複数の借入を1つにまとめて管理を楽にできるおまとめローン。おまとめローンの利用によって金利を引き下げる効果も期待できるため、借入が複数ある人におすすめできるサービスです。しかし複数申し込んだものの、どこも通らなくて困っている人もいるのではないでしょうか。
そこで今回は、おまとめローンがどこも通らない人の原因と対策について解説します。審査を通りやすくするコツも紹介するので、ぜひ次の申し込み時の参考にしてみてください。
大学卒業後に銀行員として勤務、法人顧客の経営支援・融資商品の提案や、個人向け資産運用相談を担当。 2020年にマイベストに入社、自身の銀行員時代の経験を活かし、カードローン・クレジットカード・生命保険・損害保険・株式投資などの金融サービスやキャッシュレス決済を専門に解説コンテンツの制作を統括する。 また、Yahoo!ファイナンスで借入や投資への疑問や基礎知識に関する連載も担当している。
おまとめローンの審査は、通常のカードローンの審査よりも厳しい傾向があるため、誰でも簡単に通るわけではありません。
そもそもおまとめローンとは、複数の金融機関で借り入れている残額をまとめる商品のこと。おまとめローンを利用する金融機関ではローン残高が大きくなるため、限度額は高めに設定されるのが特徴です。金融機関側にとっては貸し倒れのリスクも高くなるので、その分審査が慎重に行われます。
ただしおまとめローンは例外貸し付けに該当し、複数社から借入があることによって審査が不利になることはありません。例外貸し付けとは、年収の3分の1までしか借入れできないという総量規制を超えて利用できる可能性があるもの。必ず希望額を借りられるとは限りませんが、おまとめローンは借金負担を軽くする目的があるので、複数社から借入がある人は検討してみましょう。
おまとめローンの審査にどこも通らないときは、いくつかの原因が考えられます。ここでは5つの原因を解説するので、該当しないかどうかチェックしておきましょう。
収入の安定性については雇用形態だけでなく、会社規模・事業内容などからも判断されます。なかには正社員や公務員を申し込み条件としている金融機関もあるので、事前によく確認してください。
滞納情報も金融事故の1つなので、長期で滞納すると現在・過去を問わず、どちらも信用情報として記録されます。信用情報は5~10年は記録されるので、返済が厳しいときは滞納する前におまとめローンを申込むようにしましょう。
信用情報に何か記載されていないか心配な人は、信用情報機関で開示請求をすると確認できます。日本の指定信用情報機関は、JICC(株式会社日本信用情報機構)・CIC(株式会社シー・アイ・シー)・KSC(全国銀行個人信用情報センター)の3社です。
複数の金融機関から借り入れがある場は、それぞれの借入額が少なくても注意が必要です。信用が低いから少額ずつしか借りられないのではないかと疑われてしまったり、計画性がないから借入件数が多いのではないかと憶測されたりする可能性もあります。
また、借入先が5件より少なくても、金融機関によっては3・4件で危ういとみなしているところもあるので注意してください。条件として「〇件以内」と示している金融機関もあるため、事前に確認しましょう。
申込内容や提出書類に不備がある場合も、審査に通りづらくなります。審査に通過したいからと勤務先や勤続年数を偽って申し込んでも、信用情報と照らし合わせると矛盾に気づかれてしまうでしょう。金融機関は申込内容をそのまま鵜呑みにするわけではないので、注意してください。
書類の見落としにも注意が必要です。必要書類や提出方法は金融機関によって異なります。なかにはローンの利用残高がわかる書類や、おまとめローンへの借り換えによって完済したことがわかる書類が必要になるケースもあるので、必ず各金融機関へ確認してください。
どのおまとめローンの審査にも通らない場合は、申し込み先や方法を変えることによって通る可能性があります。申し込み前にできる対策もあるので、ぜひ実践してみてください。
カードローンを扱う会社は信用情報機関の会員になっているため、情報はすべて筒抜けです。申し込み件数が多いと経済的に困っているのではないかと判断され、本来なら通るはずだった審査にも落ちてしまう可能性があります。
おまとめローンの申し込みは1件ずつ行い、審査に落ちてしまったら原因を分析して、対策してから次の申し込みに進むようにしましょう。
また、勤続年数が長いほうが収入の安定性を示せるため、転職を考えている人は現在の職場を辞める前に申し込むのがおすすめです。
同じ金額でも、2社から借りているのと5社から借りているのでは、前者のほうが審査に有利なので、できる限り借入件数を減らしておいてください。借入件数を減らす方法はいくつかありますが、手元の資金に余裕がある場合は、残高が少ない借入の返済額を増やして完済しましょう。
手元の資金に余裕がない場合は、すでに借り入れているローンの利用限度額の空き分に借入れして完済するのも手です。借入総額は変わりませんが借入件数が減るため、返済能力があるとみなされて審査に通過しやすくなる可能性があります。
滞納している場合は滞納分をすべて解消し、半年~1年ほどの返済実績を積んで申し込むようにしましょう。おまとめローンは借入額が大きくなりやすいため、金融機関側は返済してもらえるかを慎重に審査します。滞納を解消するだけでなく、返済実績も十分に積んでから申し込むのがおすすめです。
なお、滞納が61日以上または3か月を超える長期になっている場合は、信用情報機関にブラックリストとして登録されている可能性があります。カードローンだけでなく、クレジットカードや携帯電話を分割購入した際の滞納も対象です。ブラックリストに登録されてしまうと審査通過はさらに難しくなるため、気をつけてください。
登録されているかどうかは、信用情報機関で開示請求すれば確認できます。指定信用情報機関である、JICC(株式会社日本信用情報機構)・CIC(株式会社シー・アイ・シー)・KSC(全国銀行個人信用情報センター)の3か所へ確認してみましょう。
おまとめローンの審査に通るためには、いくつかおさえておきたいポイントがあります。審査の印象をよくするためのコツや、申し込み先を選ぶ際のコツなどを紹介するので、参考にしてみてください。
たとえば、A社50万円・B社100万円・C社200万円とそれぞれ借りていた場合、すべてをまとめて借り換えると350万円になりますが、A社とC社だけをまとめれば250万円の借り換えで済みます。350万円の借り換えは厳しい場合でも、250万円であれば認められる可能性もあるので検討してみてください。
ただし、一部だけまとめる場合は一社にすべてをまとめるわけではないので、毎月の返済管理は継続されます。どこの金融機関にいくら残高が残っているかを把握し、返済漏れがないように気をつけてください。
また、金額によっては金利があまり下がらない可能性もあります。一般的には、金額が大きくなればなるほど金利は下がるので、一部だけのおまとめでは返済の負担があまり変わらない可能性があることは理解しておきましょう。
一方で、中小の消費者金融には独自の審査基準があるといわれているため、大手の消費者金融で審査落ちした人でも通る可能性があるでしょう。金利水準は大手に比べると高めに設定されがちですが、ローンをまとめることによって月々の返済は楽になります。
中小の消費者金融でおまとめローンを検討したい人は、以下のコンテンツをチェックしてみてください。マイベストが市場の人気ランキングを調査し、おすすめの中小消費者金融を紹介しています。自分に合う選び方や、各地に対応した中小消費者金融を解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
加えて、おまとめローンは総量規制の例外貸し付けに該当するため、利用者側にとって有利な契約にならないといけません。毎月の返済額・金利の負担・総返済額などが下がらなければならないので、金利が高めな消費者金融のおまとめローンでも、今の金利よりは下げられる可能性が高くなります。
銀行や消費者金融のおまとめローンを比較して、マイベストがおすすめのおまとめローンをランキング形式でまとめました。バレずに借入できて返済負担が軽いものを、ベストなおまとめローンと定義して紹介しています。
おまとめローンの選び方についても詳しく解説しているので、以下のコンテンツをぜひチェックしてくださいね。
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