カラフルなカラー展開とリーズナブルな価格で人気の、UGEE(ユージー) ペンタブレット S640W。インターネット上では安価でコストパフォーマンスもよいと評判です。しかし「筆圧を強めにしないと反応しない」といった口コミもあり、購入を迷っている人も多いのではないでしょうか?
そこで今回は、UGEE ペンタブレット S640Wを含む板タブ全9商品を実際に使用して、筆圧検知の精度・傾き検知の精度・ペンの使いやすさ・描画面の描き心地・ラグとバグの起こりにくさ・付加機能・付属品を比較してレビューしました。購入を検討中の人はぜひ参考にしてみてくださいね!
筑波大学芸術専門学群卒業後、芸術制作で使用していたPCをはじめとする多くのデジタルデバイスやソフトウェアに関する知識を活かそうと大手家電量販店に入社。販売員としてPCだけでなくプリンター・ルーターなどPC周辺機器の販売や、インターネット・格安SIMなど通信サービスの提案など、PCに関する販売・契約を総合的に担当、自身の担当顧客に合ったPC環境を真摯に考え、販売ノルマや利益にとらわれず提案してきた。 その後2022年にマイベストへ入社し、PCや周辺機器の専門ガイドを担当。富士通やDellのような大手メーカー製PCだけでなく様々なデジタルデバイスに関する経験・知識を活かし、PCや周辺機器選びに困ったユーザーに寄り添う企画・記事制作を心がけている。
すべての検証は
マイベストが行っています
目次
良い
気になる
UGEE ペンタブレット S640Wは、カラー展開と無線接続に対応した利便性の高さが魅力。カラーはブラック・ピンク・薄紫の3種類があるうえ、サイズも2種類から選べます。Androidデバイスやワイヤレス接続に対応し、場所を問わず使いやすいのも利点。5,000~6,000円ほどの手に取りやすい価格もうれしいポイントです。
機能性も高く、本体には10個、ペンには2個のファンクションキーを搭載。よく使う機能をカスタマイズすることで、作業の効率化が期待できます。替え芯が10本付属し、しばらく買い替えなくて済むのもメリットですよ。
一方で、肝心の傾きと筆圧の検知精度はいまひとつ。ペン先の角度を変えても線の太さは大きく変わらず、細かな濃淡の変化もうまく再現できませんでした。繊細なイラストをイメージどおりに仕上げたい人には、少し物足りない印象です。
ペンの安定性も高いとはいえず、力を入れるとペン先がグラついたのがネック。描画面はなめらかで引っかかりはなかったものの、圧をかけるとキュッときしむような音がしたのが気になりました。はじめての1台にはよいですが、思いどおりに描ける検知性能にこだわるなら、ほかの商品も検討してみてください。
実際にUGEE ペンタブレット S640Wと比較検証を行った商品の中で、各検証項目でNo.1を獲得したものをピックアップしました。
UGEE ペンタブレット S640Wよりも高い評価を獲得した商品も!ぜひこちらも検討してみてくださいね。
そもそもUGEE ペンタブレット S640Wとはどのような商品なのか、詳しく解説していきます。
UGEEは、1998年に設立された中国のデジタル描画ハードウェアメーカー。「手書きと絵画の新世界へ。」をコンセプトに多彩なデバイスを開発し、30以上の国や地域へ進出しています。
今回ご紹介するS640Wは、5,000~6,000円程度でリーズナブルに購入できるエントリーモデル。「青春のパレット」と謳うSシリーズのアイテムで、春を感じさせるポップなカラー展開が特徴です。
接続は有線・無線の両方に対応しているのもうれしいポイント。PCモニター以外にAndroidデバイスでも使えるので、場所を問わず作画に打ち込めますよ。
ペンタブには板タブ・液タブの2種類がありますが、価格と描き方が異なります。液タブは液晶画面に直接描き込めるので、紙とペンに近い感覚で描けるのが魅力。しかし液晶があるぶん値段が高く、メーカーやスペックが同じでも板タブと数万円の差がつくことがあります。
一方で、板タブには液晶画面がなく、PCモニターを見ながら手元でペンを動かす仕様。慣れるまで練習が必要ですが、液タブより安く買えるのがメリットです。イラストの仕上がりも液タブと変わらないので、初期費用を抑えたい人には板タブが向いています。
本商品のスタイラスペンは、筆圧レベルが高性能な8192段階に対応。60度の傾き検知機能も搭載し、ナチュラルなラインをスムーズに描けると謳われています。グリップ部分は人間工学に基づいた設計で、握り心地にもこだわっていますよ。
カラーは、ベリーペリ・リビングコーラル・カーボンブラックの3種類。個性的な色合いとスタイリッシュなデザインが相まって、手元を華やかに演出するでしょう。
サイズは2種類を展開しており、S640Wのほかにひとまわり大きいS1060Wもラインナップしています。大きさはそれぞれ、約長さ215×幅163×薄さ12mm、約長さ320×幅225×薄さ12mm。描画エリアは、6.3×4インチと10×6.27インチです。持ち運びしやすいものをお探しなら、コンパクト設計のS640Wがおすすめですよ。
今回は、UGEE ペンタブレット S640Wを含む板タブ全9商品を実際に用意して、比較検証レビューを行いました。
具体的な検証内容は以下のとおりです。
まずは、筆圧検知・傾き検知の精度を検証しました。
今回は、ペイントソフトの「CLIP STUDIO PAINT PRO」を使用。5段階の負荷と4段階の傾きにより、濃淡や表現にしっかり差をつけられるかチェックしました。
筆圧検知の精度は、今回比較したほかの商品と比べるといま一歩。上の画像からもわかるとおり、少し圧を変えた程度では濃淡は大きく変わらず、物足りなさを感じる結果です。8192段階の筆圧検知と謳っていますが、スペックほどの実力は発揮できませんでした。
傾き検知の精度は比較的良好です。ただ上位商品ほどの細かな描き分けはできないので、デッサン風やパステル風の表現を楽しみたい人には少し力不足といえます。
続いて、ペンの使いやすさと描画面の描き心地、ラグ・バグの起こりにくさを検証しました。
ペンが沈み込んだり引っかかったりすることなく、滑らかに描き進められるかどうかをチェック。あわせて、入力遅延などのラグやバグが起きないかどうかも確認しています。
ペンと画面の使い心地も、ほかの商品には及ばない結果に。とくにペン先に力を入れるとグラついて安定しにくいのがネックです。全体的につくりが細く、滑り止めのラバーがついていないのも気になりました。
描画面は引っかかりなくなめらかに書けたのが好印象。ただし、圧をかけながら線を引くとキュッときしむような感覚があったのが惜しいところです。
入力遅延については、1時間作業し続けてもラグやバグがほとんどありませんでした。長時間の作業でも、遅延に悩まされることなく集中できるでしょう。
最後に、あると便利な付加機能や付属品があるかどうかを確認しました。結果、本体には10個のファンクションキーが搭載され、よく使う機能をカスタマイズすることが可能。ペンにも2つのボタンがあり、「取り消し」「ペンと消しゴムを入れ替え」などを割り当てることで、作業を効率化できますよ。
替え芯の数が10本と多いのもうれしいポイントです。ペン立ては付属していませんが、タブレット上部のペンホルダーを使用すれば紛失の心配も少ないでしょう。付属品は以下のとおりです。
<付属品一覧>
筆圧段階 | 8192段階 |
---|---|
スマホ対応 |
良い
気になる
読取可能範囲 | 約7.4インチ |
---|---|
本体のファンクションキー | 10個 |
ペンのファンクションキー | 2個 |
対応OS | Windows、MacOS、chrome OS、Android、Linux |
幅 | 215mm |
奥行 | 163mm |
高さ | 8mm |
重量 | 500g |
ペン立て付き | |
替え芯付き | |
付属品 | 電子ペン、ペンクリッパー、替え芯、USBレシーバー、USB-A to Cケーブル、USB-Cアダプター、Micro USBアダプター、説明書、保証カード |
最後に、筆圧検知の精度が高かったほかのおすすめ商品もご紹介します。
WacomのIntuos Pro Smallは、筆圧・傾きの検知精度が群を抜いて優秀だったアイテム。手元のわずかな動きもしっかり感知し、思いのままに描けました。ペン先はグラつきがなくスムーズで、画用紙に鉛筆で描いているようなリアルな使い心地。2万円以上と高価ですが、性能はトップクラスです。
価格重視の人は、XP-PENのDeco MW ペンタブレットもチェック。1万円以下と手頃ながら、ペンの角度を線幅にしっかり反映できました。筆圧の検知性能も高く、アナログのように細かな表現にも対応。ペン先には安定感があるうえ、描画面もなめらかでスルスルすべるような感覚を楽しめます。
筆圧段階 | 8192段階 |
---|---|
スマホ対応 |
良い
気になる
読取可能範囲 | 約7.4インチ |
---|---|
本体のファンクションキー | 6個、タッチホイール1個 |
ペンのファンクションキー | 3個 |
対応OS | Windows、Mac |
幅 | 269mm |
奥行 | 170mm |
高さ | 8mm |
重量 | 450g |
ペン立て付き | |
替え芯付き | |
付属品 | Wacom Pro Pen 2、ペンスタンド(替え芯付属)、USBケーブル(USB Type-C - USB )、クイックスタートガイド、レギュレーションシート、オンラインマニュアル |
ワコム Intuos Pro Small PTH460K0Dをレビュー!クチコミ・評判をもとに徹底検証
筆圧段階 | 8192段階 |
---|---|
スマホ対応 |
良い
気になる
読取可能範囲 | 約9.4インチ |
---|---|
本体のファンクションキー | 8個 |
ペンのファンクションキー | 2個 |
対応OS | Windows、Mac OS、Chrome OS、Android、iOS12.0以降、iPadOS13.1以降、Linux |
幅 | 260mm |
奥行 | 158mm |
高さ | 9mm |
重量 | 311g |
ペン立て付き | |
替え芯付き | |
付属品 | X3 Eliteスタイラスペン、USB to USB-C変換アダプター、USB to Micro USB変換アダプター、USBケーブル、替え芯抜き、替え芯、クイックガイド、保証書、ワイヤレスレシーバー |
XP-PEN Deco MWをレビュー!クチコミ・評判をもとに徹底検証
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