持ち運びしやすい軽さとコンパクトさを追求したトラベル三脚、ベルボン UT-3AR。「脚の伸ばし方は慣れが必要だが、ほどよい軽さでよい」と評判です。しかし、「長時間の登山にはやや重い」「安定感がなく使いづらい」などの気になる口コミもあり、購入を迷っている人もいるのではないでしょうか?
今回はその実力を確かめるため、以下の3つの観点で検証・レビューを行いました。
さらに、人気のGITZOやマンフロットなどのトラベル三脚とも比較。検証したからこそわかった、本当のメリット・デメリットを詳しく解説していきます。ポイントや送料を考慮した価格比較も行いましたので、トラベル三脚選びに迷っている人はぜひ参考にしてみてください。
新卒でPC周辺機器・スマホアクセサリー・カーアクセサリーを取り扱うメーカーに入社。法人営業・広報を担当し、商品開発にも携わる。2023年2月にマイベストに入社し、モバイルバッテリーやビデオカメラなどガジェットやカメラの比較・コンテンツ制作を経験。現在では、家電・カーバイク用品など幅広いジャンルのコンテンツ制作に携わる。「専門性をもとにした調査・検証を通じ、一人ひとりに合った選択肢を分かりやすく提案すること」ことを心がけて、コンテンツ制作を行っている。
すべての検証は
マイベストが行っています
目次
ベルボン UT-3ARは、気軽に持ち運べるトラベル三脚をお探しの人におすすめです。比較した商品の多くが1kgを超えていたのに対し、785gと軽く負担なく持ち運べます。折りたたみ時(縮長)は29.5cm、直径は500mLのペットボトル程度。荷物をなるべく減らしたいときに便利ですよ。口コミに反して登山にも持って行きやすいでしょう。
脚の伸縮を素早く行えるのもメリット。ただし、ひねって全段を一気に固定するウルトラロック式のため、「脚の伸ばし方は慣れが必要」との口コミどおり最初は使いにくさを感じます。比較したほかの商品のような、水平を取るための水準器もありません。自由雲台の動きは良好でしたが、ロックするとズレが生じやすいのも惜しい点でした。
口コミにあったように安定性もいまひとつ。実際にカメラ・三脚に衝撃を加えて撮影したところ、どちらの写真もブレが目立ちました。パイプ径が直径21mmとかなり細く、脚も5段と多いため、ブレはなかなか収まりません。比較した結果、パイプ径は25mm・脚は4段あれば安定性が高い傾向があり、本商品は持ち運びに特化したつくりといえます。
雲台のボール径が小さく、推奨積載質量も1.5kgのため、重たいカメラには向いていません。「ミラーレスカメラに最適な軽量さとコンパクトさを実現」と謳っているとおり、ミラーレスカメラや軽量タイプのカメラと合わせましょう。
公式ショップの値段は、執筆時点で税込13,310円。比較した商品には5万円を超えるものもあったのに対し、手に取りやすい価格帯なのはうれしいポイントです。旅行や登山・スナップ撮影に持っていきたい人にぴったりですよ。安定して撮影できる商品をお探しの人は、ほかの商品も検討してみてくださいね。
実際にベルボン UT-3ARと比較検証を行った商品のなかで、総合評価1位を獲得したベストバイトラベル三脚と、安定性・使いやすさ・持ち運びのしやすさそれぞれの項目でNo.1を獲得した商品をピックアップしました!
ベルボン UT-3ARの購入を迷っている人はぜひチェックして、自分にとってのベストバイアイテムを見つけてみてくださいね!
今回紹介するのは、60年以上の歴史を誇る国内三脚ブランドのベルボン(Velbon)から発売された三脚。ベルボンは2020年からハクバ写真産業に事業譲渡され、撮影用品を手掛ける同社の一部門として新製品を開発しています。
同社が販売する小型トラベル三脚のウルトレックシリーズのなかでも、最軽量モデルを謳っているのがUT-3AR。ミラーレスカメラに最適な軽さとコンパクトさを実現し、気軽に持ち出しやすいとアピールしています。
組み立て時はセッティングが素早く行えるよう、脚は中央のロータリーハブを回すだけで3本同時に操作可能に。ウルトラロック式を採用していて、脚先端を握ってひねるだけで5段すべてを一気に固定・解除できるつくりです。微調整は2段目にある調整用ウレタングリップで、任意の段で可能とされています。
なお、詳しいスペックは以下のとおりです。
<スペック>
三脚EV(エレベーター)のスライド量は173mmで、EVを含む全高は1,355mm、EVを含まない全高は1,182mm。最低高は360mmですが、ローポジションはできない点に注意しましょう。
ミニストラップとカラビナ、持ち運びに使える専用ケースが同梱されているのもポイント。カラビナを使えば、ベルトやリュックに吊り下げて持ち運ぶこともできますよ。
今回はベルボン UT-3ARを含む、トラベル三脚全18商品を実際に用意して、比較検証レビューを行いました。
具体的な検証内容は以下のとおりです。
はじめに、持ち運びのしやすさを検証しました。
重さの評価基準は一般的な一眼レフ用三脚程度の1.5kgとし、大きさの評価基準は一般的なリュックタイプのカメラバッグに収納できる45cmに設定。それぞれより軽く小さいものを高評価とし、さらにカメラバッグへの収納のしやすさもチェックしました。
折りたたみ時のサイズを表す縮長も、29.5cmとかなりコンパクト。一般的なカメラバッグの脇に収まりやすいのは45cm程度のため、メーカーが謳うとおり収納場所の選択肢も広がります。直径は500mLペットボトル程度で、片手で軽々と持てるサイズ感でした。
続いて、安定性の検証です。
実際に超望遠レンズとフルサイズミラーレス一眼カメラを三脚に載せた状態で、カメラ・三脚それぞれに同じ距離から輪ゴムを弾いて衝撃を与えます。ケーブルレリーズでシャッターを切り、衝撃を与えた際に撮影された写真からブレにくさ・ブレの収まりやすさを評価しました。
なお、三脚は140cmの高さとし、使用カメラは重量約2kg・手振れ補正オフ・電子シャッターのみ・2秒タイマーに設定しています。
比較したところ、ブレに強かったのは脚の段数が4段で、パイプ径が25mm以上と太い商品。本商品は比較した商品のなかでもかなりパイプが細く、直径21mmでした。脚の段数も5段と多く、安定性よりも持ち運びを重視したつくりです。
「安定感がなく使いづらい」との口コミのように、機材が重いとブレやすいでしょう。メーカーもミラーレスカメラでの使用を推奨しているため、軽量なカメラと合わせて使ってくださいね。
次に、使いやすさを検証しました。
それぞれの三脚を使って実際に動作を行い、脚の伸ばしやすさ・脚の調整のしやすさ・雲台を動かしたときのなめらかさ・雲台のロックのしやすさを総合的に評価しています。
自由雲台はあまり引っかからず動かせたものの、ロックをした際にズレが生じたのも気がかり。ボール径が小さいためか、縦横どちらにもズレてしまいました。
比較したほかの商品のような、不整地でも水平を取りやすい水準器も備えていません。カメラに内蔵されているものを活用するか、別途用意するようにしましょう。
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最後に、ほかのおすすめトラベル三脚をご紹介します。
GITZOトラベラー三脚GT1545T+雲台GH1382TQDキットは、パイプ径25.3mmと太く安定感がある商品。衝撃を与えてもブレがすぐに収まり、写真に細かいブレも見当たりませんでした。脚を軽い力で調整できるうえ、雲台の動きもなめらかです。サイズや重量も持ち運びに不便は感じにくいでしょう。
2万円台で買える、マンフロットのbefreeアドバンス アルミニウムT三脚キットもおすすめ。脚に衝撃を加えると少しブレたものの、一般的な撮影で困らない程度の安定性を備えていました。脚の伸縮や雲台の動きもスムーズで、思いどおり操作できますよ。縮長が短く、持ち運びにも便利です。
耐荷重 | 10kg |
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全高 | 163.5cm |
縮長 | 42.5cm |
重量 | 1.45kg |
段数 | 4段 |
パイプ径 | 25.3mm |
一脚機能 | |
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全高(センターポール除く). | 140.5cm |
最低高 | 32.4cm |
水準器搭載 | |
石突の種類 | ゴム |
三脚ケースあり | |
クイックリリースあり |
ジッツオ GT1545T+雲台GH1382TQDキットをレビュー!クチコミ・評判をもとに徹底検証
耐荷重 | 8kg |
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全高 | 150cm |
縮長 | 40cm |
重量 | 1.49kg |
段数 | 4段 |
パイプ径 | 22.5mm |
一脚機能 | |
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全高(センターポール除く). | 127cm |
最低高 | 40cm |
水準器搭載 | |
石突の種類 | ゴム |
三脚ケースあり | |
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マンフロット befreeアドバンス アルミニウムT三脚キット MKBFRTA4BK-BHをレビュー!クチコミ・評判をもとに徹底検証
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