近年、企業からの評価が変わりつつあり採用需要が高まっている第二新卒。キャリアアップや待遇面の改善を目的に転職活動をするケースが多いですが、第二新卒でも大手への転職ができるのか気になりますよね。
そこで今回は、第二新卒で大手に転職できるのかどうかや、転職活動に向けた準備方法などを徹底解説します。第二新卒を募集している企業も業界別に紹介するので、大手への転職を検討している人はぜひ参考にしてください。
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近年では積極的に第二新卒採用をする大手が増えているため、第二新卒で大手への転職は可能です。
第二新卒は、最初に入社した会社で新人研修やビジネスマナー研修を受けて、最低限必要なことは身に付いているのが一般的。採用する企業にとっては、新卒よりも教育コストを抑えて早期に戦力化できるメリットがあります。
人材不足や少子高齢化で若年層の採用難易度が上がっていることも大手が第二新卒を積極的に採用している要因の一つ。企業が新卒採用活動で十分な人数を採用できなかった場合や、採用した新卒が早期退職してしまった場合は欠員補充が必要です。
すべての企業が当てはまるわけではありませんが、このような背景から第二新卒採用を行う大手企業は一定数存在します。
第二新卒で大手に転職する場合に考えられるメリットを4つ紹介します。
大手は中小企業に比べて給与レンジが高い傾向にあるため、転職と同時に給与や年収が上がる可能性があります。
しかし、現在の給与や転職する企業にもよっては一時的に給与・年収が下がる場合も。第二新卒は実務経験よりもポテンシャルが重視されるうえ、同じ年代の既存社員への配慮もあわせて新卒と同等の待遇に設定されるのが一般的です。
もちろん長い目で見ればキャリアアップによる昇給幅も大きく、手当や福利厚生などが充実しているため、結果的に給与・年収が上がる可能性があります。
大手に転職することで、現職よりスケールの大きな仕事に関われる可能性があります。
そもそも大企業は自社商品やサービスを直接提供しており、特定の業界や社会全体に影響を与えるようなビジネスを展開しています。
このようなビジネスの一端を担えるのは大手企業で働く醍醐味でしょう。
大手企業での業務経験は、今後のキャリアにおいて対外的に一定の評価が得られます。
大手企業に在籍していた時点で、大手企業の選考基準をクリアした一定水準以上の人材であると評価されます。その先で同業他社に転職する場合は、業界最先端のサービスや技術開発に関わってきた経験や、上流工程を経験している点がさらに評価されるでしょう。
ただし、長い目で見ると大手での業務経験があるだけではキャリアアップは望めません。最終的にはそこでどのような姿勢で取り組み、どのような実績を残したかが重要です。
大手企業は研修制度が充実しているため、入社当初の苦労が軽減されるうえ、質の高い教育を受けられるメリットもあります。
中小企業はコスト面・人員面で余裕がない場合が多く、実務が事実上のOJTになっていたり、研修制度そのものがなかったりするのが一般的です。
特に社会経験が浅い第二新卒にとっては未知の領域が多く、業界用語や常識を覚えるだけでも一苦労なので、研修制度に助けられる部分は大きいでしょう。
また、大手企業は福利厚生が充実しているため、働きやすい職場環境が用意されており、手当や制度による金銭的な援助が手厚いのもメリットです。
大手企業に転職することは、メリットばかりではなくデメリットもあります。ここでは中小企業と比較したデメリットを4つ紹介します。
大手企業は中小企業と比べると、身に付くスキルや経験の幅が狭くなる傾向があります。
中小企業では限られた人員で業務を遂行するため一人で何役もこなし、メイン業務の周辺業務をまとめて担当するのが一般的です。
一方、大手企業では分業化が進んでおり、1つの大きな仕事を多くの部署や人員で手分けして行っているので、特定の業務に特化して業務の全体像が見えづらくなることが少なくありません。
ただし、特定の業務に特化することでその領域のスペシャリストとしてのキャリアが積めると考えればメリットにもなり得ます。
歴史の長い大手企業は年功序列の風土が根強く残っており、成果を正当評価されない場合があります。
離職率が低い、人気業界で採用に苦労しない、競合が少ないビジネスを手掛けているなどの場合は制度を作り変える必要性が薄く、昔ながらの制度がそのまま残っているケースも珍しくありません。
一方で、急成長した企業やIT系企業などは実力主義・成果主義で評価する場合もあるうえ、時代に合わせて柔軟に制度を作り変える傾向があります。実力を評価される反面、成果が出ないと評価が低いままになる可能性も。
評価や制度は企業によって一長一短であることを覚えておきましょう。
企業によってはIT化が進んでおらず、紙文化・中身の薄い会議などが残っている会社もあります。
デジタルに慣れた世代にとっては、明らかに非効率な業務の進め方に疑問やストレスを感じる可能性があります。
しかし、大企業はルールを1つ変えるのも大掛かりで、莫大なコストがかかる場合もあるため、変えたくてもなかなか変えられない事情があることも少なくありません。
中小企業である程度仕事を任されてきた人にとっては、大企業はルールや許可取りが多く窮屈に感じる場合があります。
中小企業では一人に任される業務の範囲と裁量権が広い傾向にあり、自分のペースや判断で業務を進められますが、大手企業では裁量権が狭く、許可が必要なものがたくさんあります。1つのことを決めるのに何人もの決裁が必要で、決定までに数週間かかることも。
このような環境に置かれることで、実力を十分に発揮できない、任された範囲以上の仕事ができないといったフラストレーションが溜まる可能性があります。
第二新卒採用を実施している大手企業を、業界別に具体的な社名を挙げて紹介します。
なお、ここで紹介している求人は2023年3月時点で募集情報が確認できたもので、すべての企業を網羅しているわけではありません。
金融系とは、銀行・証券会社・保険会社などの金融商品をメインに扱う企業です。以下の企業では第二新卒の採用を実施しています。
コンサルティング系とは、事業を行っている企業やサービスのアドバイザーとして成長や発展をサポートしている企業です。以下の企業では第二新卒の採用を実施しています。
第二新卒で大手企業に転職する場合、以下4点に注意しましょう。
大手企業にもデメリットがあり、必ずしも優良企業とは限りません。
優良企業だから大手になったのではなく、ビジネスやサービスが優れていて大きな売上があるから結果的に大手企業になっています。
大手企業は優良企業だろうと漠然と憧れるのではなく、応募前に十分情報収集することや、自分の理想が叶う企業かをしっかり確認することが大切です。
大手企業に転職すること自体にもメリット・デメリットがあり、人それぞれ合う合わないがあります。
たとえば、スペシャリストを目指したければ分業化が進んでいてひとつの業務に特化できる大手企業、裁量権を持って自分の発想やアイディアを活かして幅広い仕事をしたければ中小企業で働く方が向いている可能性があります。
すべての大手が同じ傾向ではありませんが、あらゆる面で中小企業よりも大手企業が優れているわけではないので注意が必要です。
新卒のときと同じようなメンタルで選考に臨むと、稚拙と見られて選考に苦戦する可能性があります。
第二新卒は少なからず社会経験があるため、新卒というよりは一人のビジネスマンとして発言やマナーをチェックされる傾向があるからです。
社会経験のない新卒では大目に見てもらえたことも、第二新卒では考え方の深さや具体的な発言が求められることを念頭に置いて転職活動に臨みましょう。
今の会社に退職を申し出るタイミングは、転職先決定後がおすすめです。
第二新卒に魅力を感じて積極的に採用している企業が増えているとはいえ、すぐに内定が出るとは限りません。
予想外に転職活動が長引いてしまった場合、金銭的に苦しくなる可能性があり、キャリアの空白期間の説明も難しくなる傾向があります。
できる限り転職活動を先行させ、次の目処が立ってから退職手続きを始めましょう。
新卒の就職活動と第二新卒の転職活動ではさまざまな点が異なります。以下4つのポイントを参考に有利に転職活動を進めていきましょう。
転職活動は1〜3月、8〜9月に行うのがおすすめです。
4月・10月は早期退職者、定年退職者、異動・転勤などで人の動きが多い時期で、このタイミングで新入社員を迎える企業が多いためです。
新卒の就職活動は長期間行って4月に一斉に入社するのが一般的ですが、中途採用は年中実施されています。なかでも1〜3月、8〜9月は求人が多くなる時期のため狙い目です。
大手大手への転職活動では、複数社を並行して応募しましょう。
大手企業は人気が高く応募も殺到しがち。1社受けて不採用通知が来たらまた書類選考からやり直すことになると、どうしても非効率になります。
転職活動には求人が多く有利な時期が存在するため、1社ずつ応募して選考結果を待っていると、内定が出ないまま時期を過ぎてしまう可能性もあります。
入社を強く希望する企業があったとしても、有利な時期に決着を付けられるよう意識して転職活動を進めていくことが大切です。
第二新卒で大手への転職は可能ではあるものの、書類の作成や面接対策に十分な準備が必要です。
大手企業は人気があるため応募者が多くなる傾向があり、ありふれた志望動機や自己PRでは選考突破が困難です。
面接においても新卒のときとは内容や評価ポイントが異なるため、就職活動のときに身に付けた対策では通用しない可能性があります。
このような違いを理解せずに自分で対策するのは難しいため、第三者の力を借りるのがおすすめです。
大手企業への転職を希望するなら、第二新卒に強い転職エージェントを積極的に活用しましょう。
応募の殺到を避けるために転職エージェントの非公開求人でしか募集していない企業も多く、活用することで応募の間口が広がります。
転職エージェントは応募書類の添削や面接対策だけでなく、面接日の設定や待遇面の交渉なども代理で行ってくれるため、転職活動の負担を軽減しつつ成功率を高めてくれます。
とはいえ、転職エージェントは無数にありどこを利用すれば良いか迷ってしまいますよね。そこで、以下の記事では第二新卒向けの転職エージェントをランキング形式で紹介しています。大手企業への転職を検討している人はぜひ参考にしてください。
マイベストは有料職業紹介事業の許認可を受けています。(13-ユ-315911)
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