4Kビデオにも対応したNASキット、QNAP TS-462-4G。しかし、インターネット上には口コミが少ないため、実際の評判が気になり、購入を迷っている人もいるのではないでしょうか?
今回はその実力を確かめるため、以下の7つの観点で検証した結果をふまえたレビューをご紹介します。
さらに、各メーカーの新商品や売れ筋上位など人気のNASキットとも比較。検証したからこそわかった、本当のメリット・デメリットを詳しく解説していきます。ポイントや送料を考慮した価格比較も行いましたので、NASキット選びに迷っている人はぜひ参考にしてみてください。
筑波大学芸術専門学群卒業後、芸術制作で使用していたPCをはじめとする多くのデジタルデバイスやソフトウェアに関する知識を活かそうと大手家電量販店に入社。販売員としてPCだけでなくプリンター・ルーターなどPC周辺機器の販売や、インターネット・格安SIMなど通信サービスの提案など、PCに関する販売・契約を総合的に担当、自身の担当顧客に合ったPC環境を真摯に考え、販売ノルマや利益にとらわれず提案してきた。 その後2022年にマイベストへ入社し、PCや周辺機器の専門ガイドを担当。富士通やDellのような大手メーカー製PCだけでなく様々なデジタルデバイスに関する経験・知識を活かし、PCや周辺機器選びに困ったユーザーに寄り添う企画・記事制作を心がけている。
すべての検証は
マイベストが行っています
良い
気になる
QNAP TS-462-4Gは、映像や音楽をNASで一括管理してエンタメを楽しみたい人におすすめです。ストリーミングアプリに対応し、Fire TVデバイスやApple TVデバイスを経由してNASに保存したメディアファイルを直接再生できます。比較した商品の約半数の商品しか対応していなかったHDMIでの映像出力も可能。4Kビデオにも対応しており、個人で保存した映像や音楽を存分に楽しめます。
ベンチマークスコアの実測値は、シーケンシャルアクセスは読み込み平均292.43MB/s・書き込み平均292.16MB/s。ランダムアクセスは読み込み平均236.17MB/s・書き込み平均230.14MB/sと、いずれも好スコアでした。実際にSSDを接続して5Gのデータを転送すると、わずか平均22秒で完了。処理が速いため、重いデータを扱う動画編集者などにもぴったりです。
ベイは4台あり、データ復旧が可能なRAID6や高速処理と冗長性を両立したRAID10も構成が可能。比較したなかでも珍しい独自のクラウドサービスもあり、停電・火災などでのデータ損失を防げます。ドライブの故障予測ができるQTS 5.0.1 NAS OSや、データを復元できるスナップショットなど、データを守る機能も充実していますよ。
冷却性能も十分で、データ転送時でも内部温度は33℃と低めを維持。稼働音も44dBと昼間の戸建て住宅地程度の静かさでした。比較した商品には役所の窓口相当(※参照:環境省)のものもあったのに対し、就寝時でなければファンの音は気になりにくいでしょう。
機能性に優れセキュリティも強固なため、ビジネス用から個人用まで幅広い活用が可能。メディアファイルの管理や運用にも長けていて、とくにエンタメを楽しみたい人にぴったりです。NASキット選びに迷っている人は、ぜひ検討してみてくださいね。
今回ご紹介するQNAP TS-462-4Gは、デジタルライフを楽しむために開発されたNASキットです。2.5GbEポートとHDMI 2.0ポートが標準装備されており、テレビから直接マルチメディアをストリーミング可能。ビデオ出力は最大4Kに対応しています。
独自のメインファームウェアは、最新のQTS 5に対応。アプリの検索やセットアップ・アプリ間の切り替えがスムーズに行えると謳われています。本体はホワイトを基調にシャンパンゴールドをあしらい、機能的なだけでなくデザイン性にもこだわった設計です。スペックの詳細は以下をご参照ください。
<スペック>
販売しているのは、2004年に台湾で設立されたQNAP。ソフトウェアの開発やハードウェアの設計を行うメーカーです。
今回はQNAP TS-462-4Gを含む、NASキット全14商品を実際に用意して、比較検証レビューを行いました。
具体的な検証内容は以下のとおりです。
2.5GbE RJ45 LANポートがあり、CAT5eケーブルで接続すると高速化を図れるのがポイントです。比較した1GbE対応の商品の2倍の速度でデータを転送できるため、効率的に作業を進められるでしょう。参考値としてHDDを接続して同様の検証を行いましたが、平均36.67秒とSDD同様に高速でした。
なお、本商品は拡張パーツを購入すると、さらに最大10GbEまで高速化できます。動画の編集データや3Dデータなど、サイズが大きいデータを扱う動画編集者・クリエイターにおすすめです。
目的のデータのある場所に直接アクセスするランダムアクセスは、読み込み平均236.17MB/s・書き込み平均230.14MB/sを記録。高評価の基準とした170MB/sを大きく上回り高評価を獲得しました。
端から順番にアクセスするシーケンシャルアクセスも、読み込み平均292.43MB/s・書き込み平均292.16MB/sと好記録です。高評価の基準とした300MB/sに極めて近い数値をマークしました。
比較したほかの商品同様に、温度の上昇はほとんどなく冷却性能は十分です。熱による故障のリスクは少ないでしょう。
日中の使用であれば、ファンの音は気になりにくいでしょう。
今回は、50GBのデータ転送時の騒音を測定しました。アイドル時の騒音は就寝時も気にならない程度かと思いますが、気になる場合はスケジュール設定でファンやストレージの動作モードを変更することができます。
ベイ数は4台。容量の異なるディスクを組み合わせてRAIDを組めるSynology独自のSHRには非対応のため、初心者には扱いが難しいものの、ストレージを仮想的に1つのドライブとして表示させるRAID数が豊富でした。比較したなかでも構成できる商品が少なかった、RAID6・RAID10を組める点が特徴です。
RAID6は、データを復元する2種類のパリティ情報を複数のディスクに分散して書き込むことで、2台のディスクが故障してもデータの復旧が行えます。RAID10は、高速処理と冗長性を兼ね備えている点がメリット。速度・耐障害性・容量効率に優れているため、GB単位のデータを中心に扱う人にぴったりといえます。
myQNAPcloud Storageは16GBまで無料で使えるため、お試しで使用してみるのもおすすめです。容量が足りない場合は有料プランの追加も可能。50GB~100TBまで豊富なプランがあり、月払いは$0.99~・年払いは$9.49~で利用できます。
Google DriveやMicrosoftが提供しているOneDriveやAmazon S3・Dropboxなど、自動で同期できるクラウドが多いのもうれしいポイント。火災や落雷などの物理的損傷から大切なデータを守ることができます。
比較したなかには対応アプリが少ないものもありましたが、こちらは用途別のアプリが充実しています。
USB 3.2 Gen 2(10Gbps)とType-Aポートを備えており、外付けSSDを接続すると高速データ転送に対応。USB 2.0ポートも搭載され、拡張性に優れています。USBワンタッチコピーボタンも搭載しており、NASとUSB機器間のコピーがスムーズですよ。データ管理がしやすい機能が満載でした。
ファイアーウォールの機能も搭載されているので、ネットワークへのアクセスを制御がしやすく、不正なアクセスや通信を阻止できます。強固なセキュリティを装備しているので、大切なデータをしっかり守れるでしょう。
DLNA規格対応機器であれば、ケーブルやWi-Fiネットワーク経由で接続することで、互いにコンテンツを認識・再生・共有することも可能。オーディオ機器の接続はできませんが、専用アプリのQmediaからは、Fire TVデバイス・Apple TVデバイス経由でNASに保存したメディアファイルを直接再生することもできます。
Plex Media Serverでは、NASに保存した画像・動画・写真・音楽などの出力が可能。Amazon Fire TV®やGoogle Chromecastを経由すれば、テレビなどのデバイスへの出力もできますよ。監視カメラ機能も使用できるので、防犯対策のために導入したい人にもおすすめです。
ビジネス向けの機能としては、NASをWordPressのホスティングプラットフォームとして設定できます。Officeファイルの編集も可能。外出先でも資料の編集をしたり、クライアントと共同編集したりできて便利ですよ。
パソコンとLANケーブルを接続すれば、理論上は1GbE・2.5GbEと高速でデータの送受信が行えます。一部の接続部分に障害が起きてもそのほかの接続部分で通信を維持でき、ネットワークの負荷を分散できるのも魅力。比較したほとんどの商品同様に、5GbEのLAN端子・10GbEのLAN端子はありませんが、PCIe拡張カードのオプションで対応できるので、気になる人はチェックしてみてください。
ドライブベイ | 4ベイ |
---|---|
RAID機能 | RAID0、RAID1、RAID5、RAID6、RAID10、global hot spare |
LAN規格 | 2.5GbE |
標準保証年数 | 2年 |
良い
気になる
幅 | 170mm |
---|---|
奥行 | 226.5mm |
高さ | 168mm |
重量 | 2.88kg |
DLNA対応 | |
CPU | Intel Celeron N4505 |
メモリ容量 | 4GB |
ドライブの互換性 | 3.5インチ SATA HDD、2.5インチ SATA SSD、M.2 2280 NVMe |
スナップショット機能 | |
LANポート数 | 2個 |
USB 2.0ポート数 | 2個 |
USB 3.2 Gen 1 ポート数 | 2個 |
HDMI端子数 | 1個 |
アイドル時消費電力 | 20.33W |
アクセス時消費電力 | 32.4W |
監視システムあり | |
HDDの転送速度(Read・シーケンシャルアクセス) | 平均230.14MB/s |
HDDの転送速度(Write・シーケンシャルアクセス) | 平均292.40MB/s |
HDDの転送速度(Read・ランダムアクセス) | 平均235.34MB/s |
HDDの転送速度(Write・ランダムアクセス) | 平均5.26MB/s |
稼動音の最大値 | 44.0dB |
※ランキングは、購入時に取得できるポイントを考慮した実質価格で作成しています。
97,101円
(最安)
販売価格:100,104円
ポイント:3,003円相当
送料別
(12件)
ここでは、QNAP TS-462-4Gとは違う魅力を持つ商品をご紹介します。
0〜10までのRAIDが組め、用途に合わせた構成ができるのも魅力です。メーカーのクラウドサービスは無料で16GBまで利用でき、データのバックアップにも活用できます。また、Virtualization Stationを使用すれば、マウスやキーボードを接続してNASをPCのように使える点も大きな特徴です。
稼働音はデータ転送時でも42.1dBと静かで、オフィス環境でも気になりません。価格は高めですが、スペック重視の人におすすめです。
QNAPのTS-262は、TS-464-8Gより低価格ながら転送速度は高速。5GBのデータコピーは平均29秒で完了し、非常にスピーディでした。オプションのモジュールで5GbEや10GbEにも対応できるので、必要に応じてさらなる高速化が図れます。
稼働中の内部温度は約32℃とほぼ変化なく、安定した動作が期待できます。コスパがよいので、購入コストを抑えたい人はぜひ検討してみてください。
QNAP TS-462-4Gは、Amazon・楽天市場・Yahoo!ショッピングなどの大手ECサイトで販売されています。
また、公式サイトでは販売店の検索が可能です。ECサイトの価格は75,000~86,000円(※執筆時点)と、ショップによって価格が異なりました。事前にリサーチしてお得に購入しましょう。
NASの検証で上位を獲得した商品をご紹介します。NASキット以外にも、ぜひ以下のおすすめ商品も検討してみてくださいね。
ドライブベイ | 4ベイ |
---|---|
RAID機能 | RAID0、RAID1、RAID5、RAID6、RAID10、JBOD |
LAN規格 | 2.5GbE(*1) |
標準保証年数 | 3年 |
良い
気になる
幅 | 170mm |
---|---|
奥行 | 226.5mm |
高さ | 165mm |
重量 | 2.26kg |
DLNA対応 | |
CPU | Intel Celeron N5095 |
メモリ容量 | 8GB |
ドライブの互換性 | 3.5インチ SATA HDD、2.5インチ SATA SSD、M.2 2280 NVMe |
スナップショット機能 | |
LANポート数 | 2個 |
USB 2.0ポート数 | 2個 |
USB 3.2 Gen 1 ポート数 | 2個 |
HDMI端子数 | 1個 |
アイドル時消費電力 | 21.618W |
アクセス時消費電力 | 40.536W |
監視システムあり | |
HDDの転送速度(Read・シーケンシャルアクセス) | 平均292.43MB/s |
HDDの転送速度(Write・シーケンシャルアクセス) | 平均179.18MB/s |
HDDの転送速度(Read・ランダムアクセス) | 平均211.01MB/s |
HDDの転送速度(Write・ランダムアクセス) | 平均35.05MB/s |
稼動音の最大値 | 42.1dB |
QNAP TS-464を徹底レビュー!実際に使ってわかったよい点・気になる点は?
本注釈においては事業者からの情報提供を含みます
ドライブベイ | 2ベイ |
---|---|
RAID機能 | RAID0、RAID1 |
LAN規格 | 2.5GbE(*1) |
標準保証年数 | 2年 |
良い
気になる
幅 | 105mm |
---|---|
奥行 | 226.5mm |
高さ | 165mm |
重量 | 2.68kg |
DLNA対応 | |
CPU | Intel Celeron N4505 |
メモリ容量 | 4GB |
ドライブの互換性 | 3.5インチ SATA HDD、2.5インチ SATA SSD、M.2 2280 NVMe |
スナップショット機能 | |
LANポート数 | 1個 |
USB 2.0ポート数 | 0個 |
USB 3.2 Gen 1 ポート数 | 2個 |
HDMI端子数 | 1個 |
アイドル時消費電力 | 8.198W |
アクセス時消費電力 | 12.448W |
監視システムあり | |
HDDの転送速度(Read・シーケンシャルアクセス) | 平均233.90MB/s |
HDDの転送速度(Write・シーケンシャルアクセス) | 平均164.75MB/s |
HDDの転送速度(Read・ランダムアクセス) | 平均205.25MB/s |
HDDの転送速度(Write・ランダムアクセス) | 平均43.33MB/s |
稼動音の最大値 | 40.6dB |
QNAP TS-262を徹底レビュー!実際に使ってわかったよい点・気になる点は?
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