エース スーツケース クリーディエ 36Lをレビュー！クチコミ・評判をもとに徹底検証

一方で、ケースを横に倒して荷物を出し入れできないのはネック。比較したほかの商品のようにポケットがなく、小物を整理するには別途ポーチなどの用意が必要なのも惜しい点でした。

ノートPCや財布などを入れておける独立型のフロントポケットもないため、移動中によく使うものは別のカバンに入れなければなりません。カバンを持たず、スーツケースだけで移動したい人には不向きです。

1. 容量拡張機能｜×
2. フロントドア｜〇
3. TSAロック｜〇
4. タイヤストッパー｜〇

スーツケースの上部からメイン収納部分にアクセスできるフロントドアと、タイヤストッパーを採用。施錠方法はカギをなくす心配のない、ダイヤル式のTSAロックです。アメリカ領土内の空港でTSA（米国運輸保安局）職員による手荷物検査の際にも、カギを壊される心配がありません。

比較した商品の約3割に搭載されていた容量拡張機能は非搭載ですが、マチ幅が増えることで機内に持ち込みができなくなる場合も。持ち込み前提で検討するのであれば、容量拡張はなくても困らないでしょう。

実際にスーツケースを引いてみると、ひっかからずなめらかに動きました。あまり力を入れずにすいすい動かすことができ、操作性は比較した商品のなかでもトップクラスです。

ダブルキャスターを採用した4輪タイプの商品で、細かな動きもスムーズ。比較したなかには振動を感じる商品もあったのに対し、ガタガタした段差のある道でもつっかからずに簡単に進めました。

今回比較した結果、1万円以下の安価な商品でも操作性は基本的に問題ありませんでした。とはいえ仕事や旅行での使用頻度が高い人は、より動きがスムーズな操作性の優れている商品を選ぶのがおすすめです。

荷物を入れて走行したところ、音量は平均56.2dBととても静かでした。比較したなかには60dBを超えた商品もあったのに対し、口コミのとおりの静音性です。歩いて移動する頻度が高い人や、音が響きやすい夜間の移動が多い人にうってつけですよ。

今回の比較では、最も静かなものと最もうるさいものの音量差は6dB程度と差がつきました。手でタイヤを回すだけでも異音の有無を判断できるので、店頭で購入する際は一度試してみてくださいね。

空のスーツケースの重量を測定した結果、2.99kgとまずまずの軽さでした。こちらは柔軟で荷物を詰め込みやすいハード・ファスナータイプ。比較した同じハードタイプのなかには2.5kg以下の商品もありましたが、4kgを超えるフレームタイプよりは軽量です。

なお、今回の比較ではハード・フレームタイプは重く、ソフトタイプは軽い傾向が。ハード・ファスナータイプは防犯性や軽さのバランスがよいため、ちょっとした国内旅行でも使用しやすいですよ。

実際に試したところ、モニター6人中3人が「階段を上りやすい」と回答。

比較したなかには、持ち手が硬くて握ると痛い商品もあったのに対し、「手に食い込みにくい」と好評でした。手を入れる隙間が十分にあるため、「手が大きい人でも使いやすい」との声も聞かれています。

一方で、縦長方向でしか持ち上げられないのはネックです。「階段を上がるたびにケースが足に当たる」という回答が複数見られました。持ち手の取り付け位置がケースの端にあり、持ち上げるとケースが傾くのも気になります。

＜階段の上がりやすさについてのモニターコメント＞

1. 「持ち手のところがつるっとしているし、幅がちょうどいいから手にフィットした」
2. 「持ち手に手を入れる隙間が十分あるので、手が大きい人でも使いやすい」
3. 「縦長にしか持てないから、足（膝）にあたる」
4. 「持ち手が伸びるのと、角がなくて丸みがある取っ手だから、手に食い込みにくく長時間持てそう」
5. 「持ち手のついている位置が端っこすぎて、持つと傾く」

コメントは一部抜粋

耐久性はまずまずの結果に。構造を確認した専門家からは、「内装がしっかりつくられている」との評価をいただきました。「縫い目がきれい」とのコメントもあり、比較した一部商品で見られたバリのあるものよりも壊れにくいでしょう。

ゴムの質が悪くベタついている、伸縮ハンドルががたついているといった不具合も見られません。

一方でボディは、フロントオープン部分から壊れる可能性があると指摘。ハード・ファスナータイプは耐衝撃性に優れていますが、ファスナー部分が損傷するすると簡単に開きます。防犯性が気になるときは、ハード・フレームタイプを選ぶのがよいでしょう。

防水性は、あまり期待できません。比較した商品の多くが水濡れしやすい傾向がありましたが、スーツケースにシャワーをかけると、中の半紙がほとんど濡れてしまいました。

今回の検証ではわずかに濡れた程度だった商品もあり、雨天時の使用には不向きです。急な天候不良に備えて、スーツケース用のカバーを用意しておくとよいでしょう。