ついお金を使ってしまう人も手間なく貯蓄できると謳う、ソニー銀行 積み立て定期預金。「メインバンクから定期的にお金を振り込む機能がある」といった口コミを見かけます。しかし、全体的に口コミが少なく評判がわからないため、預入を迷っている人も多いのではないでしょうか?
今回はその実力を確かめるため、以下の2つの観点で検証しました。
さらに、イオン銀行や楽天銀行などの積立貯金とも比較。検証したからこそわかった、本当のよい点・気になる点を詳しく解説していきます。最低積立額は?満期を迎えたあとは?といった疑問についてもリサーチしたので、積立貯金選びに迷っている人はぜひ参考にしてくださいね。
大学卒業後に銀行員として勤務、法人顧客の経営支援・融資商品の提案や、個人向け資産運用相談を担当。 2020年にマイベストに入社、自身の銀行員時代の経験を活かし、カードローン・クレジットカード・生命保険・損害保険・株式投資などの金融サービスやキャッシュレス決済を専門に解説コンテンツの制作を統括する。 また、Yahoo!ファイナンスで借入や投資への疑問や基礎知識に関する連載も担当している。
すべての検証は
マイベストが行っています
良い
気になる
ソニー銀行 積み立て定期預金は、とくに金利の高さで選びたい人におすすめ。目を惹いたのは、1年ものの最高金利が0.500%と高い点です。また、3年ものの最高金利は0.500%で、比較した各行の商品の平均金利(1年もの0.383%・3年もの0.416%)を上回っています。
自動入金サービスに対応しているため、毎月の積立も簡単。「メインバンクから定期的にお金を振り込む機能がある」といった口コミどおりであり、給与振込口座を変更できない人にもおすすめです。なお、比較したなかで自動入金に対応している商品は一部のみでした。
比較したほとんどの商品と同様に、ネット解約も可能。ネットで解約できないと、店舗・ATMの営業時間に縛られ急な入用に対応できません。なかにはネット解約に非対応の銀行もあったので、事前に必ずチェックしておきましょう。
積立額の増額も、年2回まで可能です。月々の積立とは別に、1,000円以上を1,000円単位で設定できますよ。ボーナス時に活用すれば、効率よく貯金できるでしょう。
検証の結果、ソニー銀行 積み立て定期預金は、金利の高さ・利便性ともに気になるポイントが少ない優秀な商品だとわかりました。積立貯金選びで迷った際は、ぜひ預入を検討してみてくださいね。
<おすすめな人>
<おすすめできない人>
ソニー銀行 積み立て定期預金は、ソニー銀行が用意する積み立て3商品の1つ。積み立て3商品には円預金・外貨預金・投信信託があり、自分にあったものを選択できます。
積み立て定期預金は、普通預金から毎月一定額を自動的に定期預金に預け入れる商品。預入期間は、1年・2年・3年のいずれかです。
なお、ソニー銀行のほかの積立商品の詳細も、コンテンツの後半で解説しています。外貨預金や投資商品にも興味がある人は、最後まで読み進めてみてくださいね。
今回はソニー銀行 積み立て定期預金を含む人気の積立貯金を実際に調査して、比較検証を行いました。
人気の積立貯金を比較検証したところ、ソニー銀行 積み立て定期預金には2つのよい点がありました。順番に解説するので、預入を検討している人はぜひチェックしてくださいね。
検証では、金利の高さが目を惹きました。最高金利は3年ものの0.500%。現在の金利で毎月1万円を3年間積み立てると、4,324円の利息がつきます。
ほかの商品と比較した1年もの・3年ものの最高金利も全体平均より高く、トップクラスの評価を獲得。ソニー銀行 積み立て定期預金の金利一覧と、検証においての平均金利は以下にまとめました。
<金利一覧>
どの銀行を選ぶかで受け取る利息が変わるので、金利の比較は重要。ただし、実際は毎月数万円の積立なら金利差は数百円にしかなりません。口座開設手続きなどの手間も考慮すると、今使っている銀行で始めることも選択肢のひとつと覚えておきましょう。
手間を考慮しても利息に魅力を感じるなら、ソニー銀行 積み立て定期預金がおすすめ。少しでも金利のよい積立貯金を探している人の有力候補といえるでしょう。
ソニー銀行以外をメインバンクにしている人にもおすすめ。他行から手数料なしで自動入金できるサービスがあり、毎月手動で入金する手間を省けます。「メインバンクから定期的にお金を振り込む機能がある」との口コミどおりで、便利さが光りました。
比較したなかで、自動入金に対応していたのは一部だけでした。毎月、手間と振込手数料をかけて積立貯金を続けるのは、あまり現実的ではありません。長く続けるためにも、自動入金サービスに対応しているか、必ずチェックしましょう。
比較したほとんどの商品と同様に、ネット解約も可能。来店不要で引き出せるため、店舗の営業時間やATMの待ち時間を気にしなくて済みます。急な入用に対応できるので、心強いでしょう。
積立貯金である程度まとまった金額が貯まったら、定期預金に移し替えるのも1つの手。理由は、定期預金のほうが積立貯金より金利が高い傾向があるからです。
まとまった額を定期預金に預ければ、積立貯金以上の利息を期待できます。
デメリットはないのか確認したところ、とくに気になる点はありませんでした。マイベストが自信を持っておすすめできる積立貯金なので、ぜひ預入を検討してみてください。
最高金利 | 0.500% |
---|---|
自動入金サービスあり |
良い
気になる
預入期間 | 1年~3年 |
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最低預入金額 | 1,000円 |
ATM利用手数料 | セブン銀行・イオン銀行・イーネット・ローソン銀行・ゆうちょ銀行・三菱UFJ銀行・三井住友銀行 110円 |
満期日通知方法 | なし |
引き落とし日 | 2日、7日、12日、17日、22日、27日 |
追加入金可能 | |
マル優の取り扱いあり | |
積立期間変更可能 | |
積立金額の変更可能 | |
運用方法 | 1年複利 |
提携ATM | セブン銀行、イオン銀行、イーネット、ローソン銀行、ゆうちょ銀行、三菱UFJ銀行、三井住友銀行 |
自動積立機能 |
ここでは、ソニー銀行 積み立て定期預金以外のおすすめ商品を見つけたのでご紹介します。
イオン銀行 積立式定期預金は、月々500円から積立可能。預入期間を6か月~40年の間で指定できる自由度の高さも魅力的です。一時的な資金置き場から教育費の積立まで、幅広いニーズに対応できます。
全期間の最高金利が、0.500%と高い点も特徴。検証した各商品の1年ものの金利は平均0.305%だったのに対し、1.6倍以上の利息がつくとわかりました。自動入金サービスを利用すれば、他行からの振込・入出金の手間も省けます。もちろん、ネット解約も可能です。
また、イオンカードセレクトを作成すれば、キャッシュカード・クレジットカード・電子マネーのWAONを1枚にまとめられ、WAONポイントの還元率アップや対象店舗での割引といった特典を受けられます。よくイオングループを利用する人におすすめですよ。
楽天銀行の定期預金は、月々1,000円から積立可能。ほかの楽天サービスと連携することで、さまざまなメリットがあります。
なかでも外せないのは、ポイント制度。楽天市場の利用×楽天カード×楽天銀行を組み合わせるとポイント還元率がアップします。会員ステージに応じて、ATM手数料の無料化・楽天ポイント獲得倍率増といった特典も得られますよ。
定期預金の最高金利は、10年ものの0.500%。ほかの期間の金利は平均並みで、5年ものの最高金利は0.400%でした。自動入金サービスに非対応だった点は惜しいところですが、普段から楽天グループを利用している人は検討してもよいでしょう。
ソニー銀行 積み立て定期預金を利用する前に知っておくと役立つ情報を、Q&A形式で紹介します。
最低積立額は、1,000円です。1,000円以上であれば、1,000円単位で金額を設定でき、上限はありません。申込時に設定した月々の積立額は、あとから変更可能です。
増額も年2回まで可能。ボーナス時などに、毎月の積立とは別の積立日を設定できます。増額時の積立額も、1,000円以上であれば1,000円単位で指定できますよ。
ソニー銀行の積み立て定期預金は、積立日を2か7のつく日から選択する仕組みです。2日・7日・12日・17日・22日・27日のなかから、給料日や家賃の支払日などに合わせて設定できますよ。
なお、積立定期預金は、積立日・積立額の異なる定期預金をいくつも作成可能。目的に合わせて複数作っておくのもよいでしょう。
ソニー銀行 積み立て定期預金は、積み立てた預金の一部または全額を引き出せます。引き出し額と利息は、円普通預金口座に入金されるシステムです。
一部引き出しの方法は2つ。1,000円以上1,000円単位での引き出し・預入明細単位で引き出しが可能です。
預入明細単位で引き出す場合、直近の預入明細から順に合計額が引き出し希望額を満たすまで解約されます。預入明細ごとの解約なので、引き出し金額が希望金額を上回る場合がある点に注意しましょう。
ソニー銀行 積み立て定期預金は、以下7社のATMと提携しています。手数料は引き出し月4回まで無料、月5回目以降は1回につき110円です。預入手数料は何度でも無料。夜間や土日祝日でも、手数料は変わりません。ただし、ATMによって利用可能時間が異なるので、注意してくださいね。
<セブン銀行>
<イオン銀行>
<イーネット>
<ローソン銀行>
<ゆうちょ銀行>
<三菱UFJ銀行>
第二土曜日は6:00~21:00、翌日曜日は7:00~21:00
<三井住友銀行>
申込時に設定した月々の積立額・運用方法・積立日・増額指定月・増額指定月の加算額を変更できます。それぞれの変更手順は以下のとおりです。
〈変更手順〉
①サービスサイトへログインする
②「商品一覧」を選択する
③「円預金」を選択する
④「積み立て定期預金の取引」を選択する
⑤「積み立て内容の変更」から手続きする
変更した設定は、手続きをした日の翌日以降の最初の積立日か、増額指定日から適用。ただし初回積立分は、変更手続きをした日から2日以降に変更されます。
ソニー銀行 積み立て定期預金は、満期を迎えると元利自動継続になります。元利自動継続とは、満期日に元本に受取利息(税引き後)を加えた額を新たな元本として、同一期間で自動継続することです。
自動継続時の利息は、満期日現在の同一期間の、ソニー銀行所定の定期預金金利が適用されます。金利動向によっては、利率変動の可能性がある点に注意しましょう。
ソニー銀行 積み立て定期預金は途中解約できますが、受け取れる利息が減る点に注意しましょう。途中で解約すると、契約時の金利より低い金利が適用されるからです。
途中解約する円定期預金は、約定した預入期間に対する実際の預入期間の長さに応じて、以下の中途解約利率で計算した利息とともに払い戻されます。
<中途解約利率>
預入日から1年未満に払い戻す場合は、当該中途解約利率とソニー銀行所定の普通預金利率を比較して、低い方の利率で計算
ソニー銀行が挙げている積立商品のメリットは、まとまったお金がなくてもはじめられる・購入タイミングを迷わない・時間分散でリスクを軽減できるといった3点。ここでは、積立定期預金以外の2商品を解説します。
外貨預金の積立購入は、円普通預金から自動的に外貨を購入し、外貨普通預金に預け入れるサービス。500円から始められる気軽さが魅力で、金利+αのリターンを狙いたい人向きです。
投資信託 積み立てプランは、投信信託を毎月1,000円以上1円単位で買い付け可能。預けるだけでなく、運用でのリターンも狙いたい人に適しています。
なお、外貨預金には為替変動のリスクがあること・投信信託は預金保険の対象外であることには留意しておきましょう。
お金を増やす方法は、積立貯金だけではありません。ここでは、つみたて投資枠・定期貯金・iDecoのメリット・デメリットや、どんな人に向いているかをご紹介します。どうやって資産を育てようか迷っている人は、ぜひ参考にしてくださいね。
新NISAのつみたて投資枠は、日本政府が設立した制度です。長期的な資産形成の支援が目的で、譲渡益や分配金は非課税。以前は年間投資枠が40万円でしたが、2024年1月より120万円へ拡大されました。
投資対象商品は、長期・積立・分散投資に適した公募株式投資信託と上場株式投資信託(ETF)に限定。金融庁が定める条件を満たす商品のみ購入できるため、投資初心者も手を出しやすいといえます。
とはいえ、つみたてNISAも投資商品であることは変わりません。社会情勢によっては相場が下落し、元本割れを起こす可能性がある点に留意しましょう。
定期預金は事前に期間を設定し、銀行などにお金を預ける方法です。預入期間は1か月・1年・10年など、金融機関や商品によってさまざまな種類があります。
特徴は、普通預金よりも金利が高いこと。原則的に預入期間中に引き出せないという制約があるぶん、定期預金のほうが金利が高く設定されていることがほとんどです。投資商品のように、元本割れする心配がない点もメリットでしょう。
しかし、投資商品ほどの成長は見込めません。今あるお金を確実に残したいならアリですが、積極的に増やしたい人は新NISAのつみたて投資枠や成長投資枠を検討しましょう。
iDecoは、自分で掛金を拠出して金融商品を運用する私的年金制度。掛金は全額所得控除の対象となり、節税効果を狙えます。利息や運用益に税金がかからず、利益をまるごと手元に残せる点も魅力です。
iDecoを利用できるのは、20歳以上65歳未満の人。掛金額は月額5,000円からで、最大で月68,000円までと上限が定められています。掛金の上限は職業によって変わるため、自分はいくらまで拠出できるのかチェックしておきましょう。
デメリットを挙げるならば、つみたて投資枠と同じように元本割れのリスクがある点。また、iDecoは老後に備える制度なので、原則として60歳までは資金を引き出せません。いつでもお金を出し入れしたい人は、ほかの金融商品を検討しましょう。
本コンテンツでご紹介した積立貯金の利点は、毎月コツコツ貯められるところ。定期預金のようにまとまった資金を預ける必要がなく、はじめるハードルが低いといえます。
つみたて投資枠・iDecoといった投資商品と比較して、リスクが低い点もメリットでしょう。大きな利回りを期待できないぶん元本割れの心配はないので、着実にお金を残したい人に向いています。
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