シャープ カラー電子辞書《中学生向け》 PW-AJ2をレビュー！クチコミ・評判をもとに徹底検証

学習機能の充実性は高評価を獲得。英語学習では、比較したカシオの商品にはない赤シート機能があり、評価を伸ばしました。文字を隠したり出したりして暗記学習ができますよ。

対策できる検定は、漢検と英検の2つ。それぞれ、3段階の難易度別の問題を解くことができます。間違った問題などをピックアップできる単語集もあり、漢検はドリルアプリで反復学習できるのが強みです。

英検の過去問は、長文問題で選択肢と問題ページを横ボタンでタブ変更し、パラパラめくっているように使えるため効率よく学習可能。なお動画コンテンツは、比較した商品のすべてが英語教材アニメ「リトルチャロ」を使用していました（※執筆時点）。

各学年の復習には、中1〜3の「一問一答5科」「一問一答高校入試5科」を使用。比較したカシオ製品のなかには国語の問題集が入っていないものがあったのに対し、復習は5教科すべてに対応していました。

単語集は国語・社会・理科・英語の4教科。比較したカシオの商品に国語と数学がなかったことを考えると優秀な結果です。単語集のコンテンツは国語・社会・理科は各1つずつで、英語はキクタン3つ・キク塾1つ・ターゲット2つと多めでした。

苦手なところをピックアップする機能は、比較したカシオの商品は理科・社会は非対応なのに対し、国語・英語・社会・理科の4教科に対応。単語や用語のチェック機能が充実しています。

比較した商品には社会がないものもあったなか、旺文社の理科・社会両方のコンテンツが図から検索できるのもうれしいポイント。旺文社全訳古語辞典も、カラー挿絵を見ることが可能ですよ。

英語の発音トレーニング機能は、比較したどの商品にもありました（※執筆時点）。ただカシオ製品にリスニング機能がなかったのに対し、一問一答形式の高校入試向けトレーニングがあるのは魅力。中学生向けのリスニング教材は手に入りにくいので、自宅で練習したい人におすすめです。英作文のアプリも入っていました。

本品は2019年発売モデルで、高校入試対策のコンテンツはやや情報が古いものの、練習問題としては十分使用できます。「たくさんのメニューがあり楽しみながら使える」との口コミどおり、中学生の興味を惹き勉強を習慣化しやすいでしょう。

辞書数は比較した同社の2022年モデルに並ぶ23冊で、中学生向けの内容として満足度は高いといえます。詳細は以下のとおりです。

1. 英語辞書｜5冊
2. 国語辞書｜10冊
3. 数学辞書｜1冊
4. 理科辞書｜3冊
5. 社会辞書｜2冊
6. その他｜2冊

検索方法の豊富さは高評価を獲得。うろ覚えでも正しい言葉に導くスペルチェック機能が、複数辞書検索にもついています。辞書をまたいでのこの機能は、比較したカシオの商品にはありませんでした。詳細は以下のとおりです。

1. 手書き入力｜◯
2. 手書き入力の判別能力｜10回中8.3回正解
3. スペルチェック｜◯
4. ホーム画面のカスタマイズ｜◯
5. 辞書の切り替えボタン｜◯
6. 複数辞書検索｜◯
7. 50音検索の有無｜◯

比較したなかには、手書き入力の判別能力が10回中6回正解と低いものがあったのに対し、平均8.3回となかなかの判別能力。文字の書きやすさは「タッチペンにコツがいる」との口コミのようにやや押し込むような感覚ですが、スムーズに書けました。

比較したどの商品も学習の妨げになるような音割れはなく、画面の動きはスムーズ。検索結果の表示や動画コンテンツ・アプリで著しい遅れは見られませんでした。キーボードのボタンに凸凹はないものの、押しにくさはありません。

差がついたのは充電の持ち時間です。同社の2021年以降のモデルは140時間なのに対し、本品は130時間。比較したカシオの商品には180時間と長いものもありました。本品がとくに短いわけではありませんが、長時間使用する際は注意しましょう。

比較したカシオの商品は電池式だったのに対し、低コストなコード充電タイプ。出先で充電がなくなっても、市販のモバイルバッテリーでチャージできますよ。

使い心地を左右する機能は、比較した商品内で大差はありませんでした。詳細は以下のとおりです。

1. 発音スピードの調整｜◯
2. 明るさの調整｜◯
3. 文字サイズの調整｜◯ 
4. 追加コンテンツのダウンロード｜◯ 
5. 辞書一覧画面がビジュアル表示か｜×

惜しい点は、コンテンツ一覧が画像つきで表示されるカシオに対し、カーソルを当てたコンテンツや、ホームボタンで飛んだ先のみが表示される仕様であること。どのコンテンツで学習したかを思い出しにくいかもしれません。