも比較したサービスの平均より割安でした。
信託報酬だけで見るともっと安いサービスもありましたが、利用手数料も含めて比較すると、投信ロボはかなり低コスト。手数料を抑えて運用をしたい人には、選択肢のひとつに入るでしょう。
ロボアドバイザーのタイプ | 助言型 |
---|---|
最低投資金額 | 商品による |
最低積立投資金額 | 100円 |
良い
気になる
運用手数料 | 無料 |
---|---|
信託報酬 | 0.13%~0.16%程度 |
入出金手数料 | 入金:本人負担 出金:無料 |
申込手数料 | 無料 |
解約手数料 | 商品による |
優遇サービス | |
投資対象 | 国内株式、米国株式、先進国株式、新興国株式、国内債券、米国債券、先進国債券、新興国債券、コモディティ、国内REIT、世界REIT |
連携しているポイント | 不明 |
現金化までの営業日 | 商品による |
自動リバランス機能 | |
税金最適化機能 | |
成長投資枠で取引可能 | |
つみたて投資枠で取引可能 | |
特定口座取引 | |
口座開設が必要な金融機関 | 岡三証券、岡三オンライン証券 |
ここでは、投信ロボとは異なる魅力を持つロボアドバイザー・AI投資をご紹介します。
購入やリバランスの手間が少ない助言型をお探しなら、松井証券の投信工房をチェックしましょう。提案される商品は多いものの、一括で購入・売却する機能があるのでスムーズです。
助言型としては珍しく自動リバランス機能を備えている点にも注目です。リバランスのタイミングを一度指定すれば、その日に自動で調整。メンテナンスを自動化できます。ほぼ一任型と同じ感覚で、運用を任せられますよ。
手数料の安さもトップレベルです。利用手数料は無料で、信託報酬を0.16%程度支払うのみ。運用手腕にも期待が持てます。リスクを抑えた資産構成の資産運用シミュレーションでは、リターンが年率7.65%と比較したサービスの平均を超える水準でした。
コストを削りつつ運用の手間を最小限に抑えたい人は、検討してみてくださいね。
手間いらずで運用成績も期待できる一任型なら、ウェルスナビがおすすめです。6つの質問に答えるだけで運用を丸投げできるだけでなく、新NISA・自動リバランス・税金最適化機能にも対応。リターンがマイナスになっている銘柄を自動的に売却して、税負担を減らすよう調整してくれます。
運用実績の検証でも高評価を獲得。3年間の年率トータルリターンを試算したところ、安定志向は13.67%・積極志向では17.32%とどちらも平均以上でした。シミュレーションどおりになるとは限りますが、運用手腕には期待が持てます。
利用手数料がかからない助言型に比べるとコストは割高です。しかし、ウェルスナビは長期で投資すると、手数料が安くなるシステムを取り入れています。多機能で自分ですることがほぼないため、投資初心者にぜひ検討してほしいロボアドバイザーです。
診断から積立シミュレーションまで、投信ロボを利用する流れは以下のとおりです。
<利用の流れ>
質問は、年齢・投資経験・投資資金の性格・1年間運用したときの利益と損失のイメージ・運用商品を選ぶときに重視するポイント・運用銘柄数に対する考え方の6つのみです。
回答をもとに、堅実・やや堅実・標準・やや積極・積極の5つの投資スタイルに分けられ、資産構成比が表示されます。
6つの資産カテゴリーから提案された商品を確認・選択したら、ポートフォリオが完成。積立金額や期間を指定して、積立投資を行った場合のシミュレーションでイメージを掴みましょう。
入力した内容は保存されるので、毎回質問に答えることなく提案を受けられますよ。
口座開設は、以下の5ステップです。
<口座開設の流れ>
口座開設には「マイナンバー確認書類」と「本人確認書類」が必要です。マイナンバー確認書類としてマイナンバーカードを提出する場合は、本人確認書類もマイナンバーカードでOKです。
なお、マイナンバーカード・通知カード・運転免許証・住民基本台帳カードは、スマートフォンで撮影してアップロード可能。最短即日で口座開設手続きが完了します。住民票の写し・住民票の記載事項証明書で口座開設する場合、提出方法は郵送のみです。
インターネットでロボアドバイザーを検索すると「やめとけ」というキーワードが表示され、気になっている人もいるのではないでしょうか?ロボアドバイザーがやめとけといわれる主な理由には、以下の3つが挙げられます。
<ロボアドバイザーがやめとけといわれる理由>
ロボアドバイザーの手数料は1.10%ほど。投資信託のなかでも低コストのインデックスファンドに比べると高めです。また、提案内容は自分でも買付できるETFやインデックスファンドで構成されているため、ロボアドバイザーを使わなくてもポートフォリオの再現は可能です。
ロボアドバイザー運用を丸投げできるぶん、投資の知識が身につきづらい可能性もあります。つまり、自分で投資先の選定や運用実績と相場状況をふまえた投資先の入れ替えができる人には、ロボアドバイザーは割高といえるでしょう。
しかし、時間のない人や投資の知識のない人にとっては、ロボアドバイザーが便利。ランキング上位には手数料が安いものや、投資の知識がつくセミナーを開催しているサービスもありました。ランキングをもとに、使い勝手のよいロボアドバイザーを探してくださいね。
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