人物だけでなく物体・ペットの追跡撮影もできるスマホ用ジンバル・スタビライザー、Insta360 Flow Pro CINSCBBA。インターネット上では「追跡機能が優秀」と評判ですが、「本体が重すぎる」といった口コミもあり、購入を迷っている人もいるのではないでしょうか?
今回はその実力を確かめるため、以下の6つの観点で検証した結果をふまえたレビューをご紹介します。
さらに、各メーカーの新商品や売れ筋上位など人気のスマホ用ジンバル・スタビライザーとも比較。検証したからこそわかった、本当のよい点・気になる点を詳しく解説していきます。ポイントや送料を考慮した価格比較も行いましたので、スマホ用ジンバル・スタビライザー選びに迷っている人はぜひ参考にしてみてください。
新卒でPC周辺機器・スマホアクセサリー・カーアクセサリーを取り扱うメーカーに入社。法人営業・広報を担当し、商品開発にも携わる。2023年2月にマイベストに入社し、モバイルバッテリーやビデオカメラなどガジェットやカメラの比較・コンテンツ制作を経験。現在では、家電・カーバイク用品など幅広いジャンルのコンテンツ制作に携わる。「専門性をもとにした調査・検証を通じ、一人ひとりに合った選択肢を分かりやすく提案すること」ことを心がけて、コンテンツ制作を行っている。
すべての検証は
マイベストが行っています
目次
良い
気になる
Insta360 Flow Pro CINSCBBAは、角度・距離を問わずしっかり追従したい人におすすめです。カメラは360度の回転が可能で、パノラマ撮影できるのが魅力。また一部の商品は距離が近いと追従できなかったのに対し、本品は1mの近距離・50mの遠距離ともに正確に反応したうえ、マスク姿や動くボールも追えました。「Apple DockKit」にも対応し、iPhoneなら専用アプリを使わなくても追従機能を利用できます。
関節にあたる「軸」が3か所と多いおかげか、スマホ単体での撮影時と比べてブレが少なかったのもよい点。実際に9人のモニターが本品を使ったところ、左右に手を振った際や内カメラでの撮影時はブレが気になったものの、歩く・走る際のブレは抑えられており見やすい映像に仕上がりました。
スマホを直接触らなくても、本体だけでさまざまな操作を行えるのも利点です。比較した約1/3の商品が非対応だったトリガーボタンが備わり、追従の開始・終了などの操作が可能。専用アプリを使えば、AIによる自動編集機能のほか、手をあげる動きで録画の開始・停止ができるジェスチャー機能も利用できます。
一方で、持ち手の長さが約5cmとかなり短いのは気がかり。ボタンとの距離が近く、誤操作する可能性があります。また重量は368gと比較した商品内では平均的ですが、軽いとはいえず長時間の撮影では「本体が重すぎる」との口コミ同様に感じるかもしれません。360度のパノラマ撮影に興味がある人には向いていますが、扱いやすさを重視するならほかの商品も検討してみてください。
<おすすめな人>
<おすすめできない人>
そもそもスマホ用ジンバル・スタビライザーとは、動画撮影時の手ブレを軽減できるアイテム。ジンバルには回転台が備わり軸を中心にカメラを動かす構造で、シンプルなつくりのスタビライザーより初心者でも扱いやすいといえます。プロが撮ったような滑らかな映像が撮れるので、SNSなどでVlog投稿を始めたい人におすすめですよ。
今回ご紹介するInsta360 Flow Pro CINSCBBAは、「次世代の被写体追跡機能」と謳うスマホ用ジンバルです。長年の研究により培われたメーカーのAI追跡技術により、精度の高い被写体の認識・追跡を可能にする設計。追跡機能はスローモーション・ズーム撮影に使えるほか、人や物以外に犬・猫・馬などの動物も認識します。
販売元のInsta360は、2015年に設立したカメラメーカー。中国と香港のほかアメリカ・日本・ドイツにも拠点を持ち、ユーザーが自分の人生を記録・共有しやすい世の中を目指して商品を開発しています。スマホ用ジンバル以外に、360度撮影ができるアクションカメラやWEBカメラなども豊富に販売中です。
Appleの被写体トラッキング技術「DockKit」に対応しているのも魅力。専用アプリ以外のデフォルトのカメラやiOS対応のカメラアプリでも、追跡機能を利用可能です。対応機種はiPhone 12以降・iOS 17以降で、使い方は初回にNFC経由でペアリングするだけ。なお専用アプリ「Insta360アプリ」ではペットも追跡できますが、人間の追跡のみサポートしているので覚えておきましょう(※)。
2025年4月時点の情報。Appleのシステムアップデートによって継続的に最適化される予定です
Android端末でも使える専用のInsta360アプリでは、さまざまな撮影モードが用意されています。タイムシフト・モーションタイムラプス・バレルロール・ドリーズーム・ワイドスクリーンモードなどから選択可能です。ワンタッチで使える美顔機能もありますよ。
付属品は、保護ポーチ・磁気スマートフォンクランプ・グリップカバー・Type-C to A 充電ケーブルの4点。取扱説明書は公式サイトでも確認できます。別売りアクセサリもあり、本体に取り付けられるスポットライト・装飾用カスタムインサートを販売中です。
Insta360では、3種類のスマホ用ジンバルを展開中(※2025年4月時点)。公式サイトで確認できたラインナップは以下のとおりです。
<ラインナップ>
値段は2025年4月時点・公式サイト参照
本品は「Flow」の後継機種にあたり、ラインナップのなかでは中間的なスペックを持つモデル。前モデルのFlowとの違いは、Apple DockKitの対応や360度無限パントラッキング機能の有無などです。バッテリー駆動時間がやや短い点などを除けば本品のほうが高性能といえます。
「Flow 2 Pro」は本品をよりアップグレードしたモデル。本品に搭載されていない複数人追跡機能・自撮りミラー機能などに対応しており、独自のクレーンショットが撮影できるフリーティルトモードなども備えています。どのモデルも価格に大差はないので、デザインや目的に合わせて選ぶとよいでしょう。
今回はInsta360 Flow Pro CINSCBBAを含む、人気のスマホ用ジンバル・スタビライザーを実際に用意して、比較検証レビューを行いました。
具体的な検証内容は以下のとおりです。
人気のスマホ用ジンバル・スタビライザーを比較検証したところ、Insta360 Flow Pro CINSCBBAには5つのよい点がありました。1つずつ解説していくので、購入を検討している人はぜひチェックしてみてください。
追従機能は比較した全商品のなかでもトップレベルです。360度の追従が可能で、例えばスマホをジンバルに取り付けて三脚で立てれば、歩くだけで美しい景色のパノラマ映像を撮影することも可能ですよ。
近距離・遠距離問わずしっかり追従できたのもよい点。一部の商品は距離が近すぎると追従できませんでしたが、こちらは1mの近距離・50mの遠距離のどちらも正確に追従できました。
「追跡機能が優秀」との口コミどり、検知精度もかなり高めです。正面の顔・後ろ向きの顔・マスクをつけた正面の顔・モノ(転がしたボール)のすべてに反応して追従。距離や角度を問わず追えるので、子どもの運動会やスポーツ大会などでも重宝するでしょう。
Appleが開発した被写体トラッキング技術「DockKit」にも対応しており、iPhone利用者であれば専用カメラアプリ以外でも追従機能を使えて便利です。
360度追従可能であるうえ、素早く動いても見切れることなく撮影できました。三脚を立てるだけで、カメラの画角を気にせず、家や外出先で子どもと遊んでいる様子をきれいに撮影できますよ。
スマホよりブレを抑えられたのも利点です。日常的にスマホで動画撮影をするモニターに使ってもらったところ、歩いたとき・走ったときのブレにくさには9人中7人が「満足」と回答。上下のブレは若干あったものの、スマホ単体で撮るよりも見やすい映像を撮影できました。
内カメラでの撮影時は、「外カメラよりブレが大きい」との指摘が複数あったものの、「それほど気にならない」と感じた人が多数。ただ左右に腕を振ったときは全体的に揺れがあり、映像が歪むような感覚を覚えた人が一定数見られました。体を大きく動かすようなシーンは、少しブレが気になるかもしれません。
なお比較した商品内でも、ジンバルの関節部分にあたる軸が1つのみのものはブレが目立つ傾向が。対して本品を含む3軸構造の商品は、ブレが気になりにくいものが多めでした。「プロレベルの手ブレ補正」との謳い文句にもおおむね頷ける結果です。
コメントは一部抜粋
クリップの性能も高評価を獲得。クリップの爪が内側に食い込む形状をしており、滑り止めもついているので、スマホをしっかり固定しやすいといえます。
なお、比較した半数以上の商品もスマホが外れにくい構造でした。スマホがズレて落下する可能性は低いでしょう。
持ち運びやすい点も魅力です。折りたたんだときの全長は実測値で16.2cmと、比較した全商品の平均約19.5cm(※2025年4月時点)より短く、コンパクトでかさばりにくい設計。専用ポーチも付属するので、バッグに入れて携帯しやすいですよ。
本体に三脚が内蔵されているのも便利なポイント。外付けの三脚を持っていく必要がないので、荷物を減らしやすく旅先にもぴったりです。
バッテリー性能も良好。比較したほかの商品には6時間以下しか持たないものもありましたが、こちらは10時間と長時間の連続使用が可能です。一度の充電で長く使えるので、長時間のイベントなどにも対応しやすいでしょう。
リモコンの機能性も十分。スマホを直接触らずに、本体だけでさまざまな操作を行えます。スマートホイールが搭載されており、撮影モードの切り替えやアスペクト比の変更などが可能ですよ。
専用アプリの「Insta360アプリ」はジェスチャー機能にも対応し、手をあげる動きで録画の開始・停止が可能。自動編集機能も備わり、動画内のハイライトシーンをAIが見つけて自動で編集します。手軽に動画をアップしたいときに便利でしょう。
このほか、比較した1/3程度の商品にはなかったトリガーボタンも搭載。スマホの向きの反転、追従の開始と終了、動画の再生や一時停止などが行えます。内蔵の自撮り棒は最大215mmまで伸ばせるので、複数人での撮影にも活躍しますよ。
Insta360 Flow Pro CINSCBBAにはたくさんのよい点がある反面、気になる点もありました。購入を考えている人は、しっかりリサーチしておきましょう。
使い勝手は悪くないものの、評価が伸び悩みました。持ち手の長さは表側5cm・裏側5.5cmとかなり短く、実際に使ったモニターからは「持ちづらい」との声が寄せられています。ボタンとの距離が近すぎて誤操作しやすい点にも注意が必要です。
本体重量は実測値で368gあり、スマホを約170gと仮定すると合計500g超。比較した商品内では平均的な重さですが、「本体が重すぎる」との口コミもあるように軽いとはいえません。大きな負担にはなりにくいものの、力が弱い人だと長時間の撮影では腕が疲れる可能性があります。
持ち手には凹みがないことに加え、ざらつきのないツルツルとした素材で、手にフィットしにくく滑りやすい点も気がかり。モニターからは「重心が上のほうにあってバランスを取りにくい」との意見もありました。持ちやすさを重視するなら、持ち手の長さ9cm以上・凹みあり・重さ350g以下を目安にするとよいでしょう。
<扱いやすさについてのモニターコメント>
コメントは一部抜粋
本体重量 | 368g(実測値) |
---|---|
駆動時間 | 10時間 |
良い
気になる
補正軸 | 3軸 |
---|---|
ライト付き | |
専用アプリあり | |
ジョイスティック付き | |
トリガーボタン付き | |
内蔵延長ロッド | |
マグネットスマホホルダー付 | |
折りたたみ可能 | |
追従可能角度 | 360度 |
追従可能距離 | 50m |
AIトラッカー付き | |
Apple DockKit対応 | |
折りたたみ時の全長 | 16.2cm |
三脚 | 内蔵 |
保証期間 | 1年 |
充電口の形状 | Tyep-C |
付属品 | Tyep-Cケーブル、収納ポーチ |
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Insta360 Flow Pro CINSCBBAは、全国の家電量販店などで販売中。取扱店舗は公式サイトで確認できますよ。インターネットならInsta360の公式オンラインストアで購入できます。値段は19,800円、アウトドア用の万能三脚が付属したセットは24,900円で販売(※2025年4月時点・公式サイト参照)。公式オンラインストアで購入すると、以下の特典がついてきます。
<特典>
ほかにも、Amazon・楽天市場・Yahoo!ショッピングなどにも在庫がありました。ECサイトのなかには公式ショップも確認できたので、ぜひチェックしてみてください。
最後に、高性能で使いやすいと好評だったほかのおすすめ商品をご紹介します。
DJIのOsmo Mobile 6は、長時間の撮影でも疲れにくい一品。重量は307gと軽めで、持ち手も表側は8.5cmと十分な長さがあり、扱いやすい設計でした。走ったときのブレをかなり抑えられるうえ、追従機能も非常に優秀です。子どもの運動会やスポーツの試合といったイベント撮影にも向いていますよ。
ブレの少ない映像に仕上げるなら、HohemのiSteady V3がぴったり。歩く・走る・腕を振るといった動きをしながら撮影をしても、ほとんどブレが見られず高評価を獲得しました。持ち手には滑りにくい素材を採用し、長さも表8.9cm・裏9.2cmと十分。折りたたみ時のサイズも約16cmと小さく、気軽に持ち運べます。
本体重量 | 307g(実測値) |
---|---|
駆動時間 | 6.5時間 |
良い
気になる
補正軸 | 3軸 |
---|---|
ライト付き | |
専用アプリあり | |
ジョイスティック付き | |
トリガーボタン付き | |
内蔵延長ロッド | |
マグネットスマホホルダー付 | |
折りたたみ可能 | |
追従可能角度 | 334度 |
追従可能距離 | 50m |
AIトラッカー付き | |
Apple DockKit対応 | |
折りたたみ時の全長 | 18.3cm |
三脚 | 外付け |
保証期間 | 1年 |
充電口の形状 | Tyep-C |
付属品 | Tyep-Cケーブル、収納ポーチ |
DJI Osmo Mobile 6の口コミ・評判は?実際に使ってよい点・気になる点を徹底レビュー!
本体重量 | 422g(実測値) |
---|---|
駆動時間 | 13時間 |
良い
気になる
補正軸 | 3軸 |
---|---|
ライト付き | |
専用アプリあり | |
ジョイスティック付き | |
トリガーボタン付き | |
内蔵延長ロッド | |
マグネットスマホホルダー付 | |
折りたたみ可能 | |
追従可能角度 | 330度 |
追従可能距離 | 50m |
AIトラッカー付き | |
Apple DockKit対応 | |
折りたたみ時の全長 | 16.1cm |
三脚 | 内蔵 |
保証期間 | 1年 |
充電口の形状 | Tyep-C |
付属品 | Tyep-Cケーブル、収納ポーチ |
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