楽天グループのネット銀行が提供する楽天銀行 定期預金は、積立貯金としても活用できます。インターネット上ではよい評判が多い一方、「金利が他行に比べて低い」という気になる口コミも存在するため、利用を迷っている人も多いのではないでしょうか?
今回は楽天銀行 定期預金の口コミや評判が本当か確かめるため、以下の2つの観点で検証を行いました。
さらに、ソニー銀行の積み立て定期預金やイオン銀行の積立式定期預金などの積立貯金とも比較。検証したからこそわかった、本当のよい点・気になる点を詳しく解説します。楽天銀行のお得なキャンペーンの情報も調査したので、積立貯金選びに迷っている人は参考にしてくださいね。
大学卒業後に銀行員として勤務、法人顧客の経営支援・融資商品の提案や、個人向け資産運用相談を担当。 2020年にマイベストに入社、自身の銀行員時代の経験を活かし、カードローン・クレジットカード・生命保険・損害保険・株式投資などの金融サービスやキャッシュレス決済を専門に解説コンテンツの制作を統括する。 また、Yahoo!ファイナンスで借入や投資への疑問や基礎知識に関する連載も担当している。
すべての検証は
マイベストが行っています
良い
気になる
楽天銀行 定期預金は、普段から楽天グループのサービスをよく使う人におすすめです。楽天銀行ユーザー向けに、「ハッピープログラム」を用意。取引ごとに楽天ポイントや現金をプレゼント・ATM手数料無料回数アップなど、会員ステージに応じた特典が受けられます。比較したなかでも銀行独自の特典が充実した商品は少数だったため、楽天経済圏の人は積極的に検討しましょう。
最高金利は10年ものの年0.500%で、比較した積立貯金の最高金利の平均(年0.371%)をやや上回る結果に。ただし、1年もの・3年もの・5年ものの金利は特別高くなかったので、「金利が他行に比べて低い」との口コミも一定当てはまります。
ネットで気軽に契約・解約ができる点も魅力です。比較したなかには店舗でしか解約できない積立貯金もありました。対して、楽天銀行の定期預金は店舗の営業時間や待ち時間を気にする必要がありません。急な出費でお金が必要になったときにも、すぐに対応できますよ。
ただし、楽天銀行以外をメインバンクにしている人は注意が必要。ソニー銀行「積み立て定期預金」やイオン銀行「積立式定期預金」に備わっていた他行からの自動入金には非対応。毎月手動で入金する手間とコストが発生します。一方、楽天銀行の普通預金からは自動で入金されるため、楽天銀行をメインで使っている人なら第一候補になる積立貯金です。
楽天銀行 定期預金は、楽天銀行の円預金商品のひとつです。預入期間は最短1週間から10年まで、11種類のなかから選べます。
預入金額は、1週間・2週間の場合100,000円以上1円単位。ほかの期間なら1,000円以上1円単位で設定できます。預入金額に上限はありません。「増額設定」オプションもあり、指定した月だけの増額も可能です。
今回は楽天銀行 定期預金を含む人気の積立貯金を調査して、比較検証を行いました。
具体的な検証内容は以下のとおりです。
検証の結果、楽天銀行 定期預金には2つのメリットがあることがわかりました。特に、楽天経済圏の人には有力候補になるでしょう。
楽天グループならではの特典がつき、楽天経済圏の人にとって大きなメリットが。楽天銀行ユーザー向けの優遇プログラムである「ハッピープログラム」にエントリーすると、会員ステージに応じた特典を受けられます。
参加方法は簡単です。楽天銀行にID・パスワードを入力してログインし、エントリーするだけ。取引ごとに楽天ポイントや現金を貰えたり、ATM手数料や振込手数料が無料になったりと、お得な特典が満載です。
楽天ポイントを振込手数料やデビットカードの支払いにあてられるのもうれしいポイント。なお、会員ステージにはベーシックからスーパーVIPまで5種類あり、特典の内容が以下のように異なります。
楽天銀行以外では、イオン銀行の積立式定期預金がイオングループと提携した特典を提供していました。しかし、比較したなかでは銀行独自のメリットを享受できる積立貯金はかなり少数派。普段から楽天ポイントを貯めている人は、積極的に検討しましょう。
「金利が他行に比べて低い」という口コミに反して、金利の高さは高水準です。最高金利は10年ものの0.500%で、比較した積立貯金の最高金利の平均(年0.371%)をやや上回っていました。
現在の金利で毎月10,000円を10年間積み立てると、利息は約48,901円に。対して、1年もの・3年もの・5年ものの金利は特別高いといえず、「金利が他行に比べて低い」との口コミがあるのにも納得できます。
<金利の高さの検証結果>
なお、楽天銀行の積立預金は7日から10年まで11種類もの預入期間から選択可能。とりあえず預けておきたい人から、子どもの教育費をはじめ将来の目標額を設定してコツコツ貯めていきたい人まで、目的に応じた貯め方が選べる点も魅力といえます。
楽天銀行 定期預金には、気になる点が1つありました。メリットとあわせて、デメリットもしっかり確認しておきましょう。
他行からの自動入金には非対応。楽天銀行以外の銀行をメインで使っている場合、毎月楽天銀行の定期預金口座へ入金する手間が発生します。加えて、毎回振込手数料がかかる点にも注意が必要です。
比較したなかで、自動入金サービスに対応していたのは、ソニー銀行・イオン銀行・住信SBIネット銀行などの積立貯金。数は多くありませんが、メイン口座を変更できない人は自動入金サービスの有無もチェックしましょう。
一方、楽天銀行の普通預金から定期預金への預入は自動化できます。楽天銀行をメインで使っている人には、とくにデメリットがないでしょう。楽天銀行を給与の振込口座に指定すれば、楽天ポイントの付与・他行振込が3回無料などの特典も受けられますよ。
また、ネットで解約できる点も便利です。店舗でしか解約できない一部の積立貯金に対し、店舗の営業時間や待ち時間を気にする必要はありません。手元にお金がほしいとき、すぐに対応できるでしょう。
最高金利 | 0.500% |
---|---|
自動入金サービスあり |
良い
気になる
預入期間 | 10年以内 |
---|---|
最低預入金額 | 1,000円 |
ATM利用手数料 | セブン銀行・イオン銀行・PatSat 220円、ローソン銀行・イーネット・三菱UFJ銀行・みずほ銀行・ゆうちょ銀行・VIEW ALTTE 275円、 |
満期日通知方法 | メール |
引き落とし日 | 自由 |
追加入金可能 | |
マル優の取り扱いあり | |
積立期間変更可能 | |
積立金額の変更可能 | |
運用方法 | 単利 |
提携ATM | 三菱UFJ銀行、みずほ銀行、イーネット、ローソン銀行、セブン銀行、ゆうちょ銀行、イオン銀行、PatSat、VIEW ALTTE |
自動積立機能 |
ここでは、楽天銀行 定期預金とは異なる魅力を持つ積立貯金をご紹介します。
ソニー銀行の「積み立て定期預金」は、金利の高さと手間の少なさを兼ね備えた商品です。3年ものの金利は年0.500%で、比較したなかでトップクラスの高さ。以前は2024年12月2日~2025年3月31日の期間限定で「円定期1年 年0.80%」のキャンペーンも実施していました。
自動入金サービスに対応している点も、うれしいポイント。ソニー銀行以外をメインで使っていても手間やコストがかからず、毎月の積立を続けやすいですよ。メインバンクの積立貯金の金利に満足できない人は、乗り換えを検討してはいかがでしょう。
預入期間は1~3年で設定可能。毎月1,000円からコツコツ積み立てられます。ネット解約もできるため、急に手元に資金が必要になったときにも便利です。高金利で手続きの手間も少ない積立貯金をお探しなら、まず本商品を検討してくださいね。
イオン銀行の「積立式定期預金」は、イオングループと提携した独自特典が魅力。イオン銀行のキャッシュカード・クレジットカード・電子マネーWAONが1枚になったイオンカードセレクトが作成可能で、WAONポイントの還元率アップや対象店舗での割引などが受けられます。
金利の高さも申し分ありません。1年もの・3年ものの金利はいずれも年0.500%と、比較したなかではトップクラスです。預入期間は6か月〜40年と自由度が高く、毎月の預入日も希望の日に設定できます。
また、ソニー銀行の「積み立て定期預金」と同様に、自動入金サービスに対応した積立貯金。他行からの乗り換えを検討している人はもちろん、普段からイオングループを利用する人はぜひ利用を検討しましょう。
楽天銀行 定期預金のよくある質問への回答をまとめました。
一部解約の取り扱いはありません。満期日より前に引き出したい場合は、途中解約の手続きをしましょう。
中途解約した場合は、預入日から解約日の前日までの期間に中途解約利率を適用。元金と利息は、楽天銀行の普通預金口座に振り替えられます。預入期間ごとの中途解約利率は以下のとおりです。
<中途解約利率>
満期時の扱いは、元利自動継続・元金自動継続・満期自動解約の3パターンから選択できます。
<満期時の扱い>
満期時の扱いは、オンラインで確認できます。楽天銀行にログイン→「円預金」→「定期預金(通常定期・新型定期)」→「通常定期預金」の「明細照会」へ進み、通常定期預金の一覧から該当の定期預金の「満期時の取扱」をチェックしましょう。
なお、満期日の前日までなら取り扱い方法の変更も可能です。変更したい定期預金の「満期取扱変更」をタップして、手続きしましょう。
提携ATMの手数料は以下のとおりです。
<提携ATMの手数料>
口座開設月と翌月・翌々月目までは、出金・入金が月3回まで無料。また、ハッピープログラムの会員ステージに応じて月に最大7回(出金・入金の合計)まで手数料が無料になります。
お金を貯める主な手段は、つみたて投資枠・定期預金・iDeco・積立貯金の4種類。それぞれのどんな人に向いているのかを説明していきます。
つみたて投資枠は、2024年1月にスタートした新NISAの非課税投資枠のひとつ。長期的な資産形成を目的とした制度です。商品は一定の条件を満たした投資信託に限定されており、分配金や譲渡益が非課税になります。
年間投資枠は120万円、非課税保有限度額は1,800万円です。一般NISAの後継制度である成長投資枠(年間投資枠240万円)と併用すれば、年間で合計360万円まで投資できます。
〈メリット〉
〈デメリット〉
〈向いている人〉
定期預金は、契約時に預入期間を設定してお金を預ける預金方法です。原則として満期日までは預金を引き出せません。そのぶん、いつでも好きなときに引き出せる普通預金よりも、金利が高く設定されている点が特徴です。
定期預金の金利は契約期間内は金利が一定の固定型と、一定期間ごとに金利が変動する変動型の2種類。利息には元本に対してのみ利息がつく単利型と、元金と利息を合わせた金額に利息がつく複利型があります。
〈メリット〉
〈デメリット〉
〈向いている人〉
iDeCo(個人型確定拠出年金)とは、公的年金とは別に自分で掛金を拠出して運用する私的年金制度です。毎月の積み立て方式で長期運用し、老後生活への備えとしたい人から注目を集めています。
20歳以上65歳未満が加入できる制度で、掛金は月額5,000円から。ただし、国民年金の加入区分によって対象者の資格が少しずつ異なる点には注意してください。また、あくまで老後資金に備える制度であるため、60歳までは原則引き出せません。
〈メリット〉
〈デメリット〉
〈向いている人〉
積立預金とは、毎月定額を預け入れて目標額を目指す預金のことです。預入期間は金融機関によりさまざま。期間を特に定めないものから、20年以上と長期間利用できるものまであります。
金利は普通預金より高く、定期預金と同程度かやや高めの設定。満期まで金利が変わらない固定金利を採用しているため、将来に備えて着実に貯金したい人に向いています。途中解約も可能ですが、手元に戻る預金は普通預金とほぼ変わらなくなる点には注意しましょう。
〈メリット〉
〈デメリット〉
〈向いている人〉
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