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不動産投資のリスクは大きい?具体的に回避する対策も紹介

不動産投資のリスクは大きい?具体的に回避する対策も紹介

「不動産投資は失敗しやすい」「カモにされて借金を抱えた」などの情報を見聞きし、リスクの大きさに不安を感じている人もいるでしょう。不動産投資を始める場合は、まずどのようなリスクがあるのかをに把握し、対応できる範囲かを見極めることが大切です。


今回は、公的データをもとに不動産投資の実態を確認しながら、具体的なリスクを解説します。リスクをふまえた始め方も紹介しているので、自分に合った投資方法かを判断するための参考にしてください。

大島凱斗
ガイド
元銀行員/マイベスト クレジットカード・ローン・証券・保険担当
大島凱斗

大学卒業後に銀行員として勤務、法人顧客の経営支援・融資商品の提案や、個人向け資産運用相談を担当。 2020年にマイベストに入社、自身の銀行員時代の経験を活かし、カードローン・クレジットカード・生命保険・損害保険・株式投資などの金融サービスやキャッシュレス決済を専門に解説コンテンツの制作を統括する。 また、Yahoo!ファイナンスで借入や投資への疑問や基礎知識に関する連載も担当している。

大島凱斗のプロフィール
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不動産投資のリスクが増加している背景と実態

不動産投資のリスクが増加している背景と実態

不動産投資は、購入した物件を入居者に貸し出し、家賃収入によって資産形成を目指せる点が魅力です。ただし、契約後にトラブルへ発展したケースも報告されています。


国民生活センターの報告によると、投資用マンションの勧誘に関する20代からの相談件数は、2013年度の160件から2018年度には405件へと2.5倍に増加したとのことです(参照:国民生活センター)。業者の説明不足やクーリング・オフを妨害する行為、高額なローンによる返済困窮などによる不動産投資の失敗事例が報告されています。


なお、インターネット上で「不動産投資の失敗率は〇割」といった数値を見かけることもありますが、公的な統計として確認できたものではありません。本コンテンツでは、公的機関が公表した相談件数などの裏付けのある情報をもとに実態を確認し、根拠のない失敗率の断定は避けて解説を進めます。

不動産投資の主なリスク7つ

不動産投資には、性質の異なる複数のリスクがあります。リスクが生じるケースを対策とあわせて確認しておきましょう。

家賃下落・空室リスク

家賃下落・空室リスク

不動産投資には、空室が続いたり周辺相場に合わせて家賃を下げざるを得なくなったりすることで、想定していた家賃収入を得られなくなるリスクがあります。


総務省統計局のデータによると、総住宅数に占める空き家の割合は上昇傾向にあり、エリアによっては入居者確保が年々難しくなっているのが現状です(参照:総務省統計局「空き家等の住宅に関する主な指標の集計結果について」)。特に人口減少が進む地域では、空室が長期化しやすいでしょう。


周辺の賃貸需要や競合物件の家賃水準を調べずに購入すると、入居者を確保できず空室期間が長引く原因になります。また、サブリース契約(家賃保証の仕組み)の場合も注意が必要です。契約時に提示された家賃保証額が、数年後の更新のタイミングで減額される場合もあります


購入前には、対象エリアの空室率や家賃相場を確認しておきましょう。サブリース契約を利用する場合は、家賃保証や減額の条件を把握しておくことが大切です。想定家賃を強気に見積もりすぎず、家賃が下落した場合の収支もあらかじめ試算しておきましょう。

金利上昇リスク

金利上昇リスク

不動産投資ローンを変動金利で借りる場合、金利が上昇すると毎月の返済額が増え、収支が悪化する可能性があります。変動金利は、プライムレート(銀行が優良企業向けに適用する基準金利のこと)などの金利動向をもとに、返済期間中に変動する場合があるからです。


過去の金利変動は、日本銀行の「長・短期プライムレートの推移」で確認できます。借入時の金利がそのまま続く前提で収支計画を立てると、想定外の返済負担が重くのしかかり、対応できなくなりかねません。特に借入期間が長いほど、金利変動の影響を受ける期間も長くなるため注意が必要です。


借入前に、金利が上昇した場合の返済シミュレーションを複数パターンで行っておきましょう。また、変動金利型だけでなく固定金利型も選択肢に入れ、資金計画に合ったローンを検討することが大切です。

修繕・老朽化コストのリスク

修繕・老朽化コストのリスク

建物の老朽化により外壁や配管、設備の交換など、想定外の修繕費が発生して収支を圧迫することがあります。特に築年数が古い物件は、大規模修繕の時期が近づいている可能性があるため、購入後の修繕費をあらかじめ見込んでおきましょう。


国土交通省は「マンションの修繕積立金に関するガイドライン P.5〜P.7」で、修繕積立金額の目安を示しています。購入前に実際の積立額が、国土交通省が示す目安額から大きく離れていないか確認しておきましょう。


また、管理組合の修繕積立金残高が少ない場合、修繕工事の費用が不足し、購入後にまとまった一時金の徴収を求められる可能性があります。購入前に長期修繕計画の内容や修繕積立金の積立状況を確認し、今後想定される修繕費を収支シミュレーションに組み込んでおきましょう

災害・火災リスク

災害・火災リスク

地震や火災、水害などの災害で建物が損傷すると、修繕費の負担や家賃収入の中断が生じる可能性があります。日本は自然災害が発生しやすく、立地条件によって災害リスクが異なる点に注意が必要です。同じエリア内でも、河川からの距離や地盤の状態などによってリスクが異なることがあります。


国土地理院のハザードマップポータルサイトでは、洪水・内水氾濫・高潮・津波による浸水想定区域や土砂災害警戒区域、地形分類などを地図上で確認できます(参照:国土地理院「ハザードマップポータルサイトを活用して災害に備えよう」)。物件の所在地を検索して、各災害のリスクや土地の特徴を把握しましょう。


また、過去に発生した自然災害の記録や、災害時の指定緊急避難場所もあわせて確認できます。購入前にハザードマップで災害リスクを確認し、災害発生時の修繕費に備えて余裕を持った資金計画を立てておくことが大切です。

家賃滞納・入居者トラブルリスク

家賃滞納・入居者トラブルリスク

入居者の家賃滞納が発生すると、督促や退去交渉に手間とコストがかかります。さらに、騒音やゴミ出しなど、生活マナーをめぐる入居者間のトラブルも管理の手間を増やす要因になるでしょう。


このようなトラブルへの対応をオーナー自身で行うのが難しい場合は、管理会社や家賃保証会社を利用するのが一般的な対策です。家賃保証会社を利用する場合は、滞納時に保証される範囲や免責事項などの保証内容を確認しておきましょう。


また、管理会社を選ぶ際は、家賃滞納時の対応実績や連絡体制、入居者からの相談やトラブルへの対応方法などを確認しておくことが大切です。物件の購入前に、こうした対応体制を確認しておくことで、入居後の管理負担を抑えやすくなります

流動性・価格下落リスク

流動性・価格下落リスク

不動産は株式などと違ってすぐに現金化できず、売却したいタイミングで買い手が見つからなかったり、購入時より価格が下がっていたりすることがあります。


市場動向や物件の個別性(立地・築年数・利回り)によって、売却までの期間や価格が変動しやすいからです。特に人口減少が進むエリアや駅から遠い物件は買い手が見つかりにくく、急に資金が必要になっても希望の価格・期間で売却できるとは限りません。


国土交通省の不動産トラブル事例データベースでは、売買を含む不動産取引に関する紛争事例を、判例・特定紛争・行政処分などの種類別に検索できます。不動産取引ではさまざまなトラブルが生じる可能性があるため、購入時には物件の収益性だけでなく、将来の売却まで見据えて検討しましょう(参照:国土交通省)。


出口戦略として、将来売却しやすいエリア・物件タイプかどうかを購入前に確認しておくことが重要です。人口動態や立地、築年数などから将来的な需要を見極め「将来売るとしたら」という視点を持って物件を選びましょう。

管理会社・デベロッパー倒産リスク

管理会社・デベロッパー倒産リスク

物件の管理を委託している会社や販売元のデベロッパーが経営破綻すると、管理体制の引き継ぎや資金トラブルに巻き込まれることがあります。委託先が変わる間に家賃の入金が滞ったり、敷金・保証金の扱いが不透明になったりしかねません。


賃貸住宅の管理業務をめぐるトラブル増加を受け、国土交通省は賃貸住宅管理業者登録制度(賃貸住宅管理業者の登録を義務付ける制度)を創設しました(参照:国土交通省)。登録の有無は、管理会社を選ぶ際の判断材料になりますが、登録されているからといって経営状態まで保証されるわけではありません


管理会社を選ぶ際は、登録制度への登録状況や運営実績を確認し、複数社を比較検討しましょう。また、管理会社が経営破綻した場合でも、入居者対応や家賃管理を滞りなく引き継げる体制が整っているかも、購入前に確認しておきましょう。

「カモ」にされやすい人の特徴と悪徳業者の手口

「カモ」にされやすい人の特徴と悪徳業者の手口

悪質な業者の「カモ」にされやすいのは、不動産投資の知識が少なく「必ず値上がりする」などの営業担当者の説明を鵜呑みにする人です。くわえて、自分で収支を確認せず、投資判断を担当者に丸投げする人も注意が必要です。


よくある悪質な業者の手口として、利益が確実に得られるかのように勧誘してくるケースが挙げられます。また、断ったにもかかわらず何度も電話をかけて、契約を迫る手口も少なくありません。


国土交通省は、リスクを十分に説明しない勧誘や断定的な収益説明、度重なる電話勧誘などについて注意を呼びかけています(参照:国土交通省)。また、無登録・架空の業者が、小口化した不動産投資への出資を持ちかける詐欺的な勧誘についても注意が必要とのことです(参照:国土交通省)。


悪質な業者から身を守るには、複数の会社・物件を比較する、契約前に家族や第三者に相談する、リスク説明を書面で受け取り自分でも収支を試算するなどの対策が欠かせません。少しでも違和感を覚えたら、安易に契約書へ署名せず慎重に判断しましょう。

不動産投資で借金を抱えて失敗するケース

不動産投資で借金を抱えて失敗するケース

リスク説明を十分に理解しないまま高額な借入をして始めると、空室や金利上昇といった複数のリスクが重なった際に返済が滞り、自己資金の持ち出しや借金の増加につながることがあります。給与収入から返済分を補い続けるうちに、家計そのものが圧迫される可能性もあるでしょう。


国民生活センターの相談事例でも、投資用マンションの購入後に赤字になったケースや、収入に合わない高額なローンを組んで返済困難になったケースがみられます(参照:国民生活センター)。


不動産投資の失敗を防ぐには、1つひとつのリスクだけでなく、複数のリスクが重なったときに返済を続けられるかまで考えておくことが重要です。契約前から最悪のケースも想定し、借入額に無理がないか、収入が減少しても返済を継続できるかを確認しておく必要があります。

不動産投資が向いている人・向いていない人

不動産投資が向いている人・向いていない人

不動産投資は、長期的な視点で収支を考え、必要な情報を自分で確認しながら判断できる人に向いています。不動産投資では、購入時だけでなく運用中も空室や修繕などのリスクが発生するからです。


具体的には、物件の収益性や契約内容について時間をかけて調べられる人、複数の選択肢を比較したうえで判断できる人が挙げられます。また、空室や修繕費が発生してもローン返済に対応できる資金的余裕があり、長期的な資産形成を目的としている人も向いているでしょう。


一方、営業担当者に投資判断を任せきりにしたい人や、空室・修繕費の負担に耐えられない資金計画のまま始めようとする人には向いていません。


「必ず儲かる」といった説明を鵜呑みにしたり、空室や修繕費などの支出を考慮せずに返済計画を立てたりすると、想定外の事態に対応できなくなる可能性があります。さらに、投資に使える資金が少なく、損失が発生した場合に生活費から補填しなければならない人も不向きです。


どちらのタイプに近い場合でも、最終的な判断の前に複数の投資会社やセミナーなどから情報を集め、自分の資金計画と照らし合わせておくことをおすすめします。判断に迷う場合は、無理に結論を急がず、情報収集を続けましょう。周囲の成功談や失敗談に流されず、自分の資金状況やリスク許容度を基準に考えることが何よりも大切です。

リスクをふまえた比較検討の始め方

リスクを理解したうえで不動産投資を検討する場合は、自分に合った投資先を選ぶために情報を集めることが大切です。複数の不動産投資会社を比較したり、セミナーで基礎知識を学んだりすることで、投資先を選ぶ際の判断に役立つ情報を得られます。

複数の不動産投資会社を比較する

複数の不動産投資会社を比較する

不動産投資会社を選ぶ際は、一社だけで判断せず、複数社を比較しましょう。複数社の説明を比較することで対応の違いを把握でき、悪質な業者を見極めやすくなります


比較する際は実績だけでなく、リスクの説明内容や管理代行業務の体制、担当者の対応などを確認しましょう。複数社に資料請求や相談を行い、想定利回りの根拠や空室時の対応、修繕費の目安など、同じ質問をして回答を比べると、会社ごとの違いがわかりやすくなります。


回答があいまいだったり、質問をはぐらかしたりする会社には、慎重に対応しましょう。

セミナーで基礎知識を学ぶ

セミナーで基礎知識を学ぶ

不動産投資を始める前に、セミナーなどで基礎知識を身につけておくことも大切です。知識がないまま営業担当者の説明を聞くと、提示された収益やリスクが妥当なのか判断が難しいからです。専門用語や収支の見方などを事前に理解しておけば、営業担当者の説明を鵜呑みにせず、自分で内容を確認しながら判断しやすくなります。


セミナーを選ぶ際は、講師の経歴や実績、扱っているテーマなどを確認しましょう。特定の不動産投資会社が主催するセミナーでは、自社物件の紹介や営業につながる場合があります。そのため、複数のセミナーに参加して内容を比較することが望ましいでしょう。


以下のコンテンツでは、セミナーの内容や参加費、開催形式などを比較して紹介しています。学びたい内容や参加しやすい形式に合わせて、選ぶ際の参考にしてください。

よくある質問

不動産投資のリスクについて、読者が抱きやすい疑問に1つずつ回答していきます。契約前の判断材料として役立ててください。

不動産投資型クラウドファンディングにもリスクはある?

不動産投資型クラウドファンディングにもリスクはある?

不動産投資型クラウドファンディングは、少額から不動産投資を始められる点がメリットです。一方で、元本割れや運用期間中に自由に解約できないなどのリスクもあります。少額で投資できるからといって、リスクが小さいとは限らない点に注意しましょう。


不動産投資型クラウドファンディングを運営しているのは、不動産特定共同事業法に基づく許可・登録を受けた事業者です。ただし、事業者が許可・登録を受けているからといって、投資元本や利回りが保証されるわけではありません。投資対象となる不動産の運用状況によっては、想定どおりの分配金を受け取れなかったり、元本割れしたりすることもあります。


運用期間や元本保証の有無、事業者の運営実績などを確認したうえで、自分の資金計画に合っているか判断しましょう。


以下のコンテンツでは、不動産クラウドファンディングサイトの選び方や、各サービスを比較して徹底検証しています。利用するサイトを選ぶ際の参考にしてください。

少額から始められる不動産投資はある?

少額から始められる不動産投資はある?

まとまった自己資金がなくても、不動産投資型クラウドファンディングなど、少額から始められる選択肢があります。不動産投資型クラウドファンディングは、複数の投資家から集めた資金で不動産に投資する仕組みです。数万円程度から出資できるサービスもあるため、まとまった資金の用意が難しい人でも始めやすいでしょう。


不動産投資型クラウドファンディングでは、案件ごとに募集金額や最低出資額などが設定されています。現物の不動産投資だけでなく、少額から始められる方法も含めて、自分の資金状況に合った投資方法を検討することが大切です。

リスクが低い不動産投資の始め方は?

リスクが低い不動産投資の始め方は?

リスクをゼロにはできませんが、事前に情報を集め、無理のない資金計画を立てることで、リスクを抑えながら不動産投資を始められます。ここまで見てきたように、物件の収益性や契約内容、ローンの返済負担などを事前に確認することが、失敗を防ぐうえで重要です。複数の物件を比較しながら慎重に選びましょう。


また、購入後の空室や修繕費など、将来的に発生する可能性のある負担も考慮し、余裕を持った資金計画を立てることが大切です。想定外の支出が発生した場合にも対応できるよう、無理な借り入れを避け、自分の資金状況に合った投資計画を立てましょう


「リスクが低い」は「確実に儲かる」ではありません。あくまでも、リスクを想定したうえで事前に対策を講じると、損失や負担を抑えやすくなるということです。資金計画やリスク許容度をふまえ、無理のない範囲で投資しましょう。

不動産投資に向かないと感じたら物件はどうすればいい?

不動産投資に向かないと感じたら物件はどうすればいい?

不動産投資を検討した結果、向いていないと感じた場合や、すでに保有している物件のリスクが許容範囲を超えると判断した場合は、売却するのも選択肢の1つです。そのまま保有していると修繕費や借入の負担が積み重なることもあるため、判断を先送りしすぎないことも大切です。


不動産はすぐに現金化できない資産であるため、売却を考え始めたら早めに複数社へ査定を依頼し、売却見込額を把握しておきましょう。査定額は不動産会社によって異なるため、複数社の査定結果の比較が欠かせません。


複数社に査定を依頼する際は、以下のコンテンツを参考にするとよいでしょう。査定額だけでなく、売却までの流れや必要な費用なども確認し、納得できる条件で売却できる不動産会社を選びましょう

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