遠投性に優れ、河川やサーフでの釣りに適していると謳うシーバスロッド、メジャークラフト ファーストキャスト シーバス FCS-962ML。インターネット上のインプレでは「初心者でも使いやすい」「軽くて振りやすい」と評判です。しかし「グリップが細く持ちにくい」などの口コミも存在するため、購入を迷っている人もいるのではないでしょうか?
今回はその実力を確かめるため、以下の3つの観点で検証・レビューを行いました。
さらに、各メーカーの新商品や売れ筋上位など人気のシーバスロッドとも比較。検証したからこそわかった、本当のメリット・デメリットを詳しく解説していきます。ポイントや送料を考慮した価格比較も行いましたので、シーバスロッド選びに迷っている人はぜひ参考にしてみてください。
釣り歴は15年以上。投げ釣りやフカセなどの堤防からできる釣りをはじめ、ルアーフィッシングや船でのエサ釣りなどの幅広い釣りを経験してきた。釣りジャンルのYouTube出演や雑誌取材を多数経験後、自身も釣りに関するコンテンツのライターとして活動中。メインのカワハギ釣りでは、トーナメント大会に出場し決勝ステージ進出の経験もある。現在はmybestにて釣りジャンルのコンテンツ制作に注力し、ユーザーファーストを重視して正確で分かりやすい企画制作に日々努めている。
すべての検証は
マイベストが行っています
目次
メジャークラフト ファーストキャスト シーバス FCS-962MLは、リーズナブルに購入したい入門者にぴったりのモデル。価格はECサイト経由で5,000~6,000円程度(※執筆時点)と、比較した商品内でも非常に手頃です。重さも127gと軽量で、全商品の平均約151g(※執筆時点)を大きく下回りました。「軽くて振りやすい」との口コミにも納得です。
投げやすさも良好。やや持ち重りするものの、実際に使ったモニターからは、「飛距離・感度・コントロールがよい」などの声が挙がりました。ただなかには「グリップが細く持ちにくい」との口コミ同様の意見や、「飛距離がやや伸び悩んだ」などの声も。軽い力で遠投しやすかったモデルと並ぶと、中上級者には物足りない可能性があります。
感度も総合的には悪くないものの、モニターの好みは分かれました。ルアーをゆっくり巻くと振動が伝わりにくいため、海底に潜む魚を狙うシーンには向きません。比較したほかの商品には、グリップからも振動が伝わり、ロッド全体で変化を把握できたものもありました。
軽量かつリーズナブルな価格で、これから釣りをはじめる初心者には扱いやすい本商品。とはいえ、感度・投げやすさともに上位商品には差をつけられ、中上級者には物足りない可能性があります。変化を把握しやすく快適にキャストできるものがほしいなら、ほかのモデルも検討してみてください。
そもそもシーバスロッドとは、海や汽水域に生息するスズキ(別名:シーバス)を釣るのに適した釣り竿のこと。シーバス釣りに使うルアーを扱いやすいよう設計されています。シーバス釣り以外にもチョイ投げやサビキ釣りなど幅広い釣りに流用できるので、海釣りをこれからはじめる人の入門用ロッドとしてもおすすめですよ。
今回ご紹介するファーストキャスト シーバス FCS-962MLもそのひとつ。誰もが手軽にルアーフィッシングを楽しめる「心地よい使用感」をコンセプトに作られたモデルです。徹底的に無駄を省き、初心者でも扱いやすく中上級者のセカンドロッドにもぴったりとアピールしています。
販売元のメジャークラフトは、ロッドやルアーなどさまざまな釣具を販売している総合メーカー。初心者でも手を出しやすいリーズナブルなモデルから上級者でも満足できるハイエンドモデルまで、幅広く販売しています。
全長は9.6フィートで、2本を継ぎ合わせる2ピースモデル。2ピースながら接合部にマットフィニッシュジョイントを採用しており、ズレにくいのが特徴です。ロッドの中央から曲がるレギュラーファーストアクションの仕様で、1ピースモデルと遜色ないしなやかな曲がりを実現しているとアピールしています。
適合ラインは8〜14lb、適合PEラインは0.8〜2.0号です。硬さはML(ミディアムライト)で、10〜30gと幅広い重さのルアーを扱えます。遠投性能や感度に影響するガイドには、Fuji製Oリングガイドを採用。グリップは高感度・高密度のEVA製で、握り心地も良好と謳っていますよ。
「ファーストキャスト シーバス」シリーズには、今回ご紹介するFCS-962MLのほかに、5種類の長さ・硬さのモデルがラインナップ。それぞれの特徴は以下のとおりです。
<シリーズ展開>
ファーストキャストでは、シーバスシリーズのほかにショアジギングシリーズ・エギングシリーズなども展開しています。チャレンジしたい釣りにマッチするシリーズから、使いやすい長さ・硬さのモデルを選んでくださいね。
今回はメジャークラフト ファーストキャスト シーバス FCS-962MLを含む、シーバスロッド全23商品を実際に用意して、比較検証レビューを行いました。
具体的な検証内容は以下のとおりです。
まずは、軽さの検証です。はかりを使ってシーバスロッドの重量を計測し、「軽量で楽に振り抜きやすく、ルアーもコントロールしやすい商品」を高評価としました。
計測したところ、重さは127gと比較した商品のなかでもトップクラスの軽さ。全商品の平均約151g(※執筆時点)を大きく下回り、「軽くて振りやすい」との口コミにも納得です。
グリップから先端まで細く、軽快に取り回せるでしょう。長時間の釣りや、歩いて釣り場所を探るランガンスタイルにもぴったりですよ。
次は、感度の検証です。
シーバスロッドでシーバスを年間5匹以上釣ったことがあるモニター5名が、実際にバイブレーションルアーを使用。振動の感じやすさ・着底のわかりやすさ・水流のわかりやすさなどをチェックしました。
振動の感じやすさについては、モニター5名中2名が「満足」と回答。「ファストリトリーブだと振動は細かく伝わる。スローに巻くと振動はほぼない」などの声が挙がりました。ルアーを巻くスピードが早いと振動は伝わりやすいものの、ゆっくり巻くシーンにはあまり向かないでしょう。
比較したほかの商品には、ゆっくり巻いた際にしっかり振動を感じられたものも。魚の活性やフィールド状況に応じてルアーのアクションや巻く早さを使い分けたいなら、上位にランクインした商品もチェックしてみてください。
<振動の感じやすさについてのモニターコメント>
コメントは一部抜粋
着底のわかりやすさに満足したのも、モニター5名中2名にとどまりました。「やや鈍い感覚ではあるが、着底はわかる」などの声が挙がり、着底の瞬間がはっきりしているとはいえません。
比較したなかには着底の瞬間だけでなく、海底をズル引いたときの地形変化まで明瞭に感じられたものも。海底に潜む魚をゆっくり誘いたいなら、よりしっかり変化が伝わった上位商品も検討してみましょう。
<着底のわかりやすさについてのモニターコメント>
コメントは一部抜粋
流れの感じやすさも、もう一息。モニター5名中3名が満足し、「流れの変化は感じやすい。低速ではやや感度が劣る」などの声が挙がりました。ルアーの動かし方や手元からの距離などによって、流れを感じ取りづらい場合がある点が気になります。
比較したなかには、手元からの距離やルアーを巻く速度などにかかわらず流れを感じられ、モニター全員から高評価を得た商品も。対して本品は、感度にこだわる上級者や釣りの感覚を掴みやすいものを探している人には、やや力不足といえます。
<流れの感度についてのモニターコメント>
コメントは一部抜粋
最後は、投げやすさの検証です。
シーバスロッドでシーバスを年間5匹以上釣ったことがあるモニター5名が、実際にバイブレーションルアーを投げ、グリップの持ちやすさ・楽に振り抜けたかをチェック。「楽に振り抜けてグリップも握りやすいもの」を高評価としました。
投げやすさについては、モニター5名中3名が「満足」と回答。「細身のロッドで力を込めやすい」「投げやすくて振り抜きやすい」といった声が聞かれ、初心者には扱いやすいといえます。ただ「飛距離がやや伸び悩んだ」などの指摘もあったことから、中上級者は物足りなさを感じるかもしれません。
「グリップが細く持ちにくい」との口コミ同様、「グリップの形が持ちにくい」との声も挙がっています。重さは127gと軽量ですが「少し重め」との意見も寄せられました。軽いと感じられる商品をお探しなら、重心の位置が手元に近く軽々扱えたモデルも検討してみてください。
<投げやすさについてのモニターコメント>
コメントは一部抜粋
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メジャークラフト ファーストキャスト シーバス FCS-962MLは、Amazon・楽天市場・Yahoo!ショッピングなどのECサイトで購入可能。送料や値段などをチェックし、お得に購入できるショップを選びましょう。
また、上州屋など釣具店の公式サイトに随時入荷情報が掲載されている場合があります。現物で軽さや握り心地を確認したい場合は、近くの店舗に問い合わせてみてくださいね。
シーバス釣りには、シーバスロッドのほかにPEラインを巻いたリールとルアーが必要です。まずはこの3つをそろえましょう。リールはロッドとのバランスのよい持ち重りしないモデルを選んでください。
シーバスの活性の高さ・シーズン・フィールドの状況などによって、使用するルアーを使い分けるのもシーバス釣りの醍醐味のひとつ。少しずつそろえてみてくださいね。
最後に、感度がよく細かな変化や魚の捕食を捉えやすいモデルをご紹介します。
投げやすさも重視するなら、シマノ 23ディアルーナ S96MLがおすすめです。同社のハイエンドモデルにも使われている中空構造のカーボンモノコックグリップを採用。先重りせず適度なハリがあり、軽々操作できます。着底の瞬間や水流の変化も、はっきり感じ取れました。
購入費用を抑えたいなら、ダイワ ラテオ R 96MLにも注目。シマノ 23ディアルーナ S96MLがECサイト経由で20,000円を超えるのに対し、16,000円程度で購入できます(※執筆時点)。振動や着底の瞬間も細かく感じ取れました。リアグリップが短めで、初心者でも取り回しやすい点も魅力です。
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