作業台などに固定して据え置き型としても使える、京セラ リョービ ベルトサンダー BE-3210。インターネット上では「広い面の研磨にも、細かな木材加工にも使える」と評判ですが、「重量が重く、音もかなりうるさい」といった口コミもあり、購入を迷っている人も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、京セラ リョービ ベルトサンダー BE-3210を含むベルトサンダー全7商品を実際に使って、使いやすさ・粉塵の舞いにくさ・音の静かさ・付属品・付加機能の豊富さ・研磨力の高さを比較してレビューしました。購入を検討中の人はぜひ参考にしてみてくださいね!
DIYアドバイザー・DIY工作アドバイザー・日曜大工士。乙種第4類危険物取扱者免状を取得しているほか、フォークリフト運転技能講習を修了。2023年まで、ホームセンターの資材館の販売員として電動工具・建築資材・農機具などの接客に従事。現在はマイベストにて、インパクトドライバーや丸ノコなどの電動工具を中心に徹底的に検証。メーカーや価格を問わず、ユーザーが「買ってよかった」と感じられるようなコンテンツ制作に日々努めている。
すべての検証は
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目次
京セラ リョービ ベルトサンダー BE-3210は、DIY加工の習熟度にすべての人におすすめのベルトサンダーです。実際に木材を研磨したところ、短時間で段差がつくほどの研磨力がありながら、粉塵はほとんど飛散しませんでした。比較したなかには手元が粉塵で汚れるほど飛散した商品もあったのに対し、喉や目にも入りにくく作業に集中できますよ。
研磨中の暴れが少なく、安定して作業できるのも魅力です。口コミの指摘どおり重量3.8kgとやや重く、小回りも少し利きにくいものの、扱いにくさは感じません。繊細な研削に使いたいときは、本体を裏返して据え置き型として使えばOK。作業台に固定するクランプも付属します。
変速機能を搭載しているのもポイント。稼働音は89.3dBと、比較したほかの商品より1~6dB控えめな程度ですが、回転数を下げれば稼働音を抑えられます。「音がうるさい」との口コミを払拭できる騒音レベルではないとはいえ、なるべく静かなものを選びたい人は有力候補となるでしょう。
サンディングベルトの交換にツールは必要ありません。番手を変えたいときも手間なく交換できて、作業が効率よく進みますよ。
小物の研削から金属のサビ落としまで、さまざまな用途に使えて創作意欲の湧く商品といえます。はじめてベルトサンダーを使うDIY初心者も、買い替えを検討中の人も、ぜひ購入してみてはいかでしょうか。
そもそもベルトサンダーとは、ベルト状のサンドペーパーを高速回転させて研磨や研削加工をする電動工具のこと。電動サンダーのなかでも研磨力が高く、材料を削れるほど豪快な研磨ができるのが特徴です。厚い塗膜の塗装剥がしやウッドデッキなど、広範囲の研磨も効率的に行えます。
今回ご紹介する京セラ リョービ ベルトサンダー BE-3210もそのひとつ。木材の研削はもちろん、金属のサビ落としや塗装はがしもスピーディーに行えると謳っています。販売元は、建築用品や車用品なども手掛けるリョービです。
なお、リョービのパワーツール事業は2018年に京セラへ事業譲渡されました。今回検証ではリョービの商品を使用しましたが、京セラから同じ仕様のベルトサンダーが型番「ABE3210」で販売中です。カラーはグレーに変更されています。
最大の特徴は、本体を裏返して据え置き型のように使えること。高い研磨力で広範囲を効率よく研磨できるだけでなく、裏返して小物研削に使うなど作業の幅が広がります。
付属の固定用クランプで作業台に固定すれば、安定して作業できますよ。
変速機能を搭載しているのも魅力。ベルト速度を3.8~5.8m/sの範囲で6段階で調節できるので、荒削りでは高速、仕上げでは低速と用途に合わせられます。付属の吸塵パックで粉塵を吸いながら作業できるのも便利なポイントです。
<仕様>
今回は京セラ リョービ ベルトサンダー BE-3210を含む全7商品を実際に用意して、比較検証レビューを行いました。
まずは、使いやすさと粉塵の舞いにくさの検証です。
実際に商品で木材を研磨し、コントロールのしやすさ・握りやすさなどの観点で使いやすさをチェックします。続けて、黒いシートの上で木材を30秒研磨し、飛散した粉塵の量・体感での粉塵の舞いにくさを確認しました。なお、サンディングベルトは番手#240、木材は1×4材で統一しています。
操作性はおおむね良好です。横方向の暴れが少ないので滑るように動かせました。
タイプは、ベルト幅が広く広範囲の研磨がしやすい角型。ハンドル通しの幅がやや広く、小回りは利きにくいものの、それほど扱いにくさは感じませんでした。比較したほかの商品同様コード式を採用しており、充電切れの心配もありません。
ただし、口コミの指摘どおり、片手で持つとやや重さを感じます。比較したなかには、重量2.5kg前後の商品もあったのに対し、3.8kgと重めです。最重量ではありませんが、重くて作業しにくいと感じるときは、裏返して据え置き型で使うのがよいでしょう。
黒いシートの上で研磨しても、ほとんど粉塵は飛散せず。短時間の研磨では作業台があまり汚れないため、後片付けが楽になりますよ。比較したなかには、はっきりとわかるほど粉塵が飛散した商品もあり、吸塵力には大きな差が出ました。
ベルトサンダーは研磨力が高く大量に粉塵が出るため、吸塵力の高さは重要なポイント。粉塵が目や喉に入りにくいので、作業にも集中しやすいでしょう。
説明書には記載されていませんが、別売りのアタッチメントを購入すれば集塵機への接続が可能です。より粉塵の飛散を抑えられるので、洗濯物や隣家への被害の心配がある屋外での作業で重宝しますよ。
次は、あると便利な付属品や付加機能の豊富さと、音の静かさを検証します。
音の静かさでは、使用中の音の大きさを騒音計で測定。ベルトサンダーと騒音計の距離は1.5mとし、変速機能があるものはベルト速度を最大としています。
<使用した騒音計>
RAMA11O08(サンコー株式会社 ICE651 TYPE2およびANSI S1.4 TYPE2に準拠)
検証で確認した機能は、すべて搭載されていました。機能一覧は以下のとおりです。
手持ちで使える角型タイプですが、裏返して据え置き型としても使えます。作業台に固定するためのクランプもあり、安定した作業が可能です。材料を手で持ってベルトに当てられるので、細かく削り具合を調整したい小物の研削にも使えて便利ですよ。
変速機能も搭載されており、3.8~5.8m/sの範囲でベルト速度を調節できます。削る量の微調整がしやすく、稼働音も抑えられるのはうれしいポイントですね。
ツールを使わず、ベルトの装着ができるのも魅力です。作業の途中でサンディングベルトの番手を変える際も、スムーズに交換できます。
溜まった粉塵が捨てやすいように、吸塵パックにファスナーがついているのも好印象でした。
研磨中の騒音値は89.3dB。ベルトサンダーは総じて稼働音が大きく、今回比較した商品の平均は約93dB(※執筆時点)でした。「かなりうるさい」との口コミを払拭できる数値ではないものの、90dB以下を記録した商品は少なく、トップレベルの静音性です。
MAXでも全体平均以下ですが、変速機能で回転数を下げれば、より稼働音を抑えられます。集合住宅やベランダなど、音の響きやすい場所で作業するなら、有力候補となるでしょう。
最後は、研磨力の高さの検証です。ベルトサンダーの位置を固定した状態で1×4材を1分間研磨し、木材の削れ具合を目視で確認します。
実際に試したところ、1分間の研磨で木材にしっかりと段差がつきました。今回比較した商品のほとんどが同様に高い研磨力を発揮しましたが、短時間では段差がきちんとつかないものも。パワフルに削れるので、厚い塗膜の塗装はがしや、家具の天板など広範囲の研磨もスピーディに作業できますよ。
ハンドル形状 | 角型 |
---|---|
吸塵パック付き | |
変速機能 | |
据え置き型としての使用可能 | |
クランプ付属 | |
ツールレスでベルト交換可能 |
幅 | 110mm |
---|---|
長さ | 430mm |
高さ | 130mm |
給電方式 | コード式 |
消費電力. | 620W |
ハンドル角度調整可能 | |
3軸合成値 | 2.9m/s2 |
コード長 | 2.5m |
吸塵パックにファスナーあり | |
標準付属品 | エンドレスベルト(#100)、クランプセット、集じん袋 |
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京セラ リョービ ベルトサンダー BE-3210は、楽天市場やAmazon、Yahoo!ショッピングといったECサイトで購入できます。コーナンやDCMなど、一部ホームセンターでも取り扱いがあるので、実物を見たい場合はお近くの店舗にお問い合わせください。
高い研磨力がありながら粉塵が舞いにくく、作業がしやすい商品です。検証結果を参考に、ぜひ購入を検討してみてくださいね。
きれいに加工できるように、正しい使い方を覚えておきましょう。まずは、加工面から本体を離してスイッチを入れます。回転が安定したら材料にベルト面を当て、本体を前後に動かしながら研削してください。研削する際のポイントは以下2点です。
①ベルト面が加工面に均一に当たるように動かす
②本体を加工面に押し付けず、自重を利用して動かす
無理に押し付けると、エンドレスベルトが破れや本体の故障につながります。材料に置くと前方向に進むように動くので、手を離さないように少し引き戻す感覚で動かしてください。
サンディングベルトは、ベルトの幅と周長が合うものを選ぶことがポイント。各メーカーから純正品が販売されていますが、すべて互換性があるため、サイズが合えばどれを選んでも問題はありません。本商品のベルトサイズは76×533mmです。
<番手の目安>
最後に楽な姿勢で作業できる、ハンドルの角度調整が可能な商品をご紹介します。
Tritonの1150W ベルトサンダー 75mmは、パワフルさと便利さを兼ね備えた商品です。据え置き・手持ちの2Wayタイプで、小物研削から広範囲の研磨まで活用できます。重量5kg超と重たいぶん、作業中のブレが少なく作業しやすかったのも印象的。粉塵も舞いにくく、手元があまり汚れません。
藤原産業のE-Value吸塵&変速ベルトサンダーは、重量3.2kgと手持ちでも負担の少ない軽さが魅力です。軽量ながらブレは少なく、安定して作業できました。ハンドルにグリップがついていて、握りやすいのも便利なポイント。持ち運んで作業するなら、ぜひ検討してほしい商品です。
ハンドル形状 | 角型 |
---|---|
吸塵パック付き | |
変速機能 | |
据え置き型としての使用可能 | |
クランプ付属 | |
ツールレスでベルト交換可能 |
幅 | 120mm |
---|---|
長さ | 410mm |
高さ | 145mm |
給電方式 | コード式 |
消費電力. | 1,150W |
ハンドル角度調整可能 | |
3軸合成値 | 不明 |
コード長 | 3m |
吸塵パックにファスナーあり | |
標準付属品 | サンディングベルト75mm(粒度80,100,120)×各1本、インバージョンクランプ×2本、集塵バッグ×1個、バックストップネジ×1個、取扱説明書×1冊 |
Triton 1150W ベルトサンダー 75mm TA1200BSをレビュー!クチコミ・評判をもとに徹底検証
ハンドル形状 | アップハンドル型 |
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吸塵パック付き | |
変速機能 | |
据え置き型としての使用可能 | |
クランプ付属 | |
ツールレスでベルト交換可能 |
幅 | 155mm |
---|---|
長さ | 310mm |
高さ | 255mm |
給電方式 | コード式 |
消費電力. | 750W |
ハンドル角度調整可能 | |
3軸合成値 | 不明 |
コード長 | 2m |
吸塵パックにファスナーあり | |
標準付属品 | ダストバッグ、サンディングベルト各一枚(粒度#60・120・240)、クランプサポートレスト、クランプ(2個) |
藤原産業 E-Value 吸塵&変速ベルトサンダー EWS-76VLNをレビュー!クチコミ・評判をもとに徹底検証
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