自転車走行中や犬の散歩中など、普段の生活にはさまざまな損害賠償リスクが潜んでいます。他人に危害を与えてしまい、損害賠償を払うことになったときに役に立つのが「個人賠償責任特約」です。とはいえ、自動車保険に特約として付帯できるほか、クレジットカードのオプションで加入できるものもあるため、商品ごとに補償内容に違いがあるのか気になりますよね。
そこで今回は、個人賠償責任特約について解説します。補償内容から加入する際の注意点まで細かく解説しているので、検討する際の参考にしてくださいね。
青山学院大学卒。大手ハウスメーカー、外資系生命保険会社を経て2002年よりファイナンシャルプランナーとして活動。個人を中心に住宅購入やライフプラン・保障設計・節税・運用等の相談業務をはじめ、生命保険や不動産分野を中心に、一般消費者やファイナンシャルプランナー向けセミナーの講師なども務めている。青山学院大学非常勤講師。オールアバウトマネーガイド。
大学卒業後に銀行員として勤務、法人顧客の経営支援・融資商品の提案や、個人向け資産運用相談を担当。 2020年にマイベストに入社、自身の銀行員時代の経験を活かし、カードローン・クレジットカード・生命保険・損害保険・株式投資などの金融サービスやキャッシュレス決済を専門に解説コンテンツの制作を統括する。 また、Yahoo!ファイナンスで借入や投資への疑問や基礎知識に関する連載も担当している。
本コンテンツは情報提供を目的としたものであり、特定の保険商品についての勧誘や契約の推奨を目的としたものではありません。弊社が内容について正確性を含め一切を保証するものではないため、個別商品については各保険会社にお問い合わせください。
個人賠償責任特約とは、人にケガをさせてしまったり、他人のものを壊してしまったりした際の損害賠償責任をカバーするための特約のこと。
自転車走行中に交通事故でケガをさせてしまったり、犬の散歩中に犬が人に噛みついてしまったりしたときなど、日常生活で誤って法律上の損害賠償責任を負った場合の損害が補償されます。
補償金額は1億円以上を目安に設定しましょう。過去の事例では9,000万円を超える賠償命令が出たこともあります。商品によっては1,000万円や3,000万円までしか補償されない場合があるため、もしものときに十分な補償を受けられない可能性も。1億円以上あれば保険を持つメリットを感じやすいでしょう。
個人賠償責任特約は、自動車保険や火災保険に追加できますが、どれか1つに加入すれば問題ありません。損害賠償を補償している商品として変わりはないため、すでに火災保険や自動車保険に加入している人は補償が重複しないか確認しておきましょう。重複していると保険料の無駄につながりますよ。
個人賠償責任特約は火災保険や自動車保険につけられ、家族も補償対象になるので、重複していないか家族にも確認するとよいでしょう。
しかし、子どもが結婚している場合は親の保険でカバーできないため注意が必要です。
たとえば、借りていたカメラを壊したなどの借り物の事故は対象外です。また、同居している家族への事故や業務中の賠償責任もカバーされません。ほかにも、PCデータのような無形資産も補償されないため注意が必要です。
もしものときには心強い特約ですが、万能ではない点は覚えておきましょう。
個人賠償責任特約は、日常生活賠償特約と記載されていたり、火災保険でも付帯可能だったりします。ここではほかの保険との違いを説明し、重複加入を避けるためのチェックポイントを解説していきます。
個人賠償責任の補償は、クレジットカードに自動付帯されていることも。持っているクレジットカードに付帯されていれば、補償が重複する自動車保険の特約は不要といえます。
しかし、クレジットカードに自動付帯されていても、補償額が1億円を下回っている場合は自動車保険の特約で手厚く備えるのがおすすめです。クレジットカードの個人賠償責任保険は2,000万円ほどしか補償されていないことも。過去の賠償事例では9,000万円を上回るケースが複数あるので、多少の補償の重複があっても、十分にリスクに備えられるようにしておくのがよいですよ。
なお、個人賠償責任保険がついているクレジットカードを複数持っている場合は合計額が適用されるので、それも含めて検討しましょう。
自転車保険は、自転車事故での賠償補償と、自分の治療費補償がセットになった保険です。
損害賠償金だけでなく、自転車事故によって自分が手術・入院をした場合の治療費にも備えられます。しかし、すでに医療保険に加入している人は、補償重複の可能性があるため注意が必要です。
自動車保険の個人賠償責任特約は、自分への補償がないかわりに安価な保険料で付帯できます。個人賠償責任特約は自転車事故でも補償対象になるため、傷害保険や医療保険で自分への補償を確保できている人は、自動車保険の個人賠償責任特約で備えたほうが保険料の節約につながります。
自転車傷害特約は、自転車での転倒や、ほかの人が乗っている自転車にぶつかって自分がケガをしたときの治療費を補償する自動車保険の特約です。
個人賠償責任特約に加えて、自分への補償が欲しい人は、自動車保険に自転車傷害特約を追加するのがよいでしょう。
なお、医療保険で自分の入院への備えがあるなら付帯の優先度は低いといえます。自転車傷害特約の補償対象は入院を伴う治療のみが一般的なので、補償内容が医療保険と重複してしまいますよ。
理解が深まったものの、実際にどの自動車保険に加入しようか迷っているという人も多いのではないでしょうか?
そこで、雑誌やネットで人気の自動車保険を徹底的に調査し、おすすめの自動車保険を決定しました。専門家に監修してもらい、自動車保険の選び方についてもご紹介しています。ぜひ、参考にしてみてください。
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