SMBC日興証券はIPOの当選確率を上げたい人に向いています。IPOの引受数は比較した13社のなかでは高水準で、IPOの当選確率を上げられるIPO優遇特典も魅力。IPO応募する場合には複数の口座を用意することも多いため、SMBC日興証券はIPO応募のサブ口座として使うのもよいでしょう。ネット取引専用のダイレクトコースであれば担当者がつかないものの店舗で投資相談ができる点もメリットです。SBI証券や楽天証券などは基本的に投資相談のサービスを提供しておらず、野村證券や大和証券のネット取引専用コースでは店舗での相談に対応していません。ネット取引がメインで対面の相談もしたい人に向いているでしょう。株式や投資信託の取引でdポイントを直接貯められる点もメリット。日興フロッギーを使えば対象記事を読むだけでもポイントを貯められます。また、ダイレクトコースなら信用取引の取引手数料が無料で、買方金利も平均より割安です。信用取引でコストを抑えたい人にも向いています。国内株は東証・名証で取引できるが、大手ネット証券に比べると取引手数料が割高な水準です。比較したネット証券では13社中6社が100万円までの国内株取引を無料にしていたのに対し、SMBC日興証券では100万円の取引で880円の手数料がかかります。米国株の取引手数料は上限22米ドルと割安ですが、為替手数料は1米ドルあたり0.5銭と高めであるため、米国株取引でのコストを抑えたい人にも不向きです。投資信託で積立投資はできるものの、クレカ積立(クレジットカード積立)ができません。投資先に種類の漏れはないものの、有名ネット証券と比べると取り扱いは少なめです。積立で自動引き落としを使える銀行もネット銀行以外なので、便利かつお得に投信積立をしたい人には向いていません。クレカ積立などでお得に投資したいならSBI証券や楽天証券を検討しましょう。<おすすめな人>オンライン取引でも運用の相談をしたい人複数口座を開設してIPOの当選確率をあげたい人<おすすめできない人>クレカ積立などでお得に投資したい人国内株や外国株をローコストで取引したい人
SBIネオトレード証券は、お得さを重視する資産運用初心者には向かないといえます。クレカ積立に対応しておらず、さらに共通ポイント・独自ポイントなどが貯まるサービスもないため、ポイントを貯めながら新NISAを運用することはできません。インデックス型投資信託の取り扱いがなく、投資信託の取扱いは48本と少なめ。他社の平均が1,081本だったことを考えても取扱数はかなり少ないといえます。一方、国内株をローコストで取引したい人には向いています。定額プランであれば、1日の取引額が100万円まで手数料がかかりません。比較したなかには金額にかかわらず手数料がかかるところもありましたが、SBIネオトレード証券であれば低コストで取引が可能。少額で購入できる銘柄を積極的に運用したい人にぴったりです。国内株の取り扱い市場は東証のみですが、有名企業への投資を考えているなら不自由に感じることは少ないでしょう。さらに、信用取引の手数料は金額や期間を問わず無料です。買方金利も2.30%で、比較した他社の平均値より0.50%ほど下回りました。国内株だけでなく、信用取引も検討しているなら要チェックですよ。IPOの事前入金がいらないため、気軽に応募できるのも魅力。IPOの引受件数は他社と比べて少ないものの、2020年10月からIPO引受件数業界トップのSBI証券の完全子会社になったことで増加傾向にあります。複数口座を開設してIPOの当選確率アップを狙うなら、候補に入れておいて損はないでしょう。外国株の取り扱いがない点には注意が必要です。GAFAM・テスラをはじめとする外国株を検討している人には、SBI証券がおすすめ。SBI証券はクレカ積立にも対応しているため、お得に新NISAを運用できますよ。<おすすめな人>国内株をローコストで取引したい人少額で購入できる銘柄を積極的に運用したい人IPO銘柄に投資したい人<おすすめできない人>投資信託をメインに考えている人クレカ積立を検討している人ポイントを貯めてお得に資産運用がしたい初心者外国株に投資したい人
PayPay証券は、少額から投資を始めたい人におすすめです。つみたてロボ貯蓄を活用することで、1,000円から米国株を積立できるのが特徴。米国株の積立は楽天証券が3,000円から、マネックス証券が25米ドルからなのに対し、PayPay証券は1,000円からと少額から可能。PayPayポイントを使って疑似投資体験ができることもあり、初心者向きのサービスといえます。PayPayアプリと連携することで、PayPayカードによるクレカ積立ができるのも魅力。新NISAで毎月の支払い額に応じたポイント還元が受けられるため、お得に活用したい人は要チェックです。そもそも、クレカ積立に対応しているのは比較した13社のうち5社のみでした。新NISAを検討している人は、ぜひ検討してみてくださいね。一方、取扱銘柄数の少なさは気がかり。国内株・米国株・投資信託に対応していますが、国内株は東証のみ、米国株は他社が1,000以上取り扱うなかで192銘柄、投資信託も平均値の1,081本を大きく下回る117本に留まりました。有名米国株を検討している人には一考の価値がありますが、地方市場をチェックしたい人・幅広い金融商品を取引したい人には向きません。信用取引の対応はなく、IPOの引受もほぼありませんでした。国内株・米国株ともに手数料が割高で、国内株では0.5%、米国株では0.5〜0.7%のスプレッドが加算されるのもネックです。比較したなかには、取引額100万円までの手数料を無料とするネット証券も複数ありました。幅広い商品をコストを抑えて運用したいならSBI証券、周辺サービスとの連携もあわせて検討するなら楽天証券を候補に加えてみてはいかがでしょうか。<おすすめな人>少額から取引を始めたい投資初心者話題のクレカ積立で新NISAをお得に運用したい人<おすすめできない人>地方市場を含め、幅広い金融商品を取引したい人手数料を少しでも抑えたい人
楽天証券は、楽天サービスをよく利用している人におすすめです。楽天ポイント以外はもらえませんが、楽天カードでクレカ積立ができるため、投資信託の積立額30,000円以上のうち1ポイントでも投資に回せば楽天市場での還元率が+0.5倍になります。楽天証券・楽天銀行の活用だけでも最大2.5倍になるのはうれしいポイント。SPU条件を達成すると、楽天市場のポイント還元率が最大16.5倍になります。楽天ユーザーで、まずはNISAをはじめたいという投資初心者にもぴったりです。また、国内株式の取引手数料が無料という魅力も。東証・名証といった国内株を取引できるため、不足もないでしょう。米国株式では取引手数料がかかるものの、比較したなかではトップクラスの安さ。国内大手の野村證券と比べても、半分ほどの手数料です。さらに、リアルタイム為替取引ならSPUの対象外ですが、為替手数料は無料になります。コストを抑えて取引したい人にはぴったりです。外国株式の取扱種類は米国株・中国株・ASEAN株と、ネット証券のなかでは豊富。比較したなかには米国株と中国株がメインとなるマネックス証券に対し、幅広い銘柄を取引できます。かつ、投資信託の取扱数は2,500本以上と業界のなかでもトップレベルです。投資先の種類も有名どころの漏れはなく、購入手数料もすべて無料なため挑戦しやすいでしょう。さらに、上級者向きのFXやCFDにも対応しています。FXを自動売買できるツール「MT4」も利用できるので、興味がある人は楽天FX口座の開設を検討してくださいね。また、比較した13社のなかで唯一、日経新聞を無料で読めるのもメリット。日経速報ニュースや過去1年分の新聞記事で、経済状況を把握できてうってつけですよ。とはいえ、楽天経済圏ではない人で、楽天ポイント以外を貯めたいという人もいるでしょう。その場合は、Vポイントが貯めやすいSBI証券もおすすめ。また、auカプコム証券では、Pontaポイントを貯めている人にとって利用しやすいのでチェックしてみてくださいね。<おすすめな人>楽天ユーザー、コストを抑えたい人、幅広い金融商品を取引したい人、新NISAやiDeCoを使いたい、日経新聞を無料で読みたい人で楽天に使うサービスまとめられる人<おすすめではない人>楽天ポイント以外を利用している人一般カードで高い還元率を狙う人ハイクラスカードで高い還元率を狙いたい人
野村證券は、米国・中国・ドイツ・オーストラリアの4大市場での外国株取引が可能です。どこも市場規模が大きく、特にドイツとオーストラリアの株式を取引できる証券会社は、検証した13社中2社と少ない結果でした。ネット取引を利用すれば、事前入金なしでIPOへの応募が可能な点も嬉しいポイント。引受数も他社と比べて平均以上であるため、新期上場企業への投資チャンスを逃したくない人におすすめです。また、野村證券では初心者向けに単元未満株や、経験者向けのFXといった幅広い投資スタイルに対応したサービスを提供しています。さらに、信託銀行の口座を同時開設することにより、定期預金やローンの利用も可能です。取引手数料はやや高めの設定という結果に。国内株は検証した13社中半数以上が100万円までの取引で手数料無料というなか、野村證券は100万円で手数料が1,048円かかります。米国株も取引手数料は100万円の取引で6,160円、300万円の取引ではさらに高い18,857円です。為替手数料は1米ドルあたり0.5銭ですが、検証した13社のうち5社が為替手数料無料ということを考えるとデメリットとなり得るでしょう。信用取引の手数料も他社と比べて高い傾向にありますが、買方金利は0.50%と業界内で非常に低い水準を保っています。金利は保有期間に応じて負担が増していくため、低い金利水準であることは長期保有を考えている人に向いているといえるでしょう。投資信託の取扱本数は平均以上ですが、他社ではより種類が豊富なところもあるので見劣りします。特に、インデックス型投資信託は取り扱い数が少ないという結果でした。投資によって貯まるポイントがない点や、クレカ積立にも対応していない点を考えても、よりサービスが充実している証券会社を検討してみる余地があるといえるでしょう。取引コストを抑えるならSBI証券がおすすめです。国内株式の取引手数料は取引額を問わずすべて無料、米国株式の取引手数料は約定代金の0.495%(上限22米ドル)となっています。また、お得に資産運用を始めたいなら楽天証券を検討してみてください。クレカ積立に対応しており、楽天グループのサービスSPUを活用すれば、楽天市場の還元率が最大16.5%まで上昇します。投資信託の保有残高や、株式の取引手数料合計額でポイントが貯まるのでお得感があるでしょう。<おすすめな人>幅広い外国株を取引したい人市場規模の大きい外国株を取引したい人IPOに気軽に応募したい人複数口座を開設してIPOの当選確率をあげたい人信用取引でデイトレードをしない人<おすすめできない人>国内株をローコストで取引したい人米国株を取引するコストを抑えたい人幅広い投資信託で運用をしたい人お得に投資したい人話題のクレカ積立をしたい人
SBI証券は、条件を満たすと国内株式の取引手数料が無料です。コストを抑えたい人はもちろん、国内の全株式市場に対応しているので、幅広い選択肢から商品を選びたい人にも向いているでしょう。PTS取引に対応していて夜間に取引できる点も魅力といえます。米国株式の取引手数料は上限22米ドル(0.495%)で、リアルタイム為替取引なら無料です。また、信用取引の金利・貸株料は平均的だったものの、取引手数料は発生しません。auカブコム証券などは一定の取引額を超えると手数料がかかるため、他社に差をつけるポイントといえます。SBI証券は取扱商品数の豊富さも魅力。外国株式の取扱いは9か国あり、検証した13社のなかで2番目に多い結果でした(※執筆時点)。IPO銘柄の取扱数・主幹事数も優秀で、落選しても次回以降の当選確率が上がる仕組みが用意されています。また、FX・CFDなど上級者向けの商品も豊富です。投資信託の取扱数は業界トップクラスの2,500本以上。検証した13社のなかで、2,000本を超えるのは2社のみでした。投資先の種類も漏れなく網羅しているほか、大半の投資信託では購入手数料がかからない点もメリットです。新NISAやiDeCoの商品ラインナップも充実しており、コストも抑えられていますよ。SBI証券では、三井住友NLカード・Oliveフレキシブルペイでクレカ積立が可能です。特にハイクラスカードの還元率は最大5.0%と高め。ほかの4社は高くても1%程度なので、ゴールド以上のカードを使うなら恩恵を受けられるでしょう。一方で、一般カードの還元率は0.5%とやや低め。一般カードを使うなら、還元率が1.1%のマネックス証券のほうがおすすめです。取引ツール・アプリの使いにくさは注意したいポイント。商品ごとにツール・アプリが分かれているため、1つのアプリだけで管理したい人には不向きです。ただ、「ツールが使いやすい」という口コミがあるとおり、ツールやアプリ自体の機能性には問題ないので、そこまで気にする必要はないでしょう。SBI証券は複数のポイントサービスに対応していますが、楽天ポイントは対象外です。普段から楽天のサービスをよく使っていて楽天ポイントを貯めたい人は、楽天証券のほうが相性がよいでしょう。また、SBI証券でもPontaポイントは貯まるものの、より効率的に貯めたいならauカブコム証券のほうが有利です。<おすすめな人>コストを抑えて取引したい人さまざまな金融商品を取引したい人新NISAやiDeCoを運用したい人三井住友銀行系の口座やクレジットカードでお得に投資したい人<おすすめできない人>主に楽天経済圏を利用している人クレカ積立でゴールド以上のカードを使わない人