パワフルな暖房性能が人気の、リンナイ ガスファンヒーター プロパンガス SRC-365E。「急速に暖まるのがよい」「操作が簡単」などの口コミを見かけますが、実際のところどうなのか気になりますよね。
今回はその実力を確かめるため、以下の4つの観点で検証した結果をふまえたレビューをご紹介します。
さらに、各メーカーの新商品や売れ筋上位など人気のガスファンヒーターとも比較。検証したからこそわかった、本当のよい点・気になる点を詳しく解説していきます。ポイントや送料を考慮した価格比較も行いましたので、ガスファンヒーター選びに迷っている人はぜひ参考にしてみてください。
ダイソンの派遣販売員として、ケーズデンキなど家電量販店で掃除機の接客・販売を2年間担当した経験を持つ。マイベストへ入社後はその経験を活かし空気清浄機・除湿機・オイルヒーター・スティッククリーナーなど季節家電・空調家電や掃除機をはじめ白物家電全般を専門にガイドを担当し、日立やシャープ、パナソニックなどの総合家電メーカーから、ダイニチ工業・Sharkなどの専門メーカーまで、150以上の家電製品を比較検証してきた。毎日使う家電製品だからこそ、本当によい商品を誰もが簡単に選べるように、性能はもちろん省エネ性能やお手入れのしやすさまでひとつひとつ丁寧に確認しながらコンテンツ制作を行う。
すべての検証は
マイベストが行っています
目次
良い
気になる
リンナイ プロパンガス SRC-365Eは、部屋を素早く暖められるものの、室温を維持しにくいのがネック。実際に約4畳の部屋で30分稼動させると、室温は設定温度の20℃を大幅に上回る28.94℃まで上昇しました。30分後も本体の表示温度は21℃のままだったため、温度センサーの性能が低いといえます。室温をキープしやすかったノーリツの商品に比べて、リンナイはどれも部屋が暑くなりやすい傾向でした。
常にフルパワー並みの運転なので、光熱費がかさみやすいのも難点。1時間あたりのガス代は運転開始直後で約105円とかなり高額でした。比較したプロパンガスタイプが室温安定後に平均約54円(※2024年10月時点)まで下がったのに対し、室温安定後も約93円と高め。30分ごとに設定温度を下げる省エネ機能つきですが、そもそもセンサーが正確ではない点で懸念が残ります。
一方、速暖性の評価は優秀でした。約4畳の恒温恒湿室内で電源を入れると、わずか8分50秒で室温が12℃から18℃までアップ。比較した全商品の平均が約12分23秒(※2024年10月時点)だったなか、部屋をすぐに暖められます。真冬の時期でも重宝するでしょう。
使い勝手も良好です。おはようタイマー・おやすみタイマーは、点火・消灯したい時間を逆算して設定するタイプ。時刻をそのまま入力できるタイプより手軽さには劣りますが、実使用で困ることは少ないでしょう。前回の設定を記憶できるメモリ機能も便利。比較した多くの商品と同様にリモコンは付属していませんが、操作でとくに難しい点はありません。
築5年以内の木造住宅なら15〜22畳まで対応しており、リビングにも使いやすいでしょう。同じ畳数の商品には4万円前後のものも多かったなか、2.2万円(※2024年10月時点)ほどと手頃な価格も魅力です。しかし、室温を適切に維持できずガス代も高くなりがちなので、効率よく暖まりたい人はほかの商品を検討してください。
<おすすめな人>
<おすすめできない人>
実際にリンナイ ガスファンヒーター プロパンガス SRC-365Eと比較検証を行った商品のなかで、総合評価1位を獲得したベストバイのガスファンヒーターと、各検証でNo.1を獲得した商品をピックアップしました!
リンナイ ガスファンヒーター プロパンガス SRC-365Eの購入を迷っている人はぜひチェックして、自分にとってのベストバイのアイテムを見つけてみてくださいね!
ノーリツ
すぐ暖まるうえに省エネも可能!暖房器具として理想的な1台
そもそもガスファンヒーターとは、エアコンや石油ファンヒーターよりも暖まるスピードが速いのが魅力の商品。わずか数秒で温風を吹き出すので、寒い地方にお住まいの人にもおすすめです。ただしガスを使用するため、使用にはガス栓が必須なこと・定期的な換気が必要なことを押さえておきましょう。
今回ご紹介するのは、リンナイのガスファンヒーター プロパンガス SRC-365Eです。部屋を素早く暖められる急速暖房機能を搭載し、点火と同時にパワフルに運転開始。自分の足元や周辺だけに温風を届ける、スポット暖房モードもついています。部屋の温度に応じて自動で設定温度を下げる気くばりエコ機能も備え、「エコと快適さを両立する」と謳われていますよ。
販売元のリンナイは、給湯機器や厨房機器などを手がける熱エネルギー機器メーカー。ガスファンヒーターも、リンナイと住宅設備機器メーカー・ノーリツの2社のみで製造を行っています。
不完全燃焼防止装置・転倒時ガス遮断装置・ロックスイッチ・フィルターサインなど、安全性に配慮された機能も備わっています。対応するガスの種類は、プロパンガス(LPガス)。同じ型番で都市ガスタイプもあるため、事前に自宅のガスがプロパンガスに対応しているかをチェックしてください。
サイズは高さ440×幅440×奥行150mm、重量は6.3kg。築5年以内であれば、木造で22畳・コンクリート造で30畳までの広い部屋に対応していますよ。詳細なスペックは、以下のとおりです。
今回はリンナイ ガスファンヒーター プロパンガス SRC-365Eを含む、人気のガスファンヒーターを実際に用意して、比較検証レビューを行いました。
具体的な検証内容は以下のとおりです。
速暖性の評価は、比較したなかでもかなり優秀です。室温12℃・湿度40%・設定温度20℃・約4畳の恒温恒湿室で運転した結果、18℃に到達するまでの時間はわずか8分50秒。全体平均の約12分23秒(※2024年10月時点)を大きく下回るスピードを記録しました。
比較した結果、プロパンガスのほうが暖まりやすい傾向がありましたが、本商品はそのなかでも速暖性が高いといえます。真冬の時期でも、帰宅後にすぐに部屋を暖められるでしょう。
なお、メーカー記載の最大適用畳数は木造で11畳・コンクリートで15畳です。ただしこれは40〜50年前の断熱性が低い住宅を基準としているため、最近の断熱性の高い家であれば、20畳以上の広いリビングでも十分な暖かさが期待できますよ。
使い勝手のよさも良好です。タイマー機能は起床前に部屋を暖める「おはようタイマー」と、就寝後に自動で電源を切る「おやすみタイマー」の2種類を搭載。おはよう/おやすみスイッチを押し、時間を設定するだけと操作も簡単でした。
タイマーの時間は、何時間後に点火・消灯するかを逆算して設定するタイプ。比較したなかには時刻を指定できる手軽なタイプもありましたが、こちらも操作をするうえで大きな手間はかからないでしょう。
設定時間は記憶できるので、毎回入力する必要がないのも魅力。比較したほとんどの商品と同様、リモコンは付属していません。
ECサイトで22,000円ほど(※2024年10月時点)と、値段の安さも魅力のひとつです。比較した同じ畳数の商品には40,000円前後のものが多かったのに対し、リーズナブルに購入できますよ。
リンナイ ガスファンヒーター プロパンガス SRC-365Eにはたくさんのよい点がある反面、気になった点もありました。購入を考えている人は、しっかりリサーチしておきましょう。
室温を維持できず、設定温度よりもどんどん高くなっていくのがネック。恒温恒湿室にて18℃に到達したあとの温度を計り続けたところ、12分後の平均室温は25.24℃まで上昇。設定温度の20℃を大きく超え、比較した全商品の平均約22.23℃(※2024年10月時点)をも上回りました。
その後も温度は上がり続け、30分後の平均室温は28.94℃に到達。検証終了時点では、本体の室温表示は21℃だったのに対し、周囲の室温は30〜33℃と大きな誤差が発生しました。
サーモカメラで見ても部屋全体がかなり暑くなっていることがわかります。必要以上に暑くなることで、快適に過ごしにくい可能性があるでしょう。
比較した結果、設定温度前後でパワーをセーブできた商品はほとんどがノーリツのものでした。対してリンナイは本商品を含む多くの機種で暑くなりすぎる傾向が。過ごしやすい室温をキープしたいならノーリツの商品をチェックしてみましょう。
なお、ガスファンヒーターは燃焼により一酸化炭素が発生するため、1時間に1回は換気をするよう気をつけて使用してくださいね。
温度センサーの性能が低いためか、フルパワーで運転し続けることでガス代がかかりやすい点も気になりました。1時間あたりのガス代は運転開始直後で約105円と、エアコンのフルパワーと同レベル。比較した全商品の平均が約70円(※2024年10月時点)だったなか、かなり高めでした。
室温安定後のガス代も1時間あたり約93円と、検証トップクラスで高額でした。こちらも比較した都市ガスモデルの平均が約31円・プロパンガスモデルの平均が約54円(※2024年10月時点)だったことをふまえると、気兼ねなく使えるとはいえません。
検証の結果、プロパンガスは都市ガスよりも高くなりがちな傾向がありましたが、そのなかでも本品はとくに高い印象。省エネ機能は搭載されているものの、うまく燃焼をセーブしにくい懸念もあります。ガス代を気にせずに使い続けたいなら、ほかの商品を選びましょう。
今回のガス代は、関東局の平均価格を参考にして算出しています。プロパンガスの価格は自由料金制のため、契約するガス会社によって料金が異なります。ガス会社を見直すことも重要ですが、そもそもガス代が高くなりにくいガスファンヒーターを選ぶのがおすすめです。
築5年以内の家の適用畳数目安 | 木造15〜22畳まで、コンクリート22〜30畳まで |
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対応するガスの種類 | LPガス |
最大適用畳数の目安(木造) | 11畳 |
最大適用畳数の目安(コンクリート) | 15畳 |
省エネ機能 |
良い
気になる
本体幅(公称値) | 44.0cm |
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本体奥行(公称値) | 15.0cm |
本体高さ(公称値) | 44.0cm |
本体重量(公称値) | 6.3kg |
おやすみタイマー設定方法 | タイマー式 |
スポット暖房の種類 | スポット暖房 |
スイング機能 | |
フィルター掃除サインあり | |
自動消火時間 | 3/5/8時間 |
過電流防止装置 | |
急速暖房機能 | |
停電時安全装置 | |
不完全燃焼防止装置 | |
転倒時ガス遮断装置 | |
立ち消え安全装置 | |
イオン機能 | |
空気清浄機能 | |
過熱防止装置 |
※ランキングは、購入時に取得できるポイントを考慮した実質価格で作成しています。
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(295件)
ここからは、リンナイ ガスファンヒーター プロパンガス SRC-365E以外のおすすめ商品をご紹介します。
ノーリツのGFH-4007Sは、比較したプロパンガス対応商品のなかでも、効率よく部屋を暖められるのが魅力。運転開始からわずか8分20秒で足元の温度が12℃から18℃までアップし、設定温度に到達したあとはパワーダウンしながら30分間室温をキープし続けました。
ガス代も運転開始直後が1時間あたり約99.1円・15分後は約34.6円と、比較したプロパンガス対応商品としては安く抑えられました。温度センサーがしっかり働いていたので、省エネ効果も期待できるでしょう。オン・オフのタイマー機能もあり、冷えが気になる就寝後・起床前にも使いやすいですよ。
築5年以内なら、木造住宅で14~20畳までの部屋に対応。価格もECサイトで約25,000円(※2024年10月時点)と安く、コストパフォーマンスにも優れています。
ノーリツのプロパンガス GFH-5803Sは、築5年以内の木造住宅なら30畳まで対応可能。広い部屋でもちょうどよい暖かさをキープしたい人にうってつけです。
足元の温度は、9分ほどで12℃から18℃まで上昇し、速暖性の評価は上々。設定温度の20℃もキープしやすく、暑くなりすぎることもありませんでした。ガス代は運転開始直後が1時間あたり約142円と比較したなかでは高めだったものの、室温安定後は約33円とかなり抑えられたのも魅力です。
大型な分、価格はECサイトで5万円弱(※2024年10月時点)と比較したなかでは高額。しかし、ガス代をセーブしながら広い範囲を暖めたい人はぜひ候補に入れましょう。
リンナイ ガスファンヒーター プロパンガス SRC-365Eの取扱店舗は、Amazonや楽天市場・Yahoo!ショッピングなどのECサイトです。購入の際は「プロパンガスタイプ」を選んでくださいね。
取扱説明書に同封の用紙で所有者登録をすれば、通常1年の保証期間が3年に延長されます。こちらもあわせて確認してください。
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