目標に向けて確実に貯められると謳う、イオン銀行 積立式定期預金。「自動入金サービスが無料で使いやすい」などの口コミを見かけます。しかし、全体的に口コミが少なくて評判がよくわからず、利用を迷っている人も多いのではないでしょうか。
今回はその実力を確かめるため、以下の2つの観点で検証しました。
さらに、ソニー銀行 積み立て定期預金や楽天銀行 定期預金など、人気の積立貯金とも比較。検証したからこそわかった、本当のよい点・気になる点を詳しく解説します。最低積立額は?満期を迎えたあとは?といった疑問も解消しているので、積立貯金選びに迷っている人はぜひ参考にしてくださいね。
大学卒業後に銀行員として勤務、法人顧客の経営支援・融資商品の提案や、個人向け資産運用相談を担当。 2020年にマイベストに入社、自身の銀行員時代の経験を活かし、カードローン・クレジットカード・生命保険・損害保険・株式投資などの金融サービスやキャッシュレス決済を専門に解説コンテンツの制作を統括する。 また、Yahoo!ファイナンスで借入や投資への疑問や基礎知識に関する連載も担当している。
すべての検証は
マイベストが行っています
良い
気になる
イオン銀行 積立式定期預金は、預入期間が短くても金利が高い積立貯金を選びたい人におすすめです。金利は1年もの・3年もの・5年もののいずれも0.500%と高め。1年ものの金利は、検証でわかった平均金利0.305%を大幅に上回りました。満期の指定は6か月なので、短期間の資金置き場を探している人にぴったりでしょう。
自動入金サービスにも対応。イオン銀行以外から積立貯金に入金する際、余計な手間や振込手数料がかかりません。「自動入金サービスが無料で使いやすい」との口コミどおりで、使いやすいでしょう。明細単位でのネット解約も可能。急にお金が必要になっても、店舗やATMの営業時間に縛られません。
最低積立金額は500円で、積立をはじめるハードルが低い点もよいポイント。積立金額は1円単位で設定できるため、無理のない金額で気軽にスタートできそうです。ちなみに、満期は最長で40年に設定可能。教育資金や将来への貯蓄など、長期的なニーズにも応えるラインナップといえます。
イオン銀行の口座を持つと、イオンカードセレクトを作れる点にも注目。イオン銀行のキャッシュカード・クレジットカード・電子マネーWAONが1枚になった便利なカードで、利用者にはWAONポイントの還元率アップ・イオングループでの割引といった特典が用意されています。
検証の結果、イオン銀行 積立式定期預金は金利の高さと利便性を備えた優秀な商品だとわかりました。日頃からイオン・まいばすけっと・マックスバリュといったイオングループの店舗とよく利用する人は、ぜひ申し込んではいかがでしょうか。
<おすすめな人>
<おすすめできない人>
積立式定期預金は、小売業のイオンから誕生した金融機関、イオン銀行が展開。満期日と毎月の預入日を指定し、普通預金からの振替で毎月積み立てる仕組みです。満期日は、口座開設日から6か月~40年後を指定できます。
イオン銀行はネット銀行なので、パソコン・スマートフォンで24時間・365日取引可能。積立式定期預金の口座開設も好きなタイミングでできますよ。
今回はイオン銀行 積立式定期預金を含む人気の積立貯金を実際に調査して、比較検証を行いました。
具体的な検証内容は以下のとおりです。
人気の積立貯金を比較検証したところ、イオン銀行 積立式定期預金には3つのよい点がありました。1つずつ解説するので、預入を検討している人はぜひチェックしてくださいね。
金利は1年もの・3年もの・5年もののどれも0.500%。預入期間が短くても比較的高い金利がつく点が魅力です。比較した各商品の、1年ものの金利の平均は0.383%でした。一方、本商品の金利は0.500%であり、平均の約1.5倍。1年ものを現在の金利で毎月1万円積み立てた際の利息は478円です。
満期を6か月~40年後と、幅広く設定できる点にも注目。6か月でも0.500%の金利が得られる商品は比較したなかでも珍しく、短期間の資金置き場を探している人にぴったりといえます。
振替日を自由に設定できる点も見逃せません。比較したなかには、振替日が毎月指定されている商品もありました。しかし、自由度の高い本商品なら、給料日・家賃の引き落とし日などのスケジュールに合わせられ、お金の流れをスッキリ整理できますよ。
自動入金とネット解約の両方に対応しているため、手続きのしやすさの検証で高評価を獲得。「自動入金サービスが無料で使いやすい」との口コミどおりといえるでしょう。なお、自動入金サービスは、入金額が10,000円を超える場合のみ利用できます。
他行からの自動入金サービスがあると、毎月の振替がスムーズに。お金の移動が無料なので、振込手数料の節約にもなります。メインバンクがイオン銀行ではない人は、ぜひ活用しましょう。
比較したなかで、自動入金に対応していた銀行は一部のみでした。しかし、手間もコストもかかると積立貯金が億劫になり、途中でやめることになる可能性も。貯金を長続きさせたいなら、手軽さは必ずチェックしたいポイントです。
明細単位でのネット解約が可能。店舗の営業時間やATMの待ち時間を気にしなくてよいので、急にお金が必要になったときも対応しやすいといえます。ただし、インターネットバンキングでは、口座自体の解約はできないので注意しましょう。
イオン銀行の口座を持っていれば、イオンカードセレクトを発行できます。イオンカードセレクトは、イオン銀行キャッシュカード・クレジットカード・電子マネーWAONの機能や特典が1枚になったカード。イオン銀行口座開設と同時の申込も可能なので、スムーズに手続きできるでしょう。
イオンカードセレクトの魅力は、WAONポイントの貯まりやすさ。イオン銀行口座からのWAONオートチャージを利用すると、200円ごとに1ポイントつきます。また、WAONを200円使うごとに1ポイントを獲得。Wでざくざくポイントが貯まりますよ。
発行するだけで、イオン銀行スコアが毎月10点貯まる点もうれしいポイント。スコアが貯まるほどイオン銀行Myステージが上がり、さまざまな特典が受けられます。他行のATM手数料の無料・普通預金金利のアップなど、使い勝手がどんどん向上する特典が満載です。
イオングループでの買い物もお得に。イオンカードセレクトまたはWAONでの支払いで、毎月20日・30日の買い物代金が5%OFFになる点は見逃せません。イオン銀行の口座を持つならイオンカードセレクトを発行し、お得に賢くショッピングを楽しみましょう。
デメリットはないのか確認したところ、とくに気になる点はありませんでした。
マイベストが自信を持っておすすめできる積立貯金なので、ぜひ預入を検討してみてください。
最高金利 | 0.500% |
---|---|
自動入金サービスあり |
良い
気になる
預入期間 | 6~40年 |
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最低預入金額 | 500円 |
ATM利用手数料 | イオン銀行・みずほ銀行・ゆうちょ銀行・三菱UFJ銀行 0円、三井住友銀行・りそな銀行・埼玉りそな銀行・ローソン・イーネット・VIEW ALTTE銀行 110円 |
満期日通知方法 | メール |
引き落とし日 | 自由 |
追加入金可能 | |
マル優の取り扱いあり | |
積立期間変更可能 | |
積立金額の変更可能 | |
運用方法 | 単利 |
提携ATM | イオン銀行、みずほ銀行、ゆうちょ銀行、三菱UFJ銀行、三井住友銀行、りそな銀行、埼玉りそな銀行、ローソン銀行、イーネット、VIEW ALTTE |
自動積立機能 |
ここでは、イオン銀行 積立式定期預金以外のおすすめ商品を見つけたのでご紹介します。
ソニー銀行 積み立て定期預金は、金利の高さと利便性の高さを兼ね備えた商品を探している人におすすめ。積立可能額は1,000円以上1,000円単位で、ボーナス時の増額も可能です。
目を惹いたのは、1年ものの最高金利が0.450%と高い点。現在の金利で毎月1万円を1年間積み立てると、利息が430円つきます。ほかの定期預金と比較してもトップクラスの金利でした。
自動入金サービス・ネット解約にも対応しており、手続きのしやすさもトップクラス。手間とコストを抑えて毎月の積立ができます。店舗やATMの営業時間を気にせず、急な入用にもすぐ対応できるでしょう。
楽天銀行 定期預金は、日常的に楽天グループのサービスを利用している人におすすめ。楽天市場で買物・楽天カード支払い・楽天銀行口座からの引き落としを組み合わせると、楽天ポイントの付与率がアップします。
楽天銀行だけの優待プログラム、ハッピープログラムも見逃せません。残高や取引件数に応じてステージが上がり、ATM手数料や他行への振込手数料の無料回数がアップ。他行からの自動入金サービスには非対応ですが、メインバンクが楽天銀行なら困りません。
検証でわかった最高金利は、10年ものの年0.500%。1年もの・3年もの・5年ものの金利は平均並でしたが、積立期間が5年を超える予定なら問題ないでしょう。楽天カードユーザーなど、楽天経済圏の人は検討してくださいね。
イオン銀行 積立式定期預金を利用する前に知っておくと役立つ情報を、Q&A形式で紹介します。
イオン銀行 積立式定期預金の最低積立額は500円です。500円以上であれば1円単位で積立金額を設定できます。なお、上限額は500,000円です。
増額も年6回まで可能。月々の積立とは別に、増額月と増額金額の設定ができます。インターネットバンキングで申し込む場合、増額金額は一律同額となる点に注意しましょう。
イオン銀行窓口で手続きをするか、イオン銀行のコールセンターに書類を請求して変更します。
<店舗での手続きに必要なもの>
<郵送での手続き方法>
インターネットバンキングでは、振替日の変更ができない点に注意しましょう。また、毎月ではなく、2〜3か月おきにするといった変更はできません。
各預入明細を中途解約することで、引き出し可能です。満期日の前日までに、イオン銀行の窓口かインターネットバンキングで手続きしましょう。中途解約した資金は、普通預金口座に入金されます。
<インターネットバンキングによる積立式定期預金の中途解約方法>
①イオン銀行サイトにログイン
②上部のメニューから「円預金」>「中途解約」を押す
③移動後のページで、解約する明細がある口座を「照会口座」から選択し、「照会」ボタンを押す
④一覧から「中途解約」ボタンを押す
⑤中途解約する口座を選び、「次へ」ボタンを押す
⑥中途解約する明細を選ぶ
⑦選択内容を確認して、「解約」ボタンを押す
残高不足の場合、当月の積立が実行されません。翌月への繰越もなく、通常どおり1か月の引き落としが実行されます。ただし、総合口座の当座貸越を利用した積立を希望している場合例外です。
毎月の積立金額を変更したい場合は、イオン銀行窓口店舗で手続きするかコールセンターに問い合わせて書類を請求します。なお、インターネットバンキングでは変更手続きができません。
インターネットバンキングで取扱いの場合、メールで満期の案内が届きます。満期を確認をしたい場合は、インターネットバンキングの「メール通知設定変更」から「定期預金満期通知」の項目にチェックを入れておきましょう。
積立式定期預金は満期後に自動解約され、元金と利息が普通預金口座に入金されます。
提携しているのは、みずほ銀行ATM・三菱UFJ銀行ATM・三井住友銀行ATM・ゆうちょ銀行ATMなど。地銀を含むほぼすべての金融機関に対応していると謳っており、全国で利用可能です。
イオン銀行のATMは、ミニストップやイオン・まいばすけっと・マックスバリュなどに設置されています。また、イーネットやローソンのATM、駅に設置されているビューアルッテでも、イオン銀行のキャッシュカードが使えますよ。
各ATMの営業時間・手数料などは、公式サイトで確認してくださいね。
ここでは、積立貯金とよく比較されるつみたて投資枠・定期貯金・iDecoを紹介します。どんなお金の貯め方・増やし方があるのか知りたい人は、ぜひ参考にしてくださいね。
新NISAのつみたて投資枠は、長期的な資産形成を目的とした制度。「つみたてNISA」の後継にあたる制度ですが、年間の投資枠が40万円から120万円に拡大されました。分配金や譲渡益に税金がかからないため、投資で得た利益をそのまま残せる点も魅力です。
初心者がはじめやすいよう、投資できるのは長期・積立・分散投資に適した公募株式投資信託と上場株式投資信託(ETF)に限られています。
ただし、あくまで投資商品であるため、市場動向によっては元本割れするリスクがある点に留意しておきましょう。
定期預金は、あらかじめ期間を決めて金融機関にお金を預ける方法。預入中は原則引き出し不可ですが、そのぶん普通預金よりも高い金利が設定されています。預入期間は金融機関や商品によってさまざまで、1か月・1年・10年など自分に合ったものを選べますよ。
ただし、運用効率が高いとはいえないため、資産を大きく育てたい人には不向きです。また、定期預金は利息の20%に課税されるので、得られる利益はごくわずかでしょう。
元本割れのリスクはないため、将来に向けて着実にお金を残したい人には向いています。
iDecoは自分で掛金を出して金融商品を運用する、私的年金制度。公的年金に加えて受けられる年金制度として、老後資金を準備したい人から選ばれています。
掛金が全額所得控除の対象となるのもポイント。所得税・住民税が安くなるため、節税効果を狙う人におすすめです。iDecoで得た利息や運用益が非課税であるところも、大きな魅力でしょう。
加入できるのは、20歳以上65歳未満の人。掛金は月5,000円で、職業によって設定できる上限額が異なります。なお、あくまで老後の資金形成のための制度なので、原則60歳まで引き出せません。元本割れのリスクがある点にも留意しましょう。
積立貯金は、毎月決まった額をコツコツ積み上げる金融商品。預入期間は金融機関によってさまざまで、目標に合わせて選べる自由度の高さが魅力です。
定期預金と違い、まとまった額を預ける必要がない点も積立貯金の特徴。手元にあまりお金がなく、これから貯金をはじめたい人は積立貯金を選ぶとよいでしょう。
ちなみに、金利は定期預金のほうが高い傾向が。また、積立貯金のほうが中途解約しやすい低い場合が多く、目標額に達する前にお金を使ってしまうリスクがあるといえます。
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