コンセントに直接挿し込んで設置するタイプで、「設置・設定が簡単」と謳うWi-Fi中継機、バッファロー WEX-3000AX4。ネット上の口コミでは「Wi-Fiが届きにくいので購入したら、とても快適」と評判ですが、実際のところどうなのか気になりますよね。
今回はその実力を確かめるため、以下の6つの観点で検証した結果をふまえたレビューをご紹介します。
さらに、各メーカーの新商品や売れ筋上位など人気のWi-Fi中継機とも比較。検証したからこそわかった、本当のよい点・気になる点を詳しく解説していきます。ポイントや送料を考慮した価格比較も行いましたので、Wi-Fi中継機選びに迷っている人はぜひ参考にしてみてください。
アウトドア用品・自転車・スポーツ用品・PC本体・PC関連用品など、幅広いジャンルのコンテンツ制作に携わる。「専門性をもとにした調査・検証を通じ、一人ひとりに合った選択肢を分かりやすく提案すること」をモットーに、コンテンツ制作を行なっている。
すべての検証は
マイベストが行っています
7,180円
おすすめスコア
通信速度
接続範囲の広さ(マンションLDK)
接続範囲の広さ(戸建て2階建)
接続範囲の広さ(戸建て3階建)
複数台同時接続時の通信速度
コンパクトさ
初期設定のしやすさ
安定して通信できる機能
Wi-Fi規格 | Wi-Fi 6 |
---|---|
検証時の5GHz下り最大通信速度 | 327.25Mbps |
WPSボタンあり | |
バンドステアリング機能 |
良い
気になる
接続範囲は広く、1~3階をおおむねカバーできました。下りの通信速度は、計測地点6つ中5つで約300Mbps、最も遅い場所でも232.59Mbps。上りもほとんどの部屋で約200Mbpsを記録し、下り・上りともに比較した全商品の平均を上回りました。口コミであったように、電波の死角となる部屋でも高速通信が期待できるでしょう。
複数台接続時に速度低下を感じにくいのも強みです。5台の機器と接続すると通信速度は61.6%減衰したものの、元の速度が速いのでそれほど影響はありません。比較したなかには50Mbps前後まで低下した商品もあったなか、本商品は125.6Mbpsを維持しました。動画視聴程度であれば快適に行えそうです。
初期設定はWPSボタンを押すだけなので簡単。接続方法はマニュアルにイラスト付きで解説されており、設定の変更はスマホ用アプリからも行えます。しかし、通信の安定性を高める機能は少なめです。複数台で同時に接続したときや、回線の混雑などによる影響を受けて速度が低下する可能性があるので注意しましょう。
コンセントに直挿ししてコンパクトに設置できるのも特徴。同時発売されたWEX-3000AX4EAとは違って据え置きはできないものの、その分価格は約8,000円(※2024年12月時点・ECサイト参照)と1,000円ほど安価です。設置する予定の場所にコンセントがあるなら、ぜひ第1候補として検討してみてくださいね!
バッファロー WEX-3000AX4は、高速通信規格のWi-Fi 6に対応した中継機。通信速度の理論値は、5GHzで最大2,401Mbps・2.4GHzで最大573Mbpsです。5GHzの通信を高速・安定して行えるよう、3本のアンテナを内蔵しています。下部にはLANポートがあるので、有線接続も可能です。
複数のWi-Fi機器で通信範囲を広げるWi-Fi EasyMeshに対応しているのも特徴。Wi-Fi EasyMeshに対応した機器同士が互いに通信することで網目(メッシュ)状のネットワークを構築し、家中すみずみまで通信を行き渡らせるとしています。接続の設定は本体にあるWPSボタンを押すだけで行える仕様です。
販売元のバッファローは、1975年に創業した日本のパソコン周辺機器メーカーです。数々のネットワークやストレージ機器を世に送り出してきました。独自開発したワンタッチでWi-Fi設定を行える「AOSS」システムは、Sonyや任天堂のゲーム機などにも搭載されています。
都内で木造の3階建ての一戸建てを貸し切り、各部屋の通信速度や通信範囲の広さなどを比較検証したところ、バッファロー WEX-3000AX4には5つのよい点がありました。検証条件は以下のとおりです。
<検証条件>
なお、検証では外部からの影響を抑えるため、インターネット回線を使わない機器同士のローカルネットワークで測定しました。使用環境によって通信速度は変わるので、数値は各家庭で使用したときと異なる可能性があります。
<下りの通信速度>※平均値は2024年12月時点
上りの通信速度は、すべての計測地点で150~200Mbps前後でした。中継機から離れていても、オンライン会議を快適に行えるでしょう。詳細な計測結果は以下のとおりです。
<上りの通信速度>※平均値は2024年12月時点
上り・下りともに全地点で、比較した全商品の平均の2倍近い速度を記録しました。口コミであったように、電波が届きにくい部屋でも快適な通信を期待できるでしょう。
5台接続時の通信速度は125.6MBpsと、比較した全商品の平均である57.51Mbps(※2024年12月時点)の約2倍を記録しています。5台全部でオンラインゲームをするなど重い通信を行うのは難しいものの、テレビで動画を流しながらPCで作業をしても体感的に遅さを感じることはなさそうです。
ちなみに、検証時には5GHzのみを使って5台で通信しました。複数台で同時に通信したい場合は、2.4GHz・5GHzに分散して接続すると速度の減衰を抑えられます。通信速度の低下を防ぐためにも、ぜひ試してみてくださいね。
下のコンセントに直挿ししたときに上のコンセントを塞がないため、階段や廊下などどこにでも設置しやすいでしょう。同時期に発売されたWEX-3000AX4EAとは違ってコンセント直挿しでしか使えない分、価格が8,000円台(※2024年12月時点・ECサイト参照)と安いのもうれしいポイントです。
WEX-3000AX4EAは本商品より1,000円ほど高く、コンセント直挿し・据え置きの両方に対応しています。コンセントがちょうどよい場所にないときには据え置き型として配線を工夫すれば、設置場所の調整が可能です。ほかの性能や機能はほぼ同じなので、設置したい場所にコンセントがあるなら本商品を選ぶとよいでしょう。
管理画面のID・パスが記載された紙が同梱されているため、使うたびに本体を覗き込む必要はありません。設定の変更は、スマホ用の設定アプリ「AirStation」からも行えます。公式サイトに接続方法の説明動画は見当たりませんでしたが、PCが苦手な人でも迷いにくいでしょう。
電波状況をお知らせするLEDランプがついているのもポイント。中継機は適切な場所に設置すれば効果を発揮しますが、設置場所を見つけるのには苦労します。本商品はLEDの点灯状態・点滅の速さによって電波の強度がわかるので、家中に電波を行き渡らせるために最適な設置場所を見つけやすいですよ。
バッファロー WEX-3000AX4にはたくさんのよい点がある反面、気になった点もありました。購入を考えている人は、しっかりリサーチしておきましょう。
接続する周波数帯を自動で切り替えるバンドステアリングがなく、混雑状況に合わせて経路の切替はできません。また、複数台の機器との接続を安定させるMU-MIMO(マルチユーザーマイモ)も非搭載です。優先して通信したい機器を設定するQoS(クオリティオブサービス)もありません。複数の機器で通信したときに速度低下が起こりやすいといえます。
一方で、通信規格はWi-Fi 6に対応しており、Wi-Fi 5の約1.4倍で高速通信できます。通信できるデータ量の多さに直結する帯域幅も160MHzと、比較した商品内の半数が80Hzだったなか広め。現に、戸建て3階建で計測した通信速度は比較した商品内トップクラスでした。
ビームフォーミング機能があり、デバイスの位置状況を判断して電波を届けられるのもメリットです。しかし、接続台数が増えたときは手動で周波数帯を2.4GHz・5GHzに切り替えたり、もう1台メッシュ機能に対応するWi-Fi中継機を用意してメッシュWi-Fiを構築したりと、工夫が必要になるかもしれません。
<通信を安定させるための機能一覧>
Wi-Fi規格 | Wi-Fi 6 |
---|---|
検証時の5GHz下り最大通信速度 | 327.25Mbps |
WPSボタンあり | |
バンドステアリング機能 |
良い
気になる
転送速度(理論値) | 2401+573Mbps |
---|---|
設置方法 | コンセント直挿し |
アンテナの種類 | 内蔵アンテナ |
アンテナ数 | 5GHz帯:2×2、2.4GHz帯:2×2(5GHz/2.4GHz帯共通:2本、5GHz専用:1本) |
デュアルバンド接続 | |
ストリーム数 | 2ストリーム |
最大帯域幅 | 160MHz |
幅 | 85mm |
奥行 | 33mm |
高さ | 141mm |
重量 | 240g |
有線LANポートあり | |
ビームフォーミング機能 | |
MU-MIMO機能 | |
メッシュ機能 | |
セキュリティ規格 | WPA3 Personal、WPA2 Personal、WPA3/WPA2-mixed、WPA2/WPA-mixed、WEP(128/64bit) |
メーカー保証期間 | 1年 |
※ランキングは、購入時に取得できるポイントを考慮した実質価格で作成しています。
7,108円
(最安)
販売価格:7,180円
ポイント:72円相当
送料無料
バッファロー WEX-3000AX4は、Amazonやヨドバシカメラ・ヤマダ電機などの家電量販店で購入できます。価格は約8,000円(※2024年12月時点)です。サイトによって価格や送料は異なるので、どこが1番お得に購入できるか調べてみてくださいね。
柔軟に設置場所を調整したいなら、バッファローのWEX-3000AX4EAがおすすめです。同時期に発売された兄弟モデルで、付属のアタッチメントを変えることでコンセント直挿しと据え置きのどちらでも設置できます。通信速度・接続範囲・使い勝手などは本商品とほぼ同等なので、手軽に家中の電波改善を図れるでしょう。
接続台数・時間帯による通信速度の減衰を防ぎたいなら、TP-LinkのArcher Air E5がぴったり。バンドステアリング・IPv6に対応し、通信の混雑を避けて接続可能です。MU-MIMO機能があるため、複数の機器で通信した際の速度低下も防止できます。多機能ながら本体はスリムな壁掛け式なので、設置場所もあまり取りません。
Wi-Fi規格 | Wi-Fi 6 |
---|---|
検証時の5GHz下り最大通信速度 | 324.25Mbps |
WPSボタンあり | |
バンドステアリング機能 |
良い
気になる
転送速度(理論値) | 2401+573Mbps |
---|---|
設置方法 | コンセント直挿し、据え置きタイプ |
アンテナの種類 | 外付けアンテナ |
アンテナ数 | 5GHz帯:2×2、2.4GHz帯:2×2(5GHz/2.4GHz帯共通:2本、5GHz専用:1本) |
デュアルバンド接続 | |
ストリーム数 | 2ストリーム |
最大帯域幅 | 160MHz |
幅 | 140mm |
奥行 | 33mm |
高さ | 87mm |
重量 | 250g |
有線LANポートあり | |
ビームフォーミング機能 | |
MU-MIMO機能 | |
メッシュ機能 | |
セキュリティ規格 | WPA3 Personal、WPA2 Personal、WPA3/WPA2-mixed、WPA2/WPA-mixed、WEP(128/64bit) |
メーカー保証期間 | 1年 |
バッファロー WEX-3000AX4EAを徹底レビュー!実際に使ってわかったよい点・気になる点は?
Wi-Fi規格 | Wi-Fi 6 |
---|---|
検証時の5GHz下り最大通信速度 | 232.55Mbps |
WPSボタンあり | |
バンドステアリング機能 |
良い
気になる
転送速度(理論値) | 2402+574Mbps |
---|---|
設置方法 | 壁掛けタイプ |
アンテナの種類 | 内蔵アンテナ |
アンテナ数 | 5GHz帯:2×2、2.4GHz帯:2×2(5GHz/2.4GHz帯共通:2本、5GHz専用:1本) |
デュアルバンド接続 | |
ストリーム数 | 2ストリーム |
最大帯域幅 | 160MHz |
幅 | 148mm |
奥行 | 8mm |
高さ | 210mm |
重量 | 780g |
有線LANポートあり | |
ビームフォーミング機能 | |
MU-MIMO機能 | |
メッシュ機能 | |
セキュリティ規格 | WPA3、WPA2-PSK、WPA |
メーカー保証期間 |
TP-Link Archer Air E5の速度はどのくらい?実際に使ってメリット・デメリットを徹底レビュー!
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