最大3つのディスプレイに出力できる、Anker 563 USB-C ドッキングステーション (10-in-1)。「動作が安定している」「転送速度が速い」と評判です。一方、「アダプタが大きくて場所を取る」といった口コミもあり、購入するか迷っている人もいるのではないでしょうか。
今回はその実力を確かめるため、以下の7つの観点で検証した結果をふまえたレビューをご紹介します。
さらに、各メーカーの新商品や売れ筋上位など人気のドッキングステーションとも比較。検証したからこそわかった、本当のメリット・デメリットを詳しく解説していきます。ポイントや送料を考慮した価格比較も行いましたので、ドッキングステーション選びに迷っている人はぜひ参考にしてみてください。
筑波大学芸術専門学群卒業後、芸術制作で使用していたPCをはじめとする多くのデジタルデバイスやソフトウェアに関する知識を活かそうと大手家電量販店に入社。販売員としてPCだけでなくプリンター・ルーターなどPC周辺機器の販売や、インターネット・格安SIMなど通信サービスの提案など、PCに関する販売・契約を総合的に担当、自身の担当顧客に合ったPC環境を真摯に考え、販売ノルマや利益にとらわれず提案してきた。 その後2022年にマイベストへ入社し、PCや周辺機器の専門ガイドを担当。富士通やDellのような大手メーカー製PCだけでなく様々なデジタルデバイスに関する経験・知識を活かし、PCや周辺機器選びに困ったユーザーに寄り添う企画・記事制作を心がけている。
すべての検証は
マイベストが行っています
目次
良い
気になる
Anker 563 USB-C ドッキングステーション (10-in-1)は、3画面で出力できるシンプルなデザインの商品をお探しの人におすすめです。比較したなかでは非対応の商品が多かったDisplay Linkに対応し、デュアルディスプレイ非対応のMacBookでも2画面で出力できます。HDMIポートもあるため、Mac・Windowsのどちらでも3画面での作業が可能です。
ホストポートからは、最大100Wで電源を供給できます。比較した一部商品にはなかったUSB Type-Cでの給電にも対応しており、スマホやイヤホンの同時充電も可能。USB Type-CはPD規格に対応しているため、デバイスを高速で充電したいシーンでも困りません。
デスク周りを整頓しやすいのも魅力です。Display Port・HDMI・LANポートなど、基本的に差しっぱなしの端子は背面に配置。口コミで指摘されていたようにアダプタは大きいものの、ホストポートのケーブルは必要な長さに変更できる外付けタイプで設置の自由度は高めです。前面のコンボジャックにヘッドホンなどを接続でき、音楽鑑賞やオンライン会議時にも役立つでしょう。
データ転送は最大5Gbpと、口コミどおり外付けSSDやHDDからの転送には十分な速度です。ただし、ハイエンドスマホのデータ転送では速度不足が懸念されます。「動作が安定している」との口コミに反し、高負荷な作業を実際に行うと画面が停止する場合も見られました。上位商品より映像のなめらかさに欠けたため、急速充電中に動画を書き出すといった負荷のかかる作業には向いていません。
SDカード・microSDカードスロットがないのも惜しいところ。カメラが趣味の人は不便に感じるでしょう。価格は税込29,990円(※執筆時点・公式サイト参照)と中価格帯です。OS問わず3画面で出力できるのは魅力的ですが、動画編集やマルチタスクなどの重たい作業にはやや不向き。予算を少し上げて、ほかの商品も検討してみてはいかがでしょうか。
実際にAnker 563 USB-C ドッキングステーション (10-in-1)と比較検証を行った商品のなかで、総合評価1位を獲得したドッキングステーションと、各検証でNo.1を獲得した商品をピックアップしました!
Anker 563 USB-C ドッキングステーション (10-in-1)の購入を迷っている人はぜひチェックして、自分にとってのベストバイアイテムを見つけてみてくださいね!
Belkin
高機能&良デザイン。ドッキングステーションのベストバイ
CalDigit
18ポートの圧倒的な拡張性・機能性! 何でもこなせる優秀機
Anker
多用途に対応できる高性能モデル!Windowsユーザーに
今回ご紹介するAnker 563 USB-C ドッキングステーション (10-in-1)は、計10個のポートを搭載した商品。最大100Wと30W出力のUSB PD(USB Power Delivery)に対応しており、幅広い機器の急速充電ができるとしています。
転送用にUSB 3.1 Gen 1対応したUSB-C・USB-Aポートがあるのもポイント。最大5Gbpsの高速データ転送を実現したと謳っています。そのほかHDMIポートやディスプレイポート、3.5mmオーディオジャックも備えていて、さまざまな周辺機器をまとめて接続できますよ。
なお、スペックの詳細は以下を参照してください。
販売元のAnker(アンカー)は、デジタル製品の開発・製造・販売を行うハードウェアメーカー。ドッキングステーションだけでも、モニター台やPCスタンドと一体化したモデルや13個のポートを搭載した商品など、幅広いアイテムを取り扱っています。
ドッキングステーションは、USBハブよりもポート数が多いのが特徴。各ポートのスペックが高く、転送速度や給電出力も高い傾向があります。
USB・HDMI・LANポート・コンボジャックなど、幅広い機器との接続ができるのもポイントです。外部ディスプレイへの拡張性に優れています。USBハブは基本的に出力できるディスプレイが1画面なのに対し、ドッキングステーションは2〜3画面まで対応できる商品がほとんどです。
価格はドッキングステーションの方が高価ですが、2台以上のモニターを使用する人や接続機器が多い人はドッキングステーションがおすすめ。それ以外の人はUSBハブで十分でしょう。
今回検証で使用した「Anker 563」はトリプルディスプレイ対応ですが、翌年2023年に発売された「Anker 564」はクアッドディスプレイにもできます。MST機能を活用して4画面へ出力すれば、より仕事環境が整うでしょう。
今回はAnker 563 USB-C ドッキングステーション (10-in-1)を含む、ドッキングステーション全11商品を実際に用意して、比較検証レビューを行いました。
具体的な検証内容は以下のとおりです。
人気のドッキングステーションを比較検証したところ、Anker 563 USB-C ドッキングステーション (10-in-1)には3つのよい点がありました。1つずつ解説していくので、購入を検討している人はぜひチェックしてみてください。
ホストポートは外付けタイプで、長さの違うものに交換が可能。好きな場所に設置できる自由度の高さも魅力といえます。設置は横置きのみですが、幅170×奥行80mmとスマートなのでデスクに置きやすいですよ。
ヘッドホンやイヤホンを接続できるコンボジャックを搭載しているのも特徴。オンライン会議や音楽・動画鑑賞・ゲームをする人にもおすすめです。Wi-Fiルーターやモデムと有線でつなげるLANポートがあり、通信が安定しやすいのもメリット。底面はすべり止めつきのため本体がズレにくく、ケーブルの抜き差しもスムーズに行えるでしょう。
なお、詳細は以下を参照してください。
口コミでも指摘されていたように、アダプタは大きめです。比較したドッキングステーション全体にいえることですが、モニターの下やデスクの裏など、目立たないところに配置する工夫が必要でしょう。
Display Linkに対応しているのも便利な点です。本来はデュアルディスプレイに対応していないMacBookでも2画面で出力できます。HDMIポートと合わせてMacOS・Windowsの両方でトリプルディスプレイが可能なため、作業効率を高めたい人におすすめですよ。
7.5WのUSB Type-Aポート・30WのUSB Type-Cポートを備えているのも特徴です。比較したなかにはUSB Type-Cから給電できないものもありましたが、本品ならスマホやイヤホンの同時充電も可能。コンセントが足りないときも困りません。
なお、USB Type-Cポートは、効率的かつ高速に充電・電力供給を行えるPD(Power Delivery)規格に対応しています。
Anker 563 USB-C ドッキングステーション (10-in-1)にはたくさんのメリットがある反面、気になった点もありました。購入を考えている人は、しっかりリサーチしておきましょう。
「動作が安定している」という口コミに反し、動作はやや不安定でした。PC・4Kモニター2台を接続し、どちらも最大限に稼働させた状態を再現したところ、全体的に映像のなめらかさに欠ける結果に。比較した商品にはなめらかに映像を出力できたものもあったのに対し、カクつく場面も見られました。
2つのモニターで同時再生した際に、左右のディスプレイで約10秒の差が出たのも気になるポイント。検証中は「メモリ不足のため、この処理を完了できません」というエラーメッセージが表示されて画面が停止し、モニターを再接続する必要もありました。
負荷をかけ続けると本体の温度も上がりやすく、高負荷な状態を60分間続けると51.2℃まで上昇。故障の原因となるほどではありませんが、高負荷に耐えられていません。
なお、HDMIで接続すると画質はいまひとつでした。きれいな映像を出力したいなら、DisplayPortを使用するのがおすすめです。
PDによる急速充電・映像出力がドッキングステーションにかなり負荷をかけます。例えば、2画面に映像出力をしながらのデータ転送、PC・タブレットなどの周辺機器に急速充電をしながら動画を書き出すといった作業では、安定性を損なう可能性があるでしょう。
とはいえ、外付けSSD・HDDからの転送を考えている人には十分なスペックです。「転送速度が速い」との口コミがあったように、5Gbpsあればボトルネック(通信効率の低下によって速度が落ちる)を気にせず使用できるでしょう。
なお、比較したなかでSDカードスロットとmicroSDカードスロットの両方を備えた商品は少数派でした。写真の編集・管理を重視する場合は、この機能をチェックしておくとよいでしょう。
対応OS | macOS、Windows |
---|---|
ポート数 | 10個 |
良い
気になる
幅 | 170mm |
---|---|
奥行 | 80mm |
高さ | 24mm |
重量 | 300g |
インターフェース | HDMI(4K)、HDMI(2K)、DisplayPort(2K)、ホストポート(90W)、USB Type-C(5Gbps,27W)、USB Type-A(5Gbps,7W)、USB Type-A(480Mbps,0W)×2、LANポート(1GbE)、コンボジャック |
有線LAN端子 | |
SDカードスロット付き | |
microSDカードスロット付き | |
電源ボタンあり | |
ホストポート配置 | 背面 |
ホストポートのケーブル交換可能 | |
すべり止め付き |
※ランキングは、購入時に取得できるポイントを考慮した実質価格で作成しています。
29,690円
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ここでは、映像の乱れが少ない商品や10Gbps転送対応商品をご紹介します。Anker 563 USB-C ドッキングステーション (10-in-1)の気になった点をカバーできるので、あわせて検討してくださいね。
CalDigit TS4/ Thunderbolt Station TS4-JP-AMZは、ポート数が計18個と充実しています。高速転送が可能なUSB端子つきのため、ハイエンドスマホのデータ転送もスムーズですよ。USB Type-A・Type-Cの両方のポートを備えており、スマホ・タブレット・キーボードなど幅広い機器を接続できるのも魅力です。
出力は小さいもので7.5W、大きいもので最大20W。ホストポートからの給電が98Wと大きいので、PC本体と周辺機器を一緒に充電できます。実際に複数機器を使っても動き鈍くならず、映像出力が安定していました。
ただし、HDMI・Display Linkが使えないため、2台出力非対応のMacBookでは2画面にできません。デュアルディスプレイはWindowsに限られます。縦置きができるので、デスク周りをすっきり整頓したいWindowsユーザーにはおすすめですよ。
SDカードスロット・microSDカードスロットがあるため、カメラ好きの人にもぴったり。マイクやスピーカーをつければ、動画配信も楽しめるでしょう。
BenQ 13-in-1 ハイブリッドドッキングステーションは、万人におすすめできる1台。Windows・Macともに3画面での出力が可能です。HDMI切替器としても使えるので、PS4・PS5・Switchなどゲーム機の映像出力にも便利ですよ。
13個のポートを搭載しており、ノートPC・スマホ・タブレットなどに電源を供給しつつ、キーボード・テンキーなどと有線接続が可能。USB Type-C×2・Type-Aは10Gbpsでの高速転送に対応しており、ボトルネックも起きにくいですよ。
実際に高負荷な作業を30分間行っても、出力した映像にブラックアウトやカクつきは見られませんでした。急速充電しながらの動画編集など、負荷のかかる作業でも安定して行えるでしょう。
あまり抜き差しを行わないポートは背面にあり、縦置き・横置きの両方に対応しているため、デスク周りをすっきりさせたい人にもおすすめです。
Anker 563 USB-C ドッキングステーション (10-in-1)は、公式オンラインストアまたはAmazon・楽天市場・Yahoo!ショッピングなどの大手ECサイトで購入できます。
取扱店舗により価格が異なるため、事前にリサーチしてお得に購入してください。
対応OS | macOS、Windows |
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ポート数 | 18個 |
良い
気になる
幅 | 42mm |
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奥行 | 113mm |
高さ | 141mm |
重量 | 640g |
インターフェース | DisplayPort(1.4)、ホストポート(90W)、Thunderbolt 4(40Gbps,13W)×2、USB Type-C(10Gbps,18W)、USB Type-C(10Gbps,7W)×2、USB Type-A(10Gbps,7W)×3、USB Type-A(10Gbps,2W)×2、LANポート(2.5GbE)、コンボジャック、インプット、アウトプット、SDカードスロット、microSDカードスロット |
有線LAN端子 | |
SDカードスロット付き | |
microSDカードスロット付き | |
電源ボタンあり | |
ホストポート配置 | 背面 |
ホストポートのケーブル交換可能 | |
すべり止め付き |
CalDigit TS4を徹底レビュー!実際に使わってわかったメリット・デメリットは?
対応OS | macOS、Windows、Linux、Android、ChromeOS |
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ポート数 | 13個 |
良い
気になる
幅 | 156mm |
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奥行 | 103mm |
高さ | 40mm |
重量 | 550g |
インターフェース | HDMI(4K120Hz)×2、HDMI(4K60Hz)、DisplayPort(4K60Hz)、ホストポート(91W)、USB Type-C(10Gbps,34W)、USB Type-A(10Gbps,6W)×2、USB Type-A(10Gbps,5W)、USB Type-A(480Mbps,5W)、LANポート(1GbE)、コンボジャック |
有線LAN端子 | |
SDカードスロット付き | |
microSDカードスロット付き | |
電源ボタンあり | |
ホストポート配置 | 背面 |
ホストポートのケーブル交換可能 | |
すべり止め付き |
BenQ beCreatus DP1310 13-in-1 ハイブリッドドッキングステーションの口コミ・評判は?実際に使ってメリット・デメリットを徹底レビュー!
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