話題のAIガジェットがすごかった!コミュニケーションが苦手な私が使って分かったことを語りたい【PLAUD NotePin 本音レビュー】
突然ですがみなさん、「AIボイスレコーダー」って知ってますか?
AI機能を搭載したボイスレコーダーなのですが、これが意外といい……!雑多な会話の要約、勝手にタスクリスト化、動画&ラジオの要約などなど、実はビジネスシーンだけじゃなく「日常生活をラクにしてくれる」秀逸なアイテムだったんです。
今回は、ウェアラブルなAI「PLAUD NotePin」を1週間使って分かった、いい点/惜しい点、日常での活用方法を本音レビューしていくので、ぜひ聞いてください!
本コンテンツの情報は公開時点(2025年5月13日)のマイベストの情報をもとに執筆しております。また、本コンテンツ内の価格情報はすべて税込みで表記しております。

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なにかと話題のAI。もう"未来のもの"じゃなくて、当たり前に"日常"に馴染みはじめてる!
2022年11月30日にオープンAIからChatGPTが一般公開されて以来、わずか2年半で爆発的に知名度を上げた「AIチャット」。画像生成や軽い検索に、仕事の効率化に、ちょこちょこ使ってるという人も多いはず!
ほかにも、GeminiやApple Intelligenceなど、AIサポートツールはどんどん身近に……!それ以外にもAI(人工知能)は、Web検索のパーソナライズや家電の「エコ運転」「お好み運転」など、気づいたらすでに日常に溶け込んでますよね。
……そんななか、最近気になっていたのが「AIが搭載された身に着けられるボイスレコーダーがある」という話です。
身に着けるAIレコーダー「PLAUD NotePin」が、なんかすごいらしい……!
ボイスレコーダーといえば、持ち運んでインタビューや会話などの音声を記録しておくためのツール。
ですが、AIボイスレコーダーは「ただ録音するだけ」でなく、録音した会話を自動で文字起こし。さらに、要約までしてくれるのが最大のポイントです!
すでにいくつかのAIボイスレコーダーが販売されていますが、いま気になっているのは2024年12月に発売されたPLAUD AIの「PLAUD NotePin」(販売価格:27,500円)。
いわゆる「ボイスレコーダー型」でなく、時計やペンダント・タイピンのように身に着けられる商品になっています。
「いかにもボイスレコーダーです」という雰囲気がなく、いつでもどこでも気軽に使えるというのがガジェット界隈での注目ポイントみたいですね。
でも、AIボイスレコーダーって日常で使うものじゃないよね?……そう、“私”にとってはマストだったんです!
みなさんのなかには「まぁ便利そうだけど、実際使いどころある?」「ビジネス用でしょ?」と思った人も多いはず。
たしかにプロモーションもそんな雰囲気なのですが、私自身は「仕事中に限らず日常もAIボイスレコーダーに助けてほしい!」と思っている人間なんですよね……。
というのも、私自身が文字起こしツールやAIボイスレコーダーに興味を持ったキッカケは「人の声がうまく聞き取れない!」「メモを取るのが苦手すぎる」という悩みがあるから。
聴覚に問題はないのですが、相手の声が音としては聞こえても言葉として認識しにくい「聴覚情報処理障害」なんです。さらに、ワーキングメモリー(入ってきた情報を一時的に脳に保管して簡単な操作をする機能)が弱いため、暗算やメモも一苦労……。
この"聴覚情報処理障害×ワーキングメモリー不足"というコンボが判明したときは、病院で「症状とうまく付き合っていきましょう」といわれて「直訳すれば、治らないってこと?詰んだのでは?」と困惑……。
そこから「自分でできないなら機能を外部化するしかないか」と興味を持ったのが文字起こしアプリやAIボイスレコーダーでした。これまでも「新しいのが出た!」「これイイらしい!」と聞くたびに気になって手を出してきた流れで、今回気になったのがPLAUD NotePinです。
しかし、ほとんどのPRやレビューは「ビジネスで超活用できます!」みたいな内容で、日常での使い勝手はイマイチわからず。
でも便利そうな雰囲気は感じるので、これはもう、自分で使ってみるしかない!
「PLAUD NotePin」は会話の聞き取りニガテ&メモがしんどい自分の救世主になってくれるのか⁉
ということで、1週間ほどPLAUD NotePinを使い倒して「日常生活でAIボイスレコーダーを身に着ける意味ってある?」「どんなことが楽になりそう?」をレビューしていきます!
果たして「えっ、なんか今聞き取れなかった……」「メモ間に合わない!」な人にとっての救世主になってくれるのでしょうか?
さっそく結論。1週間使ってみたら……“劇的”レベルではないけど会話のサポートには十分だった!
最初に結論から言うと、劇的に生活変わった!!とまでは行かないまでも、明らかに会話したり説明を聞いたりといった場面で「楽になった」という実感がありました。
使ってみた結果は……
- よかったポイント
- スムーズに録音できて“自分の一部”感アリ
- ゴミ屋敷のようだった脳内が整頓された
- メモを任せられるので会話に集中できた
- まとまらない考えも勝手に要約してくれた
- 惜しかったポイント
- リアルタイム文字起こしはできなかった
- 雑音が多いと文字起こし精度が低下する
- 時計型のリストバンド、ややダサめ……
でした。では、それぞれ具体的にはどうだったの?を掘り下げていきます!
【よかったポイント①】もはや“自分の一部”なスムーズさ!ワンタッチで即・録音
もはや、シンプルすぎて「ほんとに録音始まってる?」と心配になるレベルですが、本体のバイブレーションと点灯で感覚・視覚的に開始/終了を教えてくれるので安心です。
正直、文字起こし精度や要約機能だけなら似たレベルのアプリはありますが……“ウェアラブルデバイス”って、この「常に手元に準備されてる」感が強みなのね!と実感しました。
これまで文字起こしに使っていた「Notta」と録音開始までの手間を比べてみると……
Nottaはそもそもスマホアプリなので、録音し始めるときにはいったんスマホを出してアプリを開いて録音ボタンを押して……という手間がありました。
一方のPLAUD NotePinはデバイスをノールックで長押しするだけ。私はリストバンド型を使っていたので、感覚としては「手首に触れるだけ」のような自然さ&手軽さで即座に録音できました!
ちなみに、アクセサリはリストバンド以外に、ペンダントのように使えるネックストラップ・服に着けるタイプのクリップが付属。普段のファッションや好みに合わせて選べます。
突発的な会話でも“コレ覚えておきたい!”をすぐ残せるのがイイ!
こんな風に直感的に使えるからこそ、「今から会議を始めます」みたいな状況だけでなく、日常のふとした瞬間に「この情報ちょっと興味ある!」を逃さず録音できちゃいます。
たとえば、こちらは植物園を散歩しているときに、偶然通りかかったおじさんが桜のことを説明してくれたときの文字起こし。
いきなり始まりましたが、ちゃんと記録できています。しかも、録音したときは風の音や車の音など環境音もありましたがきれいに文字起こしされていました!
他人との会話を録音する際は、事前に相手の同意を得るようにしましょう。
ワンタッチで使えると録音する側が便利なのはもちろんですが、話す側としても「録音されてる感」が少なくて話しやすいですよね。
より自然な状態で話してもらうためにも、身に着けるボイスレコーダーはアリだなと感じました。
【よかったポイント②】ゴミ屋敷のようだった脳内が……文字ベースで整頓されてスッキリした!
取捨選択する余裕もなく「とりあえずしまっとけばなんとかなるかも!」と詰め込んでいるせいで、必要な情報もゴミ情報に紛れて一瞬で紛失しそうな散らかりようです(画像左のような感じ)。
でも、ここでAIボイスレコーダーを使うと文字起こしだけでなく要約もしてくれるので、脳内も右の画像のような感じにスッキリしました!
ためしに友人との雑談を要約してみたのがこちら。
AIは“論理的な”話の文字起こしと解析のほうが得意かな?と懸念していましたが、飼っている猫の特徴や雑談のなかでも複雑なやりとりなど意外と細かいところまでちゃんと要約してくれています。
これなら、内容が文字情報で入ってくるので「聞き間違いか正しいかわからないから捨てられない」みたいな情報も減って、すでに整頓された情報を頭に入れていく感覚。
長年、会話からあまり情報を拾えないまま“聞いてる風”を装ってやり過ごし、結局は後日「こないだ言ったじゃん」「ちょっとは真面目に聞いて」とチクチク言われていた私としては、あの頃からコレがあれば……と思ってしまうのでした。
もし、その場で聞き取れなかったとしても、次に話したときにこの要約が頭に入っていれば相手に「この人は前回の話をちゃんと聞いてた」と思ってもらえそうです。
流し見したテレビも、あとで内容確認できちゃう!
これまでは字幕の少ない番組って聞き取れない部分が多いので「ただ映像を見ながらなんとなくつけているだけ」だったのですが…。
偶然、食卓でPLAUD NotePinをオンにしたままテレビを見ていたら、勝手に聞き取ったニュースをまとめてくれていました!
これ、聞き取れない人だけでなく「出勤前のニュース、時事やトレンドが流れているけど眠いしごはん食べなきゃだし流し見しただけ……」なんてときにもいいかも。
要約を通勤の電車の中で眺めてみるもよし、昼ご飯を食べながら読んでみるのもよし。
もしくは、気になる話題が急に出てきたときだけ後でくわしく検索するために録音しておくのもイイですね!
【よかったポイント③】「ほったらかしでメモが取れる」安心感。会話に集中できるようになった!
こういうときは大抵、かろうじて聞こえた言葉を脳内でどうにか繋げつつ、紙に書こうとしつつ、相手の言葉を聞き取ることに必死になっている私。
でも結局、聞くことに必死で質問や提案もできず、気づけば話は終わり、メモ用紙には聞き取れた言葉がひらがなで5~6個だけダイイングメッセージのように残されているんです……。
あんなに必死にやったのに手元にはほぼ何も情報残っていないのむなしすぎる……しかも相手にも申し訳ない。ということで、AIと私で分担してみた結果がこちら!
こんな感じで、端的に「話した内容」「今後の予定」「私がやっておくべきこと」を分けてまとめてくれます!
細かい数値や日付まで入れて要約してくれるから、情報の取りこぼしも心配なさそうですね。
とりあえず、メモはPLAUD NotePinの要約に任せて、私自身はなるべく多くの情報を録音できるように「相槌」と「質問」に集中。
その結果、ひとまず必要な質問もいくつかはできて、もちろんNotePinはちゃんと内容を記録してくれていたので「これだ……話合いできてる!」という達成感が!
【よかったポイント④】考えがまとまらなくても、ボソボソつぶやけば勝手に要約してくれる
やってみたら意外とよかったのが、伝えたい要素はあるのに全く考えがまとまってくれないときのサポート。
手始めに、この記事を書くにあたって悩んだ「私の症状の伝え方」をまとめてもらいました。
普段は思いついたこともつなげようとしているうちに頭の中で消えかけてしまうので、すべて紙に書きだしていますが……これならつぶやいているだけでいけそう!
文章としてでなく「こういうことがあります」「原因はこうかも」「あと、これも」みたいな短文をダラダラと6分ほど言い続けていましたが……スッキリまとめてくれました!
スピーチなど、伝えたい要素が複数あるけど1つにまとめたいときのサポートや本を読みながらメモしたいときにもよさそうですね。
さらに、下の画像のようにタスク化×独り言の合わせ技もアリ。
目についた「やらなきゃいけないこと」を口に出すだけでタスクリスト化できちゃいました。冷蔵庫の中を見ながら買い物メモ、なんて使い方もいいかもしれませんね。
ぜいたくをいえば「これをカレンダーアプリに連携できたら……」と思ってしまいますが、今はまだ無理なようなので今後のアップデートに期待しましょう。
【ココが惜しい①】会話そのものの“字幕化”はムリだった……
しかし、結論としては残念ながら「今話していることをその場で可視化!」みたいな使い方はできませんでした。
と言うのもPLAUD NotePinは、そもそも録音デバイスの音声を文字起こしするために、スマホに転送する必要があるんです。つまり、一旦録音が終わらないと文字起こしは始められません。
下の画像は、別々のアプリを起動した状態で同じ文章を早口で読み上げて、読み終えた瞬間に画面をスクリーンショットしたもの。
やはり即時性と精度を両立できるツールはなさそうなので、しばらくは必要に応じて筆談用アプリとAIボイスレコーダーを併用か……というところですね。
【ココが惜しい②】ガヤガヤしている場所では文字起こし精度が低かった
一方、人の声でガヤガヤして話者同士の声がかぶるような軽めの会話をしているときは文字起こし精度が急激に低下。
これは、友人2人と雑踏の中を歩いて飲食店へ行き、これまた人が多く隣の席も近い店内で順番待ちをしているときの会話です。
左が文字起こしですが、もはや元の意味をとらえるのは難しい状態。普段の私の聞こえ方を文字化したようでちょっと親近感が持てますが、AIボイスレコーダーとしてはNGですね……。
コーヒーマシンや車などの「物音」は意外と問題ないですが、人の声は話者の声と混ざって文字起こしの妨げになってしまうようです。
ただ、この意味不明な文字起こしをもとにしているのに要約(画像右)が、何となく正しい意味にまとまっているのは不思議ですね……。
文字起こし精度を上げる方法もあります
じゃあ、周りがうるさいときはどうしようもないのか?というところですが、「マイクゲイン」が調整できるようです。
マイクゲインとは「拾った音をどれくらい増幅するか」の尺度で、あげれば小さな声でもとらえやすくなり、逆に下げれば近くの音だけを拾うのでガヤガヤ対策になりそう。
また「いつも誤変換してしまう言葉がある」といったときは、業界用語集の登録でも文字起こし精度が上がりそうです。
【ココが惜しい③】腕時計タイプ、ちょいダサかもしれない……
誰に聞いても「うん、それは思った」といっていたので、おそらく私だけの感覚ではないでしょう。Apple Watchみたいに、有料でいいからいろんなベルトに替えられたらうれしいですね!
(とはいいつつ、胸部よりも手首に着けたほうが自分と相手の声が均等に録れそうな気がして、リストバンドタイプを愛用しています。)
結論:ワケありでコミュニケーション苦手な私には、超ありがたい存在でした!
意外と日常生活で使える場面が多かった「PLAUD NotePin」。気軽に使えるのでAIボイスレコーダーを使う機会そのものが増えて、さらに「会話するとき気が楽になった」「会話の内容がちゃんと把握できる!」という実感も得られました。
届いてすぐ部屋で使ってみた時点では「要約や文字起こしの精度は今まで使ってたNottaと変わらず良い感じ。あとは使いやすさ次第だな」と様子を見ていた私でしたが……。
使えば使うほど「ウェアラブル」&「ワンタッチで録音開始」の恩恵が身に染みる!
日常生活で使うからこそ、突発的な場面でも使いやすいことや、相手に違和感や緊張感を与えない快適さはかなり重要ですね。
たった1週間のうちに、この使いやすさ&便利さが日常化して「私の相棒、最終的には返却するんだよね」「明日から無いの?」と名残惜しい気持ちに……。
結局は、検証が終わってすぐに2万超えの本体を自腹で即買い。現在も便利に使っています!
こんな人におすすめ!
実際購入するかどうかは個人の「困ってる度」や仕事内容などにもよると思いますが……PLAUD NotePinは下記のような人におすすめです!
- 会話中の聞き返し・聞き逃しが多い人
- 仕事や趣味でメモを取る機会が多い人
- 話を整理しながらメモを取るのが苦手な人
- 話したことをなんでも文字化しておきたい人
- 雑談しながらアイディア出ししたい人
- 手でメモるのがめんどうな人
「直感的に使えるAIボイスレコーダー、探してた!」という人はもちろんですが、「まったく興味なかったけどアリかも……」と少しでも思った人は、ぜひ使ってこのスゴさ体感してみてほしいです!
ちなみに、ボイスレコーダー・ICレコーダーを比較検討したいという人は、15商品を使い比べた以下のコンテンツも参考になるかも。PLAUD AIの別モデル「PLAUD NOTE」も紹介されているので、要チェックです。
(執筆/マイべマガジン編集部・都丸晴菜)