
ブレーカーが落ちるのはアンペア不足?必要な契約アンペア数の計算方法
家電を使っている最中に突然ブレーカーが落ちてしまい、困った経験がある人も多いのではないでしょうか。「家電の使いすぎ?」「契約アンペア数が足りていない?」など、原因や対処法に悩むこともあるでしょう。
そこで今回は、ブレーカーが落ちる原因や、自分に合った契約アンペア数の計算方法を解説します。世帯人数別のアンペア数の目安をはじめ、契約を変更する方法やアンペア数を上げずにブレーカー落ちを防ぐコツも紹介するので、快適な電気環境を整えたい人はぜひ参考にしてくださいね。

大手家電量販店出身で、7,000人以上に携帯電話の販売や通信サービスの契約を担当。主要な通信会社の料金プランや販売機種をすべて把握し、その豊富な知識で店舗販売ランキングにおいて個人表彰もされている。 その後マイベストに入社、携帯電話や光ファイバー回線キャリア・インターネットプロバイダーなどの通信会社を専門に担当しており、格安SIMやホームルーターを実際に回線契約し各社の料金プランや通信速度の比較を行うとともに、モバイルだけでなく10社以上の戸建て・マンション向けの光回線の通信速度・速度制限も調査している。 また通信サービスだけでなく、ファイナンシャルプランナーの視点含めて電気代など固定費支出見直しのガイドもしている。
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ブレーカーが落ちる原因は3種類の違いでわかる
ブレーカーには、アンペア・安全・漏電の3種類があります。ブレーカによって対処法が異なるので、停電したら分電盤を開けてどのブレーカーが落ちたか確認しましょう。
アンペアブレーカーが落ちると家全体が停電する

たとえば、朝の身支度でドライヤーを使いながらエアコンや電子レンジを同時に使ったり、夕食どきにIHクッキングヒーターや炊飯器、洗濯機の稼働が重なったりすると、家全体の消費電力が契約アンペアを超えやすくなります。ほかにも、来客時にホットプレートや電気ケトルなど普段使わない家電を追加で使うときも注意が必要です。
なお、関西電力・中国電力・四国電力・沖縄電力のエリアでは契約アンペアという仕組み自体がなく、アンペアブレーカーが設置されていない分電盤もあります。
安全ブレーカーが落ちると特定の部屋だけ停電する

たとえば、1つのコンセントやテーブルタップに電子レンジとドライヤー、ホットカーペットなど消費電力の大きい家電をまとめてつなぐと、その回路の許容量を超えやすくなるため注意が必要。一部屋だけ停電した場合は安全ブレーカーが原因の可能性があります。キッチンと洗面所のように、コンセントの系統が分かれている場合は、一方の回路で安全ブレーカーが落ちても、もう一方の回路には影響しません。
安全ブレーカーが落ちた場合は、電気を多く使っている家電を別の回路のコンセントへ分散させるだけで解決できることがあります。契約アンペアそのものが不足しているとは限りません。契約変更を検討する前に、まずはタコ足配線になっている箇所がないかなど、部屋ごとのコンセントの使い方を見直してみましょう。
漏電ブレーカーが落ちると感電・火災を防げる

漏電は、古くなった家電のコードや水回りの配線劣化、雨による浸水、ネズミなどによる配線のかじり跡といった原因で起こりやすくなります。アンペアブレーカーや安全ブレーカーとは異なり、家電の使いすぎによる過電流ではなく、配線や家電の劣化・故障など電気の流れに異常が生じることが原因である点が特徴です。
漏電が疑われるときは、無理に自分で直そうとせず、電気工事士など専門の業者に点検を依頼しましょう。漏電を放置すると感電や火災につながるおそれがあるため、早めの対応が大切です。特定の家電を使ったときだけ繰り返しブレーカーが落ちる場合は、その家電自体に異常がある可能性もあります。
契約アンペア数はワット数から計算できる

必要な契約アンペア数は、同時に使う家電の消費電力(W)を合計し、電圧(V)で割ることでおおよその目安を求められます。計算式は「アンペア(A)=消費電力(W)÷電圧(V)」。一般家庭では100Vを使うケースが基本ですが、エアコンやIHクッキングヒーターなど一部の機器では200Vを使用する場合もあります。
たとえば、エアコン(700W)・電子レンジ(1,300W)・ドライヤー(1,200W)を同時に使う場合、合計は3,200Wとなり、100Vで割ると32A。契約アンペアが30Aだとやや不足し、40Aあれば余裕を持って使える計算です。さらに冷蔵庫やテレビなど同時に使用している家電もくわえると、必要なアンペア数をより実際の使用状況に近づけて計算できます。
ただし、家電の消費電力は機種や使用状況によって異なるため、ここでの計算値はあくまで目安です。実際に契約アンペアを検討するときは、家電本体や仕様書に記載された消費電力を確認し、普段どの家電を同時に使うことが多いかを基準に考えましょう。
また、こちらでは電化製品の消費電力を測定できるワットチェッカーを紹介しているのであわせてチェックしてみてくださいね。
消費電力の大きい家電の目安一覧

- エアコン(暖房時):約600〜700W(約6〜7A)(※1)。
- 電子レンジ:約1,300〜1,500W(約13〜15A)
- ドライヤー(強):約1,200W(約12A)
- IHクッキングヒーター:約1,400W(約14A)
- 炊飯器(炊飯時):約1,300W(約13A)
- 洗濯機(乾燥機能使用時):約1,300W(約13A)
北海道電力「アンペアチェック」参照
これらの家電は、朝の身支度や夕食の準備などの時間帯に集中して使用しがちです。同じ時間帯に複数の家電が重ならないよう意識するだけでも、ブレーカーが落ちるリスクを減らせます。
たとえば、エアコンを稼働させながら電子レンジとドライヤーを同時に使うと、合計で3,000Wを超えることも珍しくありません。前章で紹介した計算方法に、実際に自分の家庭で使っている家電のW数を当てはめて普段の家電の組み合わせを確認しておくとよいでしょう。特に一人暮らしなどで使える回路が限られている場合は、消費電力の大きい家電を同時に使わないように意識することも大切です。
世帯人数別の契約アンペアの目安

- 一人暮らし:20A〜30A
- 2人暮らし:30A〜40A
- 3〜4人家族:40A〜50A
- オール電化住宅・2世帯住宅:60A以上
一人暮らしであれば、エアコンとドライヤー、電子レンジなどを同時に使う場面を想定すると、20A〜30Aで足りるケースがほとんどです。2人暮らしでは、朝の身支度と朝食づくりなどで家電の使用が重なりやすくなるため、30A〜40A程度が目安。3〜4人家族は同時に家電を利用する場面が多いことを考慮し、40A以上が目安です。
また、オール電化住宅では、給湯や調理も電気を使用するため、消費電力の合計が大きくなりやすく、60A以上が一般的。2世帯住宅も、キッチンや浴室の系統が2つに分かれることが多く、同様に60A以上を目安にするとよいでしょう。床暖房や電気自動車の充電設備を備えている場合は、さらに大きな契約アンペアが必要になる場合があるので注意が必要です。
ただし、これらはあくまで目安であり、実際に必要なアンペア数は家電種類や台数、使い方によって異なります。家族の人数や在宅時間帯によっても同時に使う家電は変わるため、家族構成や引っ越しなどで生活スタイルが変わったタイミングで見直すとよいでしょう。
契約アンペアを上げる方法と費用・基本料金の変化

申し込みは電力会社のWebサイトや電話で行え、設備の状況によっては工事や立ち会いが必要になる場合がある点に注意。とくに分電盤の容量などによっては配線工事が必要になる場合があり、別途費用がかかる可能性があります。変更前に電力会社へ確認しておきましょう。
賃貸物件は事前に管理会社や大家への確認・許可が必要になることが多いので、まずは管理会社へ連絡し、了承を得てから電力会社に申し込んでください。集合住宅では建物の設備状況や管理規約によって変更できない場合もあるため、管理会社や管理組合にも事前に確認することをおすすめします。
基本料金の上昇が気になる場合は、契約アンペアを上げると同時に電力会社のプランを見直すのもひとつの手です。基本料金や料金プランの条件は電力会社によって差があるため、電力会社比較ランキングなどを参考に自分の世帯にあったプランを検討してみましょう。
アンペアを上げずにブレーカー落ちを防ぐ方法

たとえば、エアコンをつけたまま電子レンジやドライヤーを使わない、洗濯機の乾燥機能とIHクッキングヒーターを同じ時間に動かさない、といった方法があります。普段使わない家電を使うときは、エアコンなど稼働中の家電を一時的に止めておくとよいでしょう。
洗濯物の乾燥機能や食洗機など、時間を選べる家電はタイマー機能を使って夜間や早朝など家電の利用が少ない時間帯に動かすのもおすすめです。家電を使うタイミングをずらすだけで、ブレーカーが落ちる頻度は大きく減らせます。ただし、使用方法を工夫しても何度もブレーカーが落ちてしまう場合は、契約アンペアの引き上げを検討したほうがよいでしょう。
関西・中国・四国・沖縄電力は契約アンペアがない

たとえば、四国電力は最低料金制を採用しており、電流の容量によるアンペア契約は導入していません(参照:四国電力)。関西電力や中国電力、沖縄電力も同様で、一般家庭向けの主な料金プランは最低料金制の料金体系が採用されています。
これらのエリアでは契約アンペアの計算方法や引き上げ手続きがそのまま当てはまりません。ブレーカーが頻繁に落ちる場合は、まず電気の使い方や分電盤の状況を確認し、必要に応じて電気工事店に相談しましょう。
よくある質問
ブレーカーの復旧方法や契約アンペアを下げた場合の電気代への影響、契約アンペアの確認方法について、よくある疑問をまとめています。
ブレーカーが落ちたらどう復旧する?
具体的には、エアコンや電子レンジなど消費電力の大きい家電の電源を切り、そのうえで分電盤のアンペアブレーカーや安全ブレーカーのスイッチを上げる操作をします。復旧後は家電を一度に使い始めず、必要なものから順番に電源を入れて、再びブレーカーが落ちるのを防ぎましょう。
スイッチを上げてもすぐにまた落ちる場合は、契約アンペアの不足ではなく漏電やショート、ブレーカー本体の故障といった電気系統の異常が考えられます。無理に何度も操作を繰り返さず、電気工事士など専門業者に相談しましょう。
契約アンペアを下げると電気代は安くなる?
家族が減ったり、日中の家電使用が減ったりするなど、以前より同時に使う家電の消費電力が減っている場合は、契約アンペアを下げる余地があります。下げる場合は電力会社への申し込みが必要で、電力会社によっては季節的な変更を受け付けていない場合や、変更する際に一定の制限がある場合があるため、事前に契約中の電力会社へ確認しておきましょう。
下げるかどうか迷うときは、今の契約アンペアでブレーカーが落ちた経験が最近ないかを振り返り、余裕があると感じる場合にのみ検討しましょう。下げすぎると繰り返しブレーカーが落ちるなど使い勝手が悪くなるため、現在の電気の使い方に余裕を持たせたアンペア数を選ぶことが大切です。
契約アンペアは自分で確認できる?
分電盤のアンペアブレーカー部分には、「30」「40」のような数字や契約アンペアごとに色分けされたつまみが付いていることがありますが、色分けの方法は電力会社によって異なる点に注意。色だけでアンペア数を判断せず、数字で確認すると確実です。契約中の電力会社から届く検針票や、電力会社のWebサイトのマイページなどでも契約アンペアを確認できる場合があります。
ただし、関西電力・中国電力・四国電力・沖縄電力エリアなどでは、一般的な契約アンペア制を採用していないため、分電盤にアンペアブレーカーが設置されていない場合があります。契約している電力会社の名前や検針票の記載内容で確認しましょう。

























































