汎用性の高いエントリーモデルとして開発された、Wacom One 液晶ペンタブレット 13 DTC133。お手頃価格で初心者向きと評判です。しかし、「筆圧感度が低い」という口コミもあり購入を迷っている人もいるのではないでしょうか?
そこで今回は、Wacom One 液晶ペンタブレット 13DTC133を含む液晶タブレット全12商品を実際に使ってみて、筆圧検知の精度・傾き検知の精度・ペンの使いやすさ・画面のきれいさ・視差の少なさ・描画面の描き心地・ラグやバグの起こりにくさ・付加機能や付属品を比較してレビューしました。購入を検討中の方はぜひ参考にしてみてくださいね!
筑波大学芸術専門学群卒業後、芸術制作で使用していたPCをはじめとする多くのデジタルデバイスやソフトウェアに関する知識を活かそうと大手家電量販店に入社。販売員としてPCだけでなくプリンター・ルーターなどPC周辺機器の販売や、インターネット・格安SIMなど通信サービスの提案など、PCに関する販売・契約を総合的に担当、自身の担当顧客に合ったPC環境を真摯に考え、販売ノルマや利益にとらわれず提案してきた。 その後2022年にマイベストへ入社し、PCや周辺機器の専門ガイドを担当。富士通やDellのような大手メーカー製PCだけでなく様々なデジタルデバイスに関する経験・知識を活かし、PCや周辺機器選びに困ったユーザーに寄り添う企画・記事制作を心がけている。
すべての検証は
マイベストが行っています
目次
良い
気になる
Wacom One 液晶ペンタブレット 13 DTC133は、はじめて液タブを購入する人におすすめ。執筆時点で税込42,900円(公式サイト参照)で手に入るリーズナブルな価格ながら、使用中にラグやカクつきは一切起こらず、安定した描き心地を発揮。比較した上位モデルには及ばないわずかな視差がみられたものの、使いやすさはおおむね良好です。
「筆圧感度が低い」との口コミどおり、微妙な力加減までは反映されず。比較した上位モデルには細かな濃淡をしっかり表現できていたものもあったなか、イラストに繊細なニュアンスを落とし込むのは難しいといえます。
一方で、傾斜角度を大きくしても、鉛筆をねかせて描いたような自然な線が描けました。比較した商品のなかにはペンをねかせると感度が低下したものも。こちらは、実際に鉛筆で描いているようなアナログ風の表現を楽しめるでしょう。
カラーイラストの仕上がりを左右する解像度や色域の広さは、やはり上位モデルには及ばず。フルHDのディスプレイは十分に鮮明でしたが、比較したなかには4Kの高画質を誇る商品もありました。本格的なカラーイラストに挑戦したい人にはやや物足りないかもしれません。
これからデジタルに挑戦したい人、資料へのメモやアイデアスケッチなど手軽に使える液タブを探している人にはぴったりな商品です。しかし、イラストを描くにはやや不向きといえるため、より機能性に優れたそのほかの商品もチェックしてみてくださいね。
実際にWacom One 液晶ペンタブレット 13 DTC133と比較検証を行った商品の中で、各検証項目でNo.1を獲得したものをピックアップしました。
Wacom One 液晶ペンタブレット 13 DTC133よりも高い評価を獲得した商品も!ぜひこちらも検討してみてくださいね。
XPPen
アナログ感覚で描きたい人に。濃淡や細かなタッチを再現
今回ご紹介するのは、Wacom One 液晶ペンタブレット 13 DTC133。改めてどんな魅力があるのか解説します。
ワコムはペンタブや液タブ関連製品を取り扱う日本のメーカー。国内のみならず、世界的にも高いシェア率を誇っています。
本機は2020年1月に発売。「もっと気軽にはじめよう」をキャッチコピーに、デジタル制作・メモのスターターパックとして開発されました。
最大の特徴は、A4サイズに近い13.3型の広々としたディスプレイと、自然な書き心地を追求したタッチペン。イラスト・マンガ制作やアイデアスケッチ、動画編集などさまざまなシーンで活用できると謳っています。
そもそも「液タブ」は、液晶画面に直接書き込める手軽さが魅力。同じくイラストを描く際に使用する「板タブ」は、画面を見ながらタブレット上でペンを動かすため、やや上級者向け。これからデジタルにチャレンジする人は、より直感的に表現できる液タブがおすすめですよ。
筆圧検知は4096段階。同メーカーの上位モデルには劣りますが、エントリーモデルらしい標準的なレベルです。
ガラススクリーンをなぞるようなツルツルとした感覚はなく、ほどよい摩擦のある紙のような書き心地を実現。照明の映り込みも最小限に抑えられていると謳っています。
付属品は、替え芯・接続ケーブル・ACアダプタ。替え芯があるとタッチペン自体を買い換えなくて済むので経済的です。約19°傾く折りたたみスタンドも内蔵されており、どんな場所でも楽な姿勢で作業できるでしょう。
そのほか、オプションで複数の有名文房具メーカーのデジタルペンにも対応。普段から使い慣れているお気に入りのタッチペンが使えると、よりいっそう作業が捗りそうですね。
カラーはホワイトの1色のみ。デスク周りに自然になじむ、シンプルで使いやすいデザインです。
本機は、PCまたはAndoroidデバイスにつなぐことで利用できます。PCには専用ケーブルをつなぐだけですが、Androidデバイスとの接続にはHDMI・USB Type-A ー Type-Cに変換する別売りのアダプタが必要です。公式サイトに推奨アダプタ一覧が載っているため、確認してみてくださいね。
なお、対応OSは以下のとおりです。
<対応OS>
執筆時点の情報です。最新の対応機種はワコム公式サイトをご覧ください
今回は、Wacom One 液晶ペンタブレット 13 DTC133を含む液晶タブレット全12商品を実際に用意して、比較検証レビューを行いました。
まずは、筆圧・傾き検知の精度を検証しました。5段階の負荷を与えたときにどれだけ線の濃淡の違いがはっきりと出るか・ペンの傾きによってどれだけ細かな線を表現できるかをチェック。なお、ペイントソフトには「CLIP STUDIO PAINT PRO」を使用しています。
結果は、おおむね期待どおりの感知ではあるものの、精度は上位商品に一歩およばず。手元の少しの力加減では、繊細な濃淡の差は生まれませんでした。一方、ペン先を傾けて描いた線は、えんぴつのような自然な太さを表現できました。
筆圧によって濃淡の違いは出せたものの、比較した上位商品より繊細な色のニュアンスまでは表現しきれず。「筆圧感度が低い」との口コミのように、細部までしっかり描き込みたい人にはやや物足りなく感じるかもしれません。
一方、ペン先を傾けて描いた線は、鉛筆をねかせて描いたような自然さが好印象。比較した商品のなかには、傾けるとまったく感知しなかったものもあったため、おおむね満足できる感度です。
検証で上位にランクインした商品は、いずれも筆圧検知が8192段階のもの。4096段階の本商品には表現できなかった、手元の細かい動きまで反映できていました。本格的なイラストを楽しみたい人は、加筆検知レベルが高い商品をチェックしてみてくださいね。
上手にデジタルイラストを描くためには、遅延や視差が少なく自然な描き心地のものを選びたいですよね。続いて、使い心地に関しての機能性・実際の描き心地はどうかをチェックしました。
検証の結果、使用時のラグやバグは一切起こらず、おおむね満足できる使い心地です。ペン先のぐらつきがなく安定した描き心地を発揮。視差はわずかに見られ、ペンを走らせた際にやや引っかかりがあったものの、どちらも作業に影響するほどではありませんでした。
実際に描いてみたところ、ペン先がぐらつかず快適に描き進められました。比較した商品のなかにはグッと力を入れるとペン先がブレるものもありましたが、力を込めても安定した描き心地を実感できるでしょう。
視差は描くのに気にならない程度に抑えられていましたが、上位商品と比較するとやや見劣りする結果に。視差がまったくなかった商品には、フルラミネーション加工が施されているものが多かったため、気になる人はチェックしてみてくださいね。
手にひっつかないさらさらとした描画面は好印象ですが、ペンを走らせた際にはわずかに引っかかりを感じました。しかし、検証した商品のなかで表面がざらざらしていて描きにくいものに比べると、作業に影響するほどではありません。
また、1時間書き続けてもバグやラグは一切起きず、ストレスフリーな使い心地です。比較した商品のなかには全体的にラグ感が強かったものもありましたが、長時間でも快適に使い続けられるでしょう。
最後に、カラーイラストの表現に大きく影響する解像度・色域の広さをチェックしました。
色域は、NTSC カバー率72%と比較した商品のなかでは少し狭いものの、ほぼ気にならない程度。解像度1920×1080のフルHDディスプレイは十分に鮮明でした。簡単なスケッチや資料へのメモなど、普段使いには問題ない画質でしょう。
しかし、上位商品には画面の美しさで劣るため、本格的なカラーイラストを描くなら物足りないかもしれません。比較したなかにはフルHDの4倍の解像度を誇る4Kの商品もあったため、色彩の鮮やかさを重視する人はそのような商品を選んでみてくださいね。
筆圧段階 | 4096 |
---|---|
ダイレクトボンディング加工(フルラミネーション加工) |
良い
気になる
解像度 | フルHD (1920×1080ドット) |
---|---|
色域 | NTSC:72% |
本体のファンクションキー | 0個 |
ペンのファンクションキー | 1個 |
対応OS | Windows7、Windows8、Windows8.1、Windows10(最新のSP適用)、Mac OS 10.13以降、Android OS/※対応デバイスの一覧は(https://www.wacom.com/ja-jp/comp)をご覧ください |
角度調整スタンドあり | |
幅 | 357.0mm |
奥行 | 225.0mm |
高さ | 14.6mm |
重量 | 1000g |
スマホ対応 | |
ペン立て付き | |
替え芯付き | |
付属品 | Wacom One用接続ケーブル、Wacom One Pen、クイックスタートガイド、レギュレーションシート、ACアダプタ、ACプラグヘッド、標準芯3本 |
※ランキングは、購入時に取得できるポイントを考慮した実質価格で作成しています。
49,800円
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販売価格:49,800円
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販売価格:63,479円
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最後に、より高性能なそのほかの液タブをご紹介します。
繊細な筆圧検知や描き心地を楽しみたいなら、ワコムのCintiq 16がおすすめ。手元の絶妙な力加減もしっかり反映し、人物の輪郭や細かな陰影まで思いのままに表現できました。フルHDの鮮やかなディスプレイはさらさらとした質感。ペン先もぐらつかず滑りもよいため、長時間快適に使用できます。
安価ながら高性能な、12セカンド 液晶ペンタブレットもおすすめです。筆圧・傾きの検知は高精度で、繊細な濃淡まできれいに反映。色域が広く鮮明なフルHDの画面でイラストの色彩もしっかり確認できるでしょう。フルラミネーション加工によって視差も抑えられており、作業しやすい一台です。
筆圧段階 | 8192 |
---|---|
ダイレクトボンディング加工(フルラミネーション加工) |
良い
気になる
解像度 | フルHD(1920×1080ドット) |
---|---|
色域 | NTSC:72%、sRGB:96% |
本体のファンクションキー | 0個 |
ペンのファンクションキー | 2個 |
対応OS | Windows7以降、Mac OS 10.12以降 |
角度調整スタンドあり | |
幅 | 422.0mm |
奥行 | 285.0mm |
高さ | 24.5mm |
重量 | 1900g |
スマホ対応 | |
ペン立て付き | |
替え芯付き | |
付属品 | Wacom Pro Pen 2、着脱式ペンホルダー(通常芯3本、芯抜き)、3 in 1ケーブル(1.8m)、ACアダプタ(1.5m)、電源ケーブル(1.8m)、クイックスタートガイド、レギュレーションシート |
Wacom Cintiq 16 DTK1660K0Dをレビュー!クチコミ・評判をもとに徹底検証
筆圧段階 | 8192 |
---|---|
ダイレクトボンディング加工(フルラミネーション加工) |
良い
気になる
解像度 | フルHD(1920×1080ドット) |
---|---|
色域 | NTSC:90%、sRGB:127%、Adobe RGB:94% |
本体のファンクションキー | 8個 |
ペンのファンクションキー | 2個 |
対応OS | Windows 7以降、Mac OS X 10.10(またはそれ以降)、Android(USB3.1 DP1.2)、Chrome OS 88(またはそれ以降)、Linux、macOS、Monterey、Windows 11 |
角度調整スタンドあり | |
幅 | 346.2mm |
奥行 | 209.0mm |
高さ | 12.0mm |
重量 | 880g |
スマホ対応 | |
ペン立て付き | |
替え芯付き | |
付属品 | X3 Eliteスタイラスペン、3in1USB ケーブル、延長コード、替え芯抜き、替え芯×10、クリーニングクロス、2本指グローブ(黒)、クイックガイド、保証書 |
XP-PEN Artist 12セカンド 液晶ペンタブレットをレビュー!クチコミ・評判をもとに徹底検証
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