質と量にこだわったテキストや高い合格率が魅力の宅建通信講座、LEC。講師陣の熱心さや説明のわかりやすさが評判を集める一方で、インターネット上では「費用が高額になる」「モチベーション維持が難しい」など気になる口コミもあり、受講をためらっている人もいるのではないでしょうか。
今回はその実力を確かめるため、以下の3つの観点で検証しました。
さらに、初学者でもはじめやすく受講料も安い、ほかの宅建通信講座とも比較。検証したからこそわかった、本当のメリット・デメリットを詳しく解説していきます。カリキュラムの詳細や割引制度も調査したので、宅建通信講座選びに迷っている人はぜひ参考にしてくださいね。
高校時代に個別指導塾の講師を務めた経験から教育に興味を持ち、青山学院大学に進学後は教育学を専攻、中学校・高等学校の教員免許を取得し、大学在学中に放課後児童クラブ施設・児童養護施設でのアルバイトや、NPO法人「Learning for All」でのボランティア活動など、様々な教育活動にも専念していた。 大学卒業後mybestに入社、教育関連サービスを専門にガイドを担当しており、東進ハイスクールや早稲田アカデミーなどの学習指導塾から、「スタディサプリ」「スタディング」などオンライン英会話スクール・資格試験対策講座まで徹底的に検証し、自身の教育機関での実体験と知識を活かしコンテンツを企画制作している。
すべての検証は
マイベストが行っています
良い
気になる
モニターからは、「条文がかみくだかれていて内容を理解しやすい」「イラストや図解もあり視覚的にもわかりやすい」など、理解を後押しする細かな配慮が好評でした。専門家からも「出題範囲の精度をほぼ網羅できている」という意見があり、トレンド性・専門性も高い印象。これ1冊で合格を狙えるでしょう。
スキマ時間を有効活用できる機能も充実。比較したすべての講座がスマホでの映像授業や倍速再生に対応していましたが、LECの映像授業はダウンロードできるため、Wi-Fi環境がなくても視聴できます。加えて、スマホでテキストを見たり、問題演習ができたり、映像授業に付箋をつけられたりと、検証した項目を網羅していたのはLECのみでした。
学習サポートは、比較したほかのサービスよりも一段階上の充実ぶり。回数無制限で質問できるほか、受講生同士で質問・相談の共有ができる「教えてメイト」など、挫折しにくい仕組みを提供。学習進捗をほかの受講者と比べたり、スケジュール機能があったりと、はじめて資格を取る人が学習を進めやすい環境が整っています。
「費用が高額になる」との口コミのとおり、初学者向け「パーフェクト合格フルコース」は137,500円と比較したサービスの平均より45,000円ほど高額でした。とはいえ、テキストの質やサポートの充実ぶりは申し分なし。一発合格を目指すならぜひ検討してほしい宅建士講座です。
<おすすめな人>
<おすすめできない人>
LECは、法律系の資格取得予備校である東京リーガルマインドが運営する通信講座。1985年以来30年以上の宅建士指導実績を誇り、培ったノウハウで得点に直結するカリキュラムを提供しています。独学用のテキストや予想問題集・アプリつき問題集なども評判で、業界でも存在感を放つ予備校です。
模擬試験のクオリティにもこだわっており、全国28か所以上の実施会場で大規模実施を行えるのが強み。複数回にわたって本番さながらの臨場感や緊張感を体験できるほか、自宅で受験できる無料模試、「0円模試」も実施しています。
一般合格率が15~18%といわれる宅建ですが、LEC受講生の宅建士試験合格率は74.4%(※)。実力派の講師陣によるわかりやすい講義で着実に力をつけられます。面白くわかりやすい講義で定評のある、水野健講師の講義を受けられるのも人気の要因です。
2023年度向け宅建士試験対策コースに含まれる全国公開模試をすべて受験した人のうち、模試正答率60%以上の人を集計したもの。模試試験のみの受講生や単科受講生、教材購入者などは含まれない。2024年1月5日現在
宅建試験は例年10月の第3日曜日に実施されるのが原則。学習期間を1年程度取れるなら初学者向け講座、半年程度で合格を目指すなら短期学習者向け(速習)講座から選ぶのがおすすめです。各講座の価格とともに、学習期間もあわせてチェックしてみてください。
<直前パック・模試シリーズ>
<模試シリーズ>
<初学者向け講座>
<学習経験者向け講座>
今回はLECを含む人気の宅建通信講座を実際に調査して、比較検証を行いました。
具体的な検証内容は以下のとおりです。
LECを調査したところ、主に5つのメリットがありました。ここでは、テキストのわかりやすさや網羅性、充実の学習サポートなど、よい点を1つずつ解説していきます。受講を検討している人はぜひチェックしてみてください。
LECのテキストは、わかりやすさの検証で文句なしの高評価です。不動産業や宅建の知識がないモニター7人にLECの初学者向け<パーフェクト合格フルコース>のテキストを読んでもらったところ、「わかりやすい」との声が続出しました。
各章の冒頭には、学ぶ内容や絶対に押さえるべきポイントを記載。事前に内容をイメージできるため、モニターからは「取りかかりやすい」と評判です。本文には適度にイラストや図が配置されており、視覚的にもわかりやすい印象でした。
一方、大手資格予備校の「TAC」のテキストは説明が硬いうえにモノクロのため、モニターから頭に入りにくいとの指摘が。その点、LECのテキストはややこしい条文を嚙み砕いて説明している箇所もあり、受講生が迷わないよう細かな配慮が感じられます。
モニターのなかには、「勉強するならこのテキストで頑張りたい」と感じた人も。以下にモニターのコメントを紹介するので参考にしてみてくださいね。
<テキストのわかりやすさについてのモニターコメント>
コメントは一部抜粋
宅建講師の田中嵩二(謙次)さんがモニターと同じテキストを確認したところ、「出題範囲となっている制度をほぼ網羅できている」と高評価。必要な知識を漏れなくインプットでき、効率よく合格を目指せそうです。
検証当時、2023年度の改正点を省略している箇所が一部あったものの、出題範囲はほぼ網羅。本試験で知らない問題が出て戸惑う可能性が低いでしょう。「民法の条例も明示されている」として、解説も専門性が高いものでした。
ちなみに、比較したほかの講座では、モニターと専門家の両方から好評を得たテキストはありませんでした。わかりやすさと専門性を兼ね揃えているLECのテキストはかなり質が高いといえます。
なお、比較したほかのサービスでも、倍速再生ができる点も含めてすべての講座でスマホでの映像授業が提供されていました。ただし、映像授業がダウンロードできたのは9サービス中7サービス。映像授業の付箋機能も、一部のサービスにしかありません。
検証でのチェック項目をすべて満たしていたのはLECのみで、かゆいところに手が届く学習機能が備わっているのが強み。とくに、映像授業はあらかじめダウンロードしておけばWi-Fi環境がなくても視聴できるので、通信費が気になる人は要チェックですよ。
<検証結果>
学習スケジュールの作成機能・モデルスケジュールの表示・カウントダウン機能など、フォロー機能も充実。はじめて資格を取る人や、通信講座の進め方が不安という人も学習ペースをつかみやすいでしょう。
「モチベーション維持が難しい」との口コミはありましたが、学習コミュニティでは累計学習時間をほかの受講生と比較できる機能を搭載。お互いの頑張りが可視化されるので、モチベーションアップにつながりますよ。
比較したほかのサービスも、基本的には学習サポートが手厚い傾向がありました。質問サポートも全サービスにありましたが、回数が無制限だったのは9サービス中4サービスのみ。回数制限があるor有料制の講座よりも、積極的に質問できるでしょう。
<検証結果>
LECはテキストの質の高さや学習サポートの手厚さなど、たくさんのメリットがある反面、気になるのは費用です。ここでは、ほかのサービスの費用との比較もふまえて解説します。
結論からいうと、受講費用は宅建士の通信講座としては高めです。検証にあたり実際に申し込んだ初学者向け<パーフェクト合格フルコース>の費用は137,500円。比較したサービスの平均価格91,908円よりも45,000円以上高いことがわかりました。
比較したなかで10万円を下回ったのは9講座中5講座。安いものは2万円程度で受講できる一方、15万円を超える講座もあります。とはいえ、安い講座はテキストのわかりやすさや網羅性で上位商品におよばず、合格を目指しにくい印象を受けました。
その点、LECの費用は口コミどおり高額ですが、テキストの質や学習サポートの充実度は申し分なし。コストと合格の目指しやすさを天秤にかけ、申し込むか検討しましょう。
初学者向け講座の受講料 | パーフェクト合格フルコース受講料:143,000円 |
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良い
気になる
割引制度あり | |
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講義時間数の合計 | 145時間 |
主な講座の受講料 | パーフェクト合格フルコース:128,700円~、再チャレンジ合格ベーシックコース:121,550円~ |
講座開始時期 | 2025年12月~ |
Web教材対応デバイス | パソコン、スマホ |
授業の倍速視聴可能 | |
1講義あたりの時間 | 2時間30分 |
過去問対策あり | |
問題演習あり | |
模試あり | |
学習経験者向け講座あり | |
合格お祝い金あり |
LECは、初学者でもわかりやすく網羅性が高いテキストと、スマホでどこでも学習できる手軽さ、充実の学習サポートなど多くのメリットがありましたが、費用面で高いと感じる人もいるでしょう。
ここでは、LECが向いていない人におすすめの宅建通信講座をご紹介します。
クレアールは、受講費用を抑えたい人にとって候補になる宅建士講座です。初学者向けの「2023年合格目標 完全合格パーフェクトコース」の通常時価格は59,800円で、比較した他社講座の平均よりも32,000円も安いという結果に。コスト面ではかなりはじめやすい価格設定です。
テキストの網羅性も高く、専門家からは「2023年に法改正された部分も含めて出題範囲を網羅している」と絶賛されました。専門性とトレンド性も問題なく、この1冊で身につけるべき知識をすべてカバーできるでしょう。
一方で、モニターからの反応はいまひとつ。「専門用語に関する補足が薄い」「理解に時間がかかる」など、初学者には難解な文章がややわかりにくいのがネックです。とはいえ、回数無制限の質問サポートがあるため挫折しにくい体制は整っています。
スマホでテキストの閲覧や映像授業の視聴もでき、スキマ時間で学習しやすいのも魅力。費用を抑えて合格をつかみとりたい人におすすめできます。
ユーキャンは楽しく学べることをウリにしているため、わかりやすさ重視の人におすすめです。テキストは文字が大きく、豊富なイラストや図解はフルカラー。視覚で理解しやすく、はじめて法律を学ぶ人も手を出しやすいでしょう。
文章がやわらかく、わかりやすい点が初学者のモニターから好評でした。一方で、専門家は「これだけでは合格できるだけの内容が網羅されていない」と内容の薄さを指摘。深い知識はほかのテキストで補う必要があります。
質問サポートは1日3回・映像授業をダウンロードできないなど、学習サポート体制にはやや物足りなさがあります。とはいえ、「宅地建物取引士講座」の受講費用は63,000円と比較したサービスの平均よりも29,000円ほど安いため、わかりやすさ・安さを期待する人は検討してもよいでしょう。
パーフェクト合格フルコースの対象者は、「限られた時間でしっかりと基礎から学びたい」「直前期は自分のペースで勉強したい」人。コースには直前講座が含まれないため、自分のペースで過去問をやり込みたい人に向いています。
講師陣は、宅建士受験指導歴20年以上というベテラン揃い。「講義(理解)→演習(復習)→暗記(定着)」という効率的な学習プログラムで、知識の定着をはかります。もちろん、スキマ時間で学習できるスマホ講義や、回数無制限の質問サポートにも対応していますよ。
以下に、カリキュラムと使用教材をご紹介します。
分野別!これだけ演習総まとめ講座(全3回)
スーパー合格講座の各分野終了時に、演習を行いながら総まとめ。WebまたはDVDによる提供◯✕式の演習問題で、さらに定着をはかる
全日本公開模試(基礎編)(全2回)
全日本公開模試(実践編)(全3回)
ファイナル模試(全1回)
<各種割引価格:通信講座>
一般価格|137,500円(Web)/159,500円(DVD)
このほか、企業研修などの団体受講による特別割引制度、オンラインショップで使える割引クーポンなども用意されています。該当する割引制度があるなら忘れずに申請してくださいね。
なお、パーフェクト合格フルコースは教育訓練給付制度の対象です。教育訓練給付金の支給条件は、雇用保険の被保険者であった期間が3年以上あること(※)。受講料の20%(最大10万円)が返ってくるので、該当するならぜひ利用してくださいね。
離職中も支給対象。離職から1年以内に受講開始する必要がある
妊娠・出産・疾病などを理由に30日以上受講を開始できない場合、適用対象期間が延長されることがある
Webでの「おためしWeb受講」「Web講座説明会」もそれぞれ無料です。こちらは好きなときにいつでも視聴できるので、気軽に試せますよ。
なお、受講相談説明会の当日に申し込むと、一般価格より5,000円割引になるのでお得です。
講座を受講後、3年以内に宅建士試験を受けると50点中5点免除される仕組みです。詳しくはLECの公式サイトで確認してくださいね。
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