ファンの騒音を抑えながら、低温を保つと謳うグラフィックボード、SAPPHIRE(サファイア)PULSE Radeon RX 6750 XT GAMING OC 12GB GDDR6。インターネット上では「音が静か」と評判ですが、本当に口コミどおりなのか気になりますよね。
そこで今回は、SAPPHIRE PULSE Radeon RX 6750 XT GAMING OC 12GB GDDR6を含むグラフィックボード全11商品を実際に使って、描画性能・ゲームプレイの快適さ・冷却性能・電力効率を比較してレビューしました。購入を検討中の人はぜひ参考にしてみてくださいね!
新卒でPC周辺機器・スマホアクセサリー・カーアクセサリーを取り扱うメーカーに入社。法人営業・広報を担当し、商品開発にも携わる。2023年2月にマイベストに入社し、モバイルバッテリーやビデオカメラなどガジェットやカメラの比較・コンテンツ制作を経験。現在では、家電・カーバイク用品など幅広いジャンルのコンテンツ制作に携わる。「専門性をもとにした調査・検証を通じ、一人ひとりに合った選択肢を分かりやすく提案すること」ことを心がけて、コンテンツ制作を行っている。
すべての検証は
マイベストが行っています
目次
良い
気になる
SAPPHIRE PULSE Radeon RX 6750 XT GAMING OC 12GB GDDR6は、性能のバランスがよい商品を探している人におすすめです。GPUのベンチマークスコアを測定したところ、13,690と好記録でした。比較したなかでスコア8,000台の商品は所々映像のカクつきが気になったのに対し、なめらかに動きますよ。
フレームレートを計測してみても、どのゲームも快適に遊べる数値です。一般的に140fps以上あれば十分とされるなか、比較的容量の軽い「Fortnite」では300fps・重たい「Battlefield」でも155fpsを記録しました。「FINAL FANTASY XV」でも「やや快適」と判定されたので、重い3Dグラフィックのゲームにも対応できるでしょう。
メーカーの謳い文句どおり、冷却性能も十分です。冷却時にフレームレートは落ちるものの、最高でも64℃と適正温度を保ちました。負荷をかけた状態でもファンの回転数は1,326RPMと少なめです。比較したなかには回転数1,600RPMを超えるものもあり、本商品は効率よく冷却できているといえます。ファンの音も気になりませんでした。
電力効率を調べたところ、1Wあたりのスコアは54.7。比較した全商品の平均が56.4(※執筆時点)だったことをふまえると、電力効率はまずまずです。描画性能が高いので、消費電力自体は250Wと大きいものの、ゲームプレイの快適さを優先したい人にはおすすめですよ。
大手ECサイトでは、執筆時点で税込10万円台で販売されている本商品。映像がヌルヌル動くほどの描画性能がありながら、冷却性能・電力効率もよく大きな欠点がありません。どんなゲームでも問題なくプレイできるバランス型のグラフィックボードがほしい人は、チェックしてみてくださいね。
SAPPHIREは、香港に本社を置くAMDグラフィックボードの製造メーカー。今回ご紹介するミドルモデルのPULSEのほかに、より高性能なNITRO+シリーズも展開しています。
PULSE Radeon RX 6750 XT GAMING OC 12GB GDDR6は、高い冷却性能と静音性を誇るDual-Xのクーラーを採用したAMDグラフィックボード。2つのハイブリッドファンブレードを搭載しています。
基盤には、高密度14層2オンス厚の銅製PCBを実装。GPUとメモリの高速化・高電流化・電力の増大に耐えうる高い安定性を謳っています。パソコンに繋ぐときの接続規格は、PCI Express 4.0×16です。PCI Eの電源コネクタにはヒューズプロテクションを内蔵し、部品を保護するとしています。
搭載されているGPUは、2022年5月に発売されたAMDのRADEON RX 6750 XTです。一般的にAMD製チップ搭載のグラフィックボードは、同性能のNVIDIA製チップの製品に比べて価格を抑えられ、電力効率に優れているとされています。
消費電力は250Wで、メーカーが推奨する電源容量は650W以上。補助電源のコネクタは、8ピン×1と6ピン×1です。電源容量ギリギリで使用するとパーツに負荷がかかってしまうので、推奨電源容量は守るようにしましょう。そのほかの主な仕様は以下のとおりです。
<商品の主な仕様>
サイズは幅280×奥行50.47×高さ122.75mm。比較したなかには幅200mm前後の商品があったことをふまえると、やや幅がある商品です。サイズが大きいとPCケースに入りきらない可能性があるので、購入前にはサイズを必ずチェックしましょう。
専用ソフト「TriXX」から、グラフィックボードのカスタマイズ・稼働状況のチェックが可能。温度やクーラーの稼働状況を確認できるほか、レンダリング解像度を下げ最終出力画像を拡大するTriXX BOOSTが使用できますよ。
今回はSAPPHIRE PULSE Radeon RX 6750 XT GAMING OC 12GB GDDR6を含む、グラフィックボード全11商品を実際に用意して、比較検証レビューを行いました。
具体的な検証内容は以下のとおりです。
まずは、描画性能の検証です。
ゲーム向けのベンチマークスコアを測定できるソフト「3DMark」を使って、GPUのベンチマークスコアをチェックしました。検証の際、グラフィックボード以外の条件は統一しています。
ベンチマークスコアは13,690と好記録でした。一般的に3Dグラフィックのゲームを楽しむなら10,000以上のスコアが理想とされており、きれいでなめらかな映像を楽しめるといえます。
比較したなかにはベンチマークスコア6,000〜8,000台と低く、映像のカクつきが気になる商品も。本商品ほどのスコアがあれば、高負荷なグラフィックでもヌルヌル映像が動くでしょう。
次に、 ゲームプレイの快適さの検証です。
「FINAL FANTASY XV」のベンチマークソフトと、「Battlefield」や「Apex Legends」などのフレームレートを、専用ソフト3DMarkを使ってチェックしました。
検証の結果、どんなゲームも快適に遊べる数値でした。詳しい検証結果は以下のとおりです。
<検証結果>
フレームレート140fps以上あれば十分とされるなか、比較的容量の軽い「Fortnite」では300fps、容量の重い「Battlefield」でも155fpsという結果に。カクつきを気にせず、ゲームに没頭できるでしょう。
「FINAL FANTASY XV」のベンチマークソフトでも、「やや快適」の判定でした。比較したなかには「やや重たい」を記録した商品もあったのに対し、容量の重い3Dグラフィックのゲームにも十分対応できる実力といえます。
続いて、冷却性能の検証です。
各商品の冷却性能に注目し、フレームレートの落ち幅の少なさ・ファンの平均回転数をチェックしました。フレームレートは落ち幅が少ないほど、パフォーマンスを落とさずに温度を保てていると評価しています。
比較したほかの商品と同様に、常に適正温度80℃以下に抑えられたので、冷却性能は十分です。専用の測定ソフト3DMarkで負荷をかけても、最高温度は64℃でした。故障リスクは低いでしょう。
比較した商品には回転数1,600RPMを記録したものもあったなか、1,326RPMと少ないのも魅力。回転数が多いほどファンの音も大きくなる傾向がありましたが、本商品は冷却効率がよいので音はほとんど気になりませんでした。
一方、映像のなめらかさを示すフレームレートの落ち幅は大きめ。負荷をかけ始めて最初に到達した最高点の数値から、それ以降の平均値を引いた差分は55を記録。比較したなかには落ち幅を20前後に抑えた商品もあったので、本商品は冷却時にパフォーマンスが落ちやすいといえるでしょう。
最後に、電力効率の検証です。
ベンチマークソフト「3DMark」で出したGPUのスコアをメーカーが公表している消費電力で割り、その値を電力効率としました。1Wあたりの数値が高いほど高評価としています。
計算した結果、1Wあたりのスコアは54.7でした。比較した商品の平均が56.4(※執筆時点)だったことをふまえると、電力効率はまずまずといえます。
搭載しているチップは、一般的に電力効率に優れるとされるAMD製です。しかし、比較したほかのAMD製の商品のように60台には届かず。大半の商品が消費電力200W程度だったのに対し、250Wと省エネともいえません。
とはいうえ、そのぶんGPUスコアは高く描画性能に優れています。画質にこだわりつつ消費電力もある程度抑えたい人には、使いやすい商品ですよ。
チップの種類 | AMD |
---|---|
ベンチマークスコア | 13690 |
搭載GPU | RADEON RX 6750 XT |
ファンの平均回転数 | 1326.8RPM |
消費電力. | 最大213W(実測値) |
メーカー推奨電源容量 | 650W |
良い
気になる
CUDAコア・SP数 | 2560コア |
---|---|
メモリ容量 | 12GB |
メモリバス | 192bit |
メモリクロック | 18000MHz(データレート) |
バスインターフェイス | PCI Express 4.0×16 |
搭載端子 | HDMI、DisplayPort |
PIN | 6pin×1,8pin×1 |
GPU平均温度 | 56.9℃ |
最大ディスプレイ接続台数 | 4台(HDMI端子×1、DisplayPort×3) |
Battle Fieldのフレームレート | 155FPS |
Apex Ledgendsのフレームレート | 140FPS |
GTA Vのフレームレート | 170FPS |
Fortniteのフレームレート | 300FPS |
Red Dead Redemption 2のフレームレート | 150FPS |
HDMI端子ポート数 | 1ポート |
DisplayPortポート数 | 3ポート |
補助電源 | あり |
DVI端子ポート数 | 不明 |
D-SUBポート数 | 不明 |
USB Type-Cポート数 | 不明 |
ロープロファイル対応 | 不明 |
ファンレス | 不明 |
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グラフィックボードのファンにホコリが積もると動きが悪くなり、冷却性能が下がる原因になります。冷却性能が下がると描画性能が劣化するだけではなく、最悪故障する可能性も。そうならないためにも、日ごろからこまめに掃除することが大切です。
セロハンテープでファンの回転を止めてエアダスターを当てたり、ヒートシンクに空気を送ってファンに軽く当てたりすると、ホコリを取り除けるでしょう。また、PCの置き場所にも注意が必要です。ホコリの溜まりやすい机の下よりも、風通しのよい机の上などに置くのがおすすめですよ。
SAPPHIRE PULSE Radeon RX 6750 XT GAMING OC 12GB GDDR6の取扱店舗は、Amazon・楽天市場などのECサイトや、ビックカメラやJoshinなどの家電量販店など。値段はサイトや店舗によって異なりますが、執筆時点では10万円ていどで販売されています。少しでもお得に買えるところをチェックしてみてくださいね。
最後に、ほかのおすすめ商品をご紹介します。
玄人志向 Radeon RX 6800は、電力効率と描画性能を両立した1台。消費電力が204Wと控えめながら、ベンチマークは15,983と高スコアでした。3Dグラフィックをヌルヌル描写できるほど高性能で、FF15のベンチマークテストでも「快適」の評価を獲得。重いゲームも快適にプレイできるでしょう。
ASRock RX7900XT PG 20GOは、NVIDIA製のチップを搭載した商品。AMD製チップよりも動作確認しているタイトルが多く、プレイが安定しやすいですよ。ベンチマークテストを行ったところ、比較したなかではトップクラスの19,952を記録。とくに描画性能を重視する人に向いています。
チップの種類 | AMD |
---|---|
ベンチマークスコア | 15983 |
搭載GPU | Radeon RX 6800 |
ファンの平均回転数 | 1144.2RPM |
消費電力. | 最大204W(実測値) |
メーカー推奨電源容量 | 650W |
良い
気になる
CUDAコア・SP数 | 3840コア |
---|---|
メモリ容量 | 16GB |
メモリバス | 256bit |
メモリクロック | 16000MHz |
バスインターフェイス | PCI Express 4.0 |
搭載端子 | HDMI、DisplayPort |
PIN | 8pin×2 |
GPU平均温度 | 61.1℃ |
最大ディスプレイ接続台数 | 4台(HDMI端子×1、DisplayPort×3) |
Battle Fieldのフレームレート | 155FPS |
Apex Ledgendsのフレームレート | 140FPS |
GTA Vのフレームレート | 170FPS |
Fortniteのフレームレート | 300FPS |
Red Dead Redemption 2のフレームレート | 175FPS |
HDMI端子ポート数 | 1ポート |
DisplayPortポート数 | 3ポート |
補助電源 | あり |
DVI端子ポート数 | 不明 |
D-SUBポート数 | 不明 |
USB Type-Cポート数 | 不明 |
ロープロファイル対応 | |
ファンレス |
CFD販売 Radeon RX 6800 搭載 グラフィックボード RD-RX6800-E16GB/TPをレビュー!クチコミ・評判をもとに徹底検証
チップの種類 | AMD |
---|---|
ベンチマークスコア | 19952 |
搭載GPU | Radeon RX 7900 XT |
ファンの平均回転数 | 1314.0RPM |
消費電力. | 最大301W(実測値) |
メーカー推奨電源容量 | 750W |
良い
気になる
CUDAコア・SP数 | 不明 |
---|---|
メモリ容量 | 20GB |
メモリバス | 320bit |
メモリクロック | 20Gbps |
バスインターフェイス | PCI Express 4.0×16 |
搭載端子 | DisplayPort×2、HDMI、USB Type-C |
PIN | 2×8ピン |
GPU平均温度 | 52.1℃ |
最大ディスプレイ接続台数 | 4台 |
Battle Fieldのフレームレート | 155FPS |
Apex Ledgendsのフレームレート | 140FPS |
GTA Vのフレームレート | 165FPS |
Fortniteのフレームレート | 200FPS |
Red Dead Redemption 2のフレームレート | 100FPS |
HDMI端子ポート数 | 1ポート |
DisplayPortポート数 | 2ポート |
補助電源 | あり |
DVI端子ポート数 | 不明 |
D-SUBポート数 | 不明 |
USB Type-Cポート数 | 1ポート |
ロープロファイル対応 | 不明 |
ファンレス |
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