NEC LAVIE NEXTREME Infinity XF950/GABを徹底レビュー！実際に使ってわかったメリット・デメリットは？

処理速度は非常に高性能です。CPUのベンチマークスコアを測定すると、シングルコアスコアは1,883ptsと高く、起動のような基本的な処理を高速で行える数値をマーク。CPUマルチコアも、比較した大半の商品が5,000～7,000pts程度だったなか、13,311ptsを記録しました。

プロセッサーには、インテル Core i7-13700Hを搭載。13世代のハイパフォーマンスシリーズなだけあり、マルチタスクを快適にこなせる処理性能を発揮しました。

メモリは16GBと十分な容量があり、ベンチマークスコアも3,406ptsと申し分ありません。一般的なアプリを複数使用しても問題なく動作します。「処理速度が速い」との評判どおり、重い作業をしながらほかの作業も余裕で処理できるため、あらゆる作業を快適にこなせるでしょう。

ストレージは読み込み・書き込みともに、OSやアプリが高速に起動できる数値を記録しました。実使用時に近い不規則なデータを読み込ませると、速度は679.72MB/s・書き込み速度も507.53MB/sと、申し分ない数値です。

比較したなかには読み書き速度ともに400MB/sを下回るモデルもあったのに対し、本品は安定した性能を発揮しました。データコピーなども素早く行えるため、作業を効率的に進められるでしょう。

映像処理性能の高さは、比較したなかでもトップクラスです。3D Markでベンチマークスコアを測定したところ、比較したなかには2,000pt未満の商品も多数あったなか、平均6,694ptを記録。動画編集時のエンコード・プレビュー処理などの作業を素早く終えられます。

ストレージへの読み込み速度は6,710.65MB/s・書き込み速度は4,980.99MB/sと、いずれも非常に高速でした。実際に4K動画をエンコードすると、わずか2.70分で完了。比較したなかには5～20分以上かかるモデルもあったなか、待ち時間は少なめです。

本品は高性能なグラフィックボードである独立したGPU「インテル Arc A570M」を搭載しているだけあって、高画質な画像処理も快適に行えるでしょう。ストレスなくクリエイティブな作業に没頭したい人におすすめです。4K動画の編集のような、高度なエフェクトも使いやすいでしょう。

重い処理をすると本体がやや発熱するものの、ファンの音は気にならない程度です。騒音計で計測したところ、高負荷時のファンの音は平均41.1dBと控えめ。負荷をかけても不安になるほどの騒音は聞こえなかったため、作業に集中しやすいといえます。

サーモカメラで撮影した画像にタイルフィルターをかけると、キーボード面は赤10・橙43・黄649とやや発熱している部分が多めです。しかし比較したなかには最大200℃以上に発熱するモデルもあったなか、本品は最大165℃にとどまっており、すぐに故障するレベルではありません。

搭載した冷却システムにより一定の耐久性が期待できます。ただしノートパソコンは発熱しすぎると、パソコンの寿命の短縮やデータの消失につながることもあるので、負荷のかけすぎには要注意です。

バッテリー持ちが非常によいので、コンセントのない場所で長時間作業したい人にぴったりです。YouTubeの動画をフルHDで再生すると、6時間11分視聴できました。

比較したなかには3時間ほどしかバッテリーが持たないモデルもありましたが、本品ならバッテリーが切れるリスクは低め。充電できない状態でも、数時間の作業であれば問題ないでしょう。

「キーボードが小さく慣れが必要」という口コミに反し、キーの配列や間隔がほどよく、ブラインドタッチしやすいといえます。独自のステップスカルプチャー＆シリンドリカルキーボードを採用しており、キーボード全体に傾斜がついているのがポイントです。

実際に使用したモニターからは、「傾斜がついていて打ちやすい」「キーの形も若干傾斜がついていて打ちやすい」と好意的な意見が多数寄せられました。クッション性があり、反発感も適度。モニターからは、「指先の負担が少なく疲れにくかった」との声もあがりました。

タッチパッドは指紋が目立たず、クリックやスクロールの反応も上々。比較したなかにはスクロールをするときやや引っかかりを覚えるモデルもありましたが、本品は指滑りがよくスムーズに操作できます。打鍵音も大きすぎないため、オフィスのような静かな場所でも使いやすいでしょう。

＜キーボードの快適さについてのモニターコメント＞

1. 「キーは重すぎず軽すぎずちょうどよく、指先の負担が少ないため打っていてほとんど疲れない。音も大きすぎないため、図書館のような静かな環境でも問題なく使えそう」
2. 「本体がずっしりとしているので、底打ちしてもキーボード全体がへこむ感じはしなくて安定感がある」
3. 「タッチパッドの表面が少しザラついているが、指の引っかかりがなく手汗のかきやすくなる夏でも使いやすそう。スクロールやカーソル移動の反応が滑らかで使いやすい」

コメントは一部抜粋

ビジネスに使えるレベルのカメラ・マイク性能を搭載しているのもうれしいところ。フルHD対応のWebカメラを装備し、解像度は1080pと高精細です。実際に使用すると、目の輪郭まではっきり映りました。肌の青みや黄みがあまり気にならず、比較的自然な明るさに映ったため、相手によい印象を与えられるでしょう。

マイク使用時には、ノイズとなる周波数帯を除去できました。比較したなかにはノイズが入るモデルがあったのに対し、本品はクリアな音声で通話可能です。人の声のブーストはされておらず、低い音はやや拾いにくかったものの、おおむねバランスよく聞こえました。

表情がよく見えて音声も聞き取りやすいため、相手が不快に感じにくいでしょう。オンライン会議などを行うことが多い人にもぴったりの商品といえます。

液晶方式は有機ELを採用しているうえ4K映像にも対応し、きれいな映像を堪能できます。明るさ・色の表現を強化するHDRには非対応ですが、最大表示色は約1677万色と多く色彩表現が豊かです。

最大輝度が400nitと明るめなのもポイント。比較した全商品のうち、最大輝度が400nit以上のモデルは半数以下とかなり少なめでした。カフェなどの明るい場所でも視認しやすいでしょう。リフレッシュレートは60Hzと標準的ですが、写真や動画の編集には十分なスペックです。

インターフェースは充実しています。USB-A端子2口・USB-C端子1口に加えて、HDMI出力端子・LAN端子・SDカードスロットまで搭載。ドライブは非搭載ですが、比較したなかには、USB-A端子やHDMI出力端子など最低限の端子しか搭載していないモデルもありました。

本品はノートパソコン1台で、さまざまな周辺機器と接続可能です。なお、USB-CはThunderbolt 4.0規格なため、高速データ転送・4K映像出力・PD（Power Delivery）に対応しています。充電器の最大W数は230Wの高出力で、素早い充電が可能。幅広い用途に使用でき、不便に感じる心配は少ないでしょう。

スピーカーは音のバランスがいまひとつ。出力したピンクノイズを測定すると、250Hz・500Hzは出ていました。しかし低音と高音の主張が控えめだったので、聞こえにくい場合もあるでしょう。

比較したなかには低音の出力が大きく迫力ある映像を楽しみやすいモデルもありましたが、本品は内蔵スピーカーでサウンドを楽しみたい人には不向き。サウンドにこだわりたい人は、外づけスピーカーやヘッドセットの購入を検討するとよいでしょう。