シャープで見やすいと評判の、ケンコー ウルトラビュー M 8×25FMC。インターネット上のレビューには「ライブ中、かなり明るく鮮明に見えた」「ブレにくく、子どもでも使いやすい」など高評価のコメントが並ぶ一方、「長時間使うには重い」といった気になる口コミもあり、購入を迷っている人もいるのではないでしょうか?
そこで今回は、ケンコー ウルトラビュー M 8×25FMCを含む双眼鏡全16商品を実際に使って、見やすさ・視界の広さ・使いやすさ・本体重量を比較してレビューしました。購入を検討中の人はぜひ参考にしてみてくださいね!
新卒でPC周辺機器・スマホアクセサリー・カーアクセサリーを取り扱うメーカーに入社。法人営業・広報を担当し、商品開発にも携わる。2023年2月にマイベストに入社し、モバイルバッテリーやビデオカメラなどガジェットやカメラの比較・コンテンツ制作を経験。現在では、家電・カーバイク用品など幅広いジャンルのコンテンツ制作に携わる。「専門性をもとにした調査・検証を通じ、一人ひとりに合った選択肢を分かりやすく提案すること」ことを心がけて、コンテンツ制作を行っている。
すべての検証は
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目次
結論からいうと、ケンコー ウルトラビュー M 8×25FMCは、長時間快適に使えるエントリーモデルをお探しの人におすすめです。重量はわずか250gと軽く、スムーズに持ち運びできるのがメリット。手への負担も少なく、長い時間持ち続けても疲れにくいでしょう。
実際に使ってみると、解像感が高くくっきりとよく見えたのが印象的でした。逆光や直射日光下ではやや白っぽくなり、ピントが外れると色ズレがありましたが、エントリーモデルとしては十分な性能です。モニターからも「解像感は良好で不満なし」と満足のコメントが聞かれました。
レンズと目の距離を表すアイレリーフが長く、眼鏡をかけた状態で使いやすいのも利点です。ただし、接眼レンズの目当て部分が若干小さく、覗いた状態でまばたきをすると人によってはまつ毛が当たる可能性も。また防水仕様ではないため、アウトドアシーンでは濡れないよう注意が必要です。
価格は執筆時点で税込8,668円(公式サイト参照)。総合的な使い勝手がよく比較的リーズナブルなので、はじめての人にもよいでしょう。ただ今回検証した商品のなかには、より立体的で臨場感を楽しめるものもありました。迫力重視の人は、ほかの双眼鏡もチェックしてみてくださいね。
ケンコーのウルトラビュー M 8×25FMCは、小型ながら明るくきれいに見えるのが魅力。ここからは改めて、どんな商品なのかを詳しく解説していきます。
ケンコー・トキナーは、1957年に東京の日本橋で設立された光学製品メーカー。光学フィルター・カメラ用交換レンズ・天体望遠鏡などをメインに、近年は産業用分野へも幅広く事業展開しています。
今回ご紹介するウルトラビュー M 8×25FMCは、コンサートや観劇に適したエントリーモデルの双眼鏡。光学的にも優れたポロプリズム式で、屈折力の高いBaK4硝材を採用しているのが特徴です。
さらに、すべてのレンズとプリズム面にマルチコーティングを施すことで、光の透過損失を大幅に削減。隅々まで明るくクリアな視界を楽しめると謳われれています。
本商品の倍率は8倍で、レンズ径は25mm。例えば100m先のものであれば、12.5m先にあるように見える仕様です。ドーム会場・スタンド席・アリーナ席の後方など、大きめの会場でも選手や演者の姿をしっかり捉えられるでしょう。近くの席を確保できれば、表情や汗まで見ることができますよ。
見える範囲が広いため、バードウォッチングにもぴったり。鳥が視界に収まりやすく、対象が動いても追いやすいのが利点です。さらに最短2.3mの位置からピントが合うので、美術鑑賞にも役立ちます。
同シリーズには10倍の商品も販売されていますが、不慣れな場合は8倍と比べると手ブレが目立つ傾向に。視野が安定しない可能性があるため、初心者には扱いやすい8倍がおすすめですよ。
レンズと目の距離を示すアイレリーフが、15mmと長めに設計されているのも魅力のひとつ。さらに見口をワンタッチで引き出せる「ツイストアップ見口」を搭載し、裸眼・コンタクトはもちろん眼鏡をかけた状態で見やすいのもうれしいポイントです。
また、両目の間隔を合わせる眼幅調節幅は約56~71mm。子どもの眼幅は50~60mm前後とされているので、お子さんと一緒に使いたい人は事前に確認しておきましょう。
カラーはブラック・ホワイト・シルバーの3種類を用意。本体サイズは高さ102.5×幅107.3×厚さ50.8mmと比較的コンパクトで、小さなバッグにも入れやすく携帯しやすいでしょう。重さは250gと軽量で、長時間でも負担なく使えます。
付属品は、ケース・ストラップ・レンズクロスの3つ。ストラップを活用すれば使わないときには首にかけておけるため、どこかに置き忘れてしまう心配も少ないですよ。
今回は、ケンコー ウルトラビュー M 8×25FMを含む双眼鏡全16商品を実際に用意して、比較検証レビューを行いました。
具体的な検証内容は以下のとおりです。
まずはじめに、実際に双眼鏡を使って見やすさと視界の広さの検証を行います。
見やすさについては、屋内と屋外で数種類の目標物を視界に捉えて観測。解像感・コントラスト・色収差の少なさ・像面湾曲のなさの4点に着目して、総合的に評価しました。
また視界の広さの検証では、12m先の目標物にピントを合わせたときの広さを比較。Apple iPhone 13 Pro Maxの超広角カメラ(視野角120度)で撮影し、画像を見比べました。
総合的な見やすさの評価は優秀です。「かなり明るく鮮明に見えた」との口コミがあったように、実際の検証でも解像感が非常に高くくっきり見えたのが印象的。クリアさ重視の人でも満足できる性能といえます。
ただ、逆光や直射日光の下では少しフレアが発生し、コントラストが下がって若干白っぽくなる傾向に。とはいえ大幅に低下するわけではなく、モニターからは「ライトを見たときにも少し気になる程度」との声があがっています。
またピントが外れると色のズレがありましたが、合っているときは気にならないレベル。湾曲については周辺で少し見られたものの、中央部分は十分高解像でした。
視野の広さの評価も悪くありません。双眼鏡を覗いたときの視界の広さを角度で示した「見掛け視野」は53.6度。一般的な双眼鏡は50度程度といわれていることを考慮すると、エントリーモデルとしては良好な結果です。
ただ、高級モデルに多い60度以上のものは、段違いの迫力を体験できるのが魅力。臨場感にこだわるなら、ほかの商品を検討してみるのもよいでしょう。
続いて、使いやすさ・本体重量を検証します。
双眼鏡に興味のある男女5人がモニターとなり、実際に商品を使って目標物を観測。ピント合わせやアイレリーフ調整のほか、本体重量も加味して総合的な使い勝手のよさを確認しました。なお、モニターには裸眼・コンタクト・メガネ使用者が含まれています。
使いやすさは、モニターから高評価を獲得。目とレンズ間の距離であるアイレリーフが長く、「まつげが当たる感じはしない」「メガネをかけていても問題なし」と好評でした。段階幅は細かく調節できるため、最適な距離に合わせやすいでしょう。
また、眼幅調節幅の実測値は約57~73mmと、一般的な双眼鏡と同レベル。軽く動かせるので、調整もスムーズに行えます。ただ、子どもの眼幅は50~60mm前後といわれているので、親子で共有する場合は事前にサイズを確認しておきましょう。
覗いたときの迫力もチェックしてみると、コンパクトなわりにパワフルにグッと近づけたのがメリット。「色がはっきり見える」とのコメントも聞かれました。
一方で、フィット感については好みが分かれる結果に。目を当てる部分がやや小さく、モニターからは「ぴったりフィットする」「小さくてまつ毛が当たる」など賛否両論です。人によっては、長い時間目をつけにくい可能性もあるでしょう。
本体重量は250gと軽量で、サイズも高さ102.5×幅107.3×厚さ50.8mmとコンパクト。口コミのなかには「長時間使うには重い」との声がありましたが、今回検証した半分の商品が250gを超えていたことを考慮すると、長い時間使いたい人や軽さ重視の人に向いているといえます。
ただし防水仕様ではないため、アウトドアシーンでは注意してくださいね。
最後に、ほかの魅力的な商品をご紹介します。
ハイエンドモデルを考えているなら、ニコンのMONARCH M7 8x30をチェック。視野の広さとコントラストの高さが魅力で、肉眼で見るよりも美しいと評判でした。逆光や直射日光下でも影響はほとんど受けず、細部まで鮮明で臨場感もたっぷり。防水仕様なのでアウトドアシーンにもおすすめです。
ウルトラビューEX OP 8x32 DH IIIも、本格的な大型レンズを搭載したハイクラスな商品。視野が非常に広いうえ解像感も高く、端まできれいに見えました。接眼部が大きめで目のフィット感も良好。重量は455gとやや重めですが、防水対応なので悪天候でも気にせず使えますよ。
倍率 | 8倍 |
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対物レンズ有効径 | 30mm |
見掛け視界 | 66.4度(旧JIS規格)、 60.3度(新JIS規格) |
アイレリーフの長さ | 15.1mm |
防水性 |
良い
気になる
ひとみ径 | 3.8mm |
---|---|
実視界 | 8.3度 |
明るさ | 14.4 |
プリズム方式 | ダハプリズム方式 |
マルチコートあり | |
手ブレ補正・防振機能 | |
三脚対応 | |
収納ケース付き | |
メガネのまま使用可能 |
ニコン MONARCH M7 8x30をレビュー!クチコミ・評判をもとに徹底検証
タイプ | 不明 |
---|---|
サイズ | 138×52×127.3mm |
幅 | 不明 |
奥行 | 不明 |
厚さ | 不明 |
重量 | 455g |
倍率 | 8倍 |
対物レンズ有効径 | 32mm |
ひとみ径 | 4.0mm |
実視界 | 7.5度 |
見掛け視界 | 60度(旧JIS規格)、 55.3度(新JIS規格) |
明るさ | 16 |
最短合焦点距離 | 2.5m |
アイレリーフの長さ | 14.8mm |
プリズム方式 | ダハプリズム方式 |
眼幅調整幅(最小) | 55mm |
眼幅調整幅(最大) | 74mm |
防水性 | |
防水等級 | 不明 |
マルチコートあり | |
手ブレ補正・防振機能 | 不明 |
三脚対応 | 不明 |
収納ケース付き | |
メガネのまま使用可能 | |
折りたたみ可能 | 不明 |
用途 | コンサート・観劇、バードウォッチング、スポーツ観戦、星空観察、旅行 |
ケンコー・トキナー ウルトラビューEX OP 8x32 DH III EXOP8X32DHIIIをレビュー!クチコミ・評判をもとに徹底検証
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