MacBook Proにも充電できる高出力モバイルバッテリー、Anker Prime Power Bank (12000mAh, 130W) A1335N11。ネット上では「液晶画面で充電状況がわかって便利」「高出力で充電が速い」と評判ですが、「かなり重たい」など気になる口コミもあり、購入を迷っている人もいるのではないでしょうか?
今回はその実力を確かめるため、以下の4つの観点で検証・レビューを行いました。
さらに、各メーカーの新商品や売れ筋上位など人気の10,000mAhモバイルバッテリーとも比較。検証したからこそわかった、本当のメリット・デメリットを詳しく解説していきます。ポイントや送料を考慮した価格比較も行っているので、10,000mAhモバイルバッテリー選びに迷っている人はぜひ参考にしてみてください。
新卒でPC周辺機器・スマホアクセサリー・カーアクセサリーを取り扱うメーカーに入社。法人営業・広報を担当し、商品開発にも携わる。2023年2月にマイベストに入社し、モバイルバッテリーやビデオカメラなどガジェットやカメラの比較・コンテンツ制作を経験。現在では、家電・カーバイク用品など幅広いジャンルのコンテンツ制作に携わる。「専門性をもとにした調査・検証を通じ、一人ひとりに合った選択肢を分かりやすく提案すること」ことを心がけて、コンテンツ制作を行っている。
すべての検証は
マイベストが行っています
目次
Anker Prime Power Bank (12000mAh, 130W) A1335N11は、ハイスペックなノートPCも充電できるのが魅力です。実際にMacBook Pro 16インチを充電して専用の機械で出力を測定すると、Type-Cポートからの最高出力は59.35Wを記録しました。比較した商品の多くが20W前後だったなか、ずば抜けた高出力です。「高出力で充電が速い」という評判のとおり、短時間でサッと電力チャージできます。
USB Type-Cを2つ搭載し、2台まで同時に充電できるのも便利なポイント。スマホ・タブレットだけでなく、MacBook Proも充電できます。入力も65Wと高出力で、本体への充電はわずか45分で完了しますよ。バッテリー残量や各ポートの入出力状況は液晶画面に数字で表示。比較した商品にはランプ点灯のみのものも多く見られましたが、評判どおりのわかりやすいデザインです。
一方で、変換ロスの多さは気になるところ。実容量を実際に計測すると、公称値の12,000mAhに対して実容量は6,711mAhと、44.08%もの変換ロスがありました。上位商品はロスが30%前後に収まっていたため、比較したなかではかなり変換ロスが大きいといえます。もともとの容量が多いためiPhone14であれば2回フル充電できますが、コスパがよいとはいえません。
携帯性もいまひとつ。縦長で握りやすい形状ですが、厚さは33mmと比較したなかでもボリューム感があります。スマホと重ねて持つのは難しく、カバンの中でもかさばりそうです。重量が約360gと口コミどおり重いのも気になるところ。スーツケースに入れるぶんには問題ありませんが、小さいカバンやポケットに入れたい人には不向きでしょう。
公式ECサイトでの価格は税込12,990円(※執筆時点)と、比較した商品のなかではやや高め。充電の速さや機能性は十分ですが、変換ロスの多さや重量感は気になります。もっとコンパクトでコスパのよい商品もあったので、気になる人はほかもチェックしてくださいね。
スマホを約2回充電できる10,000mAhモバイルバッテリーは、普段の外出・旅行・出張に持っていると心強い存在です。スマホと重ねて持てるものも多いのが特徴。容量が小さい5,000mAh・大きくて重い20,000mAhも販売されていますが、10,000mAhははじめてのモバイルバッテリーにもおすすめです。
今回ご紹介するAnker Prime Power Bank (12000mAh, 130W)は、容量12,000mAhのモバイルバッテリー。本体には液晶画面を搭載。バッテリー残量やバッテリーへの充電にかかる時間などを、リアルタイムで確認できます。
Anker(アンカー)といえば、モバイルバッテリーや充電器で日本でも人気のあるブランド。本商品はAnker史上最高峰を謳う充電器シリーズ「Anker Prime」の1つで、通常のモバイルバッテリーよりワンランク上のスペックを求める人をターゲットにしています。
合計130W出力かつ単ポート利用時も最大65W出力が可能なので、MacBook Proへの充電にも対応しています。iPad Proなら約1回、iPhone 15なら約2回充電できる容量を持ち、充電切れの心配がないとアピール。出力の範囲内であれば同時に2台まで充電できますよ。
モバイルバッテリー本体へも最大65Wでの入力が可能。 わずか45分程度で本体をフル充電できる(※)入力時間の短さもメーカーの売りです。詳細は、以下のとおりです。
65W出力の充電器と20W出力の充電器で本製品を100%まで充電した場合での比較 (Anker調べ)
本体サイズは約幅55×奥行135×高さ33mm、重さは約360g。350mLペットボトルとほぼ同じコンパクトサイズです。メーカーは、小さなバッグにも収納しやすいとアピールしています。別売の充電スタンドを使えば、立てた状態での充電も可能です。
<付属品>
今回は、Anker Prime Power Bank (12000mAh, 130W) A1335N11を含む10,000mAhモバイルバッテリー全42商品を実際に用意して、比較検証レビューを行いました。
具体的な検証内容は以下のとおりです。
はじめに、変換ロスの少なさを検証しました。
フル充電の状態で電子負荷抵抗器と電圧電流チェッカーをつなぎ、バッテリー残量が0%になるまでの実容量を計測。メーカーが公表している容量に近いほど高評価としました。
実際に計測すると、公称値の12,000mAhのうち55.93%しか電力に変換できませんでした。実容量でいうと、6,711mAhの電力が使用できることになります。
比較した上位商品には、公称値の10,000mAhに対して7,000mAh以上の電力を使えるものもありました。本商品は変換ロスが44.08%も発生しており、比較した全商品の平均である約32.72%(※執筆時点)を上回っています。
とはいえ、実容量の6,711mAhは比較したなかでは平均的。公称値がほかの商品より大きいため、iPhone14を2回フル充電できるパワーはあります。10,000mAhクラスのモバイルバッテリーとしての目的は十分に果たせますが、12,000mAhを期待して購入するとコスパがよいとはいえないのが難点でしょう。
続いては、充電の速さの検証です。
MacBook Pro 16インチにモバイルバッテリーをつなぎ、バッテリー残量が30%から60%になるまで充電。電圧電流チェッカーで充電時の最高出力を測定し、出力が高いものほど高評価としました。
「充電が速い」という口コミどおり、出力は比較した商品のなかでもトップクラス。Type-Cポートからの出力(実測値)は59.35Wと、高評価の基準とした20〜30Wを大きく上回りました。比較した商品の多くは20W前後だったなか、出力は群を抜いています。
スマホやタブレットはもちろん、MacBook ProなどハイスペックなノートPCの急速充電も可能です。ただし、変換ロスが大きかったため、バッテリー残量が少ないノートPCはフル充電できないでしょう。
最後に、持ち運びやすさ・使いやすさを検証しました。
持ち運びやすさは、モバイルバッテリーの厚みや重さ・面積をチェックし、カバンやポケットに入れても邪魔にならないかどうかで評価。使いやすさについては、同時に充電できる台数や充電残量の表示方法、本体の急速充電に対応しているかどうかをチェックしました。
面積は74.25cm2とコンパクトですが、持ち運びやすいとはいえません。細めのつくりで握りやすいのはメリットです。ただし、厚みが33mmあり、高評価の基準とした20mmを大きく上回りました。スマホと重ねて持つのは難しいでしょう。
「かなり重たい」との口コミどおり、約360gと重量感があるのも気がかりです。比較した大半の商品が200g前後だったことをふまえると、持ち運ぶ際に負担を感じやすいといえます。
メーカーではペットボトルほどのサイズ感で持ち運びやすいことを売りにしていますが、重さ・厚みが足を引っ張る結果となりました。ポケットに入れて持ち運びたい人や、小さいカバンで出かける機会が多い人には不向きです。
使いやすさは良好です。液晶画面やバッテリー本体の高速充電機能など、魅力的な機能が充実しています。なお、詳細は以下のとおりです。
ケーブルいらずで便利なワイヤレス充電には対応していませんが、Type-Cポートを2つ搭載。スマホとPCなど、最大で2台の機器を同時に充電できます。
比較した商品のなかでもめずらしい、液晶画面を搭載しているのもポイント。バッテリー残量をインジケーターで表示するだけの商品と比べ、数字で残量が表示され評判どおり便利だと感じました。メーカーが謳うように、残量と各ポートの入出力状況をリアルタイムで把握できるところが魅力です。
出力と同じく、バッテリー本体へも最大65Wでの入力が可能。0%の状態からわずか45分でフル充電できます。別売りの充電スタンドを使用すれば、本体をスタンドに置くだけで充電できてさらに便利ですよ。
※ランキングは、購入時に取得できるポイントを考慮した実質価格で作成しています。
8,938円
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販売価格:9,020円
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Anker Prime Power Bank (12000mAh, 130W) A1335N11の取扱店舗は、Ankerの公式オンラインショップです。執筆時点での値段は、税込12,990円でした。バッテリー本体を置くだけで充電できる、専用の充電スタンドも販売されています。
そのほかにも、Amazon・楽天市場・Yahoo!ショッピングなどにも直営店がありますよ。直営店であれば基本的に値段は同じですが、ポイント還元率は各ECサイトによって異なる場合があります。お得に買えるショップを選んでくださいね。
モバイルバッテリーは飛行機に乗るときに持ち込んで、使うことができます。ただし、いくつかルールがあるので事前によく確認しておきましょう。
まず、安全上の都合により、モバイルバッテリーは預け入れ荷物の中には入れられません。X線検査で引っかかると没収・破棄される可能性があるので、必ず機内持ち込み用の荷物に入れ替えておきましょう。
持ち込める容量・個数にも制限があるので要注意です。国内線の場合、容量が27,027mAh以下であれば何個でも持ち込んでOK。27,027mAh以上43,244mAh未満であれば、2個までとされています(2023年4月時点)。航空会社によっても異なるので、公式サイトなどで各社の基準を調べておきましょう。
モバイルバッテリーは、基本的に一般の不燃ゴミとして出すことはできません。内蔵されているリチウムイオン電池には発火の危険性があり、ゴミ収集車内で火災を起こす恐れがあるためです。
リチウムイオン電池はリサイクルが可能です。一部の家電量販店やホームセンターには電池用のリサイクルBOXが設置されているので、必ずそういった場所に持ち込んで処分しましょう。
最後に、持ち運びやすい商品をご紹介します。
Anker 633 Magnetic Batteryは、スマホと重ねた状態で持っても片手に収まるコンパクトサイズです。容量10,000mAhに対して実容量は7,211mAhで、変換ロスは27.89%と極めて少ないのが特徴。Qi・MagSafeに対応し、ワイヤレスでの充電も可能です。スマホスタンドとしても使えますよ。
iPhoneユーザーなら、AOGUERBEのMagSafeモバイルバッテリー10000mAhもチェック。USB Type-Cのほかに、Lightningも備えています。MagSafeを使えばケーブルなしで充電可能。実容量は6,786mAhと変換ロスも少なめでした。軽くて薄いので、スマホと重ね持ちしたい人にもぴったりです。
変換ロス率 | 27.89% |
---|---|
最大出力(実測値) | 18.37W |
良い
気になる
入力端子 | USB Type-C×1 |
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出力端子 | USB Type-C×1、USB Type-A×1 |
ワイヤレス時の最大出力(公称値) | 7.5W |
付属品 | USB Type-C to Type-Cケーブル、取扱説明書 |
保証期間 | 24か月+6か月(会員登録後) |
ケーブル内蔵 | |
ACプラグ内蔵 | |
ワイヤレス充電(Qi)対応 | |
幅 | 10.7cm |
奥行 | 6.6cm |
高さ | 1.8cm |
重量 | 約218g |
Anker 633 Magnetic Batteryをレビュー!クチコミ・評判をもとに徹底検証
変換ロス率 | 32.14% |
---|---|
最大出力(実測値) | 19.42W |
良い
気になる
入力端子 | USB Type-C×1、Lightning×1 |
---|---|
出力端子 | USB Type-C×1、USB Type-A×1 |
ワイヤレス時の最大出力(公称値) | 7.5W(iPhone)/15W(Android) |
付属品 | USB Type-A to Type-Cケーブル、取扱説明書 |
保証期間 | 12か月 |
ケーブル内蔵 | |
ACプラグ内蔵 | |
ワイヤレス充電(Qi)対応 | |
幅 | 6.8cm |
奥行 | 10.4cm |
高さ | 2.1cm |
重量 | 約195g |
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