AIによる書き起こしが便利と人気のボイスレコーダー、ソースネクスト AutoMemo(オートメモ)S。「軽量コンパクトで持ち運びしやすい」と評判です。しかし、「バッテリーの持ちがよくない」「書き起こしの精度が低かった」などの口コミも存在するため、購入を迷っている人もいるのではないでしょうか?
今回はその実力を確かめるため、以下の7つの観点で検証した結果をふまえたレビューをご紹介します。
さらに、各メーカーの新商品や売れ筋上位など人気のボイスレコーダー・ICレコーダーとも比較。検証したからこそわかった、本当のよい点・気になる点を詳しく解説していきます。ポイントや送料を考慮した価格比較も行いましたので、ボイスレコーダー・ICレコーダー選びに迷っている人はぜひ参考にしてみてください。
オーディオ専門店「e☆イヤホン」の販売員として3年間勤務。オーダーメイドや高級機種なども含め、これまでに試聴したイヤホン・ヘッドホンは、のべ500種類を超える。また、音楽や環境に合わせて11種類のイヤホン・ヘッドホンを使い分けるほど、音には並々ならぬ情熱を持っている。 その後、2023年にmybestへ入社し、豊富な知識を活かしてオーディオ・ビジュアル機器のガイドを担当。「顧客のニーズを真摯に考えて提案する」をモットーに、ユーザーに寄り添った企画・コンテンツ制作を日々行っている。
すべての検証は
マイベストが行っています
目次
良い
気になる
ソースネクスト AutoMemo Sは、正確な書き起こし機能で、作業を効率化したい人におすすめです。実際に複数人で議論している音声を録って書き起こしたところ、元データとの一致率は99%でした。比較した多くの商品が80%ほどとかなり手直しが必要だったなか、こちらは漢字の間違い1か所のみ。議事録や取材の記録作成を時短できるでしょう。
声の聞き取りやすさも高評価。再生した音声は、男女ともに電話越しに聞こえる音声と同程度のクリアさでした。ポケットに入れた状態で手足を動かしてもノイズを拾いにくく、聞き取りづらさを感じる箇所はありません。服に隠したりバッグに入れたりして録っても、会話の内容を把握しやすいでしょう。
録音方法は、正面のボタンを1回押すだけとシンプル。比較したなかには録音開始まで2秒以上かかる商品もあったのに対し、こちらは1秒未満と速く、音も鳴らない仕様です。コンパクトサイズでポケットにも忍ばせやすいので、パワハラやDVなどの証拠集めで使いたいときにも重宝するでしょう。
音量・早送り・早戻し・倍速機能と、再生時に役立つ機能も充実しています。データはクラウド上に保管されるため、容量を気にせず使えるのもうれしいポイント。スマホのように画面をタッチして操作できるので、はじめての人でも直感的に扱いやすい1台です。バッテリー持ちは12時間と短めだったため、使わないときはこまめに電源を切ってくださいね。
ただし、AIによる書き起こし・要約機能をたくさん使う人は、月額プランに加入する必要がある点には注意。無料だと書き起こしは月あたり1時間まで・要約はお試しの1回のみしか使えません。自分がしたい作業内容に応じてどのぐらい料金がかかるのか、購入前にしっかり確認しておきましょう。
とはいえ、総合的に見ても音声を聞き取りやすく書き起こしの精度も高い、魅力的な商品です。ボイスレコーダー選びに迷ったら、ぜひ検討してみてください。
<おすすめな人>
<おすすめできない人>
ソースネクスト株式会社は、IoT製品やソフトウェアなどの企画・開発・販売を行う日本の企業。ボイスレコーダーも、高画質録画が可能なものや書き起こしができるものなど、機能的な商品を販売しています。
今回はそのなかから、AutoMemo(オートメモ)Sをご紹介します。2.83インチの大画面フルカラータッチパネルディスプレイを搭載し、録音した音声を自動で書き起こしできるのが特徴。書き起こし結果は、本体画面で確認できます。タップ再生にも対応しており、テキストをタップした箇所から音声を再生することもできますよ。
また、ノイズを抑えて人の声だけを強調する音声クリアAIも搭載しており、聞き取りやすいクリアな音質が期待できます。録音データはWi-Fiでクラウドに保存されるため、保存容量は無制限。データはキーワードで検索でき、見つけやすさも工夫されています。
専用アプリ「オートメモアプリ」と連携すれば、スマホからも録音・再生・書き起こしが可能。量の多いテキストを確認する際にも役立ちます。なお書き起こし機能は、月あたり1時間であれば無料で利用可。それ以上の利用は下記のオプションプランが必要になるので、頻度にあわせて選んでくださいね。
2024年11月時点・公式サイト参照。ご利用にはWi-FiとGoogle アカウント・Apple ID・Microsoftアカウントのいずれかが必要です。
本体サイズは幅54×厚み12×高さ92mm、重量は約88g。付属品は以下のとおりです。
AutoMemo Sの同シリーズには、最新モデルのAutoMemo Rも発売しています。
Sよりやや機能がシンプルで、タッチディスプレイや本体での書き起こしの確認・キーワード検索・タップ再生・お気に入り登録は非搭載。しかし、バッテリー持続時間(待機)は1か月以上と、Sの120時間と比べて非常に長持ちなのが特徴です。
価格も13,860円(※2024年11月時点・公式サイト参照)と、Sより6,000円近く安いのも魅力。使い勝手重視ならAutoMemo S、価格を下げてシンプルに使いたい人はAutoMemo Rと、ほしい機能にあわせて選びましょう。
今回はソースネクスト AutoMemo Sを含む、人気のボイスレコーダー・ICレコーダーを実際に用意して、比較検証レビューを行いました。
具体的な検証内容は以下のとおりです。
実際に使ってみたところ、ソースネクスト AutoMemo Sには5つのよい点がありました。1つずつ解説していくので、購入を検討している人はぜひチェックしてみてください。
書き起こし機能の正確さは、比較した商品のなかでとくに優秀です。実際に4人で議論している音声を5分間録音したところ、書き起こしたテキストと元データとの一致率は99%と、1か所間違えたのみでした。
比較した多くの商品で80%ほどと大幅な修正が必要だったなか、かなりの高精度といえます。「書き起こしの精度が低かった」との口コミに反し、録音後の作業の時短化が期待できるでしょう。会議や取材の内容を記録したい人にもうってつけですよ。
AIによる書き起こし機能の精度が高く、漢字を1字間違えただけでした。
声の聞き取りやすさも申し分ありません。テスト用の音声を録音・再生し、周波数を分析した結果、人の声の周波数帯である100~1,000Hzをしっかり出せていることがわかりました。男女ともに声に芯があり、電話越しに聞こえる音声と同程度の聞きやすさといえます。
比較した商品にもおおむね聞き取りやすいものが多くありましたが、本品はよりクリアさが際立っています。繰り返し再生せずとも、録音した内容を確認しやすいでしょう。
ノイズがそれほど気にならないのもよい点です。イスに座った状態でポケットに入れて録音したときのノイズは、平均19.42dB。手足を動かすことで多少ノイズが発生したものの、聞き取りづらさを感じるほどではありませんでした。
再生に便利な機能も多く備えていました。音量調節・早送り・早戻し・5種類の倍速機能と、データの確認に役立つ機能があり、スマホのように画面タッチで操作可能。本体右側には電源・正面には録音ボタンがついており、はじめてでも扱いやすいシンプルな設計も魅力です。
比較したなかでも少ない書き起こし機能もあり、画面上に自動でテキストが表示されます。リピート機能はありませんが、テキストをタップした位置から音声を再生できる独自機能も便利。肝心な箇所や聞き取りづらい箇所を繰り返して聞けますよ。
ファイル分け機能やSDカードへの保存には非対応ですが、録音完了時にクラウド上に保存されるためデータの管理や共有もしやすいでしょう。クラウドであれば容量を気にせずたくさんのデータを残せるのもメリットです。
録音の操作も迷わず行えました。正面のボタンを1回押すだけで、1秒未満とスピーディに録音が開始されます。音も鳴らない仕様のため、咄嗟の場面でも周囲に気付かれずに録り始められるでしょう。
本体の厚みは1.2cmとコンパクトで、ポケットに忍ばせやすいのも利点。比較したなかにはワンボタンで録音できないものや、開始までに2秒以上かかる商品もありました。本品であればパワハラやDVなどの証拠集めにも役立ちますよ。
比較したほとんどの商品と同様、マイクの感度や音量レベルを自動調整するボイスチェイサー機能・ノーマライズ機能はないものの、それほど困ることはないといえます。
バッテリー持ちがよくないのがネック。連続して録音を続けてみると、12時間でバッテリーが切れてしまいました。
比較した半数近くの商品が丸1日以上持ったのに対し、「バッテリーの持ちがよくない」との口コミどおり長時間の録音には不向きといえます。大事な場面を録り損ねないよう、使わないときは電源を切っておくのがよいでしょう。
書き起こしや要約をたくさん使いたい人は、月額プランに入る必要がある点にも注意しましょう。
比較した多くの商品がAI機能を搭載していなかったなか、書き起こし・要約・語句検索機能の3種類がそろっているのは利点です。とはいえ、使用回数には限りがあり、書き起こしは月あたり1時間まで・要約はお試しの1回のみしか使えません。
月額1,480円のスタンダードプランでは、書き起こしが月あたり30時間・要約はお試し1回のみ。月額2,480円のプレミアムプランでは、書き起こしが月あたり30時間・要約は10回まで利用できます。使用頻度が高い人は追加料金がかかることを考慮しつつ、検討してくださいね。
要約の回数も月ごとに限りがあるので注意が必要です。
録音開始方法 | タップ式 |
---|---|
内蔵メモリ容量 | 16GB |
連続録音時間 | 12時間 |
自動書き起こし機能 |
良い
気になる
録音方式 | ステレオ録音 |
---|---|
音質 | 不明 |
録音ファイル形式 | FLAC |
電源 | 充電 |
Bluetooth対応 | |
PC接続可能 | |
防水機能 | |
2地点間リピート再生機能 | |
シャドーイング再生 | |
ノイズキャンセリング機能 | |
話者認識機能 | |
ラジオ機能 | |
カレンダー機能 | |
リピート機能 | |
秒速飛ばし機能 | |
フォルダ分割機能 | |
こすれ防止機能 | |
自動録音機能 | |
OTG対応 | |
遠隔操作対応 | |
イヤホンジャック付き |
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ここからは、ソースネクスト AutoMemo S以外のおすすめ商品をご紹介します。
充実したAI機能を求めるなら、PLAUD NOTE AIボイスレコーダーがおすすめです。書き起こしのほか、比較したなかでも数少ない要約・編集・マインドマップなどのAI機能を搭載しているのが特徴。書き起こし後に手直しは必要でしたが、ビジネスシーンでの使い勝手に注目したい人によいでしょう。
実際に録音・再生を行ったところ、男女ともに声をクリアに聞き取れました。ポケット内でのノイズも控えめだったので、相手に知られずに録音したいときにも活躍しますよ。薄型コンパクトで、ワンボタンで録音を開始できるのもよい点。連続録音時間の実測値も25時間と、長時間の使用が可能です。
スマホと連携して使うため、本体でデータの確認や再生はできないのはネックですが、機能性重視なら検討してみましょう。
ソースネクスト AutoMemo Sは、公式サイトのほかAmazonや楽天市場・Yahoo!ショッピングなどのECサイトで購入できます。価格は19,800円です(※2024年11月時点・公式サイト参照)。
ソースネクストの公式サイトから製品登録を行うと、製品が動作しない際の返品ができる「安心サービス」やソフトウェア製品のダウンロードなど、各種サポートを受けられます。
また、製品に不満がある場合に本体代金が100%返金される「満足保証サービス」も。製品購入後30日以内であれば受けられるので、ぜひ試してみてくださいね。
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