ニコン ACULON T02をレビュー！クチコミ・評判をもとに徹底検証

見やすさでは、まずまずの評価を得ました。とくに色ずれともいわれる色収差や、ピント合わせの際の像面湾曲については満足度が高く、一般用途であればほとんど気になりません。中央部分7割程度であれば解像度は十分でした。

コントラストもほぼ問題なく、肉眼と比べるとやや白っぽく見える程度です。「もう少しよく見えればさらに満足度が高く感じられる」という意見はあったものの、エントリークラスとしては解像度が高く、かなりしっかり見える印象でした。

視界の広さも良好でした。双眼鏡を覗いたときの視界の広さを角度で表した「見掛け視界」は旧JIS規格で50.4度・新JIS規格で47.5度。小型の双眼鏡としては、一般的な規格です。

ハイエンドモデルになると、見掛け視界が60度以上で迫力や臨場感が段違いになる場合も。そこまでの臨場感こそないものの、見え方に不満を感じることはないでしょう。

眼幅調整幅については良好です。モニターからは「調整できる幅が狭いので人によるかも」との声が聞かれましたが、全員がちょうどよい位置を見つけられました。ただし、軽く動かせるため、ズレやすいと感じた人もいます。

覗いたときの迫力は、「不満ではないが大きな感動を感じられるほどの臨場感はない」との意見が大半でした。ネット上の口コミで「眼鏡だと使いにくい」とあったとおり、「視野がかなり狭く、目標物が小さくなる」との回答も。眼鏡がないと見えない人は、やや調整がしにくい印象です。

アイレリーフは10.3mmとやや短め。ほとんどのモニターが「まつげが当たる感覚があるが気になるほどではない」との回答です。まつげが長い人やアイメイク次第では、気になる場合もあるでしょう。

目へのフィット感は、モニター全員が小さめとコメント。人によっては異物感や、骨にあたる感覚を常に感じてしまいます。「覗くところが小さくて視界が悪く感じる」と使用感についてはやや評価を下げました。

サイズは、高さ87×幅104×厚さ34mmとコンパクト。本体重量も195gと、標準的な双眼鏡の重さ300gより軽量です。レンズ径が大きくよく見えるハイエンドモデルだと、500g近い重さのものも。気軽に持ち歩くなら、ちょうどよい商品といえます。

付属のネックストラップで首からかけておき、手に取って覗き続けても疲れにくい重さです。小さめのバッグにも入れられるので、荷物が多くなりがちな遠征時にも重宝しますよ。