介護施設で働く介護職は未経験者も応募できる仕事ですが、転職して後悔したり失敗したりする人も少なくありません。転職後に失敗した理由や、後悔の原因を知りたい人も多いのではないでしょうか。
今回は介護転職でよくある後悔や失敗するケース、自己分析や希望条件などの転職先を選ぶ際に気をつけるべきポイントを紹介します。介護職の転職で失敗したくない人は、ぜひ参考にしてみてください。
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介護職に転職して失敗したと感じたり後悔したりする理由は、体力面や待遇面など様々です。以下では、介護職でよくある6つのケースを具体的に解説します。
介護業界は慢性的な人手不足です。厚生労働省の「介護人材の確保・介護現場の革新」では、人材不足だと感じている人の割合は訪問介護員で82.4%、入居・通所施設などの介護職員で66.9%となっています。
人手の足りない職場では有給がなかなか取得できなかったり、シフトの希望がとおらなかったりするなどのケースも。また少人数で仕事を回さなければならず、業務の負担もかかります。人手が足りないなら、サービス残業をしなければいけない可能性も考えられるでしょう。
働き始めたものの人手不足で思ったよりも忙しく、体力や精神面で疲弊してしまうのは介護業界でよくある失敗や後悔です。
介護の仕事は立ち仕事をする時間が長く、疲労が蓄積しやすい状況が揃っています。腰への負担が大きい動作も日常的に行うので、疲れが溜まって仕事や生活に支障が出てしまうことも。
介護の現場では利用者の入浴を介助したり、ベッドから起こして車椅子に乗せたりなどの生活介護を行います。様々な場面で体力が必要になるため、転職前は自信があっても思っていたより辛いと感じてしまう人が多い職種です。
面接時に聞いていた勤務体制や待遇が違ったケースも、介護職への転職を後悔する理由のひとつです。給与面での待遇が提示された金額よりも低かった、夜勤はないと聞いていたのに人手不足が原因で夜勤を頼まれたなどのケースもあります。
入職前と勤務を開始してからのギャップを少なくするには、契約時に渡される労働条件通知書の内容を読み込むことが重要です。労働条件通知書には、契約期間・就業内容・賃金などの項目が記載されています。
各条件をしっかり確認しておかないと、事前に提示されたものと異なる条件で働かざるをえない場合があるため注意が必要です。
介護経験が浅い人や介護未経験者が介護職に転職した場合は、新人教育やサポート体制が整っていないと成長できずに早期退職につながってしまう可能性があります。介護業界は慢性的な人手不足のため、教育体制があったとしても充実したフォローを受けられないケースも。
満足な教育や研修が受けられなければ、施設のルールや介護技術などを覚えて戦力になるまで時間がかかってしまいます。その間に自分は仕事ができないと自信を失い、失敗や後悔を感じてしまう人も少なくありません。
どの業界でも同じですが、介護業界でも人間関係の悩みから転職を後悔してしまう人が多くいます。介護職は職場内の派閥や上司・同僚・部下のほかにも、利用者やその家族とも深く関わる仕事のため、対人面での悩みを抱えてしまう可能性が高い職場だといえるでしょう。
実際に公益財団法人介護労働安定センターの「介護労働実態調査」では、部下の指導が難しい、自分と合わない上司や同僚がいる、意見交換や意思疎通が上手くいかないなどの人間関係に悩んでいる人が多いことがわかっています。
介護施設では早番・遅番・夜勤の3交代制で働くケースも多く、常に同じ時間帯で勤務できるわけではありません。夜勤を繰り返したあとに早番や遅番勤務になれば、生活リズムが乱れる原因になりえます。生活リズムが崩れると体調不良を引き起こしてしまう可能性も。
夜勤は少人数の体制で行われるので、昼間に比べてスタッフ一人ひとりの負担や責任が大きくなります。不測の事態の対応にも迫られることから、大きなストレスを抱えてしまう人も少なくありません。生活リズムを不規則にしたくない場合は、夜勤のない訪問介護サービスなどを選ぶのがベターです。
介護の転職後の後悔を防ぐには、複数の施設を比較検討したり希望条件を明確にしたりすることが重要です。以下では、介護の転職で失敗しないためのコツや注意点を解説します。
職場までの通勤距離や給与面の高さなど、ひとつの条件だけで転職先を決めるのはおすすめできません。上記の理由は転職の決め手にはなるものの、それだけで決めるとほかの条件面で不満が生じて早期退職につながる可能性もあります。
例えば給与が高い場合は、残業や夜勤が多く激務なケースも考えられるでしょう。またレベルの高いスキルや難易度の高い仕事を求められる可能性もあります。転職先を選ぶ際は、ひとつの条件だけでなく複数の条件を比較検討して決めるとよいでしょう。
転職先はひとつに絞るのではなく、複数の施設を比較して検討しましょう。比較できる対象があれば、施設の特徴や労働条件などを見比べて選ぶことが可能です。
例えば、介護施設にはデイサービス・グループホーム・特別養護老人ホームなど様々な種類があります。施設の形態が違えば、勤務時間帯や業務内容などの条件は大きく異なるものです。同じ形態の施設でも、方針・理念・経営者の考え方などが違い、仕事の進め方や働きやすさが変わることにも注意しましょう。
転職先をひとつに限定して転職活動を進めると、あとからほかの施設のほうがよかったと感じてしまう場合があります。後悔しないためには複数の施設を比較検討し、自分に合うかかどうか十分に吟味するとよいでしょう。
転職先に求める条件は、事前にはっきりさせておくことが大切です。希望条件が曖昧なまま転職活動を進めてしまうと、自分が何を求めているのかがはっきりしないため、転職先の選択も的確にできません。
例えば月の残業時間が20時間以内や資格手当があるなど、具体的な希望条件を設定しましょう。ただし条件を多くしたり厳しくしすぎたりすると、理想の求人は見つにくくなります。条件が多い場合は優先順位をつけることで、転職先の選択肢を増やしましょう。
転職する前に、自分の長所・短所や介護職に役立つスキルを見つけるために自己分析をしましょう。自分の得意分野や将来やりたいことを明確にすることで、自分の強みを活かせる転職先や介護業界でどう貢献できるかがわかります。
自己分析を行う際には、介護に関連する内容に焦点を当てて考えることが重要です。経験者は具体的なエピソードを振り返り、未経験者は介護と関連する経験を探してみましょう。
採用したエピソードや経験を参考にして、コミュニケーション能力や協調性などの強みやスキルが介護でどのように活かせるか考えます。経験者は退職理由も用意し、ネガティブな理由はポジティブな理由にいい換えられるよう対策しておきましょう。
自分の目指す方向が明確になれば適切な転職先が見つけやすくなり、転職後のミスマッチを減らすことにもつながります。
介護業界が未経験の人や勤務歴が浅い場合は、介護業界を知ることも重要です。介護の仕事の業務内容や大変なことがあるのかを知っておけば、転職後の後悔を防げる可能性があります。
例えば人手が足りずに忙しいことや体力や精神面で辛い場面があるなど、介護業界の実情をしっかり捉えておけばミスマッチも少なくなるでしょう。
また介護業界の知識を深めておけば、やりたいことが明確になる場合も。介護職には様々な種類があるので、今まで知らなかった仕事で自分に向いているものを見つけられる可能性が高まるでしょう。
介護職に転職する際は、介護専門の転職サイトの活用もおすすめです。アドバイザーが在籍する転職サイトに登録して希望条件を伝えれば、適切な求人を提案してくれます。
履歴書や職務経歴書を作成する際のレクチャーや、添削を行ってくれることも利点です。面接対策もできるため、経験者も未経験者も利用を検討するといいでしょう。
以下の記事では、介護職向けの転職サイトを公開求人数や検索のしやすさで比較検証しています。比較表でアドバイザーに相談できるエージェント機能つきの転職サイトを絞り込めるので、介護職への転職で失敗したくない人は参考にしてみてください。
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