ビームフォーミング対応のWi-Fi中継機、NEC Aterm W1200EX。ネット上では「接続が簡単」と評判な一方、「接続が不安定」という気になる口コミもあり、購入を迷っている人も多いのではないでしょうか?
今回はその実力を確かめるため、以下の4つの観点で検証・レビューを行いました。
さらに、人気のTP-LinkのWi-Fi中継機とも比較。検証したからこそわかった、本当のメリット・デメリットを詳しく解説していきます。ポイントや送料を考慮した価格比較も行っているので、Wi-Fi中継機選びに迷っている人はぜひ参考にしてみてください。
アウトドア用品・自転車・スポーツ用品・PC本体・PC関連用品など、幅広いジャンルのコンテンツ制作に携わる。「専門性をもとにした調査・検証を通じ、一人ひとりに合った選択肢を分かりやすく提案すること」をモットーに、コンテンツ制作を行なっている。
すべての検証は
マイベストが行っています
目次
良い
気になる
NEC Aterm W1200EXは通信速度が遅く、接続範囲も広くありません。実際に3階建ての一戸建てで、1階にWi-Fiルーター・2階に本商品を設置したところ、中継機付近の最大通信速度ですら83.06Mbps。比較した商品の多くは100Mbps以上出ていたため、かなり遅めといえます。動画視聴やWEB会議には物足りないでしょう。
「接続が不安定」という口コミどおり、中継機から離れた3階の通信速度は40〜60Mbps弱と大幅に減速しました。比較したなかには、1〜3階のすべての地点で150Mbps以上出る安定した商品もあったのに対し、接続範囲が広いとはいえません。
接続機器を5台に増やした場合の速度減少率も87.6%と、1台のみのときと比べて大幅にダウン。接続台数が増えると、WEBサイトの閲覧すら十分にできなくなる可能性があります。接続機器が多い家庭やファミリー世帯での使用には不向きです。
機能面では、障害物の影響を抑えるビームフォーミング・混雑を避けて通信するIPv6に対応。しかし、MU-MIMOやバンドステアリングといった通信の安定性にかかわる重要な機能はなく、上位商品に比べるとやや物足りません。新しい通信規格であるWi-Fi 6にも対応しておらず、機能性の評価も伸び悩みました。
初期設定は専用アプリをインストールして行うタイプ。アプリの案内に従っていくだけで初期設定は完了します。WPSボタンもついており、親機にもWPSボタンがあればワンタッチで連携できますよ。直接コンセントに挿すタイプなので、コードが邪魔にならずすっきり設置可能。上側にあるコンセントの差し口に干渉することもありませんでした。
ECサイトでは、5,000円程度(※執筆時点)で販売されている本商品。初期設定のしやすさやコンパクトさは高評価だったものの、Wi-Fi中継機の肝である通信速度の改善はあまり期待できないでしょう。予算を1万円台まで上げれば、より高速で接続範囲も広い商品もあったので、ぜひチェックしてみてくださいね。
実際にNEC Aterm W1200EXと比較検証を行った商品のなかで、総合評価1位を獲得したベストバイWi-Fi中継機と、通信速度・接続範囲の広さ・複数台同時接続時の通信速度・安定して通信できる機能・コンパクトさ・初期設定のしやすさそれぞれの項目でNo.1を獲得した商品をピックアップしました!
NEC Aterm W1200EXより通信速度が速い商品を選びたい人は、ぜひ検討してみてくださいね。
バッファロー
電波が届きにくい部屋でも高速通信!置き場所も自由自在
バッファロー
家中どこでも・家族みんなが使いやすいおすすめ中継機!
NEC Aterm W1200EXは、コンセントに直接挿すタイプのWi-Fi中継器。NEC独自の先端技術「μEBG構造」および「μSRアンテナ」を採用しており、アンテナへのノイズの侵入を防ぐとともに、電波を360度全方位にしっかり飛ばせると謳っています。
本体側面のランプの色で、親機との電波強度がわかる仕様。特定の通信相手に的を絞って電波を送る「ビームフォーミング」にも対応しています。同シリーズの「W1200EX-MS」は人感センサーも搭載しており、夜間の移動時には照明として役立ちますよ。
さらに遠くの部屋まで電波を飛ばしたいときは、多段・並列による中継接続もOK。有線LANポートを1つ搭載しているので、有線LANコネクタしか持たないパソコンやテレビともWi-Fi接続が可能です。
さらに、Wi-Fi接続できる時間帯を端末ごとに設定できる機能も搭載。子どものネットの使いすぎを防いでくれます。
コンセントに直接挿すタイプなので、わずらわしい配線作業は必要ありません。上下に並んだコンセントに差しても、上側のコンセントを塞がない設計なのもうれしいポイントです。
今回は、NEC Aterm W1200EXを含むWi-Fi中継機全10商品を実際に用意して、比較検証レビューを行いました。
具体的な検証内容は以下のとおりです。
はじめに、通信速度・接続範囲の広さ・複数台同時接続時の通信速度の3つを検証しました。
3階建ての一戸建てを借りて、Wi-Fiルーターを1階のダイニングキッチン付近に設置。2階に中継機を設置したうえで、2階の和室・寝室で通信速度の上り・下りを3回ずつ計測しました。接続範囲の広さについては、Wi-Fi中継機を2階の階段付近に設置し、1〜3階の計6地点での通信速度を計測しています。
さらに、親機のWi-FiルーターとNAS(Network Attached Storage)を有線LANで繋ぎ、NAS上にアップロードした4K動画を再生しているスマホ・PC・タブレットを計5台接続。1台のみのときと比べてどれだけ通信速度が減少しているかを算出しました。
今回の検証では、外部からの影響を抑えるため、インターネット回線を使わない機器同士のローカルネットワークで測定。使用環境が違うと通信速度の数値も変わるため、各家庭で使用したときの数値とは異なる可能性があります。
中継機を設置した、2階での最大通信速度は83.06Mbpsでした。比較した商品の多くは同地点で100Mbps以上出ていたため、通信速度はやや遅いといえます。
SNSやサイトの閲覧程度であれば問題ありませんが、高画質での動画視聴やWEB会議を快適に行うには物足りません。サクサク作業をこなしたいのであれば、特定の地点での下り速度が150Mbps以上出る商品を選びましょう。
「接続が不安定」という口コミもあるように、接続範囲も広いとはいえません。画像にあるとおり、中継機から離れた3階での通信速度は40〜60Mbps弱。WEBサイトやSNSの閲覧がメインの人なら十分な速度ですが、1〜2階に比べると大幅に減速しました。
比較したなかには、1〜3階のすべての地点で150Mbps以上出ていた商品もありました。家中どこでも快適にインターネットを楽しみたいという人は、接続範囲の広さを重視しましょう。
5台接続時の通信速度の減少率は87.6%と、比較した商品のなかでも大きめ。接続機器が多くなると、WEBサイトの閲覧すら十分にできない可能性があります。上位商品も40%程度は速度が減少したものの、こちらは元の通信速度がやや遅いため、影響を感じやすいでしょう。
複数台接続時でも速度の減少を抑えたい場合は、バンドステアリング機能を搭載した商品がおすすめ。2.4GHzと5GHzの2つの周波数帯を自動で切り替えるので、混雑時でも速度が安定しやすくなりますよ。
続いて、安定して通信できる機能を検証しました。環境に応じて通信を安定させられる機能があることに加えて、新しい規格に対応していれば高評価としています。検証結果は以下のとおりです。
機能の充実度はそこそこの評価に。壁や家具など障害物の影響を抑えるビームフォーミングや、回線の混雑を避ける新たなインターネット規格・IPv6に対応しているところは高評価です。
一方、MU-MIMOやバンドステアリングなど、通信の安定性にかかわる重要な機能は搭載していません。比較したなかにはこれらすべてを搭載した商品もあったので、やや物足りない結果です。比較した約6割の商品は次世代の通信規格Wi-Fi 6に対応していたのに対し、Wi-Fi 5対応なのもネック。理論上の最大通信速度は劣ります。
続いて、コンパクトさの検証です。まわりのコンセントを塞がず、廊下や階段に設置しても邪魔にならないものを高評価としています。
その結果、コンパクトさは比較したなかでもトップクラスでした。コンセントに直接挿せるタイプなうえ、上側の差し口に干渉することもありません。据え置きタイプと比べてコードが邪魔にならず、すっきり見えるところが魅力です。
最後に、初期設定のしやすさを検証しました。PCが苦手な人でも、簡単に設定できる機能やサービスがあるものを高評価としています。検証結果は以下のとおりです。
初期設定はスマホに専用アプリをインストールして行うタイプなので、PCに不慣れな人でも進めやすいでしょう。WPSボタンもあるので、親機にWPSボタンがある場合はワンタッチで連携可能。アプリからの設定がうまくいかない場合は、管理画面から設定してみてくださいね。
比較した結果、本商品のようにスマホ用の設定アプリがある商品は接続しやすい傾向がありました。アプリの案内に従っていくだけで設定が終わるので、接続作業に苦戦したくないという人におすすめですよ。
Wi-Fi規格 | Wi-Fi 5 |
---|---|
検証時の5GHz下り最大通信速度 | 87.90Mbps |
WPSボタンあり | |
バンドステアリング機能 |
良い
気になる
転送速度(理論値) | 867+300Mbps |
---|---|
設置方法 | コンセント直挿し |
アンテナの種類 | 内蔵タイプ |
アンテナ数 | 5GHz帯:2×2、2.4GHz帯:2×2 |
デュアルバンド接続 | |
ストリーム数 | 2ストリーム |
最大帯域幅 | 80MHz |
幅 | 64mm |
奥行 | 36mm |
高さ | 95mm |
重量 | 200g |
有線LANポートあり | |
ビームフォーミング機能 | |
MU-MIMO機能 | |
メッシュ機能 | |
セキュリティ規格 | WPA2-PSK(AES)、WPA/WPA2-PSK(AES)、WPA/WPA2-PSK(TKIP/AES) |
メーカー保証期間 |
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NEC Aterm W1200EXの取扱店舗は、Amazon・楽天市場・YahooショッピングなどのECサイトが挙げられます。ショップによって値段が異なるので、送料やポイント還元率も加味して、お得に買えるところを探してくださいね。
最後に、通信速度を重視する人におすすめのWi-Fi中継機をご紹介します。
TP-LinkのArcher Air E5は、中継機付近の最大通信速度が232.55Mbpsと非常に高速。中継機から遠い3階の部屋でも180〜200Mbps台をを記録しており、接続範囲も非常に優秀です。スリムな壁掛けタイプで設置場所も選ばず、まさに欠点のない商品です。
同じくTP-LinkのAX3000 Wi-Fi 6中継器 RE700Xは、購入コストを抑えたい人におすすめです。手頃な価格ながら、中継機付近は最大通信速度261.74Mbpsと比較したなかでもトップクラスの速さ。1~3階いずれの計測地点でも150Mbps以上を記録し、家中どこでも快適な通信できるでしょう。
Wi-Fi規格 | Wi-Fi 6 |
---|---|
検証時の5GHz下り最大通信速度 | 232.55Mbps |
WPSボタンあり | |
バンドステアリング機能 |
良い
気になる
転送速度(理論値) | 2402+574Mbps |
---|---|
設置方法 | 壁掛けタイプ |
アンテナの種類 | 内蔵アンテナ |
アンテナ数 | 5GHz帯:2×2、2.4GHz帯:2×2(5GHz/2.4GHz帯共通:2本、5GHz専用:1本) |
デュアルバンド接続 | |
ストリーム数 | 2ストリーム |
最大帯域幅 | 160MHz |
幅 | 148mm |
奥行 | 8mm |
高さ | 210mm |
重量 | 780g |
有線LANポートあり | |
ビームフォーミング機能 | |
MU-MIMO機能 | |
メッシュ機能 | |
セキュリティ規格 | WPA3、WPA2-PSK、WPA |
メーカー保証期間 |
TP-Link Archer Air E5の速度はどのくらい?実際に使ってメリット・デメリットを徹底レビュー!
Wi-Fi規格 | Wi-Fi 6 |
---|---|
検証時の5GHz下り最大通信速度 | 271.34Mbps |
WPSボタンあり | |
バンドステアリング機能 |
良い
気になる
転送速度(理論値) | 2402+574Mbps |
---|---|
設置方法 | コンセント直挿し |
アンテナの種類 | 内蔵アンテナ |
アンテナ数 | 5GHz帯:2×2、2.4GHz帯:2×2 |
デュアルバンド接続 | |
ストリーム数 | 2ストリーム |
最大帯域幅 | 160MHz |
幅 | 78mm |
奥行 | 36mm |
高さ | 149mm |
重量 | 不明 |
有線LANポートあり | |
ビームフォーミング機能 | |
MU-MIMO機能 | |
メッシュ機能 | |
セキュリティ規格 | WEP、WPA、WPA2、WPA3 |
メーカー保証期間 | 3年 |
TP-Link RE700Xをレビュー!クチコミ・評判をもとに徹底検証
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