今回はその実力を確かめるため、以下の3つの観点で検証した結果をふまえたレビューをご紹介します。
さらに、各メーカーの新商品や売れ筋上位など人気の圧力鍋とも比較。検証したからこそわかった、本当のメリット・デメリットを詳しく解説していきます。ポイントや送料を考慮した価格比較も行いましたので、圧力鍋選びに迷っている人はぜひ参考にしてみてください。
製菓・コーヒーの専門学校卒業後、スペシャルティコーヒー専門店にてバリスタとして7年間勤務。店舗ではハンドドリップやラテアートの講師も務め、味や香りへの繊細な感覚を磨く。マイベスト入社後はカフェで勤務していたこれまでの経験を活かし、コーヒー器具をはじめ、調理器具やキッチン雑貨、食品・ドリンク、ギフトアイテムなど、食まわり全般の商材の比較検証を担当。「ユーザーの立場に立って考える」をモットーに、日々の業務に取り組んでいる。また、焙煎士・バリスタとして現在も現場に立ち、実体験に基づいたリアルなレビューを届けている。
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マイベストが行っています
目次
良い
気になる
アサヒ軽金属工業 ゼロ活力なべ パスカル M-1601は、メジャーな煮込み料理を短時間で作りたい人におすすめです。146kPaの高圧調理ができる本商品。商品で作ったカレーは、試食したモニターから「スプーンでくだけるほど柔らかい」と評されました。比較した商品内では高圧調理ができるものは火のとおりがよい傾向があり、本品も煮込み料理をおいしく作れるでしょう。熱伝導性の高さを謳っているのにも頷けます。
コクのある味わいも楽しめました。モニターは「ルーに野菜と肉の旨味が溶け出している」とコメント。比較したなかには野菜が生っぽく旨みが出にくかった商品もあったなか、本品は手軽に食材の味を引き出せるでしょう。ただし、一部のモニターには食材の硬さやルーとの味のバランスを指摘した人も。仕上がりにムラがあるようなら追加で煮るなどの調整をしてくださいね。
「こびりついた汚れが落ちにくい」との口コミがあったものの、鍋には焦げつきにくい工夫が施されていました。比較したなかにはコーティングがない商品もあったなか、本品はステンレス・アルミの5層構造を採用。食洗機非対応ですが、使ったあとすぐに洗えば負担を減らせるでしょう。そのほか、タイマーを外す手間がない点や、ゴムパッキンの裏表を気にせず着脱できるところもメリットでした。
おもり式で圧力のかかったタイミングは把握しやすいものの、高圧調理しかできないところはデメリット。比較したなかには低圧調理も選択でき、魚・葉物野菜の煮崩れを防げる商品もあったのに対し、レシピが限定的になることは避けられません。初心者でも使いやすい肉じゃが・カレーなどの王道料理以外も作りたい人には、物足りないでしょう。
執筆時点での値段は税込32,890円(※公式サイト参照)と高価格帯ですが、卓上に置きやすい浅型デザインを採用し、できあがったらすぐに食卓に並べられるところも魅力です。「牛筋が箸で切れるほど柔らかくなった」との口コミどおり食材の柔らかさ・味わい深さは十分楽しめるので、煮込み料理を楽に作りたい人におすすめですよ。低圧調理にも挑戦したいなら、ほかの商品もチェックしてみてください。
実際にアサヒ軽金属工業 ゼロ活力なべ パスカル M-1601と比較検証を行った商品のなかで、総合評価1位を獲得したベストバイ圧力鍋と、各検証でNo.1を獲得した商品をピックアップしました!
アサヒ軽金属工業 ゼロ活力なべ パスカル M-1601のデメリットが気になる人は、ぜひこちらも検討してみてくださいね!
密閉した鍋に水蒸気を閉じ込めることで気圧を上げ、高温調理をする圧力鍋。通常の鍋より食材の組織が分解されやすく、最大1/3ほどの調理時間で柔らかく仕上がる傾向があります。短時間で料理のクオリティを上げたい人にうってつけですよ。
アサヒ軽金属工業 ゼロ活力なべ パスカル M-1601は、おもりで146kPaの圧力をかけ、約128℃の高温で調理をできるアイテム。アルミニウムをステンレスで包んだ5層クラッド鋼を全面に採用することで、熱伝導性・余熱能力の高さをアピールしています。熱源は、IHクッキングヒーター・ガス・ハロゲンヒーター・電気クッキングヒーターと、主要なものすべてに対応している点もポイントです。
アサヒ軽金属工業は、大阪に本社を置く日本のメーカー。調理器の開発から販売までを自社で行い、消費者と対話することで充実したアフターサービスを提供することもこだわりのひとつです。兵庫県加西市に工場を構えることから、商品は同市のふるさと納税の返礼品としても人気を集めています。
左右についたダブルハンドルも特徴的。コンロ・食卓で邪魔にならない長さを追求し、片側だけ長くすることで片手鍋としても使える仕様です。安全システムも装備。圧力が上がりすぎると安全弁ゴムから圧力が排出される仕組み・フタが正しく閉まっていないときはパッキンから蒸気を逃がして圧力が上がらない設計・内部に圧力が残る状態ではフタが開かない仕様といった、こだわりの工夫が見られます。
サイズはM・Lの2種類。容量を選ぶときは、1人分を1Lとして考えると丁度よいため、Mサイズで3~4人分、Lサイズで5人分以上の調理に向いています。圧力鍋の場合、大きいほど圧力がかかるのに時間を要するため、必要以上に大きいサイズは選ばないようにしましょう。
<サイズ展開>
購入時には、おもり・掃除棒・レシピが掲載されている取扱説明書が付属します。ガラスフタ・蒸し器・パスタポットといった専用アクセサリーも充実しているので、圧力鍋以外の用途でも使いたい人はチェックしてみてください。
人気の圧力鍋を比較検証したところ、アサヒ軽金属工業 ゼロ活力なべ パスカル M-1601には2つのよい点がありました。1つずつ解説していくので、購入を検討している人はぜひチェックしてみてください。
メリットの1つ目は、調理した具材の柔らかさです。実際に商品で使ったカレーを調理経験のある11人のモニターが試食したところ、「じゃがいも・にんじんがスプーンでくだけるほど柔らかい」「肉を噛むとジューシーだった」と好評。野菜・肉の両方がおおむね柔らかく仕上がっていました。
比較したなかで高圧調理ができる圧力鍋は火のとおりがよい傾向がありましたが、本商品も146kPaの高圧力を売りとしています。「牛筋が箸で切れるほど柔らかくなった」と口コミで評判だったように、手間のかかる煮込み料理を楽においしく作れるでしょう。熱伝導性の高さを謳うのにも納得です。
ただし、モニターには「肉がパサついていた」「じゃがいも・にんじんに硬さを感じた」と指摘した人もいました。比較したなかには野菜にスプーンが入らないほど硬い仕上がりの商品もあったことをふまえると火のとおりは十分ですが、仕上がりにややムラができる可能性はゼロではありません。減圧後に硬さを感じたら、ルーを入れる前に追加で煮てくださいね。
<具材の柔らかさについてのモニターコメント>
コメントは一部抜粋
旨味を感じられるまろやかな味わいに仕上がるところも魅力です。試食したモニターは、「ルーに野菜と肉の旨味・コクがよく溶け出している」などとコメント。比較したなかには野菜の生っぽさが残り旨みが出ていない商品もあったなか、食材本来の旨味を最大限に引き出す調理が叶うでしょう。
コクについては11人中10人のモニターが「満足」と回答したものの、なかには「ルーの味が強めでバランスが整っていない」という声も。火のとおりにムラがあると全体の仕上がりに影響するため、ルーを入れて混ぜる前に全体の柔らかさをチェックしてくださいね。
<コクについてのモニターコメント>
コメントは一部抜粋
使用後の手入れも簡単です。商品を確認すると、焦げつきにくい工夫として内鍋にステンレス・アルミの5層構造が採用されていました。口コミでは「こびりついた汚れが落ちにくい」と指摘されていましたが、比較したなかにはコーティングがない商品もあったことをふまえると、洗い物の負担を減らしやすい設計といえるでしょう。
ゴムパッキンを外して洗ったあと、向きを考えずに取りつけられるところもメリット。また、本商品にはタイマーがないため、洗うたびにつけ外しする手間はかかりません。調理に慣れると音と蒸気で火加減のタイミングを判断できるようになるため、こだわりがなければ本商品のようにタイマーがないほうが手入れが楽になるでしょう。
比較したなかで約4割の商品が対応していた(※執筆時点)、食洗機には非対応です。とはいえ、食洗機で洗える商品でも洗浄前に細かい部品を取り除く手間がかかるものが多数。食洗機を使えるからといって一概に便利とはいえないため、さほどネックにはならないでしょう。
アサヒ軽金属工業 ゼロ活力なべ パスカル M-1601にはたくさんのメリットがある反面、気になった点もありました。購入を考えている人は、しっかりリサーチしておきましょう。
機能性の充実度は上位商品にやや劣ります。王道の煮込み料理がメインの人なら十分な性能ですが、圧力値の調節はできないため、さまざまなレシピを試したい人には不向きです。
比較したなかには、おもりのつけ替えやダイヤルで低圧・高圧を切り替えられる商品もあったのに対し、本品は146kPaの高圧調理しかできません。根菜・骨つき肉・玄米のように硬さのある食材にはうってつけですが、葉物野菜や魚料理では荷崩れしやすいといえます。
フタは比較したなかで開閉しにくい傾向があったスライド式。矢印によってはめ込む位置を簡単に把握できますが、本品もスライドの滑りが悪く、フタを開けるときに苦戦する場合があるでしょう。取扱説明書では、使ううちにパッキンがなじんでスムーズに動くようになると案内されているので、使いはじめは注意が必要です。
一方で、おもり式のため、音や蒸気で圧力がかかったタイミングがわかりやすいというメリットも。比較したなかにはラインが出たのを目視で確認する必要があるスプリング式もあったなか、本品は初心者でも使いやすいといえます。
加圧方式 | おもり式 |
---|---|
圧力値の調整段階 | 1段階 |
圧力値の切り替え方法 | 切り替え不可 |
良い
気になる
全体の幅 | 36.8cm |
---|---|
全体の奥行 | 24.6cm |
全体の高さ | 15cm |
本体重量 | 2.4kg |
開閉方法 | スライド |
本体素材 | ステンレス、アルミニウム |
タイマー付き | |
持ち手タイプ | 両手 |
食洗機対応 | |
目盛り付き | |
付属品 | おもり、掃除棒、レシピ掲載取扱説明書 |
アサヒ軽金属工業 ゼロ活力なべ パスカル M-1601は、開閉のしにくさや圧力調節ができないところがデメリットでした。ここでは、食材に合わせて圧力を選べ、扱いやすさも良好だった商品をご紹介します。
鍋全体に熱が行き渡りやすいステンレス・アルミの5層構造は、本商品と同じ仕様。調理後のカレーは具材がとろけるように柔らかく、コクのある味わいでした。熱まわりがよいので、素材の旨味や風味を損なうことなくおいしく仕上がるでしょう。
食洗機は使えませんが、焦げつきにくいので手洗いでも負担は少なめ。分解したゴムパッキンの裏表を確認しなくても元に戻せるところもメリットでした。食材に合わせた圧力を選べて調理のレパートリーが広がる本商品。使い勝手と調理の実力の高さから、満足度の高い一品でしょう。
アイリスオーヤマの「アイリスプラザ 両手圧力鍋 3L RAN-3L」は、付属品が充実した両手圧力鍋です。中かごを使って蒸し料理、ガラス製のフタで調理の様子を見ながら煮込むこともできます。圧力調節も可能で、レバー1で60kPaの低圧、レバー2で100kPaの高圧に設定でき、幅広い料理に対応しますよ。
フタの開閉はボタン式。LOCK/OPENのボタンを備え、片手でもワンタッチで開閉可能です。仕上がったカレーを試食したモニターからは「甘さが増していて野菜だけでもおいしい」「肉の旨みがルーに溶け込んでいた」と好評で、実力も十分といえる結果でした。
使用後は食洗機で洗浄可能。圧力調整レバー・ゴムパッキンを取り外す手間はありますが、洗浄を食洗機に任せたい人にはぴったりです。
アサヒ軽金属工業 ゼロ活力なべ パスカル M-1601は、アサヒ軽金属の公式サイトで販売しています。執筆時点での値段は税込32,890円です(※公式サイト参照)。購入から30年の耐用保証や、お客様専用ダイヤルといったサポートも充実していました。
パスカルシリーズ専用のスープ用おもりとレシピブックがセットになった、「奇跡のスープセット」も販売しているのでレシピを増やしたい人は要チェックです。
Amazon・楽天市場・Yahoo!ショッピングでも公式ショップを展開しています。ポイントを考慮して、普段使っているECサイトから購入するのもおすすめですよ。
アサヒ軽金属工業 ゼロ活力なべ パスカル M-1601の基本の使い方は以下のとおりです。
まずは点検からスタート。フタの裏側から蒸気ノズルカバーを外し、蒸気ノズル・蒸気ノズルカバーの穴が詰まっていないか、専用掃除棒を差し込み確認してください。パッキンが浮いていないか・安全弁ゴムのシール玉の位置が正しいかも確認しましょう。
<使い方>
①食材を入れてフタをセットする
②おもりを差し込む
③強火で加熱する
④内圧表示ピンが上がり、おもりが大きく振れ始めたら弱火または火を止める(③~④の目安は約30秒)
⑤レシピの時間どおりに弱火で加熱し、火を止める
⑥内圧表示ピンが下がったら、おもりを傾けて蒸気を逃がし、おもりを抜いてフタを開ける
お手入れは柔らかいスポンジと中性洗剤で行います。料理が落ちなかったときはぬるま湯につけておき、クリームクレンザーに酢を少量混ぜたもので丁寧に洗ってください。1Lの水を鍋に入れ、重曹大さじ3~4を溶かして沸騰させてそのまま冷まし、汚れを浮かせるのも効果的です。
(出典:公式サイト)
アサヒ軽金属工業 ゼロ活力なべ パスカル M-1601を使ってできる、簡単なレシピをご紹介します。
<白米ごはん>
材料|白米3カップ・水3カップ
①30分浸水した白米の水気を切り、鍋に分量の水とともに入れる
②おもりをセットし強火で加熱し、おもりが大きく振れたらすぐに止める
③内圧表示ピンが下がったら蒸気を逃がし、フタを開ける
④軽くかき混ぜてふきんをかぶせて蒸らす
<サバの和風ミルク煮>
材料(4人分)|サバ 1尾・レタス 1/2玉・調味料【A】(水 2カップ・酒 1/2カップ・砂糖 大さじ1/2)・味噌 40g・生クリーム 80cc・片栗粉 小さじ1
①4等分の筒切りにしたサバと調味料【A】を鍋に入れてフタをする
②おもりをセットして強火で加熱し、おもりが勢いよく振れたら振れが止まらない程度の弱火にする
③15分加熱したあと火を止める
④内圧表示ピンが下がったら蒸気を逃がし、フタを開ける。再度火にかけて、ちぎったレタスを加える
⑤味噌・生クリーム・水溶き片栗粉でとろみをつける
(出典:公式サイト)
なお、レシピを選ぶ際には、そもそも圧力鍋では調理できない食材もあるので注意が必要。もち・練り物・牛タンといった粘度が高かったり皮膜があったりする食材は、蒸気を排出する穴を塞ぎ爆発を引き起こす可能性があります。
同様に、食材を満杯にいれることでも蒸気口がふさがるため、食材の量は基本2/3以下にとどめ、噴きこぼれやすい食材は1/3以下にしましょう。なお、空焚き防止のため、水分は最低200mL必要です。加圧後は、必ず完全に圧力が下がるまで待ってから開けてください。
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