山善 YAMAZEN コードレススティッククリーナー ZSC-L45(W)の口コミ・評判を元に検証してメリット・デメリットを徹底レビュー

フローリングでの吸引力検証では非常に優れた結果を記録しました。フローリングに砂をまいてから掃除機で1往復したところ、吸引率は中央部で92.91%・壁際で95.57%・奥側では99.62%と、どの位置でも高い数値を記録しています。吸い残しはほとんど見られませんでした。

ベビースターやペットの毛は、すべて吸い取れました。細かいゴミまでしっかり吸引できるため、フローリングの掃除をメインに考えている人にはぴったりといえます。日常的な掃除で頼れる性能を備えた一台です。

取り回しのよさも魅力のひとつです。本体重量は0.86kgと非常に軽量で、手元にかかる負担も0.61kgと少なめでした。フロアヘッドであるものの、掃除中の動作をスムーズに行えます。操作はボタン式を採用しており、選択した操作をロックできるのも強みです。

その一方、ヘッドの重さが0.13kgと軽量なのは惜しいポイント。ヘッドが浮きやすく、安定感にはやや欠けます。

お手入れの手間がかかりにくいのも好印象です。掃除後にヘッドには髪の毛やペットの毛が絡まず、毛玉が付着する程度にとどまりました。お手入れ必要なフィルターの数が2つと少なく、掃除後のメンテナンスが面倒に感じにくいでしょう。

しかし、ゴミ捨てがダストカップ式なのは気になりました。内部にゴミが残りにくい工夫はとくになく、ゴミ捨てに手間がかかる可能性があります。

標準モードでのバッテリーの持続時間は26.2分と、コードレス掃除機としては十分な長さです。1回の掃除で2部屋までならバッテリー切れを起こす心配はないでしょう。一人暮らしの部屋を掃除するにはこと足ります。

静音性も好印象で、標準モード運転時の稼動音は73.33dBという結果でした。比較した商品内では静かな動作音で、離れていればうるさく感じにくいでしょう。

早朝や夜間など、音が気になる時間帯でも使いやすいのがうれしいポイントです。集合住宅に住んでいる人にも向いています。

カーペット上での吸引力はいまひとつの結果に。砂の吸引率は20.72%にとどまり、フローリングと比べて大きく差が出ています。

カーペットの奥に入り込んだゴミをしっかり取り除きたい人には、不向きな印象です。毛足の長いラグや絨毯を多く使っている家庭では、別の選択肢を検討してもよいでしょう。

使い勝手の検証の評価は伸び悩みました。家具下にはパイプをひねって差し込める構造ですが、ヘッドライト非搭載なのでゴミが見えにくい可能性があります。充電残量を細かく把握できず、充電用のスタンドがないのも惜しいポイントです。細かい部分まで使いやすさを求める人には、やや物足りないでしょう。

その一方、本体が自立する構造なのは魅力です。省スペースでの設置ができます。