アナログ式のメーカーオリジナル品、コーナン商事 LIFELEX ステンレスノギス 150mm。口コミが少なく、評判がわからないため、購入を迷っている人も多いのではないでしょうか?
今回はその実力を確かめるため、以下の4つの観点で検証・レビューを行いました。
さらに、人気のミツトヨやシンワ測定などのノギスとも比較。検証したからこそわかった、本当のメリット・デメリットを詳しく解説していきます。ポイントや送料を考慮した価格比較も行いましたので、ノギス選びに迷っている人はぜひ参考にしてみてください。
DIYアドバイザー・DIY工作アドバイザー・日曜大工士。乙種第4類危険物取扱者免状を取得しているほか、フォークリフト運転技能講習を修了。2023年まで、ホームセンターの資材館の販売員として電動工具・建築資材・農機具などの接客に従事。現在はマイベストにて、インパクトドライバーや丸ノコなどの電動工具を中心に徹底的に検証。メーカーや価格を問わず、ユーザーが「買ってよかった」と感じられるようなコンテンツ制作に日々努めている。
すべての検証は
マイベストが行っています
目次
コーナン商事 LIFELEX ステンレスノギス 150mmは、十分な精度なうえ、持ちやすく測りやすい点が魅力の商品。実際に使った5名のモニターからは「適度な重量で持ちやすい」「手にフィットする形状」と好評。比較した結果、細く短いものは持ちづらい傾向がありましたが、本品はほどよい太さがあるうえ重量バランスが良好で、安定した計測ができました。
モニターが実際に使ったところ、スライダーのなめらかさと抵抗感のバランスがよく、測りやすさも上々です。副尺の数字がやや小さいものの、数字・目盛りの色がはっきりしており、「読みやすい」というモニターの意見が大半でした。
精度も十分です。実際にブロックゲージを3種類の測定方法で計測し、比較した全商品の誤差の平均値(※執筆時点)と比較。その結果、内側測定の差は+0.13mmと大きくなりやすいものの、外側測定・深さ測定は5回以上測定してもそれぞれ値にズレが少なく高精度でした。プラモデルなどのパーツや部品の厚さを測るには問題のない精度です。
ただし、比較した大半のアナログ式と同様に付加機能が豊富とはいえません。耐久性の高いステンレス製ですが、付属ケースはソフトタイプなので丁寧に保管する必要が。また、本品を対象物からはずしても目盛りがズレないスライダー固定ねじを備えているものの、サムローラーやオートパワーオフ機能は搭載されていません。
メーカーオリジナルの使い勝手のいい商品ですが、付加機能の少なさがネックです。比較したなかには、シンワ測定「デジタルノギス 大文字2」のように付加機能が豊富で、目盛りがより読みやすいデジタル式もありました。バランスのよい1台を探しているなら、ほかの商品にも目を向けてみましょう。
そもそもノギスとは、はさむだけで簡単にものの寸法を測れる測定器です。主にアナログ式・ダイヤル式・デジタル式があり、それぞれプラスチック製・ステンレス製に分かれます。
コーナン商事 LIFELEX ステンレスノギス 150mmはアナログ式のステンレス製で、ソフトケースが付属。測定範囲は0~150mm、最小読取値は0.05mmです。測定範囲が0~100mmのタイプも販売されています。なお、器差は公表されていません。
コーナン商事は、1978年に設立した大阪の企業です。全国にホームセンターを展開しており、公式オンラインショップでは工具や資材のほか、日用品や家具なども取り扱っていますよ。今回ご紹介するLIFELEXは、コーナンオリジナルのブランドです。
ノギスの魅力は、定規では測りにくい場所やものを簡単に測定できることです。外径や厚みだけでなく、内径・段差・深さといった1mm以下の寸法を高い精度で捉えます。パイプの直径・エアガンのバレルの大きさ・ミニ四駆のボディの段差も、はさむだけで容易に測れますよ。
1,000円以下で購入可能なものも多く、気軽に手に入れられるのもうれしいポイント。仕事の現場ではもちろん、DIY・模型作りでも活躍します。プロの設計士や職人のほか、趣味で使いたい人にもおすすめです。
アナログ式の目盛りを読む場合、まずは副尺の「0」の目盛りの位置を確認してください。画像では副尺の0が本尺の9〜10の間にあるので、小さいほうの数字である「9」が整数です。
次に、副尺が本尺の目盛りとぴったり重なっている位置を確認。副尺の8がぴったり重なっているのは本尺の41なので、小数は8です。計測したものの寸法は9.8mmであることがわかります。各部の名称は画像をチェックしてくださいね。
今回はコーナン商事 LIFELEX ステンレスノギス 150mmを含む、ノギス全11商品を実際に用意して、比較検証レビューを行いました。
具体的な検証内容は以下のとおりです。
まずは、器差の正確さの検証です。器差とは、ノギスで計測した際に出る誤差の許容値のことを指します。
一定の室温を保った部屋で、ブロックゲージを外側測定・内側測定・深さ測定の3種類の測定方法で計測し、誤差が器差の範囲内に収まるかを確認しました。なお、本品の器差は公表されていないため、検証した全商品の誤差の平均値(※執筆時点)とブロックゲージの規格を正とした場合のサイズを比較して評価しています。
最小読取値(目盛りの細かさ)は0.05mmなので、0.1mmの誤差で部品を組み立てられないようなことは少ないでしょう。プラモデルなどのパーツや部品の厚さを測るには、おすすめできる精度です。
次に、持ちやすさの検証です。
ノギスを使った経験がある人を含めた男女5名のモニターが実際に使用し、持ちやすさをチェックしました。
5名のモニター全員が「片手でも持ちやすい重さ」と回答。「適度な重量で持ちやすい」「重量のバランスがよい」と好評です。
比較した結果、50〜150g程度の商品は片手で持った際に疲れにくく、安定感があることがわかりました。本品はステンレス製で、重量は148g。プラスチック製と比べて軽すぎず、重量バランスが非常によいため、安定して計測できるでしょう。
<重さについてのモニターコメント>
コメントは一部抜粋
検証したなかには細く短いため持ちづらい商品もありましたが、本品はほどよい太さがあり、握りやすい点が高評価に。持ちやすいものを探している人におすすめできます。
<形状についてのモニターコメント>
コメントは一部抜粋
続いて、測りやすさの検証です。
持ちやすさの評価をしたモニター5名が実際にパイプ・ボルトなどを測定し、測りやすさを確認しました。
スライダーの動かしやすさは良好です。モニター5名中5名が「スライドしやすい」と回答。特に「なめらかさと抵抗感のバランスがよい」との声が目立ちました。
なお、比較したところ、100mmのノギスで50mm以上の寸法を測ろうとすると、ノギスから手がはみ出てしまい、安定して計測できませんでした。その点、本品の測定範囲は0~150mmなので、問題なく測れましたよ。
<スライドのしやすさについてのモニターコメント>
コメントは一部抜粋
アナログ式のなかには文字が薄く読みづらいものもあったのに対し、本品は文字の色が比較的濃くスムーズに読めそうですよ。ただ、検証した結果、数値が表示されるデジタル式が便利だとわかったので、視力が弱い人や利便性を求める人はそちらにも目を向けてみましょう。
<目盛りの見やすさについてのモニターコメント>
コメントは一部抜粋
最後に、付加機能の豊富さの検証です。スライダー固定ねじやサムローラーなど、便利な付加機能が備わっているかをチェックして評価しました。
その結果、付加機能は少なく、高評価には至りませんでした。スライダー固定ねじは搭載されていますが、サムローラーやオートパワーオフ機能は備わっていません。付属のケースがソフトタイプなので、保管の際には注意が必要です。
比較したミツトヨの商品などアナログ式の大半が同様に必要最低限の機能しか備えておらず、本品に限ったことではないものの、付加機能が豊富とはいえません。付加機能にこだわるなら、シンワ測定「デジタルノギス 大文字2」のようなデジタル式を検討しましょう。
※ランキングは、購入時に取得できるポイントを考慮した実質価格で作成しています。
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本品はコーナンの公式オンラインショップで購入可能です。人気商品のため売り切れていることがあるものの、Yahoo!ショッピング・楽天市場・Amazonでも販売が確認できました。
価格は執筆時点で、税込2,178円(公式オンラインショップ参照)。公式オンラインショップの場合、税込7,700円以上購入、または店舗受け取りで基本送料無料です。
最後に、より高精度な商品をご紹介します。
器差の正確性を重視する人には、シンワ測定のデジタルノギス 大文字2がおすすめです。検証では外側測定・内側測定・深さ測定のすべてにおいて、誤差が器差の範囲内に収まりました。デジタル式で測りやすく持ちやすいうえ、オートパワーオフ機能など付加機能も豊富です。
長く使えるアナログ式がいいなら、ミツトヨのM形標準ノギス Nをチェック。器差の正確さを検証したところ、外側測定・内側測定の誤差がまったくありませんでした。副尺に傾斜があるため反射しづらく、目盛りを読み取りやすいのも注目ポイントですよ。
種類 | デジタル式 |
---|---|
測定範囲 | 0.01~150mm |
最小読取値 | 0.01mm |
器差 | ±0.03mm |
シンワ測定 デジタルノギス 大文字2 150mm 19995をレビュー!クチコミ・評判をもとに徹底検証
種類 | アナログ式 |
---|---|
測定範囲 | 0~150mm |
最小読取値 | 0.05mm |
器差 | ±0.05mm |
ミツトヨ M形標準ノギス N15 530-101をレビュー!クチコミ・評判をもとに徹底検証
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