ダイソー ハンディファンをレビュー！クチコミ・評判をもとに徹底検証

実際に試すと、十分に涼しさを感じられる風量でした。風速を測定した全マスの合計値は16.8m/s。比較した全商品の平均値は11.3m/s（※執筆時点）だったので、十分な風が出ていることがわかります。

画像のとおり、強モード運転時には3マスで3.0m/s以上を記録。比較したほとんどの商品で、3.0m/s以上を計測できたのは多くて2マスだったことをふまえると、本商品は風がしっかり広がっているといえます。

最大風速は3.5m/s。上位商品には最大風速5.7m/sとパワフルなものもあり、風の強さではあと一歩という立ち位置です。とはいえ、実際に使用すると、顔全体に心地よい風を感じられたのでそこまで不満はないでしょう。

スモークで風の流れを可視化すると、風が直進して広がっていることがわかります。遠くまでしっかりスモークが見えているので、口コミどおり「十分な風量」を感じられるでしょう。

なお、本商品のファンの幅は8.2cm。比較した商品のなかでもファンの幅が8cm以上の商品は、涼しい風が広範囲に届く傾向がありました。ファンの大きさから見ても、本商品の涼しさには納得です。

比較したなかでは、特段持ち運びやすいとはいえませんでした。持ち手がファンのうしろにあり、奥行4.6cmとやや厚みがあるため、カバンに入れるとかさばります。

充電式ですが、端子がUSB micro-Bでスマホ・ワイヤレスイヤホンとケーブルを兼用できない点もネック。外出先で充電するには本商品のためにもう1本ケーブルを持つ必要があり、荷物が増えるのが惜しいポイントです。

電源のON/OFFが長押し操作ではないので、カバンの中で誤作動する可能性もあります。持ち運ぶための細やかな工夫はそこまで感じられませんでした。ただし、本商品にはスタンドがついているので、学校やオフィスに気軽に持っていって卓上で使用したい人には向いているといえます。

口コミで指摘されていたとおり、バッテリー持ちは強モードで1時間12分と短め。通勤通学など外出時に使うなら、2時間以上持つものが使いやすいでしょう。デスクで充電しながら使ったり、モバイルバッテリーを持ち歩いたりするのがおすすめです。

比較した商品のなかには、強モードでも連続稼働時間が8時間以上のものもありました。野外イベントなど外出先で長時間使用する可能性があるなら、バッテリー持ちもチェックしましょう。

ハンディ扇風機として使いやすい機能を備えていて、機能性は優秀です。比較したほぼすべての商品と同様にスタンドがついているので、卓上設置も可能。スタンドに立てても電源スイッチが見えるので、操作がしやすいですよ。

比較したほかの商品と差をつけたのは、ファンの角度調整機能。比較した4割ほどの商品はスタンド状態で首の角度を調整できませんでした。スタンドを動かさず好きな場所に風を当てられるため、卓上で使う機会が多い人にぴったりです。

なお、比較したなかには首掛け用のストラップがついた商品や、アロマ機能・モバイルバッテリー機能といったプラスアルファの役割を果たす商品もありました。用途や予算にあわせて検討するとよいでしょう。

実際に運転音を測ったところ、弱モードで49.7dB・強モードでは61.3dBとやや大きめでした。比較した全商品の平均値は弱モードで約45.7dB・強モードで約58.7dB（※執筆時点）です。口コミのように「うるさい」と感じる人がいる可能性もあるでしょう。

環境省の資料によると、50dB前後で美術館内・60dB超でファミレス店内レベルの騒音（参照：環境省）とされています。いずれも作業に集中できないような騒音とまではいきませんが、授業中や静かなオフィスで卓上使用するときには注意が必要です。